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ラブ&ピース

邦画をあまり観なくなって久しいですが、今月は邦画を7本も観ました。
前は洋画も邦画も出演者で選んでたけど、近頃は邦画は監督で選んでます。
邦画は監督の腕で出来が左右される印象があるので、
どんなに好きな俳優が出てても、監督がヘボなら駄作になるので、
信頼できる監督の作品しか観に行かないようになりました。
「映画を監督で選ぶ」なんて、昔のボクなら「通っぽい」と思っただろうけど、
実際は監督目当てで映画を選ぶと通からどんどん離れて行きます。
なぜなら選ぶ作品が全く広がらないからです。
出演者目当てで映画を選べば、お目当ての役者と他に、
共演者にもいい役者を発見して、その人の他の出演作も観たいと思うけど、
監督目当てだと、別のいい監督に巡り合うなんてあり得ないですからね。
広がらないだけならまだしも、好きな監督でも嫌いになることもあり、
実際はどんどん狭まってしまいます。
好き嫌いなく、何でも観るのが本当の映画通でしょうね。

ということで、今日は監督で選んだ作品の感想です。

ラブ&ピース
ラブ&ピース

2015年6月27日公開。
園子温監督による特撮怪獣ラブコメ。

ロックミュージシャンになる夢を諦めて以来パッとしない毎日を送るサラリーマン鈴木良一(長谷川博己)は、職場の同僚・寺島裕子(麻生久美子)が気になっているものの話し掛けることができない。ある日、1匹のミドリガメと運命的に出会いピカドンと名付けるが、同僚に笑われてトイレに流してしまう。すぐに後悔する鈴木だったが、ピカドンは下水道を通って地下に住む謎の老人(西田敏行)のもとにたどり着き……。(シネマトゥデイより)



鬼才・園子温監督の、監督作4作連続公開の2本目です。
1本目は『新宿スワン』、3本目は『リアル鬼ごっこ』、
4本目は『みんな!エスパーだよ!』ですが、本作に最も期待していました。
理由は単純で、本作以外の3本は漫画や小説など原作がありますが、
本作だけオリジナル作品だからです。
いや、厳密には原作もあるのですが、監督自身が書き下ろした絵本なので、
他人の作品を映画化した作品ではないため、最も監督らしい作品なはずです。
現に脚本まで他人に任せた『新宿スワン』は、悪い出来ではなかったものの、
誰がメガホンを取っても同じだろうと思えるような仕上がりで物足りませんでした。
まぁ3本目『リアル鬼ごっこ』も、監督は原作小説も読まず、
過去の映像化作品も観ずに自由に撮ったらしいので、ほぼオリジナルですが、
監督を依頼され、与えられた題材なのは間違いないし、
本人主導で立ち上がったのは本作だけなはずです。

これは園子温イズムに溢れる作品になるに違いないと期待した反面、
ちょっと不安に思うこともあり、それはジャパンプレミアの時に、
壇上した監督が「家族連れで楽しんでほしいです。」と言ったことです。
園映画といえばセックスとバイオレンス、エロとグロが売りなのに、
家族連れで観られる、チビッコ歓迎作品だと、当然エログロは期待できません。
それで彼らしさをちゃんと込められるのか懸念しました。
その傾向は今に始まったことではなく、彼がメジャー監督になってから、
監督作からどんどんエログロが排除されていることも懸念してたけど、
ついに家族連れ推奨まで来てしまったのかと…。

しかしいざ観てみると、それは杞憂だったとわかりました。
たしかにエログロは全くないし、チビッコも楽しめる内容ですが、
そんな中にも園子温監督らしいユーモアはふんだんに盛り込まれており、
エログロが売りの監督と言う認識が間違いだったと気付かされます。
特撮怪獣映画にこんなアプローチで挑むなんて、彼ならではでしょう。
冒頭の虚実不明な『朝まで生テレビ』のパロディもウィットに富んでます。
パロディ番組に本人役で出演している茂木健一郎らコメンテーターは、
暗に監督から愚弄されていることに気付いてないのでしょうか?
大衆性を高めるため、社会風刺など彼の思想もあまり盛り込まれていませんが、
彼の腕は認めていても、思想的に反目することが多いボクとしても、
本作はとても観やすかったように思います。
まぁそこは抑えきってないので、ちょっとイラッとするところもあるけどね。

