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KANO 1931海の向こうの甲子園

22日発売のテレビゲーム『LEGO MARVEL SUPER HEROS』を買いました。
マーベル好きのボクは待ちに待ったゲームで、さっそくプレイしましたが、
なかなか面白いとは思うんだけど、一時間もすると疲れて来て…。
昔はゲームなんて何時間でもできると思っていましたが、
最近は一時間もプレイしたら集中力が切れちゃうんですよね…。
歳を取ってゲームに熱中できなくなってきたのかな?
とも思うのですが、集中力が続かないのはテレビゲームだけじゃなく、
ゲームより大好きな映画でも2時間が限界なんですよね。
なので2時間を超える映画は終盤ちょっと辛くなっちゃうので、
2時間を超える、…いや2時間半を超える映画を観に行くのは躊躇しちゃいます。
でも3時間ちかくても意外と大丈夫な映画もあるし、
逆に90分程度でも集中力が切れる映画もあるし、
結局はその時の体調と作品の面白さ次第なんでしょうね。

ということで、今日は上映時間3時間越えの映画の感想です。

KANO 1931海の向こうの甲子園
Kano.jpg

2015年1月24日日本公開。
ウェイ・ダーションが製作総指揮の伝記野球映画。

1929年、日本統治下にあった台湾で、近藤(永瀬正敏)は弱小チーム嘉義農林野球部の新監督に就任する。日本人、台湾育ちの漢人、台湾原住民の混成チームは新監督の導きでそれぞれの能力をフルに発揮し、猛特訓にも必死で食らいついていく。それまで連敗続きだったチームは少しずつ成長を遂げ、部員たちは甲子園を夢見るようになる。(シネマトゥデイより)



先月は『バンクーバーの朝日』を観に行きましたが、これがイマイチな出来で、
かなり期待していた作品だったのに見事に裏切られました。
1900年代初頭のカナダに暮らす日系人が、差別や偏見に苦しみながらも
野球チームを結成し、戦術や直向きやがてカナダ人にも認められていく、
という実話を基にした、人種問題絡みの野球映画だったのですが、
試合の描写は酷いし、人種問題の描き方も微妙な期待ハズレな作品でした。
そのから丸1か月後、またしても人種問題絡みの野球映画が公開され、
それが本作です。

正直、同系統と思われた『バンクーバーの朝日』で地雷を踏んだので、
本作にもそれほど期待していませんでした。
1931年に台湾代表として甲子園に出場した台湾の学校の野球部の物語で、
西宮在住のボクは甲子園のお膝元に住んでいるし、
甲子園に台湾の学校が出演していたなんて話も知らなかったので、
興味深い物語でしたが、如何せん本作を製作したのがウェイ・ダーションで…。
彼は抗日台湾映画『セディック・バレ』の監督ですよね。
抗日映画をあえて観るほどマゾでもないので『セディック・バレ』は観てません。
でも比較的親日な台湾でわざわざ抗日映画を撮るような人だから、
おそらく日本に対して友好的な人物ではないと思ったし、
そんな彼が本作の人種問題をどう描くのか考えただけでも、
日本人にとってあまり楽しい物語にはならないような気がします。

しかしこれは杞憂で、とても楽しめてしまいました。
本作は人種問題に対して、非常に公平に描かれていると思います。
いや、台湾映画なのでから敵意はなくとも台湾側に偏って当然ですが、
本作は本当に偏りがないので、かなり日本に対して友好的で、
抗日どころか親日映画と言っても過言ではないです。
なんでも『セッディク・バレ』もそれほど抗日的な内容でもなかったらしく、
日本統治下で台湾原住民セディック族の抗日暴動事件を描いているものの、
いい日本人も出てきたりと、比較的公平に描いてあったみたいです。
要するにウェイ・ダーションは、日本統治時代の台湾を舞台に映画を作りたいだけで、
親日とか抗日とかにそれほどコダワリはないのかもしれません。

