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ピッチ・パーフェクト

今週末は『新宿スワン』『ジェームズ・ブラウン』『誘拐の掟』など、
観たい映画が沢山公開されるので、全部は観れそうもなく、どれを観るか悩みます。
ただずっと前から観る予定にしていた『カリフォルニア・ダウン』が
知らないうちに公開予定スケジュールから消えており、
どうやら公開1カ月前に、急に公開延期になっちゃったみたいです。
ドウェイン・ジョンソン演じるレスキュー隊員が、巨大地震と津波による被害から
人々を救うために奔走するディザスター映画らしいですが、
ワーナーは未だに東日本大震災を引きずってるみたいで…。
正直、4年以上も経ってるんだから自粛もいい加減にしろと思いますが、
公開ラッシュの今週末から公開延期になったのは有難いかも。
ただ本当に公開延期で済むかは疑わしく、事実上の公開中止じゃないかと…。
それならそれでズルズルと公開延期のままで放置しないで、
早めにビデオスルーしちゃって欲しいです。

ということで、今日は3年もズルズルと公開未定だった映画の感想です。
公開ラッシュの今週末でも、特にオススメの映画になるはずです。

ピッチ・パーフェクト
Pitch Perfect

2015年5月29日日本公開。
アナ・ケンドリック主演のミュージカル・コメディ。

DJになろうと奮闘中のベッカ(アナ・ケンドリック)だったが、親に大学へ進むことを強く勧められる。渋々大学に入学した彼女は、全く興味のないガールズアカペラ部に入部し大会に出場する羽目になってしまう。しかし、メンバーは個性の強過ぎる者ばかりで、部としてしっかりと活動できる状態ではない。それでもぶつかり合いながら練習を重ねていくうちに、彼女たちの間に絆と友情が芽生え、歌声もリズムもハーモニーもピッタリと合うようになるが……。(シネマトゥデイより)



本作は2012年に全米公開され、ボックスオフィスは6位スタートだったものの、
その評判が口コミで広がり、最終興収は6500万ドルを超え、
『ハイスクール・ミュージカル』に次ぐ、ミュージカル・コメディ歴代2位となった
大ヒット青春ミュージカル映画です。
当然のように続編も製作され、今年4月に全米公開されたばかりですが、
前作(本作)が大好評だったのを受け、続編は余裕の初登場1位で、
興収も前作のダブルスコアで、『ハイスクール・ミュージカル』の記録も超え、
ミュージカル・コメディ歴代最高のヒット作になっています。
(つまり本作は現在歴代3位ということになりますね。)

そんな大ヒットシリーズで、それだけの成績を残していれば、
日本でもすぐに劇場公開されても良さそうなものですが、
なぜか3年越しでやっと公開されることになりました。
しかもユニバーサル映画なので、本来なら東宝東和が配給するべきなのに、
なぜか東京のミニシアターの子会社が配給するという謎の事態に…。
その子会社が目を付けてくれたからよかったようなものの、
こんな記録的ヒット作が日本では公開されないところでした。
しかもかなり面白い作品で、これが観れなかったかもしれないと思うと…。
大ヒット作くらい、メジャー会社が責任もって配給してほしいです。
続編『ピッチ・パーフェクト2』も年内に劇場公開するみたいですが、
まだ公開日が決まってないのはちょっと不安です。
本作の成績次第では公開取り止めになる可能性も否めません。
ボクは初日に観ましたが、小さいスクリーンのわりに客は少ない印象で、
なんとか口コミで持ち直してくれることを祈るばかりです。

『ハイスクール・ミュージカル』や『glee』の青春ミュージカルの系譜で、
終了した『glee』の後釜にうまく収まった印象を受けますが、
内容的には『天使にラブソングを』に近い気もします。
展開的にもそうですが、女性のみの音楽グループというのも似てますね。
そのためか、全米公開時も女性客が圧倒的だったみたいです。
グループ内交際で揉めたりもしないので、ロマコメ色が薄いのも好感です。
高校が舞台だった『ハイスクール・ミュージカル』や『glee』と違って、
大学のクラブ活動が舞台になっているので、年齢層も若干高め。
中には「君が大学生役は無理あるだろ」ってキャストもいますが、
(特にエイミー役のレベル・ウィルソンね。)
高校が舞台よりも大人の客にとっては楽しみやすいかもしれません。
あと『ハイスクール・ミュージカル』などと違い、キャストが美男美女ではないです。
ヒロインは、じゃない方シンデレラのアナ・ケンドリックですが、
正直彼女はそれほど美女でもないですよね。
相手役となるスカイラー・アスティンもかなり地味な男だし、
はじめはもう少し魅力的なキャストに出来なかったものかと思いましたが、
これはこれで親しみやすくていいかもしれません。

