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シグナル

兵庫県民だけど大阪都構想賛成。
そしてその先にある道州制を実現してほしいです。
まぁ無理かな…。

今日も映画の感想です。

シグナル
The Signal

2015年5月15日日本公開。
ブレントン・スウェイツ主演のSFスリラー。

マサチューセッツ工科大学で学ぶニック(ブレントン・スウェイツ)とジョナス(ボー・ナップ)は、校内のパソコンをハッキングするノーマッドを名乗るハッカーの正体と居場所を探ることに。彼らはニックの恋人ヘイリー(オリヴィア・クック)も連れ、ノーマッドがいると思われるネバダへ向かう。GPSを駆使して正確な居場所を割り出すが、そこで何者かにさらわれてしまう。目覚めたニックは、自分が何かに感染したために政府の研究施設に隔離されことを施設研究員の男(ローレンス・フィッシュバーン)に教えてもらうが……。(シネマトゥデイより)



サンダンス映画祭で注目されたと謳われていたので、
観てみることにした本作でしたが、正直いまいち面白くありませんでした。
いや、観るべきところはありましたが、いまいちテーマがわからないので、
観終った後に「一体何を描きたかったのか?」と思ってしまいます。
ウィリアム・ユーバンク監督は本作が長編二作目ですが、
処女作『地球、最後の男』も似たような印象を受けたことを思い出しました。
たしかに一部からは高い評価を受けているみたいで、
若き監督も俊英との呼び声も高いみたいですが、
どうやらボクの感性とは合わないような気がするので、
今後、彼の作品を観る時はもっと慎重に吟味します。

物語はありがちな大どんでん返しが売りの宇宙人系SFスリラーで、
既視感が凄まじいですが、目を見張るような斬新な映像もあります。
本作は製作費400万ドルというSFとしては破格の低予算ですが、
よくそんな低予算でこれだけの映像が撮れたものだと感心します。
特にクライマックスの主人公が猛ダッシュするシーンなんて
めちゃめちゃスタイリッシュでゾクゾクします。
…が、低予算なのに超大作並みの映像を撮ったからといって、
客は低予算映画も超大作も同じ料金払って観てるんだから関係ないです。
むしろ低予算なために、クライマックスのような素晴らしいVFXも、
何度も使えず、クライマックスでしか使えないわけですからね。
一点豪華主義で、あとはチープな映像の凡庸なSF映画です。
以下、ネタバレ注意です。

マサチューセッツ工科大の学生ニックは、
同級生で恋人のヘイリーがカリフォルニア工科大に編入するので、
同級生の親友ジョナと一緒に、彼女を引越し先まで車で送ってあげることに。
そのついでに、先達てネバダからMITに不正アクセスし、
彼らに挑発行為を繰り返していたハッカー「ノーマッド」の正体を突き止めようと、
IPアドレスから割り出したハッカーのサーバの所在地に寄ります。
するとそこは廃墟のような建物で、ニックとジョナが家を捜索していると、
ヘイリーの悲鳴が聞こえ、ニックの目の前で彼女が宙に吸い上げられ…。
どうやらアブダクションされちゃったみたいです。
その直後、ニックとジョナもアブダクションされたのか、
ニックが気が付いたら、病院のような研究所のような隔離施設で、
防護服の男たちから車椅子に乗せられて観察されていました。
腕には「2.3.5.41」という謎の数字が刻まれていて…。

