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劇場版ムーミン 南の海で楽しいバカンス

最近、暇を見つけてはテレビゲームしています。
先月22日に買った『LEGO マーベル・スーパーヒーロー ザ・ゲーム』です。
とても面白くて、この前ヒューマン・トーチを使えるようになったところですが、
NYを舞台にした広大なオープンワールドを文字通り飛び回るだけでも超楽しい。
楽しすぎてストーリーを進めるのもそっちのけなので、進行状況はまだ5~6%。
この調子だと完全クリアまでに1年以上は遊んでられそうな感じですが、
ホントに楽しいので長く楽しめるのは嬉しいです。
LEGO好き、マーベル好きにはオススメの傑作ゲームだと思います。

そういえばLEGOのアニメ『LEGO ニンジャゴー』が4月から放送されるそうですね。
アニマックスではすでに放送されているようですが、地上波初放送らしいです。
ボクはアニマックスに加入してないので、どんな作品か楽しみにしています。
今のクールでもほとんどのアニメは一話か二話で切っちゃって、
見続けているのは分割二期の『ジョジョの奇妙な冒険』『弱虫ペダル』だけになり、
新しい作品を開拓することができなかったので、
次のクールは面白い作品が見つかれば嬉しいです。
『LEGO ニンジャゴー』と『ニンジャスレイヤー』には期待できそうかな?

ということで、今日は過去にテレビアニメ化もされた作品の感想です。

劇場版ムーミン 南の海で楽しいバカンス
Moomins on the Riviera

2015年2月13日日本公開。
フィンランド生まれの世界的人気キャラ「ムーミン」が母国で長編アニメ映画化。

地中海沿岸の観光地、リビエラにバカンスにやってきたムーミン一家。ところがフローレンがプレーボーイに夢中になり、ムーミンは嫉妬。さらには、ムーミンパパが貴族と親しくなり、自らをムーミン伯爵と呼ぶように。そんなパパにムーミンママは腹を立て、親戚が暮らす古いボートで静かに過ごそうと決意。ムーミン一家はすっかりバラバラになってしまい……。(シネマトゥデイより)



本作はフィンランドの作家トーベ・ヤンソンの『ムーミン』の長編アニメ映画です。
ボクが小学校の頃にテレビアニメ『楽しいムーミン一家』が放送されていて、
毎週欠かさずではないけど、何話か見た記憶があります。
フィンランドの漫画が原作だとは知らなかったけど、
子供心になんとなく外国のアニメなのかなと思っていたのですが、
大人になってから『楽しいムーミン一家』が日本で製作されていたと知りました。
フィンランドでも逆輸入で放送され、人気があったみたいです。
本作は和製アニメではなく、原作者トーベ・ヤンソンの生誕100周年を記念して、
本国フィンランドで製作された作品です。
なんでも本作はフィンランド初の手描き長編アニメなんだそうです。
『空飛ぶニコ!!』シリーズなどCGIの長編アニメは以前からあったみたいですが、
CGIアニメよりも手描きアニメの方が後発なんて、ちょっと変わってますね。

日本公開版は『楽しいムーミン一家』のキャストで吹き替えしていますが、
日本人に馴染みのある声なのはいいが、せっかくフィンランド製アニメなので、
和製アニメ『楽しいムーミン一家』との違いを味わうためにも
オリジナル音声版(字幕版)も公開してほしかったなと思います。
日本公開版の主人公ムーミンの声はコナンの声優ですが、
彼女が「本場の声に驚いた」と言っていたので、尚更気になります。
なんでもムーミンのオリジナル声優はオジサンだったみたいです。
でも本作のオリジナル音声が、フィンランド語ではなく、
英語というのも不思議ですが、端から外国向けに作ってるのかな?

