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コーチ・ラドスール 無敵と呼ばれた男

今年は節約のため映画鑑賞本数を減らそうと思っているので、
先週末に封切られた映画も『ナイト ミュージアム』しか観ませんでした。
(『暗殺教室』と『仮面ライダー3号』は少し気になっていたのですが…。)
なので劇場に行く回数を減らす分、レンタルで鑑賞する本数を増やそうと考え、
自宅でも快適に鑑賞できるように、AV環境を大改善しました。
ゆったりとテレビを見れるように部屋の模様替えをしただけでなく、
思い切ってテレビとブルーレイも買い替えたんですよね。
いや、4Kテレビとかそんな高級なものは買えませんでしたが、
ブルーレイは奮発してそこそこいいものを買いました。
実は今まで、DVDやブルーレイはPS3で見てたんですよね。
テレビもPS3のトルネを使ってパソコンの液晶モニターで見てたので、
それから比べるとかなり環境向上したはずです。
でもかかった費用は十数万円にもなり、劇場で100本くらい鑑賞できる額。
節約のためのはずが逆に出費しちゃうという大誤算ですが、
ビデオ鑑賞が断然楽しくなったからいいかな。

ということで、今日はレンタルで鑑賞した映画の感想です。
いくらAV環境が快適になっても、やはり楽しめるかは映画の内容次第ですね。

コーチ・ラドスール 無敵と呼ばれた男
When the Game Stands Tall

2015年3月4日リリース。
実話を基にした小説を映画化したスポーツドラマ。

1979年、舞台は米カリフォルニア州コンコードのデ・ラ・サール高校。若きボブ・ラドスールがコーチに就任し、151連勝というとてつもない記録を打ち立てた。全てが順調な中、持病の悪化や中心選手の事故死等、度重なる苦難に襲われチーム内には徐々に亀裂生じ、ついに連勝がストップしてしまう。果たしてラドスールはばらばらになったチームを復活し、再びチームを勝利に導くことが出来るのか。熱い男の挑戦が今、始まるー。(公式より)



スポーツドラマ映画は大好きなのですが、本作は微妙でした。
伝説の高校アメフト部コーチ、ボブ・ラドスールを描いた物語と聞いていたので、
てっきり敏腕コーチが問題だらけの弱小アメフト部を鍛えて、
強豪チームに育てあげる熱血スポ根ドラマなのかなと期待していましたが、
本作でラドスールが率いるデ・ラ・サール高校アメフト部はもともと強豪チームです。
しかも冒頭時点で150連勝という、あり得ない連勝記録を更新中で、
アメリカ北岸大会11連覇中という常勝の超強豪チームなんですよね。
弱小チームが熱血指導者の特訓や奇抜な作戦、強い選手の加入、
チームワークなどで勝ち上がっていくような物語なら盛り上がるけど、
端から勝って当たり前の強豪チームでは試合も盛り上がらないし、
いまいち面白味に欠けるような気がします。

ラドスールは冒頭時点でコーチを25年目らしいので、
150連勝した強豪に育てたのは彼に間違いないでしょうが、
強豪になるまでの過程は一切描かれず、ピーク時からスタートするので、
絶対に必要なラドスールの手腕もいまいち伝わりません。
だからこのチームがなぜ強いのかも明確ではなく、
ただ単に強豪校だから有能な生徒が集まっているだけって感じで、
実際にその要素は大きいのは間違いないです。
まるで越境入学させる私立高校の強豪野球部みたいで卑怯とさえ思えるし、
コーチがラドスールじゃなくても勝てるだろと思っちゃいます。
弱小じゃなくても150連勝中という極端な強豪チームの物語なら、
それなりに興味深く思えそうなものですが、
コーチの凄さもチームの強さの秘密も描けていない強豪チームの物語だと
やっぱり全然面白くないですね…。
以下、ネタバレ注意です。

