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ミュータント・タートルズ

今週公開される映画は観たい作品が少な目。
昨日公開の駄作『チャーリー・モルデカイ』を合わせても3本かな。
いや、本当は4本観たい映画があったのですが、
うち1本が観るべきかどうか非常に悩ましい作品で…。
それはオダギリジョー主演の『Present For You』で、
実写とパペットアニメを融合させた奇抜な作品らしく、
どんな作品なのか非常に気になるのですが、
デジタル3D版しか上映されてないんですよね…。
ボクの近所だと梅田ブルク7でしか上映されませんが、
3Dなので鑑賞料が2000円(割引券使っても1700円)にもなります。
ボクは映画の鑑賞料は1400円までしか出したくないので、
3D映画なんてもう1年以上も観ていません。
この作品も3D映画でさえなければ確実に観に行ったと思いますが、
3Dの割高料金払ってまで観たいかといえば、かなり厳しいところです。
奇抜なのは認めるけど、だからって面白いとは限らないし、
このところ日本映画には苦汁を舐めさせられっぱなしだし、
割高料金払って駄作だったら数日立ち直れないので、そのリスクは冒せません。
3D映画を撮るのはいいけど、ちゃんと2D版も用意してほしいです。
今時3Dを有難がるのは、世界広しと言えども中国人だけなのに…。

ということで、今日はちゃんと2D版も用意してある3D映画の感想です。

ミュータント・タートルズ
Teenage Mutant Ninja Turtles

2015年2月7日日本公開。
人気アメコミをマイケル・ベイ製作でリブート。

ニューヨークで悪事を働く犯罪組織フット団を追っていたテレビレポーターのエイプリル(ミーガン・フォックス)は、ある日、強盗に入ったフット団をこらしめる何者かの姿を目撃する。数日後、エイプリルは別の現場でフット団をやっつける何者かに遭遇。撮影に成功するも、そのヒーローたちの正体は人間の言葉を話し、体長180センチもあるカメだった。(シネマトゥデイより)



本作はアメコミ原作のアメコミ映画です。
アメコミ映画といえば『アベンジャーズ』シリーズをはじめ、
マーベル系の作品が軒並み大ヒットしていますが、
本作を製作したパラマウントは『アベンジャーズ』シリーズの立ち上げたのに、
軌道に乗ったところでディズニーにシリーズごと奪われてしまいました。
そこで新たにマーベル以外のアメコミ映画を立ち上げるべく目を付けたのが
80年代に一世を風靡し何度も映画化やテレビアニメ化された
大人気アメコミ『ティーンエイジ・ミュータント・ニンジャ・タートルズ』です。

アメコミがあまり人気がない日本でも、この原作コミックは有名ですよね。
なにしろ忍者が主人公ですから、日本人にとっては親しみが湧きます。
それなのになぜ邦題を『ミュータント・タートルズ』にするのか…。
そこは「忍者」残しで『ニンジャ・タートルズ』にしてほしいです。
まぁ昨年テレビ放送されていたアニメも『ミュータント・タートルズ』だったので、
今の日本ではそちらの方が通りがいいのかもしれませんが、
ボクが初めて見たアニメ版はたしか『忍者タートルズ』だったはずなので、
ボクにはそちらの方がピンとくるのですが…。
ちなみに原題は原作のままの長いタイトルですが、
製作のマイケル・ベイは当初『NINJA TURTLES』にするつもりだったそうです。
しかしファンの意向を受けて、原作のままのタイトルにしたらしいです。
やっぱり「ミュータント」よりも「ニンジャ」がポイントなんですよね。

『忍者タートルズ』はかなり昔のアニメだったので、ボクが見たのも子供の時で、
それ以来このシリーズにはご無沙汰でしたが、本作が公開されるということもあり、
昨年放送された新テレビアニメ『ミュータント・タートルズ』は見ました。
正直あまり面白くなく、途中から本作を楽しむために仕方なく見ていた感じで…。
特にタートルズのひとり、ミケランジェロ(以下マイキー)のキャラ設定が
あまりにガキっぽすぎてイライラしちゃったんですよね。
本作でもマイキーがそんな性格だったら嫌だなと不安がありましたが、
本作のマイキーはアニメ同様ヤンチャですが、ガキというかB-BOYっぽい感じで、
とても好感が持てるキャラに仕上がっていてよかったです。
当初はもっとラッパーぽい風貌にするつもりだったらしいのですが、
黒人に対する偏見を懸念して今のデザインに落ち着いたそうです。

