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リピーテッド

先週末の興行成績も『シンデレラ』が首位で、これでV5達成です。
今週末も大して強そうな作品は封切られないのでV6確実かも。
それにしても『メイズ・ランナー』の4位は意外でした。
ボクの目算では『チャッピー』の方が断然お客さんが多かった気がしたけど、
その『チャッピー』が8位だったのに…。
やっぱりアベレージが高くても、興収でモノをいうのはスクリーン数か。

しかし最も意外な結果だったのは『イニシエーション・ラブ』の2位です。
「最後の5分全てが覆る。あなたは必ず2回観る」という宣伝文句でしたが、
ボクは同じ映画2回も観たくないので、逆に観たくなくなる宣伝文句です。
要するに最後の5分でどんでん返しがあって、
その真相を踏まえてもう一度観ると違う見え方になるということでしょうか。
それならどこかでネタバレ仕入れてから観れば、一度で済んでお得ですね。
というか、わざわざ無粋などんでん返し予告している時点で、
そうしてくれと言っているようなものかもしれません。
まぁボクは無能な堤幸彦の映画は金輪際観ないと誓ったので、
仮に面白そうなキャッチコピーでも観に行かないですけど。
というか、まだ彼の作品を観ようなんて人がこれほどいるとは…。

ということで、今日はどんでん返しのあるミステリー映画の感想です。
1回観れば十分堪能できるので、2回観る必要は全くありません。

リピーテッド
Before I Go to Sleep

2015年5月23日日本公開。
ニコール・キッドマン主演のミステリースリラー。

目覚めると前日までの記憶が全てリセットされてしまう特殊な障害があるものの、献身的な夫(コリン・ファース)に支えられ日々を送っているクリスティーン(ニコール・キッドマン)。ある日、医師だという人物から電話がかかってくる。それを受けたクリスティーンは、夫に黙って彼のもとで診察を受けていると聞かされ、数週間前から自分が毎日の出来事を映像で記録していることも教えられる。その映像を捜し出して再生する彼女だったが、そこには信じられない光景が収められていた。(シネマトゥデイより)



イギリスの小説家S・J・ワトソンのデビュー作にして世界的ベストセラーだった
『わたしが眠りにつく前に』を、リドリー・スコット製作で映画化した本作。
ボクは原作を読んではいませんが、本作の予告編を観て、
キャストが豪華だし物語も面白そうだと思ったので観に行きました。
主人公が記憶障害の『メメント』的なミステリーという印象ですが、
ミステリーなのでネタバレは厳禁です。
でもネタバレしないと感想も書きにくいので、
今後観るつもりの人はこれ以上読まない方がいいです。
以下、ネタバレ要注意です。

40歳のクリスティーンは、10年前に頭を打ったらしく、
記憶が一日しか維持できない記憶障害を患います。
具体的には朝目覚めると昨日までの記憶がリセットされる症状です。
この症状は10分しか記憶が維持できない『メメント』よりも、
『ガチ☆ボーイ』に近いかもしれませんね。
ただ不思議なのは、朝目覚めると20代前半の記憶に戻ることです。
なぜ頭を打った10年前ではなく、もっと遡ってしまうのかな?
それになぜか大学時代の記憶もないようなので、
実際は20代前半よりももっと遡っている気がします。
まぁ彼女は20代後半に大学進学したのかもしれないけど。
記憶は若いのに朝鏡を見たら四十路のオバサンが映ってショックでしょうね。
まぁ老けていても、ニコール・キッドマンくらい美人ならそうでもないか。

