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靴職人と魔法のミシン

今週末も観たい映画の封切りが目白押しで嬉しい悲鳴です。
いや、観たい映画が多すぎて観切れないので、嬉しくない悲鳴かも。
全米1位の大ヒット作『トゥモローランド』や『ハンガー・ゲーム』は
問答無用で観に行くことになりますが、数本は諦めざるを得ない感じです。
やはり諦めるなら、1年後にはテレビ放送されそうな邦画なので、
『予告犯』と『おかあさんの木』は観ないことになりそうかな。
『予告犯』はけっこう面白そうな気がするので、
もう少し余裕のある週に公開されていたら絶対観に行ったのにな。
でも何気に、映画とも連動した連続テレビドラマ『予告犯 THE PAIN』の方が
面白そうにも思えるのですが、WOWOWには加入してないので見れません。
見れないテレビドラマと連動されると映画への興味も少し薄れちゃうよね。

ということで、今日は今週末公開の映画の感想です。

靴職人と魔法のミシン
The Cobbler

2015年6月5日日本公開。
アダム・サンドラー主演のファンタジーコメディ。

ニューヨークの下町にある小さな靴修理店で働く中年男マックス(アダム・サンドラー)は、老母と生活しながら特に何の変化もない毎日を送っていた。ある日、愛用のミシンが壊れてしまい先祖より代々伝わる旧式ミシンで直した靴を試し履きしたところ、何と靴の持ち主に変身する。魔法のミシンによって他人の人生を体験できる楽しさに夢中になった彼は親孝行を思い立つが、予期せぬトラブルが生じ……。(シネマトゥデイより)



なぜ本作が日本で劇場公開されたのか、とても不思議です。
もちろん個人的にはとても嬉しいことなのですが、
人気コメディ俳優アダム・サンドラー主演のコメディが日本で公開されたのは
2011年のラジー賞総なめ作『ジャックとジル』以来となりますが、
それ以降の主演コメディは悉くビデオスルーになっているのに、
本作はあっさりと日本公開が決まってしまいました。
いつも通り、批評家の評価も最悪だし、他の主演コメディと何が違うのか。
サンドラーの主演作は全米大ヒットしてもビデオスルーになるのに、
本作は全米でヒットするどころか、主にビデオ配信でのリリースだったのに、
(更に言えばサンドラー史上最低のオープニング成績でした。)
なぜ本作に限って日本で劇場公開することになるのか謎です。
考えられることとしては、日本のビデオゲームが元ネタの
サンドラー主演のSFコメディ映画『ピクセル』が夏に公開されるからかな?
日本と親和性の高い内容の『ピクセル』は日本でもヒットすると思われますが、
これから日本でもサンドラー人気が高まることを見越して、
先んじて本作を劇場公開したのかもしれません。
まぁ劇場公開されたと言っても、関西では3館だけの小規模公開ですけどね。

前述のようにラジー賞の常連であり、
主演コメディは批評家に毎度酷評されるサンドラーですが、
これはもう決まり事のようなものなので、作品の出来とは関係ありません。
本当に駄作もあれば、なかなか面白い作品もありますが、本作は後者でしょう。
ツッコミどころは多々あるも、誰でも楽しめる、ほのぼのコメディです。
下ネタや日本人には理解しにくいポップカルハーネタが多い
サンドラーのコメディの中では、観る人を選ばない作品でオススメです。
ただ、あまり笑いを求められると期待に応えられないかも。
コメディよりファンタジーとして楽しんでほしいです。
以下、ネタバレ注意です。

NYの古い街並みが残るロウアー・イーストサイドで
高祖父の代から続く靴修理屋を営む靴職人マックス。
どうやら先代である父が蒸発したらしく、嫌々店を継いでいるみたいですが、
隣の理髪店のジミーに励まされながら、なんとか営業を続けています。
ある日、強面の黒人客レオンが靴底の修理のために店を訪れ、
今日の閉店までに取りに来るから直しておけと高圧的に頼まれます。
マックスはさっそく修理に取り掛かりますが、途中で電動ミシンが故障してしまい…。
仕方なく地下室から曽祖父の代からある古い足踏みミシンを引っ張り出し、
問題なく修理は完了するのですが、閉店時間になってもレオンは取りに来ず…。
待ってる間、暇なマックスは、預かった靴が自分のサイズと同じことに気付き、
こっそり履いてみるのですが、なんとレオンの靴を履いた瞬間に、
自分が姿がレオンに変身してしまうのです。
どうやら古いミシンで修理した靴を履くと、持ち主の姿になれるみたいです。
他人に変身できるなんて凄い能力ですが、誰にでもというわけではなく、
靴が履ける必要があるのでサイズが合う人だけみたいです。
マックスのサイズは約28cmなので、女性にはなかなかなれませんね。
そもそもこの店に靴の修理を頼む客は男が多いので、
オカマの靴はあっても女性の靴は手元にないけど。
また、持ち主の現在の姿になるみたいなので、
亡くなった人の靴を履くとゾンビに変身しちゃいます。