敏腕コーチ、ラドスールが率いるデ・ラ・サール高校アメフト部、
「デ・ラ・サール・スパルタンズ」は前人未到の150連勝中で、
大会12連覇を賭けて2003年の北岸地区大会の決勝に臨み、
見事優勝し、連勝記録も151に伸ばします。
選手はスター扱いで完全に調子に乗っていますが、
TKやキャムなど主力選手の4年生が卒業してしまい、
後を託された3年生の実力はちょっと微妙で…。
まぁそれでも強豪校なのでいい選手を獲得していると思いますが、
ラドスールの息子ダニーがスタメンですからね。
コネを疑ってしまいますが、コネでスタメンになれる程度のチームなら
たしかにチームメイトも大したことないかもしれません。

いずれにせよ、コーチの息子がチームにいる状態ってのは、
周りにとっても本人にとってもあまりいい気がしないし、
どちらかチームを離れた方がいいですよね。
ラドスールは伝説のコーチなので、大学アメフト部からも引く手数多ですが、
「カレッジフットボールは私には合わない」とオファーを断っています。
出来上がった大学生よりも未熟な高校生を精神面から鍛えるのが
彼の信念だからという建前ですが、前述のようにデ・ラ・サールが強豪なのは、
強豪だから強い選手が集まるからであって、彼の指導力のお蔭かは微妙で、
新しいチームのコーチを引き受けても期待に応えられるかわからないですよね。
ラドスールは選手たちの情操教育のために聖書の講義をしたりもするのですが、
勝手に選手に宗教を押し付けるなよとも思ってしまいます。
本作は全体的にクリスチャン映画臭さが鼻につくのも不愉快です。

シーズンオフ中、ラドスールは左官動脈閉塞で倒れて入院し、
医者から少なくとも夏まではコーチに復帰してはいけないと言われます。
どうやら喫煙が発病の原因だったみたいですが、
自分の健康管理もできない奴が選手を指導するなんて、
やっぱりコイツは無能なんじゃないのかと思っちゃいますよね。
ラドスールが入院する少し前、4年生キャムの母親が亡くなります。
キャムはオレゴン大学に進学が決まっていましたが、
幼い弟を養うためにマイヤミのプロリーグに行こうと考えますが、
同じくオレゴン大への入学が決まっている4年生TKが強引に誘います。
キャムも乗り気になるのですが、ボクはプロになるべきだと思いました。
どうせ大学進学しても勉強もしないでアメフトの練習するだけなのは明白。
なにしろ入学前から大学のスカウトに賄賂として卒業証書を贈られてますからね。
大学卒業したらプロになるつもりなんだろうし、それなら高卒でプロになって、
幼い弟を養ってあげた方がいいに決まってます。

ところが夏前、TKが銃殺されるのです。
どうやらバスケでボコボコに負かした相手に逆恨みされて撃たれたみたいですが、
劇中では犯人が誰かもわからないし、逮捕されたかどうかも不明のままで、
なんともモヤモヤした気持ちにさせられます。
それがキッカケで静養していたラドスールはコーチ復帰を決意し、
ラドスールの勧めもあり、キャムはオレゴン大進学を決めるのです。
…が、キャムの大学での活躍も本作では全く描かれていません。
なのでラドスールの判断が正しかったのかもわからず、
キャムはプロ入りすべきと思っていたボクはまたモヤモヤします。
てか、この展開なら本作にキャムなんて必要なかったのでは?

ラドスールが復帰し、シーズンも開幕しますが、
その初戦の対ベルビュー戦、39対20でまさかの敗北。
連勝記録が151でストップしてしまうのです。
新スタメンになった途端にその大記録を途切れさせてしまったわけで、
選手たちは当然落ち込み、そのショックを引きずったまま、
次の対クレイトンバレー戦も27対24で敗北し2連敗に…。
やっぱり上級生が卒業して戦力が急激にダウンしたのでしょうね。
でも高校生の大会なんだから、毎年選手は卒業するわけで、
毎年世代交代があるはずなのに、大会12連覇、151連勝できているわけで、
なぜこの年に限ってこんなに戦力ダウンするのか不思議です。
やっぱりコネでスタメンになった息子ダニーが穴だったのかも…。
コイツはパスをよく取り損ねるみたいだし、コイツがスタメンなのは不自然で、
どう考えても依怙贔屓としか思えず、親馬鹿ラドスールの手腕はやはり疑問です。
よく遅刻したりケンカしたりする不真面目な問題児テイションもスタメンだし、
ラドスールの選手を選ぶ目も曇ってるんじゃないかと思います。
新キャプテンのクリスも連勝記録を止めた上に2連敗中なのに、
女の子と遊んでいるチャラチャラした奴で、熱血な父親に怒られますが、
ラドスールはクリスを叱るどころか、息子を怒った父親を窘めるんだから、
選手甘やかしまくりで、本当に内面まで育てる気があるのかと…。

