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ナイトクローラー

今月はこれが8本目の記事になりますが、例月に比べて半分ほどの更新本数です。
更新怠り過ぎで、アクセス数も激減するかと思いきや、
そうでもないので、このペースで続けていこうかなと思っています。
今まで映画も観すぎかなと思っていたし、生活を立て直そうとも思っているので、
少しでも観たい映画は全て観ていたので毎月20本以上観てましたが、
暫くの間は週3本以内、月12本程度と決めてみようかなと思います。
(それでも普通の人に比べたら相当多いですけどね。)
全米ボックスオフィス10位以内の作品は全て観る、みたいなアホな縛りも辞めて、
本当に観たい映画だけを観に行くことにしようかな。
それでも映画ファンとして、どうしても避けられない注目作というのはあるもので、
例えばオスカー関連作なんかがそうです。

ということで、今日は全米ボックスオフィス2位だった映画の感想です。
2位だから観に行ったのではなく、オスカー関連作だから観に行きました。

ナイトクローラー
Nightcrawler.jpg

2015年8月22日日本公開。
ジェイク・ギレンホール主演のクライム・スリラー。

人脈も学歴もないために、仕事にありつけないルイス(ジェイク・ギレンホール)。たまたま事故現場に出くわした彼は、そこで衝撃的な映像を撮ってはマスコミに売るナイトクローラーと呼ばれるパパラッチの姿を目にする。ルイスもビデオカメラを手に入れ、警察無線を傍受しては、事件現場、事故現場に駆け付ける。その後、過激さを誇る彼の映像は、高値でテレビ局に買い取られるように。やがて局の要望はエスカレートし、それに応えようとルイスもとんでもない行動を取る。(シネマトゥデイより)



本作は第87回アカデミー賞で脚本賞にノミネートされた作品です。
結果は作品賞オスカーでもある『バードマン』の勝利でしたが、
ボクの見立てではかなり惜敗だったのではないかと思います。
脚本賞ノミネート作の中では最後に日本公開されましたが、
『バードマン』以外の3本に比べたら圧倒的に出来がいい気がしましたから。
むしろこれほどの作品が脚本賞ノミネート止まりなのが不思議なほどで、
作品賞、監督賞、主演男優賞あたりも競えたはずだと思います。
久々にすごく面白い作品に出合えた気がしました。
以下、ネタバレ注意です。

工事現場から材料を盗んで売るルーは転職を考え中。
ある日、彼が車で帰宅していると、自動車事故現場に遭遇し、
事故映像を撮ってテレビ局に売るフリーのカメラマン「ストリンガー」を見て、
自分もストリンガーになろうと考えるのです。
ストリンガーなんて他人の不幸を食い物にするクソなマスコミって感じで、
あまり褒められた職業ではないけど、たしかに面白そうかも。
ボクも「警察24時」みたいな番組をよく見るけど、
事件や事故現場を撮影した映像を見るのも好きだし…。
まぁ警察に密着許可撮って撮影している「警察24時」のクルーと違って、
ストリンガーは警察無線を傍受して現場に急行し、無断で撮影して、
救助や現場検証の邪魔してるので、警察からも煙たがられる困った奴らですが。
だけど時には警察の怠慢も暴き出すので、必要悪かもしれませんね。
ルーは盗んだ高級自転車を質屋に持ち込み、無線傍受器とカメラを購入。
カメラといってもプロのが使うテレビカメラとは違い、家庭用のハンディカムです。
そんなショボいカメラの映像じゃ売れないだろと思うけど、
最近は素人が撮ったスマホの汚い映像とか使ってるニュースも多いですよね。
そう考えると今は一億総ストリンガー時代なのかもね。

