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イントゥ・ザ・ウッズ

ミュージカル映画『サウンド・オブ・ミュージック』が製作50周年だそうで、
それを記念して新しい日本語吹き替えを収録したブルーレイが発売になります。
しかもその出来がよかったためか、新日本語吹替版の劇場公開も決定し、
来月17日から順次全国公開されるそうな。
ジュリー・アンドリュース演じる主人公マリアの吹き替えを
なんとシンガー・ソングライターの平原綾香がするみたいなのですが、
ボクも平原綾香はちょっと好きな歌手なので気になるところです。
でもマリア役が平原綾香というのはイメージ的に違うような…。
と思ったので、公式サイトにアップされている「ドレミの歌」の動画を見ました。

その結果、やっぱり違和感はあったものの、予想よりも酷くもなく、
平原綾香のマリアの吹き替えは及第点かなと思いましたが、
歌詞が酷くて、これはダメだなと感じてしまいました。
日本で歌われる一般的な「ドレミの歌」の歌詞を流用していますが、
歌詞に関しては絶対にオリジナルの英語歌詞の方が優れています。
優れている、というか英語歌詞じゃないと映像との整合性に問題が生じます。
たとえば日本語吹替版だと「ラはラッパのラ」で子供たちが笑いますが、
ここは「La, a note to follow sew(ラはソの次)」という歌詞が可笑しくて笑うのに、
「ラはラッパのラ」では何が可笑しいのかわかりません。
もちろん吹替版なので英語歌詞で歌うのは変だけど、
どうせ新たに吹き替えるなら日本語歌詞も練り直すべきでした。
『アナと雪の女王』が日本で超特大ヒットした要因のひとつは、
日本語吹替版の見事に意訳された日本語歌詞の秀逸さだったわけだしね。

まぁ特にミュージカル映画は日本語吹き替えが難しいですよね。
ただ訳せばいいのでなく、ちゃんと曲に乗るようにしなきゃいけないので大変です。
『イントゥ・ザ・ウッズ』なんて、もうそれを放棄して字幕版にか上映してないし…。
字幕版だけでは子供や親子連れを集客できなくて損じゃないかと思いましたが、
いざ観てみると、意外にもブラックジョーク満載で子供には不向きな内容なので、
子供が観ることを想定してないから吹替版を製作する必要がなかったのかも。
ビデオリリース時には吹替音声も収録されると思いますが、
劇場公開しない程度のものだから、あまり出来は期待できないです。

ということで、今日は大人向けミュージカル映画『イントゥ・ザ・ウッズ』の感想です。
これでもディズニーは頑張って、原作のブロードウェイミュージカルの時より
暴力表現や性的表現を柔らかくしているみたいですけどね。
(ちなみに原作ミュージカルも子供向けバージョンがあるそうな。)

イントゥ・ザ・ウッズ
Into the Woods

2015年3月14日日本公開。
ブロードウェイミュージカルを映画化したファンタジードラマ。

魔女(メリル・ストリープ)に呪いをかけられたために子供のいない夫婦は、「子を授かりたければ、四つのアイテムを森から持ち帰るのだ」と魔女に命令される。夫婦は赤いずきん、黄色い髪、白い牛、黄金の靴を手に入れるべく森へと出発する。一方赤ずきん、ラプンツェル、ジャック、シンデレラ、魔女、オオカミ、2人の王子も森に足を踏み入れており……。(シネマトゥデイより)



本作は第87回アカデミー賞にも3部門でノミネートされたミュージカル映画です。
でもミュージカル映画なのに意外にも歌曲賞ではノミネートされず、
美術賞と衣装デザイン賞の美術系部門でノミネートされています。
もしかしたら耳よりも目で楽しむ作品なのかも?
そしてもうひとつ、助演女優賞でメリル・ストリープがノミネートされています。
日本の宣伝では主に「メリル・ストリープ主演」と謳われているので
助演女優賞でのノミネートなんて違和感がありますが、
大女優メリル・ストリープをノミネートするのはアカデミー賞の恒例で、
他の候補者へのサービスみたいなものなので、どうせ受賞はしません。