似たようなテーマだったはずなのに駄作だった『バンクーバーの朝日』と違い、
本作はなぜ楽しめる作品に仕上がっているのかですが、
本作は野球の試合描写が圧倒的に優っているのはもちろんのこと、
やはり人種問題の描き方が大きいかと思います。
『バンクーバーの朝日』はカナダの日本人野球チームの物語ですが、
彼らは自ら望んで移民した日本人の子孫(実際はほとんど日系人)で、
日本人であることを捨て、カナダ人になりたいと思っている人たちです。
本作は日本統治時代の台湾の学校の野球部の物語ですが、
(日本人も数名いますが)彼は望んでもいないのに皇民化施策により、
日本人化された人たちですが、それでも日本人に反発するわけでもなく、
素直に甲子園に憧れて、甲子園出場を目指す話です。
ボクたち日本人客にとって、どちらが不愉快な話かは言わずもがなです。

しかし観る前の本作への懸念は、ウェイ・ダーション製作ということだけではなく、
3時間を超える長すぎる上映時間も気掛かりでした。
野球映画に3時間はいくらなんでも長すぎて、集中力が持つかどうか…。
こんなに長いなら『セディック・バレ』同様、前後編に分けた方がいいのではないかと。
第一部・台湾予選、第二部・甲子園、って感じで。
でもこれも杞憂で、集中力が切れやすい終盤は試合シーンが続くのですが、
これがホントに名勝負で、まるで自分の甲子園の観客になったような気持ちで、
息を飲む試合展開にハラハラして、時間を忘れてしまいました。
この史実を知らず、試合結果も知らなかったのが功を奏したかもしれません。
ただ体感時間は別として、やはり3時間以上の上映時間は長すぎます。
ホントに楽しめたので、なるべく多くの人に観てもらいたいけど、
3時間越えの作品となると観に行くのにちょっと覚悟がいります。
映画館にとっても3時間越えの作品は回転が悪いから、
すぐに上映回数を減らしたり、早めに公開終了しちゃうんじゃないかと不安です。

まぁ全く無駄のない作品だから3時間を超えるのは仕方ないけど、
本作はそうとも言えないんですよね。
無駄というほどのことでもないけど、削っても問題なさそうなところが散見されます。
例えば、球児たちの家族の話なんて野球と関係ないので要らないです。
姉(従姉?)が医者と結婚して、甲子園の最中に出産する話なんてどうでもいいです。
甲子園で対戦した日本人投手が、後に戦地出征の際、嘉義に立ち寄り、
嘉義農林野球部のグランドに訪れるなんてエピソードも本編とは関係なく蛇足です。
ただ、日本人技術者・八田與一の灌漑用水路「嘉南大圳」のエピソードは、
やはり野球とは全く関係なかったものの、日本の台湾統治のメリットが描かれていて、
日台友好という意味ではとても価値のあるエピソードで、
こういう美談が台湾映画で描いてくれていることは素直に嬉しかったです。
削っても本筋には本当に全く影響のないエピソードだったので、
もっと八田と部員の交流を描くなど、もう少し本筋に絡めてもよかったけどね。
八田を演じたのは大沢たかおで、見事な嵌り役だと思いましたが、
台湾でも『JIN-仁-』が人気だったらしいので、彼の人気あるかもしれません。

製作、上映時間の懸念は、いざ観たら杞憂でしたが、
観始めて新たに感じた懸念がありました。
日本統治時代で皇民化が進む台湾を忠実に再現しようとしているためか、
ほとんどの場面で、日本人以外の俳優にも日本語を話させているのですが、
これがカタコトで非常に聞き辛い、…いや、聞き苦しいです。
正直、何を喋っているのかサッパリなところもありましたが、
それでも一応日本語には違いないので、字幕を付けてくれないんですよね…。
もう考証無視して日本人以外は中国語(ホーロー語?)でいいから、
彼らの台詞を字幕でフォローしてくれと思っちゃいました。
この台詞を聞き取れない状況が3時間も続くと思うと、ちょっと萎えます。
…が、ほとんどの日本人役にちゃんと日本人俳優を起用しているので、
彼らの台詞は問題なく聞き取れるし、それだけでだいたい会話の内容もわかります。
それに前述のように中盤以降は試合シーンの連続になるので、
そこは日本人解説者の実況が主で、球児たちの台詞はそれほどなく、
そこまで我慢すれば、あとは問題なく楽しめます。
以下、ネタバレ注意です。