まぁラドスールも選手たちが緩んでいるのは感じ取ったみたいですが、
彼はそんな選手たちをなぜか退役軍人病院に連れて行き、
戦争で腕や足を失った退役軍人の世話をさせる看護師体験をさせます。
看護師体験自体は貴重な経験だとは思いますが、
それがアメフトに何の関係があるのかって感じですよね。
そんなことでチームがスランプから脱するはずありませんが、
なぜか本当に脱してしまい、次の試合で対ロングビーチ・ポーリー戦で、
激しいシーソーゲームの末、28対24で勝利するのです。
ポーリーは全米1位の超重量級チームで34連勝中の超強豪校なので、
昨年のデ・ラ・サールでも勝てるかどうかわからないほどの相手なのに、
ただ退役軍人病院で看護師体験をしただけで、
なぜそんな強くなれたのか不思議すぎます。

しかも退役軍人病院で看護師体験で精神面が鍛えられたかと思いきや、
選手たちは勝利に気をよくし、「第二の連勝記録の始まりだ」と調子乗りまくり。
その後のリーグ戦も順調に勝ち進み、プレーオフに進出し、
ついに決勝までコマを進めますが、連勝にばかり拘る選手たちに
「勝利より最善の努力が大切だ」と考えるラドスールは、
選手たちに自分の信念が伝わっていないことに嘆き、
大学からのコーチのオファーを引き受けようかと真剣に考え始めます。
独りよがりな聖書の講義までしているのに信念も伝えられないなんて、
やっぱり彼は指導者として無能なんじゃないかと思いますね。

しかしチャラい新キャプテンのクリスにだけは信念が伝わっていたようです。
彼は決勝戦で3回タッチダウンを決めれば、地区記録更新となる
通算89タッチダウンとなるのですが、決勝戦で2回タッチダウンを決め、
リードした状態で残りワンプレーとなった時にタイムアウトを取り、
チームメイトに「勝つことが全てじゃない」と話し、
なんとタッチダウンを狙わないで2連続ニーダウンで試合終了させるのです。
ボクもアメフトのルールに詳しいわけではないけど、
ニーダウンとはあえて攻撃せずに残り時間を潰しリードを守りきる作戦です。
ルール上問題ないのは間違いないけど、どうも姑息な時間稼ぎに思えて、
プロならいいけど学生の試合ではしてほしくないかな…。
ニーダウンは相手チームへの敬意の表れという人もいますが、
それはそうかもしれないけど、この時は記録更新が掛かっているので、
クリスがタッチダウンを目指しても相手への侮辱行為にはならないはずだし、
何よりクリス自身が「勝つことが全てじゃない」と言ったくせに、
リードを守って安全に勝つための作戦を選んでいるのは納得できません。
結局クリスもラドスールの信念を理解しているつもりになっているが、
やっぱり連勝記録更新に固執していたと言わざるを得ません。
なのにラドスールは、その試合を見てなぜか自分の信念が皆に伝わったと考え、
デ・ラ・サールでのコーチ残留を決め、本作は幕を閉じます。
もう「はぁ?」って感じのラストです。

結局はラドスールもクリスのニーダウン作戦を容認したわけで、
彼自身も勝利に拘っていたわけで、信念なんて全くなかったんですね。
指導者としての能力も疑わしいが、教育者としては完全に無能でしょ。
まぁ聖書の受け売りしかできない奴なんてそんなもんです。
中身カラッポで残念なスポーツドラマ映画でした。

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