マイキーも含め、本作のタートルズのデザインは正直ちょっとキモいです。
リアルにカメっぽいキモさならいいけど、人間ぽい顔つきがキモく、
特に目が完全に人間で、こんなタートルズを好きになれるかどうか不安でした。
モーションキャプチャ(と声)で演じている役者に似せているのかな?
…と思いましたが、実はそうではなく、他にモデルがいるらしいのです。
なんでもレオナルド(以下レオ)はラッセル・クロウ、
ラファエロ(以下ラファ)はクリント・イーストウッド、
ドナテロ(以下ドナ)はレナード・ニモイ、マイキーはビル・マーレイだそうです。
なんでわざわざそんなことをしたのかはわかりませんが、
そういう情報を知ると、ただキモいと思えた顔にも面白味を感じられますね。
なお、タートルズの師匠であるネズミ男スプリンター先生のモデルは三船敏郎です。
言われてみれば微妙に似ているような?

他のキャラで気になるのはヒロインのエイプリルですね。
エイプリルをミーガン・フォックスが演じると聞いた時は「まさか」と思いました。
原作のイメージと違いすぎる、…というようなことではなくて、
マイケル・ベイが因縁のあるミーガンを再び起用したことに驚きました。
ベイの監督作『トランスフォーマー』の1作目と2作目でヒロインを務めた彼女ですが、
ベイの撮影の仕方をヒトラーに例えたことで3作目から降板させられましたからね。
3作目では代わりにどこぞの下着モデルがヒロインに大抜擢されましたが、
観客から酷評され、そのせいで4作目はキャストを刷新することになるわけだけど、
ベイとしてはミーガンを降板させたことを後悔していたのかも。
まぁあの降板もベイの意向というよりスピルバーグの指示だったようで、
ベイ自身は彼女の発言なんて全く気にしてなかったのかもしれません。
ミーガンもベイの手法が気に入らないならベイ作品に出なければいいのに、
オファーされたらチャッカリ出ちゃってるところが現金なものです。
件の降板劇以降ちょっと干されていた感じもあったから、
円満解決したというところをアピールしたかったのかな?
なので久しぶりにミーガンを観た気がしますが、前より魅力的になってるかも。
以下、ネタバレ注意です。

ニューヨークは悪党シュレッダー率いるフット軍団に手を焼いています。
シュレッダーは日本人の武闘家(侍?)なので、日本語を話しますが、
演じているのも日系人俳優のトオル・マサムネという人です。
字幕版で観たけど、彼の日本語台詞は吹き替えられているようで、
なんか違和感がありますが、聞き辛い下手な日本語で話されるよりはいいかも。
フット軍団の女性幹部カライも、どうやら日本人らしいのですが、
彼女も日系人女優ミナエ・ノジが演じています。
日本人役に安易に韓国人や中国人を起用するハリウッド映画が多い中、
ちゃんと日系人を起用してくれるのは有難いです。
まぁどうせならもう少し有名な日本人俳優なら尚有難いですが、
せめてカライ役には、無名でももう少し美人な女優はいなかったものかな?

チャンネル6の女性リポーターのエイプリルは、
社会派レポーターを志望し、フット軍団の取材がしたいけど、
与えられる仕事はダイエット法の取材ばかりで不満を感じています。
まぁ彼女みたいな美人リポーターだと、視聴者的にも事件現場の取材より、
エクササイズ体験する彼女の姿の方が見たいし、美人すぎると言うのも考え物です。
ある夜、エイプリルはひとりで特ダネを探していると、
フット軍団が港のコンテナから遺伝子研究の薬品を盗んでいるところを目撃。
しかしフット軍団は、そこに現れた何者かに撃退されるのです。
どうやらフット軍団の悪行を阻止しているヒーローみたいですが、
残念ながら暗くて姿がよく見えず、写真を撮ることも出来ませんでしたが、
現場にはヒーローが残したと思われる「家門」という漢字が…。
ボクも「家門」がどういう意味かわかりませんでしたが、
なんでも古い日本語で「家族」のことなのだそうです。
そのヒーローは言わずもがなタートルズですが、どうせ漢字を残すなら、
「忍者」とか「亀」とか、わかりやすいものにすればいいのにね。
というか、隠密行動なんだから意味不明でも文字なんか残しちゃダメでしょ。