マックスは爺さんに変身して、ジミーの店に冷やかしに行ったり、
中国人に変身して、チャイナタウンを散歩したり、
黒人に変身して、金持ちの靴を強奪し、奪った靴で金持ちに変身し、
彼の高級車を乗り回したりと、やりたい放題楽しみます。
ある時には、セクシー美女がイケメン彼氏の靴の修理に来たので、
その靴を履いてイケメン彼氏に変身して、彼女の家を訪ねますが、
残念なことに靴を脱いだら元の姿に戻るので、ズボンを脱ぐことも出来ず…。
いやはや、悪いことは出来ないものですね。
まぁその気になれば、靴を履いたままでも出来るでしょうけどね。

靴の魔法をエンジョイしたマックスは、
同居している母に「別人になりたくない?」と聞いてみます。
少し痴呆症気味で、ほとんど寝たきりの母も楽しませようと思ったのでしょう。
でも母は「私はお前の母親で十分よ」と…。
ならばとマックスは「何か叶えたいことはない?」と聞くと、
母は「お前の父さんとディナーしたい」と…。
母は妻子を捨てて蒸発した夫のことを今でも想い続けているみたいです。
マックスは父の靴を使って父に変身し、父のふりをして母とディナーします。
結局母を騙しているようなものなので、なんだか少し物悲しいけど、
彼女がとても嬉しそうで、ちょっと感動的な展開でした。
その時の母はとても若々しく感じられましたが、なんと翌朝他界します。
もう思い残すことはないと言わんばかりの急逝で、
マックスは自分が母を死なせたようなものだと後悔するのです。
いやー、これ以上なく幸せな気持ちで安らかに亡くなったと思いますけど、
マックスの悔恨もわからないわけではないですね。
葬式の時も「俺はダメ息子だ」と嘆いているマックスを、
隣人ジミーは「困ったことがあれば言ってくれ」と励ましてくれます。

喪が明け、マックスは店を開けますが、
そこにやっと例の黒人客レオンが靴を取りに来ます。
しかしレオンから「どうせ遺産も残さずに死んだだろ」と母を侮辱され、
マックスは激怒して彼を追い返し、別人に変身して彼を自宅まで尾行します。
そしてレオンの留守中に彼の靴で彼に変身して家に侵入し、
彼の自慢の腕時計コレクションを盗もうと家探しします。
ところが拳銃やスタンガンを見つけてしまい…。
レオンは堅気ではないと思ったけど、やっぱりヤバイ男だったみたいです。
マックスは何を思ったのか、自らスタンガンの先を触って気絶。
目を覚ますと、かなり時間が経っていたため、慌てて立ち去ろうとしますが、
時すでに遅く、玄関で帰宅したレオンと鉢合わせ。
レオンにしてみればドッペルゲンガーが現れたようなものなので、
卒倒してもおかしくないほど驚きそうなものですが、さすがはヤバイ男だけあり、
躊躇なく首を絞め、もうひとりの自分を殺しちゃおうとします。
マックスは持っていたスタンガンで反撃し、レオンを拘束します。

そこに彼の手下たちが彼を迎えに家にやって来ます。
これからレオンは手下らと5万ドルの集金に行くらしとわかり、
マックスはそのカネも横取りしようと、レオンの変身を続けて手下について行きます。
すでに腕時計も奪ったのに、マックスはなかなか強欲な奴ですが、
やはり欲を出すとロクなことにはならず、手下らは集金の前にアジトに寄ると言い、
そこで彼らの裏切り者パトリックを粛清しようとしているところに遭遇し…。
きっととんでもない奴らに関わってしまったと後悔したでしょうね。
目の前で人が殺されそうになっているのを見過ごせなかったマックスは、
「反省してるから許してやろう」と恐る恐る提案してみます。
手下らもボスであるレオンには逆らえないため、渋々パトリックを解放します。
その後、とある豪邸に行き、グリーナウォルトという女性から金を受け取りますが、
彼女は「これで金曜までにゴミを始末して」といって5万ドルを渡すので、
どうやら借金の集金とかではなく、何かヤバイ依頼の報酬みたいです。
でもマックスにはそんなこと関係ないので、その5万ドルをネコババします。
いやー、人殺しも厭わない奴らから大金を横取りするなんて、
単なる靴職人とは思えない根性の持ち主というか、もう何考えてるかわかりませんが、
更にわけのわからないことに、5万ドル持って再びレオンの家に行くのです。
置いてきた腕時計も回収しようと思ったのかもしれません。
するとレオンは拘束から抜け出しており、戻って来たマックスに襲い掛かります。
マックスは必死に抵抗し、レオンを蹴りますが、その時オカマに変身していたため、
ゴツいハイヒールの踵がレオンの首元に刺さり、殺してしまうのです。
盗みどころか人まで殺しちゃって、欲を出すとロクなことにならないですね。

