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チャッピー

飛ばした少年が逮捕されたりと、ドローン問題がちょっと深刻になってますが、
やっぱりドローンは法で規制した方が良さそうですね。
ドローンなんて生活に全く必要ないものを個人で購入するような人は、
何か悪いことに利用しようと考えているか、
目立ちたがりのお調子者に決まっているので、
犯罪かイタズラに使われるのは当たり前です。
今のところ幸いにも問題になっているのはほとんどイタズラみたいなので、
これをキッカケに、本格的に犯罪、特にテロで使われる前に法規制するべきです。
まぁ犯罪者は法を破るから犯罪者なので、
法規制はイタズラにしか効果ないかもしれませんけどね。

ということで、今日は人型ドローン、というかアンドロイドの物語の感想です。

チャッピー
Chappie.jpg

2015年5月23日日本公開。
ニール・ブロムカンプ監督・脚本のSFドラマ。

2016年、南アフリカ。ディオン(デヴ・パテル)は、世界初の自身で感じ、考え、成長することができる人工知能搭載ロボットのチャッピーを開発する。しかし、世界でも有数の危険地帯ヨハネスブルクに巣食うストリートギャングにチャッピーと一緒に誘拐されてしまう。起動したばかりで子供のように純粋なチャッピーは、ストリートギャングのメンバーたちと接し、彼らから生き抜くためのスキルを学んでいく。圧倒的スピードでさまざまな知識を吸収していくものの、バッテリー残量が5日分しかなく……。(シネマトゥデイより)



本作は、アパルトヘイトを斬新なメタファーで表現したSF映画『第9地区』で
鮮烈な監督デビューを飾ったニール・ブロムカンプの最新作です。
期待の超新星として注目された二作目『エリジウム』は、
今度は貧富の格差社会を題材にしたSF映画でしたが、
けっこう在りがちなメタファーで表現されており、正直イマイチな出来で、
デビュー作で得た評価を台無しにするほどコケてしまいました。
これではもう思い通りの作品なんて撮らせてもらえなくなるだろうと思いましたが、
(世界興収で何とか巻き返せたからか、)
三作目である本作もオリジナル脚本のSF映画に挑戦しています。
しかも舞台はデビュー作と同じ南アフリカ共和国なので、
今度こそ面白いに違いないと期待しました。
しかもヒュー・ジャックマンが出演しているロボットSF映画なので、
あの傑作『リアル・スティール』のことも過ぎり、更に期待が高まります。
彼は『X-MEN:フューチャー&パスト』も記憶に新しく、ロボットネタ続きですね。

しかし期待も高まりすぎるのは考え物で、やはり傑作である
『第9地区』や『リアル・スティール』と比較してしまうと期待ハズレです。
イメージ的にはそれらの映画よりも『ロボコップ』や『トランセンデンス』に近く、
SF映画としてはそれなりの出来栄えだと思いますが、
やはり鮮烈なデビュー作のせいか、ブロムカンプ監督が撮ったと思うと、
ちょっと普通すぎる気がするんですよね…。
今回は特に何の社会問題のメタファーにもなってない気がするし、
もっと風刺的な娯楽映画を期待してました。
(強いて言えば教育問題のメタファーかもしれないけど。)
まぁヒュー・ジャックマンの悪役は珍しいので、そこは興味深かったけど、
ある意味ではそれも違和感になっていたかもしれません。

全米でも何とか初登場一位にはなれましたが、評判は芳しくなく、
翌週には五位まで落ちる大失速で、ヒットしたとは言い難いかも。
いよいよオリジナル脚本の映画は撮らせてもらえなくなりそうだけど、
実際にブロムカンプ監督の次回作はオリジナルSF映画ではなく、
『エイリアン』シリーズの新作の監督を任されたみたいです。
でもリドリー・スコット監督の傑作SF映画『プロメテウス』の続編ではなく、
シガニー・ウィーバー主演『エイリアン4』の続編らしく、なんか微妙…。
(『プロメテウス』の続編もちゃんと進行中です。)
彼が撮る予定の『エイリアン5(仮題)』にもシガニーが続投するようですが、
その縁からか、本作にも彼女が出演しています。
リプリー役の時のようにアクションをするわけでもないですけどね。