エイプリルは局に戻って上司に報告しますが、
「スーパーマンでも見たのか?(嘲笑)」と相手にされません。
彼女はなんとかヒーローの証拠を見つけようと街に出ると、
フット軍団が報復のためにヒーローを誘き出そうと、
地下鉄の駅で一般人を人質にしているところに遭遇し、彼女も人質に…。
そこに風のようにタートルズが現れ、フット軍団をぶっ飛ばし、去って行きます。
エイプリルはタートルズを追って屋上に登り、彼らを激写するが、
ラファに見つかりカメラを取り上げられ、データを消去されます。
ラファの「カメラをよこせ」という言い方が「バットマンみたい」とマイキーは言うけど、
タートルズはアメコミ大好きなんでしょうね。
本作もスーパーマンとかバットマンとか、DCコミックの引用ばかりだけど、
やっぱりパラマウント的にはマーベルを失ったのが悔しいのかな?
…と思ったら、後にエイプリルがタートルズの道場に来た時には、
「エグゼビア学園にようこそ」みたいなことも言っていたので、考えすぎか。
スプリンター先生をジェダイと称したり、本作はアメコミに限らず、
いろんな映画やドラマのオマージュネタやパロディネタが散見され、
とても楽しいですが、そもそも原作アメコミ自体も
『デアデビル』のパロディとして始まってるんですよね。

タートルズは自分たちの素性を何も教えてくれませんでしたが、
エイプリルは会話の中で彼らの名前を聞いて、あることを思い出します。
たしか研究者だった父が実験動物として飼っていた4匹のカメと同じ名前だと…。
その実験名が「ルネサンス計画」だったので、
被験動物にルネサンス時代の偉人の名前を付けたみたいです。
隕石と思われる他の惑星の物質から抽出した薬品を動物に投与する実験で、
そのせいでカメたちは後にミュータント化したわけですが、
タートルズが宇宙由来とという設定には賛否両論あったみたいです。
ボクもちょっと安易ではないかと思いましたね。

実験の途中、研究所は火災で焼失してしまい、彼女の父も死にますが、
彼女は父の雇主の実業家サックスに会いに行き、タートルズの存在を教えます。
サックスはNY市長のフット軍団対策に協力しています。
サックス曰く、その薬品は「ミュータジェン」と呼ばれる治癒力増強剤です。
9世紀の日本では暴君が水に毒を混ぜて、民を苦しめていたそうで、
それと同じようなことをフット軍団が行おうとしているみたいで、
ミュータジェンはその解毒薬として使えるかもしれないと。
日本の9世紀といえば平安時代ですが、暴君は平家(平将門)のことかな?
民を苦しめるために毒を撒くなんて荒唐無稽にもほどがある話ですね。
まぁ日本の時代考証などハリウッド映画にはどうでもいいのでしょう。
アメコミの金持ちは悪党と相場が決まってますが、
やはり実業家のサックスもフット軍団と通じており、フット軍団が毒を散布させ、
解毒薬であるミュータジェンを作って大儲けしようと画策していました。
しかし研究所の焼失でミュータジェンも失ってしまったわけですが、
タートルズの血中にはまだ残っているので、捕まえて抽出しようと考えます。

しかしどうにも納得できないのは、タートルズの師匠スプリンター先生の設定です。
ネズミである先生ですが、過去の作品だと彼は元人間という設定が多く、
忍術や空手を体得した日本人武闘家でした。
しかし本作ではタートルズと同じでミュータジェンを投与されたネズミなんですよね。
それが火事で研究所から逃げ出し、タートルズより早くミュータント化して、
下水道で拾った『忍術の極意』なる本で忍術を体得し、
後にタートルズを修業して忍者に育てるなんて、いくらなんでも無茶苦茶。
そんな即席の師匠に師事して強くなれるはずないし、忍者を舐めすぎです。
それにその設定だとタートルズと同年代で、火事が15年前なので15~16歳。
「ティーンエイジ・ミュータント・ニンジャ・ラット」で、エイプリルより若いのに、
あんな悟りきった老人のような態度や姿は違和感があるし、
同年代のくせにタートルズと親子のような関係も納得できません。
それにもし彼も「ルネサンス計画」出身なら、名前もカメたちと同様に、
ルネサンスの芸術家から取らないとおかしいです。
この設定だけでどれだけツッコミどころがあるんだって感じですが、
なぜ素直に元人間の設定ではダメなのか…。
元人間の設定だと、何故ネズミの姿になったのか説明が面倒だから、
タートルズと同じ出自にしちゃえという安易な発想でしょうか。

タートルズはスプリンター先生に言われ、エイプリルを道場に呼びます。
先生は彼女に自分たちの素性を話すのですが、
実は研究所に放火したのは彼女の父で、父はサックスの恐るべき計画を知り、
それを阻止するためにミュータジェン諸共研究所に火を放ったのです。
その時、実験動物だった先生とタートルズを檻から逃がしてくれたのが、
15年前のエイプリルで、彼らは自分たちを救ってくれた彼女を「保護者」と呼びます。
わざわざ日本語で「ホゴシャ」と呼んでましたが、
ガーディアンを日本語訳しているつもりでしょうが、それを言うなら「守護者」です。
タートルズの保護者は先生ですよね。
9世紀の日本のエピソードにしてもそうですが、
製作サイドにまともな日本人はひとりもいなかったのかな?