楽曲は洋楽に疎いので選曲の良し悪しがわかりにくいですが、
ミュージカルとしてはアカペラを扱っているのが特徴的ですね。
冒頭のユニバーサルのサウンドロゴからアカペラ(ボイパ)なのが面白いです。
ボクは声で楽器を真似るなら楽器使えばいいだろと思ってしまうので、
アカペラは好きではないのですが、本作にはアカペラならではの展開も用意され、
それがなかなか面白かったので、アカペラも悪くないと思わされます。
でも結局、曲の優劣はリードボーカルで決まる感じで、
もっとアカペラの技術的な凄さも描けていれば尚よかったです。
以下、ネタバレ注意です。

NY、リンカーンセンターで行われた大学アカペラ選手権決勝戦。
バーデン大学のベラーズは、女性グループとして初めて決勝進出します。
女性だけのグループだと低音が出せないため不利なのだそうで、
なるほど言われてみればたしかにそうかもしれないと思いますね。
その大舞台でベラーズのリードボーカル、オーブリーは緊張のあまり、
『エクソシスト』のような盛大なゲロを吐いてしまい散々な結果に…。
結局、男性グループのトレブルメイカーズが優勝します。
その大会で上級生は引退し、ベラーズの部員はオーブリーとクロエだけに。
新学期になり新入生を勧誘しますが、ゲロ事件のこともあってか難航します。
新入生のベッカも勧誘されますが、彼女はDJ志望なので断るけど、
シャワールームで気持ちよく歌っているところをクロエにしつこく勧誘され、
さらに大学に勤める父の命令で何かのクラブに入らなくてはいけなくなり、
さらにさらにルームメイトの韓国人留学生がかなり感じ悪い女で、
友達もなかなか出来ないため、ベラーズに入りを決意し、オーディションを受けます。
優勝したトレブルメイカーズもバーデン大だったのは驚きましたが、
大人気の彼らは入部希望者を無下に追い払うほど余裕の態度で、
たいしてイケメンもいないのに調子コキまくりで、いけ好かない奴らです。

オーディションは簡単に受かりましたが、よほど人材不足だったのか、
ベラーズの新入部員は低レベルというか、かなり個性的です。
超デブの"太っちょ"エイミーに、レズの黒人シンシア、ビッチのステイシー、
そして声が超小さい不思議ちゃんリリーなど10人が入部します。
他はともかく歌声が全く聞こえないリリーは入部させちゃダメだろと思ったけど、
どうも彼女はボイパなので声の大きさは関係ないみたいです。
しかし同校のトレベルメイカーズをライバル視する部長オーブリーの鉄の掟により、
トレベルのメンバーとの交際は一切禁止されますが、
初練習前に2人が掟を破り、退部させられます。
トレベルは女子からも本当に人気があるみたいですね。
傍目には仲良過ぎてゲイ集団のようにも見えるんですが…。
ベッカもトレベルの新入部員ジェシーのバイト先(ラジオ局)が一緒なので、
そこそこ親しいのですが、オーブリー部長はそれが不愉快みたいで、
彼女に対して何かと厳しくしてしまいます。
ベッカはDJ志望なので、マッシュアップとかリミックスとか、
曲をアレンジするのが得意なのですが、オーブリー部長は伝統を重んじ、
新しいことに挑戦しようとせず、リストも古い曲ばかりで、
音楽の方向性でも2人は反りが合わないみたいです。
オーブリー部長は『天使にラブソングを』の院長ぽいかもしれません。
ベッカを勧誘したクロエは理解があり、優しい先輩なので、
彼女が部長ならいいのにと思いますが、優しいだけの部長もダメかな。

ベラーズは学生クラブの余興や校内の即興アカペラバトルなどを経て、
いよいよ大学アカペラ選手権の地区予選に挑むことに。
もちろん同校のトレブルも同じ大会に出ますが、最強グループが同じ大学だと、
予選からずっと一緒なので不幸ですよね。
てか、もう校内のアカペラバトルが事実上の決勝戦かも…。
ベラーズはオーブリー部長の方針通り、前年の決勝戦と同じ曲をします。
エイス・オブ・ベイスの「The Sign」から始まる曲ですが、
古臭い上にいつも同じ曲しかしないので、審査員も客も飽き飽き…。
しかし小結節(声帯ポリープ)を患ったクロエの代わりにソロを務めた
太っちょエイミーのある意味迫力のあるパフォーマンスで盛り上がり、
見事トレブルに次ぐ2位となり準決勝進出が決まります。
まぁ3位が完全イロモノグループのソッカペラだったので、
この地区予選はトレブル以外レベルが低いのかも…。
予選後、ベッカがオッサンのアカペラグループと揉め事を起こし、
彼女は警察の厄介になってしまうのです。
ベッカと親しいトレブルのジェシーが気を利かせて父親に連絡しますが、
彼女はそれが気に入らず、ジェシーとケンカしてしまい…。
なんだかイマイチよくわからない唐突な展開で焦りましたが、
結局あのオッサングループは何者だったの?

