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トゥモローランド

ディズニーの海外ドラマ『ワンス・アポン・ア・タイム』のシーズン2が、
今月3日からDVDレンタル開始されたので、ネット宅配レンタルで借りようとしたけど、
かなり人気があって品薄みたいで、なかなか借りることができません。
仕方がないので近所のレンタル店に行って借りることができました。
まだシーズン2の2巻までしか見ていませんが、シーズン1より面白い気がします。
白雪姫や赤ずきんなど童話の登場人物が現代に現れるという、
とてもディズニーらしい物語ですね。

ディズニーは映画も含め、童話絡みの作品製作に躍起になっていますが、
童話は誰でも知っている物語なのに知的財産権がないため、
原作としては超美味しいネタなので、手を出したくなる気持ちもわかります。
昨今、ヒットする映画は原作が有名か、人気シリーズの続編だけという風潮で、
ディズニーも童話の映画化に取り組む一方で、
他社から人気シリーズを買収して映画を製作していますが、
たしかにそれでヒット連発してますが、ちょっと安易な気もします。
もっとオリジナル作品も製作してほしいです。

ということで、今日は珍しくオリジナルなディズニー映画の感想です。
厳密にいえば原作というか元ネタはありますが、なかなかの意欲作です。

トゥモローランド
Tomorrowland.jpg

2015年6月6日日本公開。
ジョージ・クルーニー主演のSFアドベンチャー映画。

17歳のケイシー(ブリット・ロバートソン)が見覚えのないピンバッジに触ると、自分が思い描いた別世界へと入り込んだ。バッテリー切れで現実の世界に戻ってきた彼女の前に、不思議な少女アテナ(ラフィー・キャシディ)が現れる。そしてケイシーにトゥモローランドに戻りたいのなら、フランク(ジョージ・クルーニー)という男性を訪ねるよう助言する。(シネマトゥデイより)



「ウォルト・ディズニーが遺した、最大にして最高のプロジェクト」
という壮大な謳い文句の本作ですが、なんでもディズニー社の保管庫にあった、
ウォルトが遺したと思われる数々の資料を基にした映画らしいです。
というか、それらの資料は世界のいくつかのディズニー・リゾートにある
「トゥモローランド」というエリアの構想だったみたいで、
本作はそのトゥモローランドというテーマパークの映画化です。
その経緯はアトラクションを映画化した『パイレーツ・オブ・カリビアン』に近いかも。
トゥモローランドは東京ディズニーランドにもあるらしいけど、
本作の元ネタは主にフロリダのウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートです。
ゲリラ映画『エスケープ・フロム・トゥモロー』の舞台としても有名(?)ですね。
ボクはフロリダはもちろん、東京のトゥモローランドにも行ったことがないので、
元ネタが実際どんな場所なのか全くわかりませんが、
フロリダに行った知人から聞いた現地の様子だと、
本作はトゥモローランドの映画化というよりも、別のテーマパークである
エプコット(実験未来都市)の映画化じゃないかと思うのですが、
そのあたりの関係性を理解してないので何とも言えません。
劇中に登場するアトラクション「イッツ・ア・スモールワールド」も
トゥモローランド内にはないみたいだし…。

ちなみに本作には実物のトゥモローランドは一切登場しません。
そこがキープレイスになって物語が進行するかと思っていたので意外でした。
予告編では実物のトゥモローランドのことも言及されていますが、
(見落としてなければ)劇中でその映像は使われてないみたいです。
さらに予告編ではウォルトがキーパーソンのように言及されますが、
劇中ではウォルトのことも一切触れられていません。
てっきりウォルトの秘密を暴く歴史フィクションだと思って観に行ったので、
全く予想外の内容で驚きましたが、物語も意外と普通のSF映画で、
「最大で最高のプロジェクト」なんて謳われていたので少し拍子抜けです。
テーマは至極単純なのですが、それを妙に回りくどく描いている印象を受けました。
こんなに遠回りして伝えたいことがそれだけなの?って感じです。
あと、ちょっと説教臭いです。