しかし、メリル・ストリープが本作に出演してのは少し意外な気もします。
彼女がディズニー映画に出演するのは本作がたぶん初めてだと思いますが、
てっきりディズニーが嫌いで、拒否していたんだと思っていたので…。
それと彼女は2008年に『マンマ・ミーア!』でミュージカル映画初挑戦しましたが、
当時彼女の歌唱力について、あまりいい評価を受けてなかったような気が…。
ミュージカル映画はそれ以来ですが、懲りずにまた挑戦するのかと。
でも、さすがは当代きっての大女優だけあり、欠点は完全に補われ、
本作では素晴らしい歌声を披露しています。
普通なら歌は事前にレコーディングするものですが、
なんと彼女は現場でちゃんと歌ったものが採用されているんだそうです。
うーむ、いよいよメリル・ストリープに死角なしですね。

人気俳優ではジョニー・デップも出演していることも宣伝で大きく謳われますが、
序盤でほんの5分程度の出演シーンしかありません。
オオカミ役で赤ずきんちゃんを付け狙うのですが、
その時に彼が歌う曲が、まるで小児性愛者を思わせるような歌詞で…。
それは面白かったけど、ジョニデもすっかり汚れになっちゃいましたね。
でも彼の演技は少しクドいので、これくらい出演シーンが短い方が彼は活きるかも。
主演作だった前作『チャーリー・モルデカイ』は食傷気味になったので…。
それにしてもジョニデに襲われる赤ずきん役の子役リラ・クロフォードは、
なんだか不思議な存在感のある子で、見ているだけで楽しくなります。
本作が銀幕デビューらしいけど、今後の活躍に期待したいです。

ストーリーですが「アフター・ハッピーエンド・ミュージカル」と称し、
「おとぎ話の主人公たちのその後を描いたミュージカル」というフレコミだったので、
有名なおとぎ話の後日談を描いているのかなと思ったのですが、
実際は内容の半分以上は後日談ではなく、有名なおとぎ話をミックスしたものです。
前半は『シンデレラ』『ジャックと豆の木』『赤ずきん』『髪長姫』の4本の童話を
アレンジしてひとつに纏めた物語になっています。
4本の有名な童話をクロスオーバーさせた前半はとても面白いのですが、
後日談となる後半は正直微妙で、完全に竜頭蛇尾です。
つまり有名な童話をアレンジしたストーリーのうちは面白いですが、
オリジナルストーリーに入ってからはイマイチということです。
脚色力はあるが脚本力がない典型です。
以下、ネタバレ注意です。

子を望むパン屋とその妻ですが、ある日、隣に住む魔女が店を訪れます。
魔女から、その昔パン屋の父が私の庭から魔法の豆などを盗んだので、
その代償として、生まれたばかりの娘(パン屋の妹)を奪った上に、
一家の家系に永久に子が授からない呪いを掛けた、と聞かされます。
呪いを解いてほしかったら、三日後の満月の夜までに、
ミルクのように白い雌牛、血のように赤いずきん、トウモロコシのように黄色い髪、
金色の舞踏会の靴の4つを揃えろ、と魔女から言われたパン屋は、
それらを森に探しに行くのです。

パン屋は森で赤いずきんを着た女の子、赤ずきんに出会います。
赤ずきんは森に住む祖母にパンを届ける途中だったのですが、
パン屋は彼女からずきんを無理やり剥ぎ取って逃げ去り…、
…と思いきや、赤ずきんがビックリするほど悲鳴を上げたので、
彼は奪ったずきんをすぐに返してあげるのです。
呪いを解くにはそのずきんがどうしても必要なのに、
叫ばれたくらいで返すなんて、何ともお人好しです。
赤ずきんが祖母に届けるパンも、パン屋から万引きしたものですが、
それも黙認してあげてたし、ホントにお人好しですが、とても好印象です。
ずきんを返してもらった赤ずきんは祖母の家に到着しますが、
祖母を食べ、祖母に化けていたオオカミに飲み込まれてしまいます。
しかしそこをパン屋が発見し、満腹で寝ているオオカミの腹を裂き、
赤ずきんと祖母を助け出すのです。
グリム童話だと、助けたのは猟師ですが本作ではパン屋ですが、
更に奇抜な改変として、祖母がオオカミの皮でずきんを作るんですよね。
赤ずきんはオオカミのずきんをもらったので、
今まで着ていた赤いずきんを助けてくれたお礼にパン屋にあげます。
もう赤ずきんちゃんではなく、毛皮ずきんちゃんですね。
それにしてもジョニデ演じるオオカミはあんなに毛はなかったのに…。
オオカミの腹の中も四次元空間みたいになってたし、なんともシュールです。

