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シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア

仕事中に知らず知らずにお笑いコンビ「クマムシ」の歌ネタを口ずさんでしまいます。
シングルCD化もされる大ヒット歌ネタ「あったかいんだからぁ♪」ではなく、
昨年末に『アメトーーク!』の「パクリたい-1GP」で観た歌ネタ
「なんだし」が頭にコビリ付いてヤバいです。
1~2回しか聴いてないのに、こんなことってあるんですね。
もちろん「あったかいんだからぁ♪」の方もけっこう好きです。
なんでも2月4日発売のシングルCDの初回限定盤には
「なんだし」のネタが収録されたDVDも付いているらしいので買っちゃうかも。
クマムシはネタもさることながら、ボケの人の顔もいい味出してますよね。
久しぶりに応援したいと思えるお笑いコンビでした。

もうひとつ、最近はお笑いコンビ「8.6秒バズーカー」の歌ネタ
「ラッスンゴレライ」もかなり流行ってますよね。
このネタもけっこう好きですが、「ラッスンゴレライ」ってフレーズよりも、
「ちょと待てちょと待てお兄さん」の言い方がツボです。
ただ、彼らは早くも調子に乗ってるのか、ネタがやっつけのことがあって…。
特にそれを実感したのが、彼らが宣伝隊長を務めた映画
『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』の宣伝動画でのネタの出来の酷さ。
「なんで俺らがこんなマイナー映画の宣伝させられんの?」って感じがヒシヒシ。
まぁ本当は一生懸命やってるけど、そう見えないだけかもしれませんが…。

ということで、今日は「シェアハウス・ウィズ・ラッスンゴレライ」、
…じゃなくて『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』の感想です。

シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア
What We Do in the Shadows

2015年1月24日日本公開。
ニュージーランド発のホラー・コメディ・モキュメンタリー。

ニュージーランドのウェリントンで共同で暮らしている4人のヴァンパイアは、楽器を演奏したりダンスしたり、時々郊外のパブでハメを外したりと自由気ままな日々を過ごしていた。そんなある日、8,000歳のピーター(ベン・フランシャム)がうっかりかんでしまった大学生のニック(コリ・ゴンザレス=マクエル)も彼らの仲間に。さらに、ニックが人間の親友スチュー(スチュー・ラザフォード)をシェアハウスに連れてきたことから騒動が巻き起こり……。(シネマトゥデイより)



本作はニュージーランドで製作された映画だけど、
ニュージーランド映画なんて初めて観たかも。
でもニュージーランドで撮られたハリウッド映画ならよく観ます。
なにしろ中つ国はニュージーランドにありますからね。
『ロード・オブ・ザ・リング』のピーター・ジャクソン監督がニュージーランド人なので、
母国でロケしているのもあるのでしょうが、『LOTR』シリーズだけでなく、
『ラストサムライ』や『ナルニア国物語』もニュージーランドで撮られています。
自然が豊かな国だからファンタジーや時代劇のロケには都合がいいのでしょう。
本作にも少しだけ『LOTR』で使われたロケ地が出てくるみたいです。
まぁ本作はそんな自然を活かした物語ではなく、
ニュージーランド第二の都市ウェリントンを舞台にした吸血鬼映画です。

単なる吸血鬼映画ではなく、コメディで、しかもモキュメンターなんですよね。
「ニュージーランド・ドキュメンタリー・ボード」という映像制作会社が撮った
ドキュメンタリー番組という体裁で描かれています。
数か月後に「邪悪な舞踏会」というイベントがあると聞きつけた取材班が、
ヴァンパイアに取材を申し込んで撮影する物語なので、
同じくヴァンパイアに取材する映画『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』を
モジったタイトルになっていて、なかなか上手いタイトルですが、
ボクは原題そのままかと思ってたけど、実は邦題なんですよね。
原題は『What We Do in the Shadows』で、いまいちピンときませんが、
それを『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』をモジった上、リアリティ番組感まで醸す
『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』なんて邦題を付けた人のセンスは素晴らしい。
邦題で感心させられることなんて、1年に1度あるかないかです。
以下、ネタバレ注意です。