そんな折、道場がフット軍団に見つかり、襲撃されます。
首領のシュレッダー自ら出張ってきて、スプリンター先生と戦いますが、
シュレッダーって意外と背が低いですね。
ゴツくてメカっぽい武者鎧を着ているので、イメージ的には、
『ウルヴァリン:SAMURAI』のシルバーサムライくらい大きいかと思ったけど、
約180cmとタートルズと比べると華奢に見えるくらいです。
シュレッダーの両腕がトランスフォームして武器になるのは面白かったですね。
先生はシュレッダーに敗北し、タートルズも武器を捨てて投降し、
血中のミュータジェンを搾り出すためにサックス邸に連行されます。
しかしラファは死んだと思われ放置されるのです。
死ぬまで搾り取るんだから、ラファの死体からも搾り取れるかもしれないし、
半殺しのスプリンター先生からも搾り取れるはずなのに、なぜ3匹だけ連行するの?
ラファはもちろん生きており、ボロボロになった先生を治療しようと、
鍼治療室に運ぶのですが、鍼治療では外傷までは治らないと思うよ。

残されたラファは兄弟を奪還するために、エイプリルと、
彼女の同僚のカメラマンのヴァーンの中継車に乗せてもらって、
サックス邸に乗り込み、抽出器に固定された3匹を発見します。
すでにかなり抽出されていて、かなり弱ってましたが、
エイプリルがアドレナリンを注入したら今まで以上に元気に復活。
しかしシュレッダーとサックスは、すでに毒を散布するために、
ニューヨークのサックス・タワーに向かっており…。
慌ててトラックで後を追うタートルズたちですが、
雪山でフット軍団の女幹部カライの追撃を受け、激しいチェイスバトルになります。
さすがはマイケル・ベイ製作だけあって、ベイ・ヘム炸裂し、
超ド派手な圧巻のアクションシーンの連続で、超盛り上がります。
まぁ『トランスフォーマー』ほどの凄まじいアクションシーンではありませんが、
ゴチャゴチャしてない分、コッチの方が見易くて好きかな。

タートルズとエイプリルとヴァーンはサックス・タワーに到着します。
すでにシュレッダーが屋上で毒散布の準備を始めてますが、
この時点ではまだサックスは解毒剤を作り始めたばかりなのに、
もし完成が間に合わなければ、シュレッダー自身が一番初めに毒吸っちゃうよね。
タートルズはシュレッダーの毒散布を阻止するため屋上に、
エイプリルとヴァーンはサックスからミュータジェンを奪うため研究室に向かいます。
サックスを殴り倒したのが、エイプリルではなくヴァーンだったのが意外でした。
脇役だと思ってたけど、ヒロインのエイプリルの立派な相手役だったんですね。

タートルズはエレベーターで屋上に向かいますが、
エレベーター上昇中に彼らがビートボックスし始めるのが面白いですね。
これから決戦だっていうのに遊ぶなんて緊張感がないですね。
どんな激しいバトルや危機的状況でも常に楽しそうです。
マイキーが死にかけた時に「『LOST』の結末が気になる」って言うけど、
死に際に考えることがそれなんて、ホントにノーテンキです。
でもこれは緊張感がなくてダメというわけではなくて、
むしろいつでも陽気に戦うところが彼らの魅力です。
アメコミヒーローって大体何か葛藤を抱えながら戦うものですが、
こんなにノーテンキなのは彼らくらいで面白いです。
シュレッダーも馬跳びのような遊びをしながら倒し、毒散布を阻止して一件落着です。
タートルズはシュレッダーと戦う時に「カワバンガ!」って叫んでましたね。
お馴染みの決め台詞ですが、マイキー曰く「封印した台詞」だったみたいで、
たしかに昨年のテレビアニメの決め台詞は「ブヤカシャー!」に変わってました。
でもあまり浸透しなかったから、本作では元の決め台詞に戻したのかな?
ボクも意味はわからないけど「カワバンガ!」の方が好きです。

シュレッダーもまだ生きているみたいだし、
ミュータジェンも完全に回収したわけではないので、
新たなミュータントの誕生を予感させ、更なる波乱を匂わす幕引きでしたが、
世界で5億ドルちかい大ヒットを記録したし、続編製作は間違いないです。
というか、すでに3本撮る計画が進行中のようです。
ラジー賞にもノミネートされちゃってるので、評価は高くないみたいですが、
ボクは十分楽しめたので、続編にも期待したいです。
できればスプリンター先生の設定だけはテコ入れしてほしいですが…。

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