ストリンガーを始めて早々、市街地で銃撃戦があったという警察無線を傍受。
見事に被害者の悲惨な映像を撮り、ローカル局KWLAの深夜報道番組に売り込み、
それが番組のトップニュースとして扱ってもらえます。
自分の撮った映像がテレビで流されるなんて、
映像の対価を貰う以上に、功名心が刺激されて嬉しいでしょうね。
初っ端の成功で気を良くしたルーは、助手リックを一晩30ドルで雇います。
助手といっても、主に助手席に座って事故現場までスマホでナビする役です。
毎日映像が撮れる保証もないのに助手雇うのは早すぎる気がしましたが、
たった30ドルでルーの超危険運転に付き合うリックもどうかしてます。
助手になったリックですが、やはりまだ不慣れで、道を間違えたりしたため、
ビル火災現場への到着が遅れ、大手ストリンガーのメイハム社に出し抜かれます。
ルーはメイハム社を目の敵にしているみたいですが、
別に事故現場は早い者勝ちなわけでもないし、仲良く撮影すればいいのにね。

ある時、高級住宅地で白人夫妻が襲われる発砲事件があり、ルーは現場に急行。
スラムの銃撃戦よりも富裕層の白人が被害者の映像の方が価値があるそうです。
メイハム社の映像と差を付けるため、勝手に被害者の家に不法侵入し、
現場をこっそり改竄して撮影し、KWLAに高く買い取ってもらいます。
それに味を占めて、ルーは事故現場の死体をこっそり動かして、
いいアングルで撮影したりと、犯罪まがい(いや犯罪か)の撮影を繰り返し大儲け。
大手メイハム社のジョーから「組まないか」と誘われるほど大活躍します。
もちろんメイハム社が嫌いなルーは誘いを一蹴し、
自分のストリンガー会社VPN社を立ち上げ、社長を名乗るようになるのです。
車もトヨタ・ターセルから赤いダッヂチャージャーSRTに乗り換えますが、
まだ始めてほんの数週間だと思うのに車買えるほど儲かるものなんですね。
しかし、何でこんな目立つ車に乗り換えるのかは疑問です。
けっこう後ろ暗い仕事だし、地味な車の方がやりやすい気がするのですが…。

ある夜、超高級住宅街グラナダ・ヒルズで発砲事件が発生。
警察無線を傍受したルーは現場に急行しますが、
まだライバルのストリンガーも来てないばかりか、警察も到着前で一番乗り。
ルーは撮影を開始し、発砲があった邸宅に近づきますが、
そこで邸宅から出てくる犯人と逃走車の撮影に成功します。
そのまま邸内に無断侵入し、銃殺された家主など3人の無残な死体を撮影。
その邸内の映像をKWLAに超高額で売ります。
そんな違法に撮影された映像なんて番組で流せないだろと思いましたが、
視聴率不振に悩むKWLAの女性ディレクターは罰金覚悟で放送します。
もちろん死体の映像なんてそのままお茶の間にお届けできないので、
前身モザイク処理しちゃうので、映像の衝撃度は激減する気がしますが、
視聴者的にも例えモザイク処理されてても殺害現場の映像は見てみたいかもね。
もちろん警察も出張って来て、映像を任意提出しろと言うが、ルーもKWLAも拒否。
警察もあんな偉そうな態度では拒否られて当然でしょう。
ルーはなぜか犯人や逃走車の映像の存在をKWLAにも警察にも隠しています。
そんな映像があったらもっと高く買い取ってもらえそうなのに不思議でしたが、
ルーにはそれを使ったある計画があったみたいです。

グラナダ以降、ルーは少しスランプ気味になります。
スランプというか、今までがとんとん拍子に行きすぎてたのでしょう。
飛行機事故の撮影も到着が遅れ、ライバルのメイハム社ジョーからバカにされ、
KWLAの女性ディレクターからもダメ出しされ、ルーのイライラは募ります。
そこでルーは、なんとメイハム社の車に細工し、事故らせて、
血塗れで運ばれるジョーを撮影するのです。
事故現場を改竄するどころか、事故現場を自作してしまったわけで、
とんでもない犯罪ですが、ストリンガーによる自作自演はありそうな話ですよね。
ルーを見つめる担架で運ばれるジョーの恨めしそうな眼は、
真相に気付いてそうですが、こんなことをしてよくバレないものです。

