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ファンタスティック・フォー

前記事で書いた通り、月曜日にユニバーサル・スタジオ・ジャパンに行きました。
アメコミ映画ファンのボクが一番乗りたかったアトラクションは
「アメージング・アドベンチャー・オブ・スパイダーマン・ザ・ライド 4K3D」だけど、
ボクは連れて行ってもらった立場で、選ばせてもらえなかったので、
「スパイダーマン」には乗れませんでした。
まぁハロウィン期間中なので、ハロウィン限定のアトラクションが中心で、
ボクはホラー映画も好きなので、それはそれで楽しめましたけどね。
ただハロウィン限定で最も期待していた「バイオハザード・ザ・リアル3」は
朝イチから頑張って並んだわりにつまらなかったな…。
キャストに急かされるうちにワケもわからず終わってた感じで…。
それ以前に何が気に入らないってハリウッド映画の『バイオハザード』ではなく、
カプコンのゲームの『バイオハザード』が題材ってことです。
やっぱりUSJにはハリウッド映画のテーマパークであってほしいです。
ちなみに「ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター」は
3時間ちかく並んだけど想像以上の素晴らしいアトラクションで満足でした。
でもやっぱり「スパイダーマン」に乗ってみたかったな…。

ということで、今日はスパイダーマンとも親交のあるヒーローの映画の感想です。

ファンタスティック・フォー
Fantastic Four

2015年10月9日日本公開。
アメコミ・ヒーロー映画のリブート。

天才的な才能を持つリード(マイルズ・テラー)、彼の相棒ベン(ジェイミー・ベル)、科学者の養女スー(ケイト・マーラ)とその弟ジョニー(マイケル・B・ジョーダン)は、人類の未来を左右する研究に参加。研究の末に完成した物質転送装置で異次元空間プラネット・ゼロへのテレポートに挑むが、想定外の事故に巻き込まれ超人的パワーを宿してしまう。一方、事故により行方不明になっていたビクターは、彼らのパワーを上回る能力を得ていて……。(シネマトゥデイより)



大失敗作…。

ボクはアメコミ・ヒーロー映画が好きで、中でもマーベルの作品が大好き。
なので毎度マーベル映画には非常に大きな期待をしていますが、
毎度その期待を裏切らない、或いは期待を超えてくる出来でした。
そんなマーベル映画の最新作である本作にも期待していて、
公開初日に観に行ったのですが、これが目を疑うような出来で…。
でもボクは日本でもマーベル映画の人気がもっと高まってほしいので、
いくら酷くてもあまり悪い感想は書きたくないんですよね…。
だから上手く褒める書き方がないか模索するうちに、
鑑賞日から3週間も経ってしまいました。
そしてついに執筆することにしましたが、結局褒め方なんて見つからず、
これ以上放置すると内容を忘れてしまうため、もう諦めて感想を書きます。
3週間も経つと鑑賞当日のショックも和らいできたし、
常勝マーベル映画とはいえ、稀に失敗もするだろうと思えるようになりました。
でもやっぱり残念かな…。

本作は数年前に大ヒットしたマーベルのアメコミ・ヒーロー映画
『ファンタスティック・フォー』シリーズのリブートです。
マーベル映画には主に2つの世界観(ユニバース)があり、
『アイアンマン』や『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』、
先月公開された『アントマン』など、現在計12本の作品を擁する
『アベンジャーズ』シリーズことマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)と、
いわゆる『X-MEN』シリーズと呼ばれる計7本を擁するユニバースがあります。
前者は主にパラマウントからディズニーが引き継いだマーベル映画で、
来年にはソニーの再リブート版『スパイダーマン』も合流する
大規模シェアード・ユニバースとなっています。
後者『X-MEN』のユニバースの方は20世紀フォックスが手掛け、
旧三部作やそのスピンオフを含めた『X-MEN』関連作からなっていましたが、
MCUの大成功を踏まえ、こちらもシェアード・ユニバース化する動きがあり、
その手始めとも言えるのが本作でした。
つまり本作はリブートを機に、『X-MEN』シリーズと同じユニバースを舞台にし、
いずれ『X-MEN』シリーズとのクロスオーバーさせるべく製作されています。