1929年、嘉義農林学校(以下、嘉農)の教師で、嘉農野球部顧問の浜田先生は、
まだ勝ったことがない弱小部を憂い、知人の近藤に監督を依頼します。
近藤は愛媛県代表松山商業のコーチでしたが、甲子園出場を逃し辞表を提出。
その後どういう経緯か、日本統治下の台湾で会計士として働いています。
監督を引き受けた近藤は部員に「甲子園に出場する」と宣言し、ビシビシ指導。
その甲斐あって、ライバル校・嘉中との練習試合で初得点します。
バントと盗塁を使い1点取りますが、『バンクーバーの朝日』の日本人チーム同様、
頭脳野球を教えているみたいですね。
ただバントと盗塁だけしかしないバンクーバー朝日のあり得ない頭脳野球とは違い、
ちゃんとヒットで三塁走者をホームに帰しています。
でもまだ初得点が限界で、試合自体は敗北するのです。

そんな状況で甲子園を目指すなんて、と人々からも馬鹿にされますが、
馬鹿にされる最大の原因は、珍しい三民族混成チームだからです。
他の学校の野球部は日本人ばかりということなのかな?
日本人と台湾人で二民族混成じゃないのか?…と思いましたが、
日本人、漢人、蕃人(台湾原住民)で三民族ってことらしいです。
そんなチームで勝てるわけがないと馬鹿にされ、まともに寄付も集まりませんが、
近藤監督は日本人は守備が上手く、漢人は打撃が強く、蕃人は足が速いと、
むしろ混成チームなのはメリットがあると思っているみたいです。
同じアジア人で同じ練習をしてるんだから、そんな民族間の差はない気がするけど、
実際に劇中では漢人部員の蘇は強打者で、蕃人部員の平野の俊足で、
日本人部員の小里、川原、福島の3人は守備が上手いように描かれていますね。
ファースト小里、セカンド川原、ライト福島は「鉄壁のトライアングル」と呼ばれますが、
打順は7番8番9番の下位打線で、ホントに守備は上手いが…って感じです。

それにしても漢人は呉とか蘇とか劉とか名前が中国っぽいけど、
蕃人は平野とか上松とか東とか日本名を使っているみたいなので、
名前だけでは日本人と蕃人の見分けが付きません。
(はじめはほとんどが日本人なのかと思っちゃいました。)
でも喋ると蕃人はカタコト日本語なのですぐわかりますが…。
漢人部員の呉投手はフルネームは呉明捷(ゴ・メイショウ)ですが、
日本人も漢人も問わず周りからは明(アキラ)って呼ばれてます。
皇民化で日本名で呼ばなきゃいけないのかなと思ったのですが、
試合の実況では普通に呉明捷と呼ばれていて、ちょっと不思議でした。

珍しく休みをもらった嘉農部員たちですが、
遊びに行った映画館で嘉中部員と鉢合わせとなり、ケンカになります。
今だったら他校とケンカなんかしたら出場停止処分とか大事になりそうですが、
そんな厳しい処分はないけど、近藤監督から「勝負は野球でつけろ」と怒られます。
それがキッカケか、再び嘉中と試合をすることになりますが、
前回よりもかなり練習を積んだ嘉農は平野の見事な選球眼で先制点を取り、
勝てそうな感じだったのに、突然の雨で試合中止、初勝利はお預けに…。
それが3年生、大江と斎藤の引退試合となってしまうのです。
無念のうちに部を去る2人に対する近藤監督の素っ気なさが気になりました。
部を去ることになるのはその2人だけではなく、小里が大阪に帰ることに…。
彼の父は嘉南大圳の建設技師でしたが、台風で足を怪我し帰国することになります。
が、どうやら近藤監督が両親を説得し、帰国を取りやめ、チームに残ることに。
3年生2人の引退の時とは近藤監督の態度が違いすぎますが、
小里は守備の要だからここで失うわけにはいかなかったのかな?