でもそんなに悪い作品でもなく、普通に楽しめるSF映画です。
劇中に登場する謎のユートピア「トゥモローランド」は
昭和の子供向け書籍に描かれた未来予想図のような
レトロフューチャーな世界観で、懐かしくも新しいし、
なによりキーパーソンであるトゥモローランドから来た謎の少女アテナが魅力的。
彼女は古風な美少女というか、やはりレトロフューチャーな雰囲気で、
外見的可愛さだけでも相当なものですが、設定も面白く、ホントに魅力的です。
もう魅力的すぎてヒロインの女子高生ケイシーの立つ瀬がないくらいです。
ケイシーも美人だし、なかなかぶっ飛んだ面白キャラなんですけどね。
更にディズニー映画初出演となる名優ジョージ・クルーニー演じるフランクも
何とも言えない味のあるオッサンで面白いのですが、
やはり本作が楽しめる最大の功労者はアテナじゃないかなと思います。
ここのキャスティングをミスっていれば、本作は凡作、いや駄作だったかも。
いやアテナ演じる子役は『スノーホワイト』でクリステン・スチュワートの
子供時代を演じたみたいですが、その時は印象にも残ってないし、
本作での異常なまでの可愛さはソバカスの力なのかも。
以下、ネタバレ注意です。

1964年、ニューヨーク万博の発明コンテストに、
小学生くらいの男の子フランクが自作の発明品を持ってやって来ます。
その発明品は液体窒素を推進力にした空飛ぶバックパックで、
凄い天才少年だなと思いましたが、さすがに未完成だったみたいで、
本当に空を飛べるわけではなく、審査員から追い返されますが、
審査員の娘らしき美少女アテナが彼を気に入り、ピンバッチを渡されます。
フランクがアテナを追ってアトラクション「イッツ・ア・スモールワールド」に乗り込むと、
突然ピンバッチが光って、謎の未来都市トゥモローランドに連れて行かれます。
「イッツ・ア・スモールワールド」はディズニーのアトラクションですが、
ニューヨーク万博にも出展していたんですね。
ボートで水路を進むウォーターライド型アトラクションですが、
もしフランクがちゃんと列に並んで乗ったら、他のお客さんも道連れだったのかな?
トゥモローランドに迷い込んだフランクは巨大ガードロボに襲われ…、
と思ったら、ロボは彼のバックパックを本当に飛べるように改造してくれます。
ちょっとパトレイバーっぽいカラーリングのロボで、なんだか可愛かったです。
フランクはバックパックを背負って空を飛び、アテナを探して再会し、
トゥモローランドの住人に迎えられます。

時は流れて現在、ケープ・カナベラルに住む天体マニアの女子高生ケイシーは、
NASAのロケット発射台解体現場に侵入し、こっそり作業の妨害をします。
どうやらそこで父がエンジニアとして働いているみたいで、
作業を遅らせて、父が失業しないようにしているのかと思いましたが、
そうではなく、天体が好きすぎて、いつか遠い別の星に行くことを夢見る彼女は、
スペースシャトル計画が中止されたことが気に入らないみたいで、
計画続行できるように発射台解体を阻止しようとしているみたいです。
いやー、高校生とは思えない子供染みた発想ですが、
そんな彼女だからこそ本作のヒロインになるんですね。
その日も日課の妨害工作を行いますが、運悪く警察に逮捕されてしまい…。
NASAで働く父の口利きで告訴は免れ、すぐに釈放されますが、
警察から返却された私物の中に見知らぬピンバッチがあり、
それに触れると別世界、トゥモローランドにワープします。
いや、実際にはワープしているわけではなく、
トゥモローランドの仮想現実映像を見ることができるだけのようで、
ピンバッチから手を離せば、すぐに元の世界に戻ります。
フランクが貰ったピンバッチと同じものかと思ったけど、
フランクのように実際にトゥモローランドに行く機能はないのですね。

人々がバックパックで飛び回り、空飛ぶ車やホバーレールが行き交う
レトロフューチャーなトゥモローランドにケイシーは心奪われ、
中でもスペースポートがあり、宇宙にも行けるらしいことに感激します。
ところがいざ宇宙へ、ってところでピンバッチの電池が切れて元の世界に…。
彼女は残念がりますが、所詮は仮想現実映像で、
現実世界では知らず知らずに沼に嵌っていたので、
あそこで電池が切れてなかったら溺死したかもしれませんね。
ケイシーがピンバッチのことを調べるためググると、
ヒューストンの宇宙グッツを扱う古物商のサイトにヒットし、
どうやらNY万博のレアな記念ピンバッチだとわかり、
もっと情報がほしい彼女は、実際に店に行ってみることにします。

店内はレアな宇宙グッツの店というより、SF映画グッツのおもちゃ屋って感じで、
『地球の制止する日』や『未知との遭遇』の玩具が売られてましたが、
中でも特に多いのが『スターウォーズ』のグッツです。
R2-D2の等身大模型はもちろん、ハン・ソロのカーボンフリーズまであり、
店内を見ているだけで楽しくなります。
『スターウォーズ』の最新作が今年ディズニーから配給されるので、
このシーンはそのステマな気もしますが、それだけではなく、
本作の監督は『スターウォーズ』最新作のオファーも受けていたそうで、
本当はやりたかったけど、本作の製作中だったために諦めたらしく、
その未練がこのシーンに込められているのかもしれません。
彼が諦めた結果、『スターウォーズ』最新作の監督はJ・J・エイブラムスになるが、
それだと『スタートレック』と同じになるので、彼が受けたらよかったのに…。