毎朝起きたら横に知らないオッサンが寝ているのですが、
彼曰く、自分は夫のベンらしく、部屋には結婚式の写真も飾られています。
毎朝彼から自分の状況を説明してもらっているみたいですが、
その説明によれば、交通事故で頭を打ったらしいです。
しかし、毎朝電話をかけてくる担当医のDr.ナッシュの説明によれば、
実際は何者かに襲われて頭を打ち、工業団地に裸で放置されていたらしく、
性行の痕跡もあったそうです。
そのことは新聞にも載っていて、その切り抜きも見せてもらいます。
夫ベンがなぜ交通事故などと嘘を付くのか、クリスは不信感を覚えます。
Dr.ナッシュの治療は2週間ほど前から受けていますが、夫には内緒です。
旦那に内緒で妻を診察する医者も相当胡散臭いですが、
つまり本作は、夫ベンとDr.ナッシュのどちらかが嘘つきなのか、
予想しながら楽しむという趣向だと思われます。
クリスはなぜかDr.ナッシュの話に全く疑いを持ちませんが、
彼は「たまたま公演で出会って治療を始めた」なんて言ってるし、
胡散臭さが半端なく、かなり疑わしく思えてしまいます。
でもDr.ナッシュ演じるのは悪役俳優でお馴染みのマーク・ストロングで、
方やベンを演じるのは見るからに誠実そうなコリン・ファースなので、
これでDr.ナッシュが悪者だったら当たり前すぎますよね。
物語的にはクリスが夫ベンへの猜疑心がどんどん強まる展開ですが、
状況的にはDr.ナッシュの怪しく思わせる演出で、意外と予測が難しいです。

ある日、クリスは夢で頬に傷のある男と性行していたことを思い出し、
その男が自分を襲った犯人に違いないと考えます。
更にDr.ナッシュから、クレアという女性の写真を見せてもらい、
それが誰なのか思い出せず、夫ベンにそれとなく聞いてみることに。
夫曰く、クレアは大学時代の友達でしたが、
記憶障害になったクリスを見捨てて、疎遠になったらしいです。
クリスは夫がクレアを遠ざけようとしているのではないかと不審に思います。
更にクリスがクレアのことを必死に思い出そうとしていると、
なぜか突然、自分が妊娠していたことがあることを思い出し、
また夫に問い詰めると、夫は、息子アダムは髄膜炎で8歳で死んだけど、
教えたら混乱すると思って黙っていたと言い…。
クレアは息子のことも隠していた夫に強い不信感を抱くのです。
ボクとしてはベンの言い分もそれなりに筋が通っていると思うので、
なぜクレアがそこまでベンに猜疑心を持つのか不思議ですが、
そのわりには息子が死んだということに対しては疑わないんですよね。
ベンが息子がいた証拠として見せてくれたのは写真と出生証明書だけなので、
病気で死んだ証拠にはならないし、ベンの息子の話の中では、
そこが一番嘘臭いと思ったのに、クリスはなぜそこだけ信じるのか…。

ある日、クリスは夢で「マイク」と書かれたメモを発見し、犯人の名前だと考えます。
翌朝、いつものようにDr.ナッシュの治療を受けるのですが、その時、
彼のフルネームが「マイク・ナッシュ」だと気付き、彼が犯人だと考え逃げ出します。
Dr.ナッシュは逃げるクリスに鎮静剤を射ち…。
クリスが気が付くと自宅で寝ていましたが、Dr.ナッシュから電話があり、
「作り話で記憶の穴を埋めたのだろう」と説明され、納得します。
まぁ確かに夢の中の廊下に落ちていたメモに書かれた名前を、
なぜ犯人の名前だと思い込んだのか、全く意味不明ですよね。
でもクリスも一度疑ったDr.ナッシュの言葉をあっさり納得しすぎで、おかしいです。
それ以前に鎮静剤を射たれて寝たのに、記憶が消えないのは何故?
『ガチ☆ボーイ』は寝たら記憶が消えるという設定なので納得できたけど、
本作は記憶は一日持続する設定だから、昼寝では消えないの?
それなら何をキッカケに毎朝記憶がリセットされているのか…。
妊娠のことを急に思い出したのもそうだけど、本作の記憶障害の設定は、
曖昧すぎるというか、都合良すぎる気がするんですよね。

