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フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ

明日2月14日はバレンタインデーですが、
毎月14日はTOHOシネマズデーでもあります。
TOHOシネマズで映画がお得(1100円)に観れる日ですが、
お得な日にまとめて何本か観ておきたいと思うけど、
バレンタインデーにひとりで映画館に行くというのも…。
とは言いつつも、今年は一緒に行ってくれる女の子もいないし、
やっぱりひとりで行くんですが、さすがにこんな日にロマンス映画は観れません。
カップルだらけの中でロマンス映画を観るのはさすがに辛いです。
だから今日公開の映画2本も、普通ならお得な明日観ようと思いますが、
1本はロマンス映画なので、お得じゃないけど今日観てしまうことにしました。
公開初日なのでカップルよりも映画ファンが多く、
映画館はいつもの金曜日の風景で、気兼ねなく観れました。

ということで、今日はバレンタイン前日公開のロマンス映画の感想です。

フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ
Fifty Shades of Grey

2015年2月13日日本公開。
世界50カ国で翻訳されて世界累計1億部を突破したベストセラーを実写映画化。

平凡な女子大生アナ(ダコタ・ジョンソン)は学生新聞の取材のため、巨大企業の若手CEOのグレイ(ジェイミー・ドーナン)を訪ねる。誰もが心惹(ひ)かれてしまいそうな容姿でばく大な富を持つグレイは、「君のことを知りたい」と引っ込み思案で恋愛未経験のアナに興味を示す。次第に二人が親密になっていったある日、グレイの自宅に呼び出されたアナは衝撃的な契約を持ち掛けられ……。(シネマトゥデイより)



本作についてはほとんど前知識がない状態で観に行きました。
日米同時公開なので、アメリカでの評価も伝わってこないし、
ただ「世界累計1億部のベストセラーを映画化」という宣伝文句だけで
本作を観に行くことに決めました。
そんな大ベストセラーの映画化なら全米ボックスオフィス上位も間違いないし、
ハリウッド映画ファンとしては一応押さえておいた方がいいだろうと思うので。
で、いざ観に行ったのですが、これは大失敗でしたね…。
今年観た中では暫定ワースト1位の超駄作です。
たぶん話題作ではあるので、全米でもそれなりにヒットはするでしょうが、
こんな作品では決して高い評価は受けられないはずです。
全米の悪評が他国での興行に響かないように、
日本を含めた世界中で同時公開されたのでしょう。

簡単にどんな作品か論じれば、エロい『トワイライト』です。
『トワイライト』はヒロインがヴァンパイアの青年に恋してしまい、
彼と結ばれるために自分もヴァンパイアに転生するか葛藤する話ですが、
本作はその「ヴァンパイア」という設定を「SM」に置き換えただけです。
ヒロインがSM嗜好の青年に恋をしてしまい、彼と結ばれるために、
SMプレイに同意する契約をするか葛藤する話が本作で、
まるで出来の悪い『トワイライト』の二次創作物だな、
…と思ったら、調べてみると本当に『トワイライト』の同人映画だったのです。

映画サイトなどで本作の解説を読むと、本作の原作について
「英ロンドン在住の一般女性がネットに投稿した官能恋愛小説を書籍化」や、
「主婦が趣味で執筆しインターネットにアップした小説」と書かれており、
その解説を読んだ時は『Deep Love』や『天使の恋』のような、
日本でも一時流行ったケータイ小説の映画化みたいなものかと思いましたが、
(それでも駄作になるには十分な経緯ですが。)
その英国主婦が趣味で投稿した場所は同人投稿サイトで、
彼女の投稿した小説は『トワイライト』の同人エロ小説だったのです。
たぶん『トワイライト』の主人公ベラとエドワードがSMする小説でしょうね。
それが好評だったみたいで、その主婦は一度サイトから投稿した小説を削除し、
オリジナル作品として発表し直そうと、ベラとエドワードの名前を
アナとクリスチャンに変更し、『Master of the Universe』というタイトルにして、
今度は自身のサイトに掲載し、加筆を重ね、長編三部作にし、
タイトルも本作同様『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』になります。
それに目を付けたオーストラリアの出版社が、そのネット小説を書籍化し、
その主婦のオリジナル小説として世界中で出版されます。
しかしそれが『トワイライト』の同人作品であることは公然の秘密なので、
大ベストセラー『トワイライト』オタクの女性読者の間で大ヒットしたのです。
それを映画化した本作は「世界初のファンフィクション(二次創作物)映画」
なんて揶揄されていたりもするみたいです。