とはいえ、監督への先入観なしに観れば、それなりに面白いSF映画です。
同じロボット警官モノでもリブート版『ロボコップ』に比べたら断然マシだし、
物語もそれなりに面白く、退屈することもありませんでした。
でも終盤の展開はどうにも納得できなくて、
そこが本作の評価を大きく下げてしまっている気がします。
以下、ネタバレ注意です。

南アフリカ共和国ヨハネスブルクは治安が最悪で、
毎日犯罪に巻き込まれて多くの市民が死ぬが、取り締まる警官の犠牲も甚大で、
2016年、警察は人型ロボット警官「スカウト」を配備するのです。
いやー、2016年では驚くほど近未来すぎてロボット警官なんてあり得ないです。
でも実は最初の『ロボコップ』も2010年代の物語だったりするので、
そのオマージュなのかもしれませんね。
やはり同じロボット警官モノとして『ロボコップ』は意識しているらしく、
『ロボコップ2』のボスキャラ「ロボコップ2」に似た警官ロボット「ムース」が
本作のボスキャラとして登場します。
ムースは初の警官ロボットとして採用される予定でしたが、
少し遅れてスカウトが開発され、そちらが採用されてしまいます。
ムースもスカウトも同じテトラバール社が開発した製品で、
ムースの開発者ヴィンセントはスカウトの開発者ディオンに嫉妬してます。
でも後から開発されたスカウトの方が性能が高いというわけでもなく、
重装備のムースよりも廉価で小型だったのが選ばれた理由みたいです。
戦闘力で言えばムースの方が圧倒的ですが、警察は戦争するわけじゃないので、
そこまでの武装は過剰だと判断したみたいです。
それならムースは軍に売り込めばきっと採用してもらえるのにね。

ただスカウトとムースの最大の違いは、制御方法にあり、
スカウトはファームウェア制御の自律ロボットなのに対し、
ムースは人間が脳波で遠隔操作するロボットです。
たぶん自律する方が技術的には高度かもしれませんが、
警官の犠牲者を出さないのが目的なら、遠隔操作で十分かも。
というか正直、自律するロボットなんて信用できないし、
人間が操縦できる方が安全でいいような気がします。
まぁ操縦者を必要としない自律ロボットは人件費がかからなそうだけど、
実はスカウトだけで事件現場に行って犯人と戦うわけではなく、
人間の警官も一緒に行って、一緒に戦うんですよね。
というか、チタン製ボディのスカウトの用途は主に弾除けで、
人間の警官はその後ろに隠れて現場に踏み込むのです。
それなら人型の意味もなく、チタン製の盾でも持てばいいだろって感じです。

スカウトの開発者ディオンは、完全なAI(人工知能)の制作に夢中で、
人間のような意識を持つAIを作るために3年近くも費やしています。
でもウルトロンよろしくSF映画で完全なAIを持つロボットが誕生したら
ロクなことにならないことが多いので、ディオンの行為が正しい気がしません。
彼のお手伝いロボのデクスターのAIくらいが丁度いいです。
しかしディオンは完全な意識データを完成させてしまい、
さっそくスカウトにインストールしてみようと思い、
事件現場で酷く損傷し、廃棄予定だったスカウト22号で試そうとしますが、
テトラバール社CEOは「警官ロボットに人間の心は必要ない」と許可しません。
保険の絡みなんかもあって、手続きも面倒みたいです。

諦め切れないディオンは、工場から22号を無断で持ち出し、
バンに積んで自宅に運ぼうとしますが、帰路でギャングに襲われ拉致されます。
ギャングは現金輸送車を襲う計画をしており、スカウトに邪魔されると困るので、
開発者を捕まえて、スカウトのスイッチを切るリモコンを奪おうと考えたのです。
しかしファームウェア制御のスカウトにスイッチもリモコンもありません。
自律ロボットの緊急停止手段がないなんて、いよいよ危険な気がしますね。
ディオンはリモコンがないことをギャングに説明すると、今度は運んでいた22号に
強盗を手伝わせようと、ギャングスタ・ロボに改造しろと脅されます。
もちろんそんなこと簡単に出来るはずありませんが、ディオンは閃くのです。
22号に意識データをインストールしたら、人の心が芽生えるので、
ちゃんと教育すればどんなロボットにでもなるはずだ、と。
つまりギャングとして仕込めばギャングスタ・ロボも可能なので、
ギャングも了承し、彼らのアジトで22号に意識データをインストールします。