ムーミンのガールフレンドのフローレンなど、
キャラの名前も『楽しいムーミン一家』を踏襲しているみたいで、
エンドロールでオリジナルの名前を初めて知ったり…。
フローレンは本来は「Snorkmaiden」という名前だったみたいですが、
更に調べると「スノーク(種族名)のお嬢さん」という意味らしく、
実はフローレンには名前がなかったんですね。
そういう設定もシュールで味があるので、せっかくフィンランド製なんだから、
なるべくオリジナルに忠実にするのがいいと思うんだけど。
とはいえ、日本公開版のメインターゲットは
やっぱり『楽しいムーミン一家』をビデオや再放送で見た子供たちだろうから、
わかりやすいように和製アニメ版を踏襲するのも大切ですけどね。

いくら声優やキャラの名前を和製アニメ版と同じにしても、
作品の内容まで同じにできるはずもなく、
やはり『楽しいムーミン一家』とは少し趣の違う作品になっています。
もちろん本場で製作された本作の方が原作により近い内容になっているはず。
『楽しいムーミン一家』は、原作のキャラや世界観を拝借して
オリジナル脚本で作られた、いわば公式な二次創作物ですが、
本作は脚本も原作漫画の物語から抜粋しているみたいです。
原作者の生誕100周年記念作品だから原作に忠実にするのは当然ですね。
絵柄もセルアニメ的ではなく、原作漫画がそのまま動き出したような、
線画に淡く着色した映像になっていて、少し芸術的でとても趣があります。
ヨーロピアンなお洒落さもあって、大人でも楽しめる映像ですね。
このCGI全盛のご時世に手描きにこだわっただけのことはある、素敵な出来です。

特に風景の絵画的な描き方が和製アニメと違って印象的ですが、
ムーミン一家ら主要キャラは和製アニメ版とほとんど変わらないんですね。
外国作品を和製アニメ化すると、キャラを日本人好みに描き換えることが多いけど、
ムーミンは原作漫画そのままの姿で日本に受け入れられたってことですね。
まぁシンプルすぎて変える余地なんかないキャラですけど…。
でもミイは姿は和製アニメと大差ないけど、ひとまわり小さくなった感じです。
コッチの方が彼女のチョコマカした感じが強調されていいかもしれませんが、
幼さも強調されて、ムーミンの友達って感じではなくなりますね。

ムーミンの友達といえば、『楽しいムーミン一家』だと、
スニフというカンガルーのようなキャラが主要な友達のひとりでしたが、
本作では冒頭部分でそれらしいキャラがちょこっと登場するだけです。
代わりにそのポジションに、あまり見たことない黒いイタチのようなキャラがいます。
名前もよくわからないキャラですが原作では主要なキャラなのかな?
でも本作でも途中で「結婚する」とか言い出して、
従兄弟のイタチに代役を任せてフェードアウトしちゃいますが、
その従兄弟も代役という割には別に何もしないし、
このイタチはいてもいなくてもドッチでもいいキャラで、存在意義が不明です。
まぁそこも本作のシュールな面白さなのかもしれません。

そう、本作はシュールな作品なんですよ。
『楽しいムーミン一家』はファミリー向けほのぼのアニメって感じだったけど、
本作はシュールでアイロニカルな少し大人向けなアニメになってます。
見た目には可愛いアニメなので子供が楽しめないというわけでもないけど、
本作の本質は子供たちには伝わってないでしょうね。
ただ、大人向けに作ってあるから大人が楽しめるかといえば微妙で、
シュールなネタにジワッとくる面白さはあるものの、全体的には単調です。
癒し系とも言えなくはないが、物語としては退屈なものでした。
以下、ネタバレ注意です。

ムーミンパパがムーミン谷の岬で焚火をしていると、
その灯りを灯台だと勘違いした海賊が、谷に向かって来ます。
ところが岩に座礁してしまい、海賊船を捨てて小舟で脱出。
ムーミン一家は乗り捨てられた海賊船を物色し、積荷を勝手に持ち帰りますが、
それに気付いた海賊たちが積荷を取り返しに家にやって来るも、
ムーミン一家が持ち帰った積荷は花火とか熱帯植物の種とかで、
お宝には手を出しておらず、海賊は「そんなものはくれてやる」と去ります。
海賊がなぜ要らないものを海賊船に積んでいたのかは不思議ですが、
ムーミン一家が金貨などには全く興味がない浮世離れした家族であることを示し、
これから起こる話の前振りとなるエピソードです。
この海賊は捕虜としてミムラ姉さんとミイを海賊船に乗せていたのですが、
ムーミン一家とはこの時が初対面だったみたいで、
ムーミンとミイの出会いがこんな話だったとは意外でした。
それにしてもミムラ姉さんって可愛いですね。
海賊が去った時「捕虜を忘れないでー」と後を追う天然なところも萌えです。