パン屋は森で白い雌牛を連れた少年に会います。
少年ジャックは母の言付けで雌牛「ミルキーホワイト」を市場に売りに行く途中です。
彼から5ポンドで売ることになっていると聞いたパン屋の妻は、
旦那の父が魔女から盗んだ豆5粒(1粒1ポンド)と交換してほしいと交渉。
ジャックはバカなので、魔法の豆と聞いて交換成立してしまいます。
お人好しなパン屋と違って、妻はちょっと狡賢いですね。
ジャックは豆も持ち帰りますが、当然母から激怒され、豆も庭に捨てられます。
ところが捨てられた豆は一夜で巨大な豆の木に成長し…。
って感じでお馴染みの童話『ジャックと豆の木』の話に繋がるのですが、
ジャックの天空の巨人の国での活躍は全く描かれないんですよね。
巨人の国での様子は帰って来たジャックの口から説明されるだけです。
もともと原作が舞台劇なので、巨人を登場させるのは難しかったのかもしれないが、
本作は映画なのでCGや特撮でどうとでもなるのに、なぜ手を抜くのか。
舞台劇を忠実に再現したとも言えるけど、せっかく映画化されるなら、
舞台劇では描けなかった、映画でしか描けないシネマイズするべきです。
この不満は本作のクライマックスにも抱いてしまいます。

ジャックは天空の巨人から金貨を盗んで帰って来て、
パン屋から雌牛ミルキーホワイトを買い戻そうとするのですが拒否されたため、
再び巨人の国から金の卵を盗み出し、再び買戻し交渉します。
ところが雌牛が急死してしまい…。
その後ジャックは毛皮を着た赤ずきんと会い、巨人の国の話をするのですが、
彼女が全く信じてくれないので、証明するために三度巨人の国に行き、
金の竪琴を盗みますが、今度は巨人に見つかって追いかけられたため、
彼は豆の木を切り倒し、追って来た巨人を転落死させるのです。
ジャックはミルキーホワイトを友達だと思っていたはずなので、
買い戻すために巨人の国から宝を盗むのは理解できるけど、
そんな赤ずきんに疑われて、意地のためだけにまた盗みに行くなんて…。
ミルキーホワイトの死もそんなに悲しんでない気すらします。

一方、ミルキーホワイトに死なれたパン屋は、別の牛を粉で白くしますが、
やっぱりそれではダメだったようで…。
ところが魔女が魔法でミルキーホワイトをあっさり生き返しちゃいます。
実は魔女も若返りのために白い雌牛など4つのアイテムが必要ですが、
自分では4つのアイテムに触れられない掟があるそうなので、
呪いを解くことを条件にパン屋に代わりに揃えさせているのです。
だから彼女もミルキーホワイトに死なれたら困るので蘇生させたのですが、
蘇生なんて究極の魔法が使えるなら、若返りなんて簡単な気が…。

パン屋の妻は森で金の靴を履いた女性に遭遇します。
その女性シンデレラは舞踏会から帰る途中だったのですが、
一般的にシンデレラといえば金の靴じゃなくて、ガラスの靴ですよね。
ただ本作のシンデレラはよく知られるディズニーアニメ版とは設定が違い、
グリム童話の設定に強く影響されているみたいです。
彼女は意地悪な継母や義姉たちに舞踏会に行くのを禁じられますが、
そんな彼女に舞踏会に行けるようにドレスを用意してくれるのも
フェアリーゴッドマザーではなく、母の墓に生えた大木の魔法です。
その時、靴がガラスではなく金製なのもグリム童話を踏襲しています。
午前零時で魔法が解けてしまう設定もありません。
ディズニーアニメ版の実写映画化作品は来月日本公開されるので、
本作がグリム童話を踏襲することで差別化されたのはいいことですね。