ギャングはニンジャ、ヨーランディ、アメリカという名前の3人組で、
変な名前ですが、特にやっぱりニンジャが気になりますよね。
別に忍者らしさなんてないので不思議ですが、なんでもスカウトのデザインは
監督が好きな日本のアニメ『アップルシード』をモデルにしたらしいので、
登場人物に日本由来の名前を付けてみたのかな?…と思ったら、
ニンジャ演じる俳優の芸名もニンジャで、単に芸名を役名にしただけみたいです。
ニンジャの本職は南アのラッパーらしいですが、ヨーランディ演じるヨーランディと
「ダイ・アントワード」なるラップグループを組んでいるみたいです。
たぶん監督と親交があるとかで出演させてもらったのでしょうね。
彼らは本作ではギャングというかヤクの売人役ですが、
本作はもともと音楽グループにロボットが育てられるという企画だったそうで、
ラップグループの彼らを起用したのもその名残なのでしょう。
アメリカは…、よくわかりません。

意識データをインストールされたての赤ちゃんのような22号に、
ヨーランディは母性本能を擽られ、自分の子供のように可愛がります。
彼女が22号をチャッピーと命名し、チャッピーも彼女に懐きます。
彼女は特にギャングとして育てる気もないみたいですが、
やっぱり息子にギャングにはなってほしくないという母心かな?
一方ニンジャは強盗に利用するためギャングらしく育てたいと考えており、
拳銃の撃ち方を教えようとしますが、チャッピーが嫌がるのでイライラ…。
チャッピーもなぜ拳銃を嫌がるのかよくわかりませんが、
子供だったら逆に喜びそうな気がするんですけどね。
アメリカは…、よくわかりません。

翌日もディオンはアジトを訪れ、チャッピーに絵を描かせるのですが、
これはチャッピーが人間と同じように芸術を理解している証明らしいですが、
あの絵では芸術を理解しているとは言い難いですよね。
ただ見た物を写実的にキャンバスにデジタルで謄写しているだけで、
とても機械的な気がしてしまいます。
ヨーランディがアジトの壁に描いているような抽象的な絵を描けてこそ、
チャッピーが人間のような創造性がある証明になる気がするのですが…。
日本版ポスター(※)のチャッピーは人間ぽく稚拙な絵を描いてるんですけどね。
チャッピーが絵を描いているところを、ディオンをライバル視し、
ストーキングしていたヴィンセントに目撃されてしまいます。

絵なんて描いてる軟弱なチャッピーにニンジャはイライラし、
「こいつに現実世界を見せる」と、チャッピーをスラムに放置するのです。
よく言えば「獅子の子落とし」みたいな?
本来警官ロボットであるチャッピーは不良たちからボコボコにされます。
まぁ頑丈な警官ロボットなので石や火炎瓶をぶつけられても痛くないでしょうが、
生まれて初めてイジメられ、心が痛みます。
落ち込んだチャッピーがひとりで野良犬と戯れていると、
ヴィンセントがやってきて、電磁パルス的なものを使って彼を捕獲。
その後、暴れないように右腕を切り落とされ、頭部を抉じ開けられ、
強引にCPUのガードキーを抜き取られてしまうのです。
ガードキーはスカウトにデータをインストールする時に必要なもので、
世界にひとつしかなく、開発者のディオンしか持っていないので、
スカウトは犯罪者にハッキングされる心配がない仕組みなのですが、
ディオンがチャッピーに意識データをインストールする時に抜き忘れたみたいです。
チャッピーは身も心もボロボロでアジトに帰宅します。
そんなチャッピーにママであるヨーランディは絵本『黒い羊と小鳥』を読み、
「外見よりも魂が大切なのよ」と慰めてあげるのです。
別にチャッピーは外見が人間と違うことを悩んではいないと思うのですが…。
あとアメリカがチャッピーの切られた右腕を修理したのも驚きました。
あんな精密そうなロボットをギャング風情が簡単に直せるなんて…。