この男たちが3人をアブダクションしたエイリアンかなと思いましたが、
どうも普通の人間らしく、政府関係の研究者のようです。
アブダクションされEBE(地球外生命体)に汚染された可能性のある彼らを、
隔離施設で保護、観察しているみたいです。
…が、オチから言ってしまえば、やっぱりこの防護服の連中はエイリアンでした。
普通の人間だと思ったら、実はエイリアンだったという大どんでん返しですが、
アブダクションされた直後に彼らに監禁されている展開になれば、
彼らがアブダクションした張本人だと思ってしまうのが普通で、
ボクも彼らはエイリアンに違いないと端から疑っていたので、
ラストのネタバラシも「やっぱりね」と全く驚くことができず…。
この施設の責任者はデイモン博士でしたが、やはり端から疑っていると、
「デイモン(DAMON)」が「ノーマッド(NOMAD)」の逆さ読みなことに瞬時に気付き、
彼がハッカーのふりをしてニックを誘き出したことも察しが付きます。
オチが読めた大どんでん返しスリラーなんて、後は予想の確認作業でしかなく、
物語としてはとても退屈になってしまいます。
むしろ「そんなに単純なオチなわけがない」と思っていたので、
全く予想外の展開になることも期待しましたが、結局全く予想通りの展開で…。
普通なら防護服の男たちの正体を悟られないように描くものですが、
施設中の時計が全て12時半で止まっていたり、
デイモン博士がボールペンにやたら関心を示したりと、
逆に怪しく思えるような演出ばかりで、何がしたいのかわかりません。
これを伏線だと思っているなら露骨すぎて張り方が下手すぎます。

デイモン博士らがウシで怪しい実験をしている最中に、ある収容者が逃げ出し、
その混乱に乗じてニックもヘイリーを連れて脱出しようとします。
しかし車椅子のニックが昏睡状態のヘイリーのベッドを牽きながら、
誰にも見つからずに脱出するのは容易ではなく、案の定捕まり、
2人はマジックミラーで監視されている病室に監禁されます。
その時ニックは、自分の腿から下が両足とも義足になっていると気付くのです。
彼はもともと筋ジストロフィーで両足の感覚がないみたいですが、
それにしても隔離されて結構経つのに、今まで気付かないなんて…。
でもニックが腿から下が義足になっていると気付いてショックを受けた後、
パンツの中も確認してちょっとホッとしていたのは笑いました。
その義足は歩くことが出来るのはもちろん、強靭な脚力を有しており、
ニックはなんと監禁されている病室のドアを蹴破り、
通路の扉も次々と蹴破って施設から脱出してしまうのです。
その義足はもちろんデイモン博士らエイリアンが付けたものですが、
わざわざ捕虜に脱出手段を与えてどうするって感じですよね。

ニックがヘイリーと共に施設から脱出すると、そこは見渡す限りの荒野で…。
彼らは「徹底的に押すのよ」と意味不明な言葉を繰り返す変な婆さんの車を
ヒッチハイクして、電話で助けを呼ぶために近くのバーまで行きます。
しかしニックが(どこにも繋がらない)電話をかけに行っている間に、
トラックの運転手にヘイリーを拉致されてしまい、慌てて追いかけます。
義足の凄まじい脚力でトラックに追いつき、運転手を引きずり降ろし、
トラックをジャックして2人で逃走します。
走った方が早いなら、トラック奪う必要もない気がしますが…。
2人は地図を求めてビジターセンターに立ち寄りますが、そこで防護服の男に遭遇。
ついに見つかってしまったか、と思いきや、その男は防護服を着たジョナでした。
ウシの事件で逃走した収容者というのはジョナのことだったみたいです。
ジョナは腕にエイリアンの義手を取り付けられており、
その義手の破壊力を使って逃げ出せたみたいですが、わざわざ捕虜に(略)。
ジョナ曰く、この場所はエリア51で、腕の数字「2.3.5.41」がその証拠だ、と…。
たしかに「2+3+5+41=51」ですが、なんかあり得ないコジツケですね。
実際ラストでここがエリア51ではないことが判明するので、
ジョナのコジツケ憶測は外れていたとわかり、納得しましたが、
逆に「2.3.5.41」という数字の意味が全くなくなったのは納得できません。
なんだかところどころ詰めの甘い設定の作品です。