シンデレラは舞踏会で王子と踊りますが「なんか想像してたのと違う」と思って、
舞踏会を抜け出して帰る途中にパン屋の妻と会うのです。
妻はシンデレラに豆と靴を交換しないかと持ち掛けますが、
シンデレラはジャックほどバカではないので拒否。
しかしシンデレラは城の階段に塗られたタールで靴を片方失くしており、
歩き難そうにしていたので、妻は自分の靴と金の靴を交換してもらいます。
まぁ実際は靴を失くしたのではなく、王子に自分を捜してもらおうと、
シンデレラ自身が置いてきたのです。
舞踏会を抜け出したわりには、王子のことが嫌いなわけではないみたいです。
王子は残された靴にピッタリ合う持ち主を捜そうとしますが、
王子の妃になりたいシンデレラの義姉たちは、靴にピッタリになるように、
爪先や踵を切り落しますが、血でばれてしまいます。
更に義姉たちはシンデレラの友達の鳥たちに目を突かれて失明してしまうのです。
これもグリム童話と同じ展開ですが、グリム童話ってエグいですよね。
爪先や踵を失う上に失明するなんて、義姉たちが気の毒に思えちゃいます。
劇中でもシンデレラを引っ叩いたりと主にイジメていたのは継母なのにね。
そして王子はシンデレラを捜し出します。

その王子には弟がいます。
王子弟は森に建つ入口のない塔の上に黄色く長い髪の少女がいるのを発見。
少女ラプンツェル(髪長姫)は、盗みの代償に魔女が浚ったパン屋の妹で、
魔女はこの塔に閉じ込めて、自分の娘として育てています。
当然、黄色い髪を捜すパン屋と、感動の兄妹再会があるのかと思いましたが、
二人が出会うことは終ぞなく、最後までお互い兄妹とも気付かないんですよね。
なんだかせっかくの兄妹設定が活かされず、勿体ない気がしました。
王子兄と王子弟の会話を立ち聞きしたパン屋の妻はラプンツェルのことを知り、
塔に行って、彼女の髪の引き千切るのです。
それでもラプンツェルの髪はまだまだ長く、塔からロープ代わりに垂らして、
王子弟が登れるようにして逢瀬を重ねますが、それが魔女にばれてしまい…。
魔女はラプンツェルの髪を切り、森の沼に移動させ、
更にラプンツェルを捜せないように王子弟を失明させるのです。
ディズニーアニメの『塔の上のラプンツェル』のイメージが強いので、
壮絶な展開に感じますが、元のグリム童話だとこんな話でしたね。
失明しながらもラプンツェルを捜すため森を彷徨う王子弟は、ついに沼で発見。
そしてラプンツェルの涙で、魔女の失明の呪いが解けます。

ジャックの雌牛、赤ずきんのずきん、ラプンツェルの髪、シンデレラの靴と、
約束の満月までに4つのアイテムを揃えたパン屋と妻。
魔女はずきん、髪、靴を雌牛に食わせ、乳を搾るように指示しますが、
ミルキーホワイトは全く乳を出しません。
そもそも乳が出なくなったから売られたわけで、当然だと思いましたが、
どうも原因はそこではなく、魔女が塔に登る時にラプンツェルの髪に触ったので、
アイテムのひとつ「トウモロコシのような黄色い髪」とは認められないようで…。
てっきり魔女が触れられない掟は、触ると魔女にダメージがあると思ったけど、
アイテムの方が効力を失ってしまう設定だったのですね。
ところがトウモロコシのような髪は、トウモロコシの髭で代用できたみたいで、
ミルキーホワイトにトウモロコシの髭を食べさせると乳搾りに成功。
その乳を飲んだ魔女は若返ります。
…が、若返ったといっても、やっぱりメリル・ストリープが演じているので、
汚い婆さんが綺麗な婆さんになった感じで、どうせならもっと若返ればいいのにね。

パン屋の呪いも解け、妻が速攻で臨月になり、男の子を出産します。
ボクはパン屋は『ヘンゼルとグレーテル』の両親と思い込んでいたので、
生まれたのが双子じゃなかったのは意外でした。
なんでそんな勘違いをしたのかといえば、本作の元ネタのひとつに
グリム童話『ヘンゼルとグレーテル』があると誰かが言っていたので…。
でも原作の舞台版には『ヘンゼルとグレーテル』が加わるバージョンもあるそうです。
他にも『眠れる森の美女』『白雪姫』が加わることもあるそうです。
しかしそう考えると、元ネタの中で『ジャックと豆の木』だけグリム童話ではなく、
ちょっと浮いてる気がしますね。