ニンジャは強盗に必要な殺人方法をチャッピーに仕込もうとします。
しかしチャッピーはディオンからこっそり「犯罪はダメ」と約束させられていたので、
人殺しの練習は断固拒否し、拳銃も絶対に持とうとはしません。
そこでニンジャは拳銃を諦めナイフを渡し、
「ナイフで刺されると気持ちよくオネンネできる」と教えるのです。
殺人はダメだと理解していても死をイマイチ理解していないチャッピーは
その言葉を信じて、ナイフの扱い方の練習を始めます。
ナイフだけじゃなくて、手裏剣やヌンチャックも練習するのです。
さすがはニンジャだけあって忍者らしい武器を持ってるんですね。
でも手裏剣は刃物だからナイフと同じだと思うかもしれないけど、
鈍器であるヌンチャックは、さすがのチャッピーも危ない武器だと気付くでしょ?
見た目もギャングっぽくゴールドチェーンなどでブリンブリンに装飾されます。
すっかり不良に育ったチャッピーはニンジャをパパと呼び慕うようになり、
ニンジャから「盗まれたパパの車を取り返して欲しい」と騙されて、
カージャックを繰り返すようになるのです。
もうスラムに置き去りにされたことを忘れたのかと思ってしまいますが、
ホントにこのAIは学習能力が高いのでしょうか?

でもいくらカージャックはしても、強盗は犯罪だと理解しているので拒否。
そこでニンジャは「おまえのボディを買うのにカネが必要だ」と説得します。
実はチャッピーは廃棄前の事件現場で犯人からRPGを撃ち込まれていて、
胸部が溶解し、バッテリー交換が不可能な状態で、
今のバッテリーが切れたら死んでしまうのです。
その事実を知ったチャッピーは生きるために強盗を決意し、
更に故障を直してくれなかったディオンを恨むようになります。
ディオン曰く、新しいスカウトのボディに交換しても、
意識はコピーや転送できるものではないらしいですが、
壊れているのは胸部のバッテリーだから、AIがある頭部を挿げ替えればいい気が…。
右腕は素人でも簡単に交換できたんだから、それくらい簡単に出来るのでは?
まぁ胸部には心があるとでもいいたいのかな?
チャッピーはムースを脳波で遠隔操作する神経ヘルメットを使えば、
意識を解析し、データ化することが出来るのではないかと考え、
それを新しいボディにインストールすればいいと思いつきます。
実際にそれは可能なのですが、ディオンでも不可能だった意識のデータ化を
簡単に思いつくなんて、さすがはロボットだけあって人間より賢いですね。
何にしても新しいボディを買ってもらう必要があるので、
パパことニンジャの現金輸送車強盗を成功させないといけません。

一方、ガードキーを盗んだヴィンセントは、スカウトのファームウェアにアクセスし、
ガードキーを使ってウイルス「ジェネシス」をインストールします。
ウイルスの影響でスカウト全機がオフラインとなり機能停止。
街から警官ロボットが消えたことで、ヨハネスブルクの治安が悪化します。
ヴィンセントはスカウトさえいなくなれば、自分の開発したムースを
警察が採用してくれると思ったみたいですが、CEOがムース投入を拒否。
そんなことよりもスカウト騒動の方が先決問題のようです。
それはそうですよね、スカウトが問題を起こせばテトラバール社の責任問題で、
信用を失った同社のムースだって買ってもらえませんもんね。
そんなことにも気付かないヴィンセントはちょっとアンポンタンです。