日本の宣伝では、ただ「主婦がネットに投稿した官能恋愛小説の映画化」と、
それが同人エロ小説だったことは伏せられているばかりか、
こんなにそっくりな作品なのに、一切『トワイライト』についても触れません。
代わりに「『プラダを着た悪魔』のようなシンデレラストーリー」とか、
「『セックス・アンド・ザ・シティ』のような共感度」なんて宣伝して、
意図的に客の目を『トワイライト』から逸らそうとしています。
ボクもまんまと誤魔化されてしまいましたが、よくよく調べれば、
「まるで『トワイライト』の二次創作物」と感じて当たり前の作品でした。
そうとわかっていれば観に行かなかったのに…。
…と言いたいところですが、世界初のファンフィクション映画というのも
ちょっと気になるし、わかっていてもやっぱり観に行ったとは思いますけど。

本作の問題は単に二次創作物なことではなく、出来の悪い二次創作物なことです。
どれだけ出来が悪いかを示す事例として、迷走したキャスティングが挙げられます。
累計1億冊のベストセラー小説が原作な大ヒット間違いなしの作品だから、
俳優なら「出たい」と思うのが普通で、キャスティングも選び放題だと思いますが、
結局ヒロインのアナ役はダコタ・ジョンソン、
相手役のクリスチャンはジェイミー・ドーナンという無名俳優に決まります。
当初は『トワイライト』コンビのクリステン・スチュワートとロバート・パティンソンに
オファーしたりもしたそうで、それはいくらなんでも本気じゃなかったと思いますが、
アナ役はエマ・ワトソン、スカーレット・ヨハンソン、ジェニファー・ローレンスなど、
クリスチャン役はライアン・ゴスリング、クリス・エヴァンス、
クリス・ヘムズワースなど、錚々たる俳優にオファーしたみたいですが、
片っ端から断られ、結局主人公カップルはオーディションで選ぶことに。
まぁ実績のある俳優が、何が悲しくて同人映画に出たがるんだって話ですね。
ついでに監督もアンジェリーナ・ジョリーにしてもらうつもりでしたが、
いくら監督として三流以下のアンジーでも本作には関わりたくなかったみたいです。
そんな総スカンされた映画では、その出来も推して知れるというものです。

本作を駄作以外の言葉で端的に表すとしたら、
女子高生向けライト・ポルノって感じですかね。
上映時間の1/3くらい裸なんじゃないかと思うほど濡れ場だらけで、
ホントにアダルトビデオみたいですが、R指定なのでそこまで過激ではなく、
大人がエロを求めて観るには少々物足りないです。
ヒロインはモロ出しの全裸だし、挿入シーンなどけっこう直接的な描写もあるけど、
局部にはかなり大きめの真っ黒なボカシが掛けられています。
それが本当に大きくて、下半身が全て隠れてしまっていたり、
全身が隠れてしまっていたりもするので、もう何をしているのかわからないほどです。
女性向けポルノなので、セックスも綺麗に撮ろうとしているのに、
黒いボカシがあまりにも汚らしく、逆に下品な印象を受けます。
こんな汚いボカシを入れるくらいなら、局部が映らないカット割で撮ればいいのに…。
もしかしてこのボカシは日本公開版用に付けられているのかなと思ったけど、
アメリカ(オリジナル)版もR指定なので同じくらいの加工はされているはず。
おそらく撮影当時はアダルト(NC-17)指定での公開を考えていたけど、
編集段階でR指定に留める判断が下され、ボカシを追加したのだと思います。
その判断は当然で、こんなガキ向けエロ映画をアダルト指定にして、
高校生が観れなくなったら一体誰が観るんだって話ですもんね。
(追記:海外ではボカシはほぼない、という情報をいただきました。)