ミルキーホワイトもジャックに返されて、みんなの願いも叶って、
シンデレラと王子兄、ラプンツェルと王子弟の合同挙式で、めでたしめでたし。
いやー、なかなか面白い映画だったな、さて帰ろうか、
…と思いきや、前述のようにここからおとぎ話の後日談となる後半に突入します。
いわばここからが本作の本番とも言えるのですが、やはり前述のように、
この後日談のオリジナルストーリーが全く面白くなくて…。

城での挙式の最中、森の方から大きな地響きを感じます。
なんと靴を交換する時にシンデレラが捨てた魔法の豆が成長し、
豆の木を伝って女型の巨人、いや転落死した巨人の妻が地上に降りて来ます。
もちろん目的は夫を殺したジャックに復讐することです。
国を破壊しかねないほど怒る巨人妻からジャックの引き渡しを要求されたので、
みんなでジャックを捜すことになり、赤ちゃんを赤ずきんちゃんに預けて、
パン屋と妻も手分けして森を捜索します。
パン屋は墓の大木でシンデレラと遭遇しますが、ちょうどその頃、
彼らのパートナーであるパン屋の妻と王子は逢引していて…。
なんかもう「え?」って感じの唐突な展開ですよね。
王子兄は女好きで、パン屋の妻はセレブへの憧れが強いのですが、
方や念願の子供を授かり、方や結婚したばかりの幸せカップルのはずなのに、
しかもこんな非常時に、なんで浮気してるんだと…。
もうシュールを通り越して考えられない展開で、不快感すら覚えます。
更に唐突過ぎる展開は続き、パン屋の妻は逢瀬の後、
巨人妻が現れたことに驚いて崖から転落し、死んでしまうのです。
原作舞台だと巨人妻に踏み潰されて死ぬみたいですが、
暴力的すぎるという理由でディズニーが転落死に改変したそうな。
逢瀬がキスだけというのも、性的すぎるから改変したのでしょうが、
その唐突で無茶苦茶な展開ごと改変しろよと思いました。

シンデレラを連れて、赤ずきんの待つ合流場所に来たパン屋は、
妻がなかなか戻ってこないので心配になります。
そこに魔女がジャックを捕まえて戻ってくるのですが、
ジャックが逃走中に崖の下で死んでるパン屋の妻を見たそうで…。
パン屋は悲しみ「おまえが巨人を殺さなければ」とジャックを責めますが、
ジャックは「魔法の豆を渡した方が悪い」と反論。
更に「赤ずきんが巨人の国を信じなかったから巨人から盗んだんだ」
「巨人妻が降りて来たのはシンデレラが捨てた豆の木だ」
「いやいや、諸悪の根源は魔法の豆を作った魔女だ」と責任の擦り付け合いに。
結局、パン屋、赤ずきん、シンデレラはジャックを引き渡さないことで合意しますが、
魔女は猛反対し、周りに豆を撒き散らすと、
そこがなぜかタールの沼になり、魔女は沼に沈んでしまうのです。
もう何が何だかわけのわからない展開です。
言い争いの末、ジャックを含む4人が合意したのも納得できないし、
豆を撒いて木じゃなくて沼になる理由もわからないし、
そもそもこの時の魔女は若返って魔力を失ってたはずじゃないの?
もし沼を作る魔力があるなら、パン屋の妻も雌牛のように蘇生させればいいです。
魔女が沼に飲み込まれるという最期もスッキリしないし、
本当にオリジナルストーリーになってから脚本がガタガタです。

パン屋たちは巨人妻と戦うことを決意し、ジャックを囮にして
巨人妻をタールの沼に誘き出し、足が沼に取られて動けないところに、
石を投げつけて殺すことに成功します。
巨人がそんな小石で死ぬわけないだろと思いましたが、
何より悪いのはクライマックスなのにスペクタクル感が全くない映像です。
やはりここでも、ジャックの巨人の国での活躍を描かないのと同様で、
ほとんど巨人妻を映さない舞台劇的な演出になっていますが、
せっかくCGも使える映画なのに、そんな演出は地味すぎます。
巨人の猛攻や、小さい4人が機動力で大きな巨人に立ち向かうところを、
迫力満点のド派手なアクションで描いてほしかったのに、
遠くから小石ぶつけて殺しちゃうなんて、手抜きと思われても仕方ないでしょ。

巨人妻に勝利した後、この巨人騒動で母が死んだジャックと、
祖母が行方不明になった赤ずきんを、妻を失ったパン屋が引き取り、
ついでに夫である王子兄に裏切られたシンデレラも誘って、
4人(と赤ちゃん)で一緒に住むことになり、今度こそめでたしめでたしです。
いや、全然めでたい状況ではないか…。
せめてパン屋の本当の肉親であるラプンツェルも一緒に住むことになれば、
ちょっとはハッピーエンドな気もするでしょうが、
ラプンツェルは最後まで母だと思っている魔女に愛想を尽かして、
夫である王子弟と何処かに逃げちゃいましたからね。
まぁこの2人にとってはハッピーエンドなのかな?