しかしリブートした本作は、旧シリーズの興収の半分にも満たない成績で、
全米初登場1位が当たり前のマーベル映画としてはあり得ない2位スタート。
全米興収1億ドル越えが当たり前のマーベル映画としてはあり得ない
興収5600万ドルで、旧シリーズの半分以下の成績です。
まあ世界興収で製作費は回収し、5000万ドルくらいは儲けたので、
興行的には失敗とは言えないかもしれませんが、
関係者の期待を裏切る成績だったのは間違いないです。
(日本でもあまりに低すぎる6位スタートでした。)
しかし成績が悪い以上に残念なのは、出来が酷すぎることでしょう。
批評家に酷評されたのはもちろん、ファンを大きく失望させました。
前述のように『X-MEN』とのクロスオーバーも念頭に
全米公開前からシリーズ化されることが決まっていた本作ですが、
成績も期待ハズレ、レビューも最悪では続編にも待ったがかかるでしょう。
好評だった旧シリーズを捨ててまで新シリーズにリブートしたのに、
それが単発で終わるなんて、バカバカしいにもほどがあります。
こんなもののために旧シリーズが打ち切られたかと思うとやり切れません。
更にこれで『X-MEN』シリーズのシェアード・ユニバース化も頓挫したことも
マーベル映画ファンとして、本当に残念でなりません。
常勝マーベル映画の看板にも泥を塗ってしまい、ファンの期待を裏切り、
本作の失敗による負の影響は甚大だと思います。

まぁ本当に続編が製作されないかはまだわかりません。
20世紀フォックスはもうシリーズ化が難しいとなれば、
『デアデビル』のように『ファンタスティック・フォー』の映画化権を
マーベル(つまりディズニー)に返上しなければいけなくなる可能性もあり、
20世紀フォックスとしてもドル箱になり得るマーベル作品を
簡単に手放したくはないでしょうからね。
なのでプロデューサーらが続編製作の道も模索しているみたいですが、
この成績と評判では続編は厳しいというのが大方の予想です。
ファンもこんな駄作の続編は観たくないでしょう。
ただボクとしては20世紀フォックスが映画化権を返上するのは反対です。
マーベル映画はパラマウント、ソニー、20世紀フォックスらが競作し、
切磋琢磨していいものを作り、今日の大ブームに繋がったと思っているので、
ディズニーに一極集中するのは好ましくない気がするので…。
できれば20世紀フォックスには本作のことはなかったことにして、
早急に再リブートしてほしいです。

まぁ未来のことはなるようにしかならないから置いとくとして、
なぜ本作が失敗したのか検証してみるべきでしょう。
旧シリーズは2005年に1作目、2007年に2作目が公開されており、
まだ旧シリーズから間がなく、リブートするには早すぎる気がしますが、
リブート製作が決まったのは2009年になりますが、
なぜ旧シリーズの続編ではなくリブートする運びになったかといえば、
当時DCコミックの『ダークナイト』や『ウォッチメン』が大ヒットしたことで、
マーベルも大人向けダーク路線のアメコミヒーロー映画を撮りたいと考え、
その題材に『ファンタスティック・フォー』を選んだためです。
旧シリーズはコメディ色の強いSFアクション映画だったので、
そのギャップを狙っての選出だったのではないかと思います。
しかしなぜ旧シリーズがコメディ色が強かったのかといえば、
そもそも『ファンタスティック・フォー』という作品がコメディ向けだからです。
なにしろ主人公たちがゴム男、透明女、火だるま男、岩男と、
まるで漫画丸出しの奇人ヒーローが活躍する物語ですからね。
シリアスなダーク路線でそんなポップな能力者が活きるはずありません。
シリアスな内容なのに主人公がふざけたゴム男では台無しでしょ。
そもそも『ダークナイト』シリーズはたまたま大成功してしまっただけで、
その路線を踏襲したDC映画『マン・オブ・スティール』は失敗しています。
一方でライト路線のMCUや『X-MEN』シリーズは大ヒットを連発しているので、
アメコミ・ヒーロー映画自体がダーク路線とは基本的に相性悪いと思います。
なにしろアメコミ・ヒーロー映画の醍醐味はワクワク感ですからね。
ダーク路線の本作にはそのワクワク感が微塵もありませんでした。

作品の選出ミスの他にもうひとつミスった選出は監督です。
処女作『クロニクル』で一躍脚光を浴びた当時20代の若手監督
ジョシュ・トランクに白羽の矢を立てましたが、これは失敗でした。
『クロニクル』は突然超能力を手にした高校生たちが、
その力に翻弄されていく描いたSFアクション映画で、
言わばアメコミ・ヒーロー映画のオマージュ作品のようなものでした。
たしかに興味深い作品でしたが、主にどこが評価されていたかと言えば、
1200万ドルの低予算で撮られているとは思えない映像や、
SFアクション映画にPOVを用いた画期的な撮影方法です。
その点はボクもかなり感心したし、『クロニクル』は傑作だと思います。
しかし本作は『クロニクル』の10倍以上の製作費で撮られた超大作だし、
POVではない普通のSFアクション映画で、
トランク監督の評価された点が全く活かされない題材です。
その大役を任された彼が本作で何をしたかといえば、
大人気アメコミ『ファンタスティック・フォー』からキャラを借り受け、
大金を使ってPOVを使わない『クロニクル』をもう一度撮っただけです。
キャラが原作よりも『クロニクル』に近い年齢に設定されたのもそのせいで、
俳優まで『クロニクル』から使い回してしまっています。
結局トランク監督は『クロニクル』しか撮れない一発屋なんですよ。
まぁ『クロニクル』での手腕を買われて抜擢されたんだから、
それと同じことをするのも当然で、抜擢した方が悪いですけどね。