この記事は、ネタバレを含む感想になりますが、かなり予想外な展開があり、
そこが本当によかったので、本作を楽しむならネタバレ厳禁です。
全く先が読めないのがオリジナル作品の魅力のひとつですが、
本作もホントにそうで、驚きの大どんでん返しでした。
正直、メインプロットのオチはイマイチな印象でしたが、
サブプロットでまさかあんなオチが待っていたとは…。
おっと、これ以上はマズいですね。以下、ネタバレ要注意です。

21歳でバンドを結成するも、あまりにもファンが付かなかったため解散し、
楽器の部品メーカーに就職した鈴木良一(33歳)でしたが、
職場ではダメバカ社員扱いされ、上司や同僚にイジメられる毎日です。
なんだか可哀想だけど、本当にダメ人間なので解雇されないだけマシかな。
なにしろこの歳になって、まだミュージシャンに返り咲こうと考えてますが、
妄想するだけで、行動も起こさないような奴ですから、
イジメるのは良くないけど、イジメられる側にも問題がある典型です。
しかし地味な女性同僚、寺島裕子だけは良一に同情的です。
裕子も良一がいなければイジメのターゲットになりかねないタイプなので、
同類相憐れむって感じですが、そんな彼女に良一は片想いしてしまいます。

ある日、良一が昼食を食べにデパートの屋上に一人で行くと、
露店でミドリガメを売っていて、彼は衝動買いしてしまいます。
その夜、自宅アパートに戻った良一は、カメに「ピカドン」と命名。
テレビでたまたま聞いた単語を「怪獣ぽくていいな」と思って名付けたようで、
その単語の意味は理解してないのでしょうね。
もっと若い子ならまだしも、33歳なら知っていそうなものだけど、
御存じ「ピカドン」とは原爆のことで、ペットに付けるような名前じゃないです。
まぁ確かに怪獣っぽいけど、怪獣よりも恐ろしい怪物です。
良一はピカドンに「日本スタジアムでライブできるくらい僕はビッグになる」
「寺島裕子ちゃんが好きだ」と夢や気持ちを聞かせます。

良一はピカドンを唯一の友達にして、どこに行くにも連れて行きます。
当然職場にも隠して連れて行きますが、同僚に見つかってしまい、
あまりの恥ずかしさで、ピカドンを水洗トイレに流してしまうのです。
唯一の友達を失ったことをすぐに後悔しますが、時すでに遅く、
ピカドンは下水に流されて、もう見つけることは不可能です。
いつもバカにされてるんだし、カメを飼ってるのを知られてバカにされても、
いつものことだし、そこまで恥ずかしがることもない気がするし、
それで友達をトイレに流しちゃうのも、ちょっと理解に苦しいですが、
まぁ良一はかなり変人なので、常人では理解できなくても仕方ないか。

下水に流されたピカドンは、スプリンター先生に拾われてニンジャに…、
…なるはずもないですが、もっと不可思議なことが起きます。
ピカドンは下水生活する謎の老人が暮らす「ガラクタ王国」に漂着。
そこは人間に捨てられたペットやオモチャが流れ着く場所で、
なんとそれらは爺ちゃんと呼ばれる謎の老人に不思議な飴を貰い、
人間の言葉を喋ることが出来、オモチャは動くことも出来ます。
まるで『トイ・ストーリー』のようなファンシーなところで、
たしかにチビッコが喜びそうな、監督らしからぬ展開です。
まざ捨てられたオモチャなのでボロボロで、微妙に不気味ですけどね。
爺ちゃんはピカドンにも飴を与えますが、間違って喋れる飴ではなく、
願い事が叶う飴を与えてしまうのです。
他の子たちも「願いが叶えば御主人の家に帰れるのに」と羨ましがるけど、
願いが叶う副作用として、願いの大きさだけ巨大化してしまうみたいで…。
それにどうやら自分の願いが叶うと言うよりは、御主人の願いが叶うみたいです。
爺ちゃんは他の子たちに「君たちは今年中に素敵なところに旅立たす」と約束。
どうやらここは一年毎に卒業があり、爺ちゃんがどこかに連れて行くみたいです。