ケイシーが店主にピンバッチを見せると「誰からもらった?」と問い詰められます。
荷物に勝手に入っていたと言っても全く信じてもらえず、
それどころか光線銃で撃ち殺されそうになるのです。
この外観はオモチャみたいな光線銃ですが、どうやらトゥモローランドの
アトラクション「バズ・ライトイヤー」で使われるものらしいです。
そんな店にアテナが乱入してきて、店主を攻撃し、ケイシーを救出します。
店主は首がモゲますが、AAことオーディオアニマトロニクスだったみたいです。
オーディオアニマトロニクスとはライド型アトラクションによくある
機械仕掛けのマネキン人形のことですね。
本作では自律型のアンドロイドという設定みたいですが。
ケイシーを助けたアテナですが、NY万博から四半世紀も経っているのに、
姿は当時のままで、普通の人間じゃなさそうですが、やはり彼女もAA。
なんでも世界を救うために運命の鍵を握るケイシーを助けに
未来(トゥモローランド)から来たらしく、差し詰め少女型ターミネーターです。
彼女の荷物にピンバッチを忍ばせたのももちろんアテナです。
アテナは少し負傷した影響で「ゲンゴノキノウガソンショウ」と言いますが、
急に日本語台詞が出てきたのは驚いたし、日本語話す彼女に親近感も覚えます。
なので本作はぜひ字幕版で観てほしいです。

アテナはケイシーを連れてニューヨークに向かいます。
トゥモローランドに行く方法を知る人に会いに行くみたいですが、
その人の家の前でケイシーを放置し、アテナは姿を消します。
家から出て来たのは大人になったフランクで、
トゥモローランドについて尋ねますが、そんなものは存在しないとばかりに、
彼はケイシーを追い返そうとします。
シラを切るなら地球の科学力では不可能なホログラムの番犬なんて
家の前に置いてたらダメですよね。
ケイシーは裏庭のトラクターを放火し、家に突っ込ませるという
完全にアウトな方法で強引に家に侵入します。
呆れたフランクは自分が元トゥモローランドの住人だと白状。
なんでも禁断のモノを作ってしまい追放されたそうです。
その時、SSの格好をした追っ手のAAが家を襲撃。
フランクとケイシーはバスタブの脱出ポッドで逃げ、アテナと合流します。
フランクは子供の頃にアテナのことが好きだったみたいですが、
彼女がAAであることを黙っていたことがショックで、今は険悪なようです。

3人はフランクが発明した転送装置「エジソンのチューブ」を使うことに。
それでトゥモローランドにワープできるのかな、と思いきや、
ワープ先はパリのエッフェル塔の展望台で…。
その一室には科学者エジソンとテスラ、小説家ヴェルヌ、建築家エッフェルの
蝋人形(?)が飾られていて、フランク曰く、
その4人がトゥモローランドを作った最初の「プルス・ウルトラ」だそうです。
このあたりの設定がよくわかりませんでしたが、最初に作ったというより、
最初にトゥモローランドを発見した4人って感じなのかな?
トゥモローランドに招かれるのは「夢を見る人」だけらしく、
エジソンらの想像力が何でも叶うトゥモローランドで具現化され、
現在のレトロフューチャーな都市になったような感じでしょうか。
予告編の印象では、どうやらウォルト・ディズニーなんかも、
トゥモローランド発展のために呼ばれた何人目かのプルス・ウルトラなのでしょう。
その人形の部屋のスイッチを押すと、なんとエッフェル塔が発射台に変形し、
3人はロケットで宇宙に発射されます。
トゥモローランドって別の星にあるのか、と思いきや、ロケットは地球にUターン。
どうやら別次元に飛ぶためには一度宇宙に出る必要があったみたいです。
ただトゥモローランドに行くだけなのに、転送装置、エッフェル塔、宇宙と、
なんだか回りくどいですが、子供の頃のフランクはあんなに簡単に行けたのに…。
招かれざる者が行くのは困難な場所だということなのかな。