保釈されたベッカはベラーズの緊急会議を開き、
曲をアレンジする必要性を訴えますが、オーブリー部長は頑なに却下。
結局いままでの退屈な曲で準決勝に挑むことになりますが、
客の目が死んでることに気付いたベッカは、アドリブで勝手にアレンジ。
別の曲を歌ってマッシュアップするのです。
客にはウケましたが、仲間が動揺し、結局3位で準決勝敗退してしまうのです。
激怒したオーブリー部長から暴言を吐かれ、ベッカはベラーズを去ります。
彼女がアドリブでアレンジしなくても敗退していたと思いますけどね。
ところがトレブルに次ぐ2位で決勝進出していたフットノーツが、
リードボーカルが大学生じゃなかったことが判明し、不正で取り消しに。
ベラーズは繰り上げで決勝進出することになるのですが、
オーブリー部長は「ベッカなしでいく」と彼女には声を掛けず…。

その頃ベッカは、ベラーズを勢いで飛び出したこともさることながら、
ジェシーと仲違いしたことを後悔しており、
映画音楽の作曲家を目指す彼にオススメされた映画のDVD
『ブレックファスト・クラブ』を見て感動し、彼に謝りに行くも許してもらえず…。
ひとりになった彼女はオーブリー部長にも謝り、ベラーズに戻りたいと考えます。
部長も仲間に「支配しすぎだ」と非難され、ちょっと反省していたので、
ベッカを許し、ベラーズは結束が深まって再スタートします。
これからはベッカのアレンジもどんどん取り入れることにしますが、
なんと主力のクロエが小結節を除去してしまい、高音が全く出なくなり…。
これはかなり戦力ダウンだと思われましたが、災い転じて何とやら、
彼女の声帯が変化し、高音は出ないけど低音が出るようになったのです。
これで女性グループの最大の弱点が解消されてしまったのです。
いやー、まずあり得ない話だけど、面白ければ何でもいいです。

そしてついに大学アカペラ選手権決勝戦。
トレブルメイカーズのリードボーカルは初めてジェシーが務めますが、
これまで務めたバンパーがメジャーから声が掛かったとかで脱退したんですよね。
トレベルの中でもバンパーが一番いけ好かない男だったので、
彼のいないトレベルではあまり倒し甲斐がない気がします。
代わりにジェシーのルームメイトのオタク男子ベンジーがトレベルに加わるけど、
たしかに彼も意外な美声の持ち主だけど、パフォーマンス的には
バンパーがメインだった頃の方が派手だったような気が…。
決勝戦なのにパワーダウンが否めません。

そして、いよいよコスチュームも新調した新生ベラーズの出番ですが、
ジェシー・Jの「Price Tag」から始まる構成の曲です。
曲も新しくなって、これまでと全く違うベラーズって印象で、
客も審査員も新鮮に楽しめたみたいで大盛り上がりですが、
ボクとしてはちょっと微妙だったような気がします。
いや、曲としては悪くないけど、展開的に如何なものかと…。
ここはベッカのアレンジ力を活かして、今までの「The Sign」から始まるリストを
新鮮に聴こえるようにリミックスなりマッシュアップなりしてほしかったです。
これではオーブリー部長が完全にベッカに譲歩したも同然で、釈然としません。
『天使にラブソングを』のラストソングみたいに、
オーブリーの重んじる伝統と、ベッカの主張する革新が、
絶妙に合わさったラストソングにしてほしかったです。

でもその曲の途中で『ブレックファスト・クラブ』のテーマ曲
「Don't You (Forget About Me)」を挟む演出はよかったです。
もちろんベッカは仲直りしたいジェシーのためにその曲をリストに入れたので、
決勝戦の曲を私物化するなよとは思うものの、ちょっと感動しました。
ただ『ブレックファスト・クラブ』を観たことがなかったんですよね。
なのでこの曲にもあまり思い入れもなく、もし観ていればもっと楽しめたかも。
ジェシーがベッカにオススメした他の映画は全部観てたのに、
(『E.T.』『ジョーズ』『スターウォーズ』『ロッキー』など。)
唯一未鑑賞だった『ブレックファスト・クラブ』が選ばれちゃうなんて残念です。
まぁそれらのテーマ曲は歌じゃないし、当たり前か。
ベッカの目論み通り見事にジェシーとも仲直りも出来、優勝も出来て、大団円です。

そして王者として翌年の新入生オーディションを迎えて、本作は終了します。
でもオーブリーもクロエもベラーズを引退しちゃったので、
貴重な低音ボイスを失ったのは痛手な気がしますね。
そんなベッカ中心の8人になったベラーズに、どんな新入生が加わり、
どんな新しいベラーズに生まれ変わったのかは、
年内公開予定の続編『ピッチ・パーフェクト2』でのお楽しみです。
すでに続編も全米で大ヒットしているので、シリーズ第三弾も考えてるみたいですが、
さすがにその頃にはベッカら本作の新入生も引退してることになるのかな。
太っちょエイミーのスピンオフなんて話もあるみたいですが、それも面白そうです。
とりあえず『ピッチ・パーフェクト2』が予定通り劇場公開されることを願います。

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