ピカドンは良一の「ビッグになる」という願いを受けてビッグになります。
といっても急に巨大怪獣にはならず、全長1~2メートルくらいです。
ピカドンが巨大化してからは人形を使った特撮になりますが、
あまりリアルなカメではなく、目がクリクリなとても可愛らしいデザインです。
ピカドンの元ネタが『ガメラ』なのは間違いないけど、
『小さき勇者たち~ガメラ~』っぽい媚びたデザインで、女子供ウケしそうです。
巨大化したピカドンを見て、爺ちゃんは「御主人はいいこと尽くめだな」と言います。
その言葉通り、良一の運が急に上向きます。

ピカドンを失った悲しみを曲にした良一。
ある時、ひょんなっことから路上ライブでその曲を披露することになり、
「ピカドン お前を忘れない♪」と熱唱すると、客は大盛り上がり。
それを見ていたレコード会社からスカウトされるのです。
どうもスカウトマンはその曲を原爆の記憶を風化させない反戦歌だと思い、
とても共感したみたいなのですが、無理もないですね。
でもピカドンはあまりにも過激なので自主規制することになり、
「ラブ&ピース お前を忘れない♪」という歌詞に変更されます。
そうなると反戦歌らしさがほとんどなくなっちゃうけど、それでいいのか?
正直、歌詞もメロディも特段優れた曲ではないと思ったけど、
劇中の要所要所でこの曲が流れるのを何度も何度も聴くうちに、
帰宅中にはついつい口ずさんじゃうほど刷り込まれちゃいます。
監督は劇中歌の使い方がホントに上手いです。
良一はそのレコード会社所属のパンクバンド「レボリューションQ」に
ボーカル「ワイルド・リョウ」として迎えられ、その曲でCDデビューすることになります。
恐るべし、願いが叶う飴ですね。
更に会社としては年内にバンドは解散し、良一をソロデビューさせるつもりです。

良一は会社を辞めますが、デビューライブに裕子を招待します。
ライブは大盛況で、観に来てくれた彼女もお持ち帰りしますが、
早くも「寺島裕子ちゃんが好きだ」という夢も叶っちゃったんですね。
デビュー曲は瞬く間に大ヒットし、下水のピカドンも御主人の活躍に嬉しそうです。
でもデビュー曲は偶発的に出来た曲なので、良一は新曲が作れず悩みます。
ピカドンはそれを察したのか、下水を出て、良一の部屋にやって来ます。
そして良一に鳴き声でメロディを伝え、本から文字を拾って歌詞を伝えます。
良一はそれを曲にして、新曲「絆」が完成するのです。
カメのくせに作詞作曲できるなんて、これも飴の魔法の一部なのかな?
新曲の完成もさることながら、ピカドンとの再会を喜ぶ良一ですが、
そこに押しかけ女房になった裕子がやって来て、ピカドンを目撃し、
「あの時のカメね」と言いますが、良一はなぜか「カメなんて知らない」と…。
別に隠す必要もないのに、あの時のことがトラウマになってるのかな?
裕子を追い返し、気が付くとピカドンも下水に帰ってしまったようで…。
ピカドンも「知らない」なんて言われて気を悪くしたのかなと思いましたが、
ただ新曲を渡したかっただけだから用が済んで帰っただけかな。

それにしても今までデビュー曲だけで、よくライブなんて出来たなと思いましたが、
次のライブシーンでは他の曲も披露するんですよね。
「全力歯ぎしりレッツゴー♪」という忘れたくても忘れられない奇抜な歌詞の曲は、
本作の主演・長谷川博己も出演した園子温監督の映画
『地獄でなぜ悪い』の劇中歌(CMソング)じゃないですか。
まさかカバー曲ではないだろうから、レボリューションQの持ち歌かな。
そのライブのトリで良一は新曲「絆」を初披露しますが、
メンバーにその曲のことを伝えておらず、彼らは困惑します。
デビュー曲の時は即興で演奏できていたので、この曲も出来そうな気がしますが、
彼らが演奏しなかったのはこの曲をやることを聞いてなかったからではなく、
「俺たちはずっと一緒なんだよ♪」的なラブソングなのが気に入らないみたいです。
なるほど、ここで方向性の違いで解散、ソロデビューかと思いましたが、
メンバーは渋々会社の方針に従い、「絆」が2ndシングルになります。
デビュー曲以上に在り来たりな曲だと思いましたが、なぜか大ヒットします。
うーん、わざわざピカドンが持って来てくれた新曲だけど、
意外と出来なんて関係なく、飴の魔法で何でもヒットするのかも…。