前述のように本作の原作は三部作なので、映画化も三部作を計画しており、
本作はその第一部の映画化ということになります。
前述のように原作の三部作も、加筆を重ねて水増しされていると思われますが、
たぶん濡れ場がやたら多いのは、濡れ場を増やすことで水増ししたためでしょう。
無理に三部作化しているので、当然ストーリーはめちゃめちゃ薄くて、
テンポが悪く、話がなかなか進まないので、退屈極まりないです。
アナがクリスチャンに恋に落ちる過程は、納得できないほど一瞬なのに、
その後の進展がめちゃめちゃ鈍くて、イライラします。
その三部作の第一部である本作も、ほとんど話が進んでおらず、
まだ本題にすら入っていないのではないかと感じるくらいで、
クリスチャンの過去など重要なところは全て今後にお預けになっています。
なので本作は単発の映画としては全く価値のない作品で、
本作を観るなら残り二本の続編も観る覚悟で観ないと無駄な時間になります。
ですが、この出来で続編が製作されるはずはありません。
辛うじて続編一本は公開に漕ぎ着けるかもしれませんが、三部作完結は絶望的。
つまり続編ありきなのに続編がない本作は誰にとっても観る価値のない作品です。
でもこの世の中、何が当たるかわかりませんから、
万が一にもアメリカで大ヒットすれば、続編も考えるかもね。

以下、ネタバレ注意ですが、もう誰にも観に行ってほしくないので、
観に行くつもりだった人も読んじゃってください。
ただボクもあまりにテンポが悪く、退屈すぎて空ら空らしながら観ていたので、
抜けているところもかなり多いと思いますが…。

女子大生のアナは学校新聞を書くために大企業のCEOクリスチャンに
取材を申し込みますが、クリスチャンに会うなり一目惚れします。
ホントに何の理由もなく、一目惚れとしか言いようがないですが、
クリスチャンが半端ない金持ちなので、そこに惹かれたように見えてしまい、
アナが「男を金で測る女」に思えてしまい、ヒロインなのに印象が悪いです。
実際にアナはかなりモテますが、未だに処女なのは男を選んでいるからで、
彼女に好意を寄せている同級生やバイト仲間の男には全く靡きません。
彼らもクリスチャンに勝るとも劣らるイケメンだと思うし、
(というかクリスチャンはボクの感性ではイケメンではない。)
クリスチャンにも勝るとも劣らない優しい男たちで、
彼らがクリスチャンより劣っているのは財力だけ。
つまりアナはクリスチャンの財力に惹かれたと考えるしかありません。

クリスチャンもアナに惹かれるのですが、これも一目惚れですよね。
クリスチャンには財力という圧倒的な魅力があるけど、
アナはちょっと美人な普通の女子大生なので、
なぜ女に困らないクリスチャンが彼女に惹かれるのかは全く謎です。
まぁ白馬の王子様が自分に言い寄ってくるという、
女子にありがちな妄想を具現化しただけのキャラかもしれませんが、
ロマンス映画なのに、その根幹である「なぜ好きなのか」という心境が
双方ともに描かれていない物語に感情移入できるはずありません。

処女のくせにクリスチャンとセックスしたくて堪らないアナですが、
誘惑されたクリスチャンは「契約するまではダメだ」と…。
なんでも自分には特殊な性的趣向があるみたいで、
それを受け入れると誓う契約書にサインするまでは手を出せないと。
その性的趣向とはSMで、クリスチャンはサディストで、
女性を痛めつけることで快感を得るので、
アナがマゾヒスト役をすることに同意してほしいみたいです。
彼はサディストとかマゾヒストという言葉は使われたくないみたいで、
自分を「ドミナント(支配者)」、相手を「サブミッシブ(従属者)」と称しますが、
本質は同じだし、言葉的にはなお悪いわって感じですよね。
クリスチャンの「プレイルーム」には使い方もわからないようなSMグッツに溢れ、
それを見せられたアナはやはり抵抗を感じ、契約を先延ばしにします。

契約しなければセックスしないのか思ったら、
やはり若さゆえか性欲は抑えきれず、まず普通にセックスします。
クリスチャンの建前としては、アナが処女だから、
SMプレイで処女喪失はさすがに気の毒かなと思って、
先に普通のセックスで処女喪失させてあげたのでしょうが、
まだ契約前だというのに、第二ラウンドではおもむろにネクタイを取り出し、
アナの両腕を縛ってソストな拘束プレイを始めるんですよね。
処女喪失直後なのに、そんなアブノーマルプレイを受け入れるアナも
なかなかビッチだと思いますが、とにかくSMするなら契約しろよ。