ある日、フローレンが「リビエラって素敵なところね」と言い出します。
なんでも彼女が大ファンのモデル、オードリー・グラマーが、
リビエラのビーチで優雅に休暇を満喫している雑誌記事を読んだみたいで、
冒険大好きなパパは「それならみんなで行こう」と言い出し、船で出発します。
パパの思い付きで家族が振り回されるのは原作も同じなんですね。
嵐が迫っているのに「運が良けりゃ風に乗ってひとっ跳びだ」なんて、
楽天家にもほどがあるパパですが、面白いキャラです。
(そしてやっぱり嵐に飲まれて、無人島に漂流するわけですが…。)
それにしても、目的地のリビエラというのは地中海のリビエラのことらしく、
ムーミン谷ってこの地球のどこか(フィンランド?)にあるって設定だったんですね。
でもリビエラには人間が住んでいるわけでもなく、ムーミン谷と同じで、
人間ではない、さまざまな種族が住んでいるみたいです。
やたら小さいミイもムーミンママのバッグに隠れて勝手について来ますが、
てっきりミムラ姉さんと海賊を追いかけていったと思ってました。

リビエラに着いたムーミン一行は町を散策します。
ここは超高級リゾートでオードリー・グラマーをはじめ、金持ちだらけです。
建物もムーミン谷では見たことがないようなものばかりで、
初めて見た回転扉に入ってみますが、そこは高級ホテルで、
従業員から「お泊りですか?」と聞かれたママは、
「泊めてくださるの。助かるわ」と厚意だと勘違いします。
パパは見栄を張って「パパ・ド・ムーミン」だと名乗りますが、
ホテル側はムーミン一家をドムーミン家という貴族だと勘違いし、
超豪華なプレミアムスウィートに案内されるのです。
ムーミン一家は部屋のあまりの広さに落ち着かず、
キャノピーベッドで暮らすところが可愛いです。
ムーミン一家は世間知らずの田舎者なので、こんなリッチな生活には縁がなく、
彼らの行動は浮きまくってますが、それを見ていた貴族モンガガ公爵が、
「風変わりな方を見ると放っておけない」と話しかけてきます。

モンガガ公爵はセレブ仲間のクラークとオードリー・グラマーを紹介してくれます。
オードリーの大ファンのフローレンは彼女に会えて感激しますが、
フローレンに興味を持ったのはクラークで、彼からビーチ遊びに誘われます。
当然ボーイフレンドのムーミンはムカムカしますが、
フローレンも満更ではないみたいですが水着がないので、
オードリーからもらったコインで水着を買いに行きます。
でも買いたかったビキニはコイン150枚もするため買うことが出来ず、
そこで彼女はカジノに行ってコインをチップに変え、ルーレットに挑戦。
8号サイズの黒のビキニが欲しいので8に賭けると、見事的中。
その後も黒に賭け続けますが、連戦連勝で一気に大金持ちに。
有り余る大金でビキニや洋服を買い漁り、セレブのようなショッピングを満喫。
さっそくビキニを着て、ビーチにも繰り出しますが、
ビキニ姿のフローレンを見たムーミンは「何も着てないみたいだ」と窘めます。
思わずツッコミたくなるセリフですね。
クラークと楽しそうに遊ぶフローレンを見てムーミンは落ち込み…。

ムーミン一家はクラークから社交パーティに招待されますが、
ムーミンは全然楽しくなく、部屋の隅っこで蹲ってしまいます。
実はママもこの贅沢な生活には馴染めないみたいです。
何をするにもお金が必要なので息苦しいみたいです。
ママとムーミンはホテルを出て、ビーチのボートの下で暮らすことに。
一方のフローレンは社交会が楽しくて仕方ありません。
やっぱり若い女の子なのでセレブの派手な暮らしは憧れるんでしょうね。
パパもモンガガ公爵と仲良くなって、楽しそうにしてますけどね。