そこに武装した防護服集団が襲撃してきて、3人はトラックで逃げますが、
検問所を突破しようとした時に車止めを発動されてしまい…。
ジョナは2人を逃がすため、車止めを義手のメガトンパンチで破壊し、
そのお蔭で2人はその場を逃げ去ることに成功します。
残されたジョナは尊い犠牲になってしまうのですが、
ニックが義足のメガトンキックで車止めを破壊して2人を逃がし、
義足の脚力を使って後を追えば3人とも助かったのでは?
結局ジョナのお蔭で逃げられた2人ですが、デイモン博士の待ち伏せに遭い、
スパイクベルトにやられてトラックはパンク、横転…。
2人は大怪我し、ヘイリーが捕まり、ヘリで連れ去られます。
ニックは後を追おうと猛ダッシュするのですが、途中で見えない壁を突き破り、
別の空間に入り込んでしまうのです。
猛ダッシュが速過ぎて次元の壁でも超越しちゃったかと思いましたが、
実際に物理的な壁が存在しており、どうやらその荒野の世界は、
壁の中に人工的に作られた空間だったみたいで、
ニックはその境界まで到達しちゃって、壁を突き破っちゃたんですね。
外の空間は一面星空、…というか宇宙空間が見え、スペースコロニーでした。
どうやら荒野のエリアはコロニーの中に作られていたようです。
やっぱりニックたちはアブダクションされたまま、地球には戻ってないわけで、
デイモン博士も、自分たちの正体を明かしして、本作は幕を降ろします。

デイモン博士らエイリアンの目的は、人間の精神とエイリアンの技術の
融合体を作ることだったみたいで、その被験者にニックらが選ばれたのですが、
なぜ彼らが選ばれたのかも説明されません。
もともと足の動かないニックに義足を付けたら面白そうというのはわかるけど、
それならジョナに義手を付ける意味はないです。
むしろジョナの場合は、義手の指が太くて得意のパソコンが使えなくなるので、
融合体どころか人間の時より性能が下がってるくらいです。
ヘイリーに至っては脊椎に何か埋め込まれているみたいですが、
それがどんな能力があるのかも明らかにされてない気がするし…。
そもそも、そんな融合体を作ることのエイリアンのメリットが不明で、
融合体を兵士にして地球を攻めるとか、何か理由がほしかったです。
肝心なところの詰めが甘いから「だから何が描きたかったの?」という
残念な鑑賞後感になっちゃうんですよね。
ユーバンク監督って過大評価されすぎじゃない?

関連作の感想
地球、最後の男

コメント

今日観てきました

いつも楽しく拝見させて頂いております!

私もローレンス・フィッシュバーンとの会話の噛み合わなさから
「こいつら多分...」ってスグに気付きました。

あと、パンフレットにストーリー補足がありました。
購入されたかもですが一応。。

>なぜ彼らが選ばれたのかも説明されません。

監督曰く、彼らが選ばれたのは先に拉致したトラックの運転手は
知能が低すぎて思うような結果が出なかった為、
ずば抜けて賢い人間を拉致する事が目的だったようです。

>わざわざ捕虜に脱出手段を与えてどうするって感じですよね。

自分たちの高度な科学力と人間が持つ感情(パッション)を融合させた時、
どのような可能性があるのかが実験の目的なので、
脱出も想定内だったみたいです。

>ヘイリーに至っては脊椎に何か埋め込まれているみたいですが

予算と時間の都合で出来なかったみたいです。

  • 2015/05/29(金) 22:35:03 |
  • URL |
  • モチスイ #iAXwXlSY
  • [ 編集 ]

Re: 今日観てきました

コメントありがとうございます。
貧乏でパンフレットは買えないので、こういう情報は有難いです。
こんなマイナー映画でもパンフが作られてるなんて意外でした。

だけど、その補足ではやっぱり納得できない気がします。
主人公たちはITに詳しいだけで、それほど賢そうでもない大学生で、
(むしろ短絡的でバカかもしれない。)
もっと賢い人なんて地球上にいくらでもいる気がするし、
そもそも宇宙人の技術と地球人の感情を融合するなら賢い必要もないし、
もっと情熱的なスポーツ選手とかの方が良さそうな気がします。
脊椎の件は、時間がなかったのは監督の腕がないからだと思うけど、
予算がなかったのなら仕方がないかな。

  • 2015/05/30(土) 19:05:18 |
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  • BLRPN #-
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