メイハム社を潰したルーは、事業拡大を図り、例の計画を実行に移します。
まず助手リックを副社長に昇進させ、ギャラを一晩75ドルに引き上げます。
ヤバい計画なのでリックが裏切らないように手を打ったのでしょうが、
副社長なのに一晩で75ドルとか安すぎるでしょ。
居酒屋で朝までバイトした方がまだ貰えそうだよね。
計画というのは、グラナダの事件の犯人を自分たちで見付けることです。
逃走車を撮影しているのでナンバー照会で簡単に割り出せます。
(犯人も逃走車のナンバーくらい外しとけよと思うけど。)
ただ犯人を捕まえようと思っているわけではなく、
犯人を尾行して、犯人が人混みに入ったところで通報して、
人混みの中で犯人と警察が銃撃戦するところを撮影するつもりです。
犯人や警察の流れ弾で通行人も死ねば美味しいくらいの鬼畜の所業です。
その計画を聞いたリックは足元を見て「稼ぎの半分をよこせ」と言い出します。
ルーは渋々了承し、犯人の尾行を始めるのです。

尾行されているとも知らず、犯人2人組は中華料理店で食事。
店には客は他に6人しかおらず、人混みには程遠いけど、
ルーは妥協したのかそこで警察に通報し、すぐにパトカー2台が店に来ます。
店に入って来た警官を見て、何人は拳銃を抜いて乱射。
警官一人が被弾し、警官も応戦し、犯人のひとりを射殺。
当然その様子はルーが店外の車内からこっそり撮影しています。
でもこういうことをするのには目立つ赤いスポーツカーは不向きですよね。
犯人のひとりは店からSUVに乗って逃走し、パトカーが後を追いますが、
ルーもパトカーのピッタリ後ろに張付いて追跡。
ボクの大好物、カーチェイスの始まりです。
犯人、パトカー、ルーの3台が並んでLAの街中を暴走しますが、
赤信号に突っ込んだ時に、パトカーは横から来た車に激突され、
犯人の車の真後ろにルーの車が張り付くという妙な状況になります。
警察も「何だあの赤い車は?」って感じでしたね。

犯人の車は運転ミスで横転。
ルーは車から降りて、恐る恐る犯人の車の中を確認し、
「死んでる、撮ってくれ」と車に待機しているリックを呼びます。
リックはカメラを持って犯人の車に近づき、中を覗きこみますが、
まだ犯人はピンピンしており、覗き込んだリックに発砲するのです。
リックが撃ち殺される様子をルーは少し離れた場所から撮影。
彼は助手が殺される瞬間の映像も高く売れると考えたみたいですね。
まぁリックも「稼ぎの半分よこせ」なんて欲を出すから切り捨てられるわけで、
ちょっと自業自得で、あまり気の毒だとも思いませんでした。
その後、犯人は駆け付けた警察に包囲され射殺され、
ルーはその映像もバッチリ撮影し、KWLAに高額で売ります。

KWLAはグラナダの事件が麻薬強盗だったと突き止めていますが、
それを伏せて犯人と警察の銃撃戦映像を放送します。
ディレクターは「郊外に忍び寄る都市犯罪」に拘っているので、
殺された富裕層の白人が麻薬所持していたことを隠したいみたいです。
視聴率のために都合の悪い情報を隠蔽して放送しているわけですが、
こんなことは日本の報道番組でも日常茶飯事でしょうね。
被害者を善良な人間のように報じることが多いけど、
実際は被害に遭う方にも問題があることも多々ありますからね。
警察はルーが情報を隠して次の撮影のネタにしていると疑いますが、
決定的な証拠が掴めず、ルーを逮捕することが出来ません。
ルーはそれで得た金と名声で事業拡大し、車を2台に増やして、
助手も新たに3人雇い、ストリンガーを続ける、というところで本作は終了です。
この助手たちもいずれはリックのように切り捨てられる気がしますね。

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