その『クロニクル』から使い回された俳優というのが、
若手黒人俳優のマイケル・B・ジョーダンで、主人公チームのひとり、
ヒューマン・トーチことジョニー・ストームを演じています。
旧シリーズではクリス・エヴァンスが演じたジョニーは原作では白人です。
その役に黒人のジョーダンを抜擢したわけです。
別に白人キャラを黒人に改変するなとは言いませんし、チームに黒人を加え、
人種のバランスを取るのはアメリカではよくあることです。
ただジョニーを白人にするのは違うだろと思うんですよね。
なぜならジョニーはチームメイトのインビジブル・ウーマンことスー・ストームと
姉弟なのですが、ケイト・マーラ演じるスーは原作通り白人女性ですからね。
そのため白人の姉と黒人の弟という謎の設定になってしまい、
その辻褄を合わせるため、姉スーを養子という設定に変更していて、
なんだか違和感のある複雑な家族関係になっちゃってます。
(黒人の弟ジョニーが養子ならまだ違和感少ない気がするけど…。)
もし人種バランス的にどうしても黒人を使いたいのであれば、
Mr.ファンタスティックことリードかザ・シングことベンを黒人にすべきと思うけど、
黒人が主人公のマーベル映画はないからリードはダメだし、
ベンはほぼ岩男の姿で地肌の色は見えないから黒人の意味ないか。
だったらスーも黒人にしちゃって黒人姉弟にすればいいのに。
…というか、ファンタスティック・フォーは全員白人でいいだろ。
面白い物語も作れないくせに、どうでもいい設定の改変だけするなよ。

なぜ物語が面白くないかといえば、物語のほんの触りしか描いてないからです。
本作の大まかな流れは、普通の人間だった主人公たちが、
ある実験の事故の影響でそれぞれ特殊な能力を獲得し、
ヒーローチームを結成するまでの出来事が描かれるのですが、
それは旧シリーズ1作目で一度描き済みのことですよね。
たしかに特殊能力を獲得する過程に違いはありますが、
獲得した場所が宇宙から異世界になった程度で、
正直それほど大きな差異だったとは思いません。
リブートではなく、これが初映画化だったのならそれでいいかもしれないけど、
リブートで旧シリーズと同じことを繰り返すなんて愚の骨頂です。
『スパイダーマン』のリブート『アメイジング・スパイダーマン』や、
『ハルク』のリブート『インクレディブル・ハルク』を見習うべきで、
これらのリブートは能力を得るまでの過程をサラッと描き、
早々に映画初出演の新しいヴィランが登場したりして、
新しい展開を見せてくれたのでワクワク感がありましたが、
本作には新しいヴィランすら登場せず使い回しだし、
ただ旧シリーズ1作目を暗い展開に書き直しただけの退屈な物語でした。

その使い回されたヴィランであるDr.ドゥームも微妙にわかりにくいキャラに…。
ファンタスティック・フォーと同じ過程で能力を獲得した人物
という設定は同じですが、今回獲得した能力が意味不明です。
旧シリーズでは電気を操るというわかりやすい能力だったのに、
本作では未知のエネルギーを操る何でもアリな能力になってしまっていて、
最終的にはブラックホールを発生させ地球を飲み込もうとする始末…。
本当に大人向けダーク路線にしたいなら、もっと現実的な能力にしろよ…。
そんな無茶苦茶なヴィランが相手だから、ファンタスティック・フォーの4人も
それぞれの能力を活かして戦うようなバトルにはなりません。
とにかく我武者羅に立ち向かって、Dr.ドゥームが自滅するような決着でしたが、
せっかく別々の能力を持った4人チームで協力して戦うんだから、
それぞれの能力を巧く利用して知恵で勝つような展開にしてほしかったです。
あと、それほど未知のエネルギーを浴びていないはずのスーが、
4人中最も強い能力なのも如何なものかと思います。

この物語はDr.ドゥームをまぐれで倒して地球を救った4人が
ヒーローチーム「ファンタスティック・フォー」を結成するところで幕を閉じます。
本当ならシリーズ化して、この後ヒーローとして人々を救ったり、
旧シリーズにも登場してない新しいヴィランが登場して戦ったり、
X-MENやブラザーフッドなどミュータントと邂逅したりする予定だったでしょうが、
こんな仕上がりではシリーズ化はまず無理なので全て水の泡です。
マーベルを代表する作品である『ファンタスティック・フォー』が
今後もう映画化されないなんてことは考えられませんが、
ケチが付いたので、再リブートはかなり先のことになるんじゃないかな?
その時はもう20世紀フォックス配給じゃないかもしれませんね。
まず『X-MEN』シリーズにファンタスティック・フォーを登場させて、
スピンオフさせるのがいい気がします。

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