ウェリントンのある平屋に、ヴァンパイア4人が住んでいました。
379歳のヴィアゴ、183歳のディーコン、862歳のヴラド、約8000歳のピーターです。
ピーターは見るからに『吸血鬼ノスフェラトゥ』のオルロック伯爵です。
ヴラドもドラキュラ伯爵のモデルである串刺し公ヴラド3世でしょうね。
ということは他の2人にも元ネタがいると思われますが、
たしかアメコミ『ブレイド』にディーコンってキャラがいたような…?
ヴィアゴについては元ネタが見当も付きません。
誰が皿洗いするかでケンカしたりしながらも、4人で仲良く生活しています。
(ただし、最年長ピーターは石棺に引き籠りがちです。)
街には他にも60~70人のヴァンパイアが潜んでいるみたいですが、
他にもヴァンパイアの天敵オオカミ男たちも潜んでいます。
ただ別に殺し合うわけでもなく、道で遭遇したら因縁付け合う程度です。
街で(本当の意味での)ガールハントしたいからお洒落して出掛けたいけど、
ヴァンパイアなので鏡に映らなくて自分で服装チェックできないとか、
せっかく街に出てもヴァンパイアなので招かれないと入れないから
盛り場に入店することもできないとか、ヴァンパイアあるあるネタ満載で、
けっこう笑えるヴァンパイア・コメディです。

彼らは日光も十字架も銀製品も全て弱点なベタすぎるヴァンパイアなので、
けっこう生活も面倒くさそうな印象を受けますが、不老不死に憧れて、
ヴァンパイアになりたがる人間もおり、人間の女性ジャッキーもそのひとりです。
彼女はディーコンの召使として働く代わりにヴァンパイアにしてもらう契約をしますが、
ヴァンパイアを増やすのが嫌なのか、便利な召使を失いたくないのか、
ディーコンはなかなか彼女をヴァンパイアにしません。
ヴァンパイアになった時点で老化が止まるので、
もう三十路の彼女は早くヴァンパイアなりたいのですが…。
でもヴィアゴは16歳でヴァンパイアになったと言ってたけど、
どう見ても16歳にしては老けすぎてますよね。
実年齢約8000歳のピーターに至っては、もはや人間にすら見えませんし。

ディーコンはジャッキーに夕食の獲物を調達するように注文します。
ジャッキーは知り合いのニックを騙し、ディーコンたちの夕食に招待するのですが、
彼らが悪ふざけで吸血鬼映画『ロストボーイ』の真似をして食事に虫を出したため、
ニックが驚いて逃げ出し、家の外に飛び出します。
しかし外ではピーターが待ち構えていて、ニックをガブリ。
吸血して殺すかと思われましたが、何の気まぐれなのか、
ピーターはニックに自分の血を与え、彼をヴァンパイアに変えてしまうのです。
彼らは仕方なく新米ヴァンパイアのニックを住人として迎え入れることになります。
ヴァンパイア化する時にはインフルエンザのような症状で苦しんだニックですが、
2か月もすると空を飛んだり出来ることが楽しくて仕方ないみたいです。
ヴィアゴたちは空を飛んでいるところを人間に見られたら大変だと注意しますが、
ニックは聞く耳を持たず、ディーコンたちにとっては不愉快な新人です。

ニックのことはいまいち好きになれないヴィアゴたちですが、
彼が連れて来た人間の友達スチューのことがめちゃめちゃ気に入ります。
スチューはIT企業に勤めている男で、ヴィアゴたちにパソコンの使い方や
電子機器の使い方を教えてくれ、何百歳も生きている古い人間の彼らには、
そんなテクノロジーに触れるのがとても面白いみたいです。
(鏡に映らないヴァンパイアがカメラに写るのは不思議ですが、ミラーレスだから?)
だから新しいことを教えてくれるスチューのことが好きなのもあるでしょうが、
外見的に全くイケてなくて、中年童貞くさい男だけど、そこがヴァンパイアの好み。
ヴァンパイアは処女とか童貞の血が特に好きですが、
スチューのことも美味しそうだから惹かれるのでしょう。
でも仮にもニックの友達なので、スチューを吸血することは出来ません。
ニックも彼らがヴァンパイアだとわかっても、あまり怖がらないのが不思議ですが、
それを言えばをずっと密着取材している撮影班もそうですね。

ヴァンパイアになったばかりで浮かれているニックですが、
彼は『トワイライト』ブームの影響でヴァンパイアはイカしてると思い込んでいて、
自分がヴァンパイアであることを街のみんなに自慢したくて仕方ありません。
確かに『トワイライト』全盛期は、ヴァンパイアに憧れるアホな若者が急増し、
中国では輸血用パックを飲むのが流行したりしましたよね。
ニックは我慢できず、自分がヴァンパイアだと吹聴して回ります。
まぁそんな話を信じる人間はほとんどいませんが、中には信じる人も…。
ある日の日中、ピーターの部屋に侵入者があり、
彼によって壊された窓によりピーターは日光を浴びて焼死してしまうのです。
中石器時代から生きていたピーターがこんなにあっさり死ぬなんて…。
その侵入者は十字架や木の杭も携帯しており、どうやらヴァンパイア・ハンターで、
ニックが街で吹聴していたのを聞いて、この家に吸血鬼退治に来たらしく、
ピーターが死んだのもニックの責任です。
ヴィアゴたちはニックを無期限追放することを決定し、
さらに「恥辱まみれの行進」という何やら怖そうな刑に処します。
その刑は爆笑必至なので、ぜひ観て楽しんでください。