Dr.ナッシュが事件後にクリスが入院していた病院に話を聞きに行くと、
院長は驚いた様子で、クリスは4年前にベンと離婚したはずだと話します。
クリスは離婚のことを夫に問い詰めると、彼は息子を失ったショックで我を失い、
思わず離婚してしまったが、すぐにヨリを戻したと説明。
更に院長はクレアからクリスの連絡先の問い合わせがあったことも教えてくれ、
クレアの連絡先がわかったクリスはすぐに電話し、会って話すことになります。
再会したクレアは、クリスが事件前に愛人と浮気していたと教えてくれ、
離婚時にベンから預かったクリス宛ての手紙を渡してくれます。
その手紙には、息子アダムが記憶障害の母にショックを受けていたので、
君を愛していたが息子を辛い目に遭わせないために離婚した、
というようなことが書かれていました。
それを読んだクリスは夫ベンに対する猜疑心が解消されるのですが、
前は息子が死んだショックで離婚したと言っていたのに、手紙と食い違っていて、
むしろ疑いが強まりそうなものなのに、クリスの気持ちは全く理解できませんが、
なにぶん記憶障害なので、何を覚えていて何を忘れてるかわからないから、
彼女の気持ちを理解できないのは当たり前なのかな?

夫ベンを信じたクリスは、Dr.ナッシュに治療を受けていることを告白。
すると夫は激怒し、彼女をぶん殴って出て行きます。
なぜ殴られたのかわからないクリスはクレアに電話して相談。
クレアがベンに電話で聞いてくれたのですが、「4年間クリスには会ってない」と…。
つまりクリスが一緒に住んでいるのは偽ベンだったとこになります。
本物のベンは頬に傷があり、結婚写真もよく見たらコラージュで…。
真実を知ったクリスは逃げようとしますが、帰ってきた偽ベンに捕まり監禁。
そして翌朝、その記憶はすっかり消えてしまい、いつも通りの生活になるのです。
ただ偽ベンがDr.ナッシュに「妻に近づくな」と警告したので、
いつものようにDr.ナッシュから事件の経緯は教えてもらえません。

偽ベンは記念日だと言い、クリスをホテルに連れ出します。
そのホテルは事件でクリスが暴行を受けた現場だったようで、
彼女の記憶が刺激され、偽ベンが愛人のマイクで、
彼から暴行を受けたことを思い出すのです。
結局クリスの直感通り、夢で見た名前は犯人の名前だったんですね…。
マイクはベンと離婚したクリスを病院から連れ出し、
ベンのふりをして勝手に世話をしていたサイコ野郎でした。
再び暴行を受けたクリスは、どうせ明日にはまた忘れてるし、
諦めてマイクに身を委ねようとしますが、
マイクが「ベンのことは忘れろ、息子アダムも忘れろ」と言ったのを聞き、
息子が生きていると気付き、必死に逃げ出し、警察に保護されます。
その後、マイクは警察に逮捕されたみたいです。
マイクもせっかくクリスが自分が偽者であることを忘れてくれたのに、
暴行現場を再訪して記憶を揺さぶるような、藪蛇なことをするのか…。
まぁその意味不明さが、サイコのサイコたる所以なのかな。

警察に保護され、入院したクリスにDr.ナッシュが面会に来ます。
クリスの記憶はやはりリセットされていましたが、
Dr.ナッシュはなんと本物のベンと息子アダムを連れて来ていて、
アダムと再会したクリスは記憶を取り戻すのです。
息子と会っただけで記憶が戻るなんて、意外と簡単に治るんですね。
これならベンが4年間音沙汰なしなんて薄情なことをしないで、
たまにクリスの様子を見に来ていれば、偽ベンにも騙されることもないし、
簡単に解決していた気がするんですけどね。
記憶障害の元妻を放置するなんて、愛していると書いていた手紙は嘘だったのか。
なんだか子は鎹でヨリを戻しそうな気がすますが、
クリスは本当に親身になってくれたDr.ナッシュと結ばれるべきです。

結局、誠実そうに見えたファース演じるベンが悪者で、
悪人面のストロング演じるDr.ナッシュは善人だったという結果で、
ある意味では当然のオチのような気もしますが、
主人公が端から悪者の方を疑う展開なのはミステリーとしては珍しいかも。
ただ記憶障害の設定とか、主人公の不可解な思考とか、
あまり出来がいいとはいえないミステリーだったと思います。

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