12月中旬。
良一はまた次の曲が作れずに悩みますが、ピカドンが助けに行こうにも、
爺ちゃんが「お前を守るためだ」と下水から出られないように出口を塞ぎます。
こんな巨大なカメが地上にいたら捕まっちゃいますもんね。
でも女の子の人形マリアとブリキロボットPC-300と黒猫の縫いぐるみスネ公が
脱走に協力してくれ、ピカドンは地上に出て、良一のライブ会場を目指します。
ライブ会場では良一が会社の意向に沿って急に解散を発表したため、
ライブ後に囲み会見が行われていました。
まぁ解散といっても、最終的にはメンバーがプライドを捨てて、
ソロ歌手ワイルド・リョウのバックバンドになる方向で落ち着くんですが…。
実績は作ったし、レボリューションQのオリジナルメンバーで頑張ればいいのにね。
良一も新曲が完成するアテもないのに、よくソロ宣言なんてしちゃえるものです。

その会見の最中、ピカドンが乱入しますが、当然記者たちは騒然。
良一も慌てて前みたいに「カメなんて知らない」と言うかと思いきや、
意外にも落ち着いた様子で「俺が超能力でカメを呼んだ」と言い出します。
更に「自然保護がテーマの曲を作ったから、カメにテレパシーで歌わす」と言い、
ピカドンもそれに呼応して、用意していた新曲(のメロディ)を歌います。
良一は「俺たちは2人でラブ&ピースだ」とピカドンを紹介し、
ピカドンは「ラブちゃん」としてマスコミに報じられます。
ソロじゃなくてピカドンとのデュオで活動するのかな、と思いきや、
ピカドンは突然変異のカメとして日本科学研究所に連れて行かれ、
研究者たちに動物実験されることになるのです。
なぜ良一は助けないのか、爺ちゃんの心配が現実になっちゃったわけですね。
それにしても自然保護がテーマの新曲は結局完成しませんでしたが、
完成したらどんな歌詞になっていたのか、ちょっと気になりますね。

クリスマス・イブ。
下水のガラクタ王国では爺ちゃんがクリスマスパーティの準備。
捨てられたペットやオモチャたちは帰って来ないピカドンを心配しますが、
年の瀬なのに素敵なところに旅立てるという約束も履行される気配がなく、
爺ちゃんに対して不信感を持ち始めます。
爺ちゃんは約束は守ると皆を宥め、クリスマスのスペシャルドリンクを振舞いますが、
それを飲んだペットやオモチャたちは静まり返ってしまい…。
ドリンクに何かの飴を入れてましたが、まさか毒を盛ったのか…。
旅立つ素敵な場所とはあの世のことで、もともと命のないオモチャはまだしも、
ペットたちまで殺処分するなんて酷すぎる、と思ってしまいましたが、
実は飴は毒なんかではなく、食べると新品になる魔法の飴だったのです。

飴の魔法でボロボロだったオモチャたちは出荷前のような新品になり、
老犬が仔犬、アヒルがヒヨコになるなど、ペットは赤ちゃんに戻ります。
なんと爺ちゃんの正体はサンタクロースで、オモチャを新品に、
ペットを赤ちゃんに生まれ変わらせ、イブの夜に再び子供たちに配るのです。
なるほど年内に旅立たせるとはこういうことだったのですね。
爺ちゃんが魔法の飴を作れるのもサンタだったなら納得です。
このオチは全く予想外で、見事に騙されちゃいました。
今思い返せば、爺ちゃんがサンタだと仄めかす伏線もあったのに読めなかったのは、
あの園子温監督がこんなファンタジーな展開を描くとは夢にも思わないからかな。
感動的な展開だし、チビッコにも物の大切さを説く教訓的なお話で、
こんな素敵なクリスマス映画だったら、クリスマスに公開すべきと思いましたが、
全然関係ない梅雨に観たからこそオチが読めなかったのかも。