次の日、マックスはレオン殺しで自首するのです。
肝が据わってるんだか、小心者なんだかわからない男ですね。
警察に洗い浚い話しますが、あまりに荒唐無稽な話の上に
レオンの自宅にあるはずの彼の遺体や5万ドルや腕時計の入った鞄も
消え失せており、警察からは全く信用してもらえず、逮捕もされません。
レオンの恋人か手下が遺体を始末して鞄を持ち去ったのかと思いましたが、
マックスが店に帰ると鞄が置いてあったので、どうも違うみたいです。
そこにマックスの只ならぬ様子を心配して、隣人ジミーが近づいてきて、
「君の様子は親父さんが蒸発する前と一緒だ」と話しかけるのです。
なんでもマックスの父は悪い奴らと関わってしまい、
妻子を守るために仕方なく家を出たそうで、妻子を捨てたわけではないそうな。
それを聞いたマックスは、それを秘密にしていたジミーに腹を立てながらも、
改心し、盗んだものを全て返そうと考えるのです。

まずグリーナウォルトに5万ドルを返しに行くのですが、
彼女はその金でレオンにある場所に放火してもらうはずだったようで、
アテが外れてしまい激怒し、マックスは彼女の部下に拉致され、
車でどこかに連れて行かれ、始末されそうになるのです。
しかしマックスは故人の靴を履いてゾンビ化し、見事に脱出。
その後、グリーナウォルトが自分の所有するアパートを放火する気だと気付きます。
そのアパートのあるブロックは再開発する予定だったのですが、
住人のひとりの老人ソロモンさんが立ち退きを拒否しており、
グリーナウォルトは開発業者に売却できないことに焦り、
ソロモンさんをアパート諸共始末しようとレオンに放火を依頼したようです。
マックスはソロモンさんを助け、グリーナウォルトを懲らしめようと考えます。

マックスはソロモンさんに変身し、退去したと見せかけます。
しかしグリーナウォルトがアパートに行くと、ソロモンさんが居座っており、
我慢の限界の彼女は「出て行かないと娘を探して殺すわよ」と脅します。
しかしマックスがその場所にテレビ局のクルーを待機させていて、
その会話はばっちりテレビカメラに録画されてしまい…。
彼女の悪事を暴くだけなら、そんなまわりくどい事する必要もないし、
靴の変身なんて使わずとも出来そうな気がしますが、とにかくこれにて一件落着。

…と思いきや、まだ本作は続きます。
マックスはレオンの腕時計も返そうと、レオンの姿で彼の自宅に行き、
彼の恋人に腕時計を渡しますが、その帰りに謎の悪者に拉致されるのです。
グリーナウォルトかレオンの手下が報復にでも来たのか?
と思いましたが、なんと主犯は命を助けてやった裏切り者パトリックでした。
助け損というか、裏切り者はどこまでいっても裏切り者なんですね。
ところがマックスを拉致した彼らの車が交通事故に遭い、
マックスが目を覚ますと、ジミーの理髪店で寝ていて…。
なんでもジミーが事故から救い出してくれたみたいです。
ジミーはずっとマックスのことを見守っていて、レオンの遺体を始末し、
バッグをマックスの店に運んだのも彼だったみたいです。
そう、実はジミーはマックスの父が変身した姿だったのです。

父は蒸発したと見せかけて、知人のジミーに変身し、
ずっと近くから妻子を見守り続けていたみたいです。
それだけなら、なかなか感動的な話で済むのですが、
その後、蛇足としか思えないようなオチがあるのです。
父は「真実を知る時が来た」とマックスを理髪店の地下に連れて行きます。
そこには広大なスペースに無数の靴が並べられていて、
この靴で色んな人に変身しながら街の自警活動をしていたと…。
しかも高祖父の時代から代々街を守って来たみたいで、
高祖父の代からの靴も置いてあります。
そんな時代の靴はいたら白骨化して使い物にならない気がしますね。
執事的な人や高級車まで地下に用意されており、
さながらバットケイブで気分はスーパーヒーローって感じで、
他の職人仲間にも様々な能力を持ったスーパーヒーローがいるらしく、
まるでジャスティス・リーグのように、街を悪者から守っているそうな。
せっかく感動的なラストだったのに、このふざけたオチは何なの?
ジミーの正体を明かしたところで終わった方が絶対よかったのに残念です。

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