モンガガ公爵はボヘミアンに憧れる自称芸術家です。
「安いワインと粗末な小屋と引き換えに全財産を手放してもいい」なんて言う、
ちょっと嫌味な金持ちですが、彼は嫌味で言ってるわけではなく、
本心からそう思っているのがまた嫌味ですよね。
彫刻が趣味のようですが、なぜか象の像しか彫らないんですよね。
ある夜モンガガ公爵とパパは悪酔いして、街中の知事の像を川に投げ込み、
代わりに象の像を置き、翌朝ちょっとした騒ぎになったりもします。
ボヘミアンに憧れるモンガガ公爵は、ボートの下で暮らすムーミンを羨ましがり、
暫く一緒に暮らさせてもらって、彫刻に勤しむことにします。
…が、金持ちに質素な暮らしができるはずもなく、すぐに元の暮らしに逃げ帰り…。
とんだ口だけ野郎ですね。

でもモンガガ公爵はフローレンのことで悩むムーミンの相談にも乗ってあげたりと、
浮世離れした金持ちですが根はいい人です。
自分の祖父の祖父が、女性を巡って決闘したという話を聞かせてくれ、
ムーミンはそれに触発され、フローレンを賭けてクラークに決闘を申し込みます。
フローレンは何だかんだでムーミンが一番好きなので心配するけど、
「私のために男が闘うなんて」と嬉しいみたいです。
やっぱり『楽しいムーミン一家』のフローレンとは少し性格が違いますね。
クラークとフェンシングで決闘することになるムーミンですが、
剣を使いっこなせず苦戦するも、柄で殴るというまさかの攻撃で勝利。
フローレンもムーミンに惚れ直します。

しかしその決闘騒動のせいで、「またドムーミン家が騒ぎを起こしている」と、
ホテルに苦情が殺到し、ムーミン一家はホテルを追い出されることに…。
仮にも客に対してそんな冷たい態度はないだろって感じですが、
ムーミン一家はチップを知らないので従業員も「ケチな客」と思っているのでしょう。
一方的に追い出されるのに、これまでの宿泊代はちゃんと請求されますが、
その時初めて厚意で泊めてくれたわけじゃないとわかり、
お金なんて持っていないムーミン一家は困ります。
モンガガ公爵がくれた象の像で支払おうと考えますが、
象の像は沢山彫られすぎて芸術品としては価値ゼロと言われてしまい…。
しかしフローレンがカジノで儲けたコインがまだまだ余っていて、
それで支払いを済ませて、ムーミン谷に帰ることにします。
フローレンはもうコインなんてもういらないから、全額ホテルにあげてしまいますが、
宿泊費よりもかなり多く、支払いを済ませた途端にホテル側の態度も急変します。
お金に囚われなくても幸せに暮らしているムーミン一家の視点で、
欲に塗れたリゾート地や金満な金持ちの姿をアイロニカルに描いた作品です。

物語として面白くないわけでもないのですが、どうにも退屈に思えるのは、
物語に長編アニメとしてのメリハリがないからなのかもしれません。
やはりフィンランドが長編アニメを作り慣れてないからかもしれませんが、
原作エピソードを何本か抜粋してただ繋げただけな印象があり、
一本の長編物語として纏まりが薄く、盛り上がりが弱いです。
たとえば猫が好きな犬のピンプルのエピソードなんかは、
本筋とほとんど関係ないし、正直テンポが悪くなるからいらないと思ったし、
そんなエピソードを挟むくらいなら、ミイの活躍をもっと増やせと思います。
せっかく序盤で初対面のシーンを入れたのに、リビエラの物語に入ってから、
ミイがほとんど空気状態になってしまい残念です。
最も人気のあるスナフキンなんて、冒頭とラストでちょこっと出るだけだし、
せっかくの原作者生誕100周年のメモリアル作品なら、
モンガガ公爵やクラーク、ピンプルのようなゲストキャラを活躍させるより、
スナフキンやミイなど主要キャラ中心の物語をチョイスするべきです。
ちなみにモンガガ公爵やクラークはさまぁ~ずが、
ピンプルは木村カエラがゲスト声優として務めていますが、
エンドロール終了後まで見事に気が付きませんでした。

可愛いムーミンを愛でたいだけなら、きっと満足できる作品です。

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