クリスマス当日。
サンタはピカドンに会うため、日本科学研究所に侵入します。
侵入というか、堂々と正面から入って来るのですが、誰も止めません。
ここの研究者のように化学が万能と思ってる人にはサンタが見えないそうです。
サンタは拘束されているピカドンに飴を与えますが、
てっきり他の子と同じ、赤ちゃんに戻る飴かなと思ったら、
前に間違って与えられなかった、人間の言葉を話せるようになる飴で…。
その頃、良一は念願の日本スタジアムでソロコンサートを開催し、
「このスタジアムよりもっとデカい夢、世界を目指す」と意気込むのです。
まったく、自分の実力でここまで来たわけでもないし、
新曲も作れないくせに夢だけは立派な奴ですが、夢がデカくなったことで、
願いが叶う飴の副作用によりピカドンは更に巨大化し、
研究所も突き破り、ついにガメラサイズになります。
でも基本はただの超巨大なカメなので、ガメラみたいに二足歩行したり、
プラズマ火球を吐いたり、回転してマッハ3では飛んだりは出来ず、
普通に這って、良一のいる日本スタジアムを目指します。

大怪獣の東京出現に、自衛隊も出動し、ピカドンを攻撃しますが、
ピカドンは超巨大なので、通った後は建物などに壊滅的被害が出ますが、
カメなので歩みが鈍く、余裕で避難できるため死者はゼロらしいです。
(人々は逃げるどころか沿道から「ラブちゃーん」と声を掛けるくらいです。)
いやー、少なくとも急に巨大化した日本科学研究所では、
全く死者が出てないなんて考えにくいですけど…。
モスラの幼虫みたいに、建物の被害も最小限にしようとしているのか、
わざわざ道路を通るピカドンですが、なぜか都庁だけは積極的に破壊します。
いまいち理由がわかりませんが、監督が舛添要一都知事を嫌ってるとか、
彼の政治的な思想が関係してるのかな?

良一がライブ真っ最中の日本スタジアムを覗き込むように、
ピョッコリ現れたピカドンですが、ここでついに初めて喋ります。
一体どんなことを良一に伝えるために来たのか、興味津々でしたが、
「僕はビッグになる」「寺島裕子ちゃんが好きだ」と、
飼われた夜に良一が言っていたことを反復しただけで…。
ピカドンがなぜそんなことを言ったのか、よくわかりませんでしたが、
ビッグになって傲慢になり、裕子に辛く当たる良一に対して、
初心を思い出させようとでもしたのかな?
でも良一をビッグにしたのはピカドン自身だし、むしろ過去の痛い発言を暴露し、
彼に恥をかかせるだけな気もするし、ホントに何が目的なのか…。
その後、ピカドンは光に包まれ昇天するように消滅します。
良一は呆然自失でステージを降り、そのままフラフラと自宅アパートに帰宅。
するとそこに元のサイズに戻ったピカドンがいて…。
更に裕子も駆け付けて来たところで、本作は幕を閉じます。
正直、なんだかよくわからない幕引きで、感動できませんでした。

ラストがよくわからないので、良一の顛末を描いたメインプロットはイマイチですが、
爺ちゃんと捨てられたペットやオモチャを描いたサブプロットが
予想外だけどわかりやすく感動的なオチだったので、トータルでは満足です。
特に人形マリアのエピソードは切なくて泣けました。
クリスマスまでにビデオリリースされたら、その頃もう一度観ようかな。
ピカドンがガメラ化した特撮怪獣映画のシーンの出来もよかったし、
監督の新たな一面、いや三面くらい見ることが出来て、ますます好きになりました。
この評価を残る2本で下げないでほしいですが、『リアル鬼ごっこ』も
『みんな!エスパーだよ!』も、パンチラ必至の軽薄な作品なのは想像に難くなく、
本作の余韻もぶち壊されそうな気もしますが…。
本作を連続公開のトリにしたらよかったのに…。
その後、公開されると思われる自主映画『ひそひそ星』も気になりますが、
そちらは思想が強く反映された作品になりそうなので、楽しめるか心配です。
まぁ全部観るけどね。

関連作の感想
新宿スワン

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  • 2015/06/30(火) 17:06:22 |
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