いよいよ夏の甲子園、台湾予選が開始され、
嘉農は初戦で台中一中(だったかな?)相手に完封します。
劇中の流れだと、これが嘉農初勝利になるけど、初勝利で完封って…。
というのも、先輩の投手が引退したことで、呉が先発投手になりますが、
呉は近藤監督の指導で素晴らしい投手に成長し、嘉農は強くなったのでしょう。
なんだかんだで野球チームなんて、投手さえよければ…、ってとこがありますよね。
後に近藤監督の恩師である松山商業の佐藤監督が言うのですが、
野球は守備側に主導権がある珍しいスポーツです。
その後も呉の好投で台中二中、南部最強の台南一中相手に勝利し、
台湾予選決勝戦に進出し、10-10での延長10回表、
嘉農は台湾史上初のホームスチールで勝ち越し、全島優勝を決めます。
嘉義での優勝パレードでは近藤監督は引退した大江と斉藤にも、
「お前たちも嘉農の一員だ」と声を掛けて参加させるのです。
引退する時は素っ気なかったけど、やはり彼らのことも気に掛けてたんですね。
(ちょうど嘉南大圳が完成したのも相まって)ちょっと感動しました。

嘉農はいよいよ海を越え、甲子園球場にやって来ます。
かなり緊張してそうな感じでしたが、1回戦の神奈川商工相手に、
呉は初回三者三振に抑える絶好の立ち上がりで、そのまま勝利します。
正直、甲子園出場がゴールの作品だと思っていたので、
まさか嘉農が勝ちあがるとは思っていませんでした。
客やマスコミも台湾の無名校が勝利するとは思っていなかったみたいで、
日本人はみんな驚きますが、中にはやはり嫌な日本人もいて、
勝利会見である日本人記者が嘉農に対し「三民族混成で意思疎通できるの?」
「野蛮な高砂族(蕃人)に日本語わかるのか?」なんて差別的な質問をします。
その記者は近藤監督に「野球に民族は関係ない」と一喝され黙りますが、
こういう嫌な日本人を見ると胸糞悪くなりますね…。
ボクもけっこう民族主義なので、あまり言えた義理ではないけど、
まだ子供の彼らを差別するなんて大人げなさすぎです。

2回戦の相手は初の北海道勢優勝を期待される優勝候補の札幌商業。
エース錠者は1回戦でも大活躍の素晴らしい投手ですが、
1回戦の嘉農の試合を観戦し、呉の力強い投球に戦慄します。
呉の投球フォームって何だか独特で、威圧感がありますよね。
緊張した錠者は立ち上がりから最悪で、全くいつもの力が出せず、
強打者・蘇にあわやホームランの三塁打を打たれ、さらに追い込まれ、
デッドボールで満塁にしてしまい、平野にフェアに運ばれ大量失点。
錠者は勝手にマウンドから降り、もちろん試合は嘉農の勝利で準決勝進出です。
蘇の三塁打は外野フェンスに直撃しますが、これはアジア人初の快挙だそうな。
アジア人なのでもちろん日本人も含んでいますが、甲子園ってそんなに広かったの?
準決勝では小倉工業にも圧勝し、決勝進出します。
いやー、まさか決勝まで行くとは予想外でした。
甲子園出場を目指す物語だと思ったら、甲子園優勝を目指す物語だったんですね。
しかし台湾予選一回戦まで未勝利だった元弱小野球部が、
甲子園の決勝まで来たなんて俄かには信じられませんが、
本作は実話を基にした物語だというのだから驚きです。

準決勝で呉は渡されたバットを手を滑らせて落としますが
どうやら呉は利き手の指を故障してしまっていたようです。
そんな故障の不安を抱えながら、監督やチームメイトに秘密にして、
決勝戦も先発として登板します。
決勝戦の相手は準決勝で近藤の古巣・松前商業を破り決勝進出した、
エースで4番の吉田投手が主将を務める中京商業です。
エースなのに更に4番を打つなんて、ホントかよって感じですが、
嘉農の呉もエースで4番で、やはり主将なんですよね。
でも打撃に関しては強打者・蘇の方が絶対に上なのに、
蘇に4番打たせないオーダーなんて、近藤監督は正気なのか…。