アナがクリスチャンと結ばれるため、抵抗を感じるSMの契約するかどうかの
葛藤を描いた物語のはずなのに、契約しないまま普通に結ばれてるどころか、
SMまで始めちゃってるんだから、もうこれは濡れ場が描きたいだけのポルノです。
『トワイライト』で例えるなら、ベラがすでにヴァンパイア化しているのに、
「まだ私はヴァンパイアじゃない」と言い張っているようなものです。
それに『トワイライト』の同人映画である本作ですが、
取り返しがつかないヴァンパイア化することに比べたら、
SM契約なんて悩むほどのことかと思うよね。
どこまでのプレイがOKかも交渉でアナが決めれるんだし、かなり良心的条件で、
彼女が望めばその契約だって破棄できそうで、いくらでも取り返しがつきます。
なのでオリジナル『トワイライト』に比べて、設定が緩くて劣化しすぎです。

契約しそうな素振りを見せて焦らしながらも、一向に契約しないアナですが、
もうクリスチャンはアナを痛めつけたくて仕方ないので、
契約しないままセックスをどんどんSM化していきます。
今度はネクタイで手を縛るだけでなく、そのままベッドに縛り付け、
目隠しまでさせて氷で責めるアブノーマルなセックスをしますが、
やっぱりアナは受け入れ、嫌がるどころか大興奮です。
もう完全にマゾヒスト…、じゃなくてサブミッシブが開花したのか?
アナの卒業式には卒業プレゼントとして高級車をプレゼントし、
彼女があまりの高級品に目を回したという理由で、罰を与えると言い出し、
彼女のお尻をペンペンしますが、これはもう完全にSMプレイです。
罰に同意するという契約書にもまだサインしてないのに…。
さらに契約した場合の予行演習という建前でアナをプレイルームに連れ込み、
拘束して鞭で叩くという疑う余地ないSMプレイを行うのです。
予行演習なら契約必要ないならもう何でもアリですよ。
アナもお尻を鞭で叩かれて「いいわ…」って、もう契約しちゃえよ馬鹿ップル!
てか、高級車を受け取るなんて、やっぱりカネ目当てじゃねーか!

ある日、いつものようにムチで叩くプレイをした後、
クリスチャンは急に「もう契約の必要はなくなった」と言い出し…。
やっと契約してもしなくてもやってることは同じだと気付いたか、と思いきや、
彼はその程度のSMプレイでは満足できなくなっていたみたいで、
それ以上に痛めつけさせてくれないアナを見切ろうと思ったようです。
アナは「なぜ私を痛めつけたいの?」と問うと、
クリスチャンは「軽蔑されるから言えない」と返答。
アナは「何か理由があるのね?」と問いますが、彼は沈黙…。
いやいや、もう十分軽蔑されるだろって感じですが、
その理由というのは本作では明かされません。
どうやらマダム・ナントカという女が関わっているみたいですが、
その女のことも続編以降に先送りで、本作では話が何も進展しません。

とにかくクリスチャンと別れたくないアナは、
とりあえず一度限界までチャレンジしてみようと申し出ます。
クリスチャンはアナを机に尻を突き出させて、革のベルトで6発、思いっきり叩きます。
その程度のプレイが限界なのも意外でしたが、アナはあまりの痛さに激怒します。
(怒るなら1発目から怒ればいいのに、なぜ6発受けてから怒るのか…。)
アナ役のダコタ・ジョンソンも、このシーンだけは出来なかったみたいで、
ボディダブルを使ったみたいですが、どうりでこのシーンだけ、
うつ伏せのアナの胸が大きくなっている気がしたわけです。
激怒したアナは絶交を告げて部屋を飛び出し、めでたしめでたし。

…って、なんじゃこのラスト?
こんな変態カップル、この先どうなろうと知ったこっちゃないし、
どうせまた引っ付くのは目に見えていて、全く続きが気にならない幕引きです。
まぁどうせ万が一にも続編が製作されたとしても、ボクは絶対観ないし、
続きが気にならない幕引きは後腐れなくてよかったのかもね。
『トワイライト』ファンの素人のオバサンが趣味丸出しで書いた妄想エロ小説なら、
この程度の出来になるのは当たり前だけど、それが出版され大ヒットし、
こうしてハリウッド映画になっちゃうんだから怖いです。
同人小説にまで手を出すなんて、ハリウッドの脚本不足は相当深刻そうで、
ハリウッド映画ファンとしては心配になってしまいます。

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