ジェネシスの影響でチャッピーも機能停止しますが、
ちょっと理解できなかったけど、なぜか彼だけすぐに復旧し、
ニンジャらと現金輸送車を襲撃し、6億ランドを強奪します。
爆弾を使って強盗するのですが、はっきり言ってこの方法なら、
別にロボットじゃなくても出来る気がするんですよね。
(強盗するのに本当に手裏剣なんて使ってるし…。)
なぜニンジャがチャッピーの協力に固執したのか謎です。
というかこんな街がカオスになっている時に、なぜ現金輸送なんてするのか。
こんなの悪者に襲ってくれと言っているようなものです。
その様子はテレビ局に生中継され、スカウトが強盗犯に協力している様子が
お茶の間に流れ、スカウトの信用は完全に失墜します。
怒ったCEOはヴィンセントにムースでチャッピーを破壊するように命じます。

強盗に成功しますが、ニンジャから「本当はボディを買えない」を言われ、
チャッピーは騙されていたことにショックを受けます。
まぁいくらカネがあってもテトラバール社が警察用のロボットを
個人に売るとは思えませんからね。
でも買わなくても、機能停止してその辺に転がっているスカウトを拾って、
意識を転送したらいいじゃないかとも思うのですが…。
アジトに戻ると、生中継を見てチャッピーとカネを横取りしようと考えた
ヒッポ率いるギャングが集まっており、激しい抗争になります。
そこにヴィンセントに遠隔操作されているムースが乱入します。
ムースは飛来するのですが、スカウトと違って空も飛べるなんて高性能ですね。
しかも機関銃やらミサイルやら凄い装備ですが、なんとクラスター爆弾まで…。
ちょっとしたアイアンマンくらいの装備じゃないですか。

ディオンもチャッピーを助けようと強力な銃を携えてムースを止めに来ますが、
ヴィンセントに恨まれている彼は、逆にムースの標的になり重傷を負います。
その戦闘でヒッポやアメリカやモブキャラたちが死に、
大好きなヨーランディまで殺されたチャッピーは怒り、強盗用爆弾でムースを破壊し、
ヴィンセントに復讐するためテトラバール社に乗り込みます。
チャッピーはオフィスでヴィンセントをボコって、先日の仕返しに右腕を折りますが、
「お前は悪い奴だが許す」と、なぜか命までは奪わないで去ります。
ママを殺されたのにちょっと不思議ですが、所詮はロボットなので、
「殺人はダメ」と約束したら律儀に守ってしまうのかな?

チャッピーは重傷を負って死にかけているディオンを工場に運び、
そこに一台だけ置いてあるテスト用スカウトに、
ディオンの意識を神経ヘルメットでデータ化して転送するのです。
これでディオンの肉体は死にましたが、意識はスカウトに移り、
生き延びることが出来た、という展開なのでしょうが、さすがに納得できません。
死ぬ前に意識をデータ化しコンピューターに転送すれば、
そのコンピューターは死んだ本人と同じだと言えるのかは
SF映画『トランセンデンス』の主題でもありましたが、
それはやはりコピーされた意識を移されたコンピューターあって、
オリジナルの意識は死んでいると考えるのが妥当です。
ディオンの意識を転送されたスカウトは、自分をディオンだと思っているだけで、
やはり本当のディオンは死んでしまったはずで、全然解決になってません。
もし元気な人間の意識をスカウトに転送したらどうなるか考えれば、
それがおかしいことは明白ですよね。
チャッピーもバッテリー切れ前に適当なスカウトに意識を転送しますが、
チャッピーの意識はもともとデータなので、これは別に問題ないかな。

実はヨーランディの意識も事前にデータ化していたので、
それをより人間ぽい新型スカウトにインストールし、
ヨーランディもロボットとして生き返ってめでたしめでたしですが、
これもディオンと同様の理由で納得できませんね。
それに本当にチャッピーがロボットに生まれ変わったヨーランディを
彼女自身だと思っているなら、彼女がムースに殺されて、
あんなに激怒したのも説明が付かなくなりますからね。
まぁだからヴィンセントを半殺しで済ませたとも考えられるか…。
とにかくこんなラストは絶対に認めないので、当然感動なんて出来ません。
工場でディオンがテスト用スカウトにチャッピーの意識を移して、
生き延びたチャッピーが彼の最期を看取って終われば、
それなりに感動できる物語だったかもしれないのに、
なんだか気持ち悪い捻り方で、台無しにしちゃってる感じです。

(※)日本版ポスター
チャッピー

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