前半のクライマックスである挙式で終わってれば文句なしに面白い映画でしたが、
オリジナルストーリーの後半は蛇足で不愉快な内容なので台無し。
特にパン屋の妻の浮気だけは本当に納得できないです。
本作のせいで、来月日本公開の『シンデレラ』を観る時、
チャーミング王子に本作の王子兄のような女好きの印象が重なったら
どうしてくれるんだって感じです。
でも脚本はもっと頑張れと思いましたが、劇中曲は盛り上がったし、
ミュージカル映画としてはそれほど悪くなかったかもしれません。

コメント

確かに

合同結婚式のくだりで終わって、なおかつ、巨人の国でのジャックの経緯が描いてあれば、良い映画で終わったと思います。
後半は不要ですね。

  • 2015/03/24(火) 21:15:22 |
  • URL |
  • とおりすがり #-
  • [ 編集 ]

Re: 確かに

実際に合同結婚式で終わっちゃうと物足りないと思うので、
後半の後日談も出来がいいなら、それがベストですよね。

  • 2015/03/24(火) 23:35:25 |
  • URL |
  • BLRPN #-
  • [ 編集 ]

魔女が沼になるシーンは魔女のお母さんの言いつけを破って豆を撒き散らしたからでは?

そして豆は四人が拾い集めたから木にならなかったんじゃ。。。

  • 2015/03/25(水) 23:48:22 |
  • URL |
  • 無記名 #-
  • [ 編集 ]

Re: タイトルなし

赤ずきんたちが豆を拾っていたのはわかっていたので、
豆の木にならないのは不思議じゃなかったけど、
なぜ代わりに沼になるんだろうと疑問でした。
母の言いつけ破る云々の設定は完全に見落としてましたが、
劇中でちゃんと説明されてたんですよね?
それでもあの場面で魔女が豆を撒く理由はやっぱりわかりません。

  • 2015/03/26(木) 08:36:32 |
  • URL |
  • BLRPN #-
  • [ 編集 ]

魔女が豆をまく理由は魔女が歌うラストミッドナイトの歌詞を見るとわかります。
魔女は正しい事を聞かない人間に失望して別れを告げているのです。
豆を失うと罰せられる設定は魔女の登場の時の
歌詞の内容と映画の映像で説明されています。

  • 2015/03/31(火) 19:27:28 |
  • URL |
  • 通りすがり #-
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Re: タイトルなし

なるほど、つまり魔女は自殺したのですね。
メリル・ストリープの歌に聴き惚れてしまって、
字幕はほとんど読んでなかったみたいです。
(英語はあまり得意じゃないのに…。)

  • 2015/03/31(火) 22:48:26 |
  • URL |
  • BLRPN #-
  • [ 編集 ]

世界が滅びる前に先に自殺したとも解釈できますし
ロード・オブ・ザ・リングの魔法使いみたいに
別の世界に旅立ったとも解釈できます。
魔女が残した最後の呪いは
別れて一人になってお互い嫌い合えというものでした。
魔法の豆が一つの指輪みたいに欲望の象徴で
はじめ善人だったパン屋が冷たい人間になって
仲間を見捨てて逃げ出すような展開が
ロード・オブ・ザ・リングっぽい気がします。

  • 2015/04/01(水) 17:13:31 |
  • URL |
  • 通りすがり #-
  • [ 編集 ]

Re: タイトルなし

丁寧に教えていただいたのに申し訳ないですが、
正直いまいちピンとこない話ですね。
自殺にしろ別世界に移ったにしろ、
あの程度の巨人に魔女が自暴自棄になるなんて…。
とりあえずボクがちゃんと観てなかったのはわかりました。
とはいえ、魔女の最期の行動は納得できたとしても、
本作の後半が面白くないことには変わりないです。

  • 2015/04/02(木) 21:52:01 |
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  • BLRPN #-
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