ニック追放から数か月後、ついに「邪悪な舞踏会」の招待状が届きます。
「邪悪な舞踏会」とはアンデッドの集いで、招待されるのは吸血鬼組合以外に、
バンシー同好会、ゾンビ協会など、とにかく死者の怪物が集まるみたいです。
なのでオオカミ男など生きている怪物は招待されないんですね。
ヴラドは今年は自分が主賓に違いないと確信していましたが、
招待状に書かれた主賓の名前を見て怒り狂います。
その昔、ヴラドが屈辱的に敗れたビーストと称する人物が主賓だったのです。
ヴラドはヘソを曲げ、舞踏会を欠席し、ヴィアゴとディーコンだけで行くことに。
仮装舞踏会みたいでヴィアゴは『ブレイド』のコスプレをするのですが、
あれ?その恰好するならディーコンの方じゃないの?

2人が舞踏会に行くと、なんとディーコンの召使ジャッキーが参加しており…。
人間は参加してはいけない規則なので訝しがりますが、
追放したニックが当てつけで彼女を勝手にヴァンパイア化したみたいです。
もちろんニック自身も参加していますが、なんと彼はスチューを同伴していて…。
スチューはヴァンパイア化してない、とても美味しそうな人間なので、
こんな吸血鬼の巣窟に連れて来るのはあまりに危険。
ニックが大好きな2人は焦りますが、案の定、主賓のビーストに目を付けられます。
ビーストってどんなグロテスクな怪物かと思ったら、ポーリーンという美女で、
ヴラドの元カノで、彼が敗れたというのも痴話ゲンカだったみたいです。
まぁ凶悪な怪物には違いなく、彼女の今カレのヴァンパイアも見るからに凶暴。
スチューを守ろうとする2人とニックは今カレと一触即発になりますが、
そこに颯爽とヴラドが登場して今カレを串刺しにして倒す、
…と思いきや、今カレを串刺しにしたのは、なんとスチューでした。
ヴァンパイア同士での殺しはご法度ですが、人間のスチューは関係ないからね。

ヴィアゴたちはスチューを連れて家に帰ることにしますが、
その途中でオオカミ男グループと遭遇。
普段なら悪態付き合って別れるだけですが、この日はちょうど満月で、
オオカミ男たちは自制の利かないオオカミに変身してしまうのです。
オオカミたちは彼らに襲い掛かり、取材班もひとり犠牲になりますが、
なんとスチューも腹を喰い裂かれて無残に死んでしまいます。
当然ヴィアゴたちも大好きなスチューが喰われて悲しみますが、
最もショックを受けたのは友達が目の前で殺されたニックです。
ニックが嫌いなディーコンでしたが落ち込む彼を励まします。
現場を見た警察はスチューが野犬に殺されたと判断するのです。
犯人(犯犬?)扱いされて薬殺される野良犬がちょっと可哀想でした。
毎月一回こんな事件が起こるみたいで、それはオオカミ男の仕業でしょうが、
街には70人ものヴァンパイアもいるんだから、この街で人が死ぬのは
月イチで済むはずないですよね。(ほとんど失踪か。)

後日、ヴィラゴらの家にニックが訪ねてきますが、
なんと彼は死んだはずのスチューと一緒に来るのです。
ついでにゾロゾロとオオカミ男も現れましたが、
どうやらスチューは死なずに、オオカミ男になったみたいです。
オオカミ男に噛まれたらオオカミ男になるという説はあるけど、
あんなに内臓ぶち撒けてたのに、それでも死なずにオオカミ男になるなんて…。
ヴァンパイアはオオカミ男と犬猿の仲ですが、
スチューのことはオオカミ男になっても大好きみたいで、
スチュー繋がりでオオカミ男とも交流するようになってハッピーエンドです。

近年の吸血鬼映画ブームで、ホラーからロマンスまで、
本当に様々な吸血鬼映画が作られましたが、
本作は吸血鬼コメディ映画の集大成とも言える快作でした。
いろんな映画祭で観客賞を総なめにしたらしいけど、
やはり観客が選ぶ観客賞は審査員が選ぶグランプリよりも信頼できますね。

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