トゥモローランドに到着した3人をニックス総督が出迎えます。
総督曰く、フランクが発明した禁断のモノとは未来が見えるモニターで、
そこには世界の終わりも映し出されますが、それを見たフランクは絶望し、
「夢を見る人」ではなくなったので追放されたみたいです。
(アテナは旧式AAなので分解されそうなことろを逃げ出したみたいです。)
そのモニターはエプコットのシンボル、スペースシップ・アース館のような外観で、
中に入ると球体前面がモニター画面になっていて、未来の様子が映されます。
どことなく『X-MEN』のセレブロみたいだなと思いましたね。
総督曰く、遅くとも58日以内に世界(地球)は滅ぶらしいです。
また急な話ですが、なぜそんな急に滅ぶのかは明言されません。
未来の映像では大洪水で滅ぶ都市もあれば、核で滅ぶ都市もあり、
天災なのか人災なのかもよくわかりませんね。
それを回避するため、モニターのイメージをタキオン粒子で人々に伝えますが、
人々は滅亡しないように努力もせずに諦めてしまい、
それどころか終末映画とか作って面白がったりすることで、
むしろ滅亡の時期がどんどん早まってしまっているみたいで、
総督は呆れて、もう世界を見捨てることにしたみたいです。
まぁ何が原因かもわからないイメージを受信しても回避なんて出来ませんよね。
しかし子供みたいな夢を見ている超ポジティブなケイシーの影響で、
確実の滅ぶはずの未来に微妙な揺らぎが生じるのです。
要は世界中の人々がもっと明るい未来を夢見るようになれば世界は良くなる、
というようなメッセージなのでしょうが、如何にもディズニー的な発想と思うけど、
あまり共感できるものではなく、ちょっと説教臭く感じるかな。
楽観も時には大切だけど、最悪のことを想定することも同じくらい大切。
福島の原発事故だって本当に最悪を想定していたら起きなかったかもしれないし、
何より終末映画は面白いじゃないですか。
でも言われてみたら確かに、ディズニー映画に終末ものは少ないかも?

3人はなんだかんだでモニターを破壊することになり、総督と戦いますが、
総督が光線銃をフランクに向けて発射、アテナは身を挺して彼を守り、
代わりに被弾し、修復不可能な致命傷を負うのです。
もう助からないアテナは自分が自爆してモニターを破壊すると言い、
フランクにモニターまで運んでもらうことになるのですが、
最期に自分も実はフランクのことが好きだったと告白し、和解します。
アテナは歳を取らないAAですが、見た目は子供なので、
オッサンと幼い女の子のロマンス展開は、なんだかちょっとね…。
とにかくアテナの自爆でモニターは破壊され、総督もモニターに下敷きで死にます。
これで世界の破滅も回避されたみたいですが、その理屈はよくわかりませんでした。

ケイシーは地球への扉を使って父をトゥモローランドに招き、
例のピンバッチを量産し、リクルーターのAAに持たせて世界各地に送り、
世界中の「夢を見る人」にピンバッチを配り、トゥモローランドに招きます。
彼らの想像力でトゥモローランドを本当のユートピアに再建するのかな?
研究者や芸術家、冒険家など「夢を見る人」を集めますが、
最初にAAが訪れた日本では、なぜかストリートミュージシャンをリクルート。
たしかに彼も夢を見る人でしょうけど、研究者や芸術家の持つ夢とは
夢の種類がちょっと違うような気もするし、何の役にも立たなそうな…。
日本には本当に人類を救うような研究をしている科学者も、
想像力に溢れた作家も沢山いるのに、なぜ彼を選ぶのかって感じですが、
そんな特別な人じゃなくても、とにかく夢さえ見てればあなたも選ばれる的な
甘っちょろいオチなのかもしれませんね。
世界を救ったケイシーも、ただの夢見がちな痛い女子高生だしね。

世界観も2時間の映画で描き切れるようなものではなく説明不足だし、
説明不足のせいでストーリーもあまり納得できるものではないし、
なによりその物語で伝えたいテーマが短絡的で共感できるものではないため、
内容としては出来がいいとは思えませんでした。
トゥモローランド自体はレトロフューチャーな都市で映像的に面白いけど、
その場所のシーンもそれほど長くなく、というかかなり短いので、満足できません。
でも美少女ターミネーターが魅力的だったので、そこそこ楽しめるSF映画でした。

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エスケイプ・フロム・トゥモロー

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  • 2016/03/23(水) 02:42:25 |
  • |
  • #
  • [ 編集 ]

ジャックドモレーさんへ。

コメント有難うございます。

> なので、ネタバレ解説を読んだ人がより理解するために少しでも参考になれば幸いです。

それならば非公開コメントにしないでくれた方が更に有難かったです。
せっかくの長文解説なのに私しか読めないのでは勿体ないですよ。

  • 2016/03/23(水) 21:30:33 |
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