一回表、嘉農の攻撃は吉田投手のスライダーと好守備で三者凡退。
その裏、怪我をおして登板した呉でしたが、予想外に好投し、ゼロに抑えます。
その後も両投手の好投でゼロ行進が続きますが、
5回裏、マウンドの呉が東捕手の返球を取りこぼします。
その直後の投球はとんでもないワイルドピッチで…。
ついに指の故障が限界を迎えたみたいで、指から出血も確認できます。
ベンチの近藤監督も異変に気付き、伝令を送りますが、呉は交代拒否。
攻守交代の時、近藤監督は控え投手の劉に肩を作るように指示しますが、
呉は完投を熱望しており、平野の後押しもあって続投させてもらえることに。

ところが6回裏、続投した呉は先頭打者の吉田をフォアボールで出塁させ、
その後も変化球の制球が定まらず、結局四者連続フォアボールで押し出しの失点。
呉は血で滑らないようにマウンドの黒土を傷に塗り込みますが、
そんな激痛でまともな投球できるはずなく、デッドボールでまた押し出し失点。
押し出しで2点も失点し、さらに満塁が続いている状況で、
監督ならこれはどう考えても交代させるしかないだろって感じですが、
呉自身もチームメイトに迷惑がかかると自分から降板を申し出てもいいくらいで、
ちょっと我儘なんじゃないかと思ってしまいました。
ところが当のチームメイトはそうは思ってなかったみたいで、
特に「鉄壁のトライアングル」の日本人3人は、「俺たちが捕るから打たせてやれ」と、
うんうん、嘉農は呉の投手力に頼ったワンマンチームだと思いますが、
野球は9人でやるものですもんね。
呉は仲間の声を受け、変化球を封印し直球を投げますが、当然打たれます。
しかし鉄壁のトライアングルが前言通り見事な好守備を見せ、
ノーアウト満塁からトリプルプレーで一気にスリーアウトチェンジ。
その後の回も鬼気迫る好守備連続で呉を援護します。
民俗の壁を越えた熱い友情、そして熱いプレーに涙が…。

9回表、4-0で迎えた最後の攻撃。
打順は8番・川原からですが、吉田の投球を気迫でバットに当てるも、
ピッチャーフライで早々にワンアウト…。
しかし続く9番・福島が、打撃が苦手なのに気合で打ち、
ファーストへの決死のヘッドスライディングで出塁します。
打順は1番・平野に戻り、選球眼のいい彼なら吉田から打てると期待しましたが、
なんと彼はバント…、まさかの送りバントかと思いきや、
俊足を活かしたセーフティバントで見事に出塁し、走者1、2塁に。
続く打者はアジア人初の記録も作った強打者・蘇。
さすがの大会No.1投手・吉田も蘇は敬遠するしかなく、満塁になります。
(だから何で蘇が2番打者なんでしょうか?)
一発同点の場面で打席に立った3番・上松でしたが、
満塁でも冷静な吉田の投球に三振に打ち取られ、ツーアウトに…。

あと一人打ち取れば中京の勝利という場面で打席に立ったのは4番・呉です。
もちろん投球に支障が出るほど怪我してるんだから、
打撃にも支障が出るのは当然なので、ここは代打送れよと思ったけど、
彼に完投させたい近藤監督は動かず…。
バットも上手く握れない状態の呉は案の定初球空振りで1ストライク。
2球目はバットになんとか当てるも、ファールで2ストライクと追い込まれ…。
しかし3球目、なんとホームラン性の長打を打ちますが、惜しくもぎりぎりファールに。
呉は続く4球目も、ベンチの声援(というか歌)を受け、長打を打ち返すのです。
(この場面で直球勝負をしてくれる吉田も男ですね。)
しかも打球は真っ直ぐ飛び、これは同点ホームランか!
…と思いきや、惜しくもフェンスに届かず、センターフライでゲームセット。
しかし呉は走るのをやめず、ダイヤモンドを一周してホームに戻って来ます。
もちろんそれで得点にはなりませんが、その諦めない姿が客の感動を呼び、
甲子園球場は「天下の嘉農!」の大コールに包まれるのです。

いやー、本当に名勝負でしたが、4-0で中京の勝利という結果だけを見れば、
中京のワンサイドゲームって感じもしますね。
結局、嘉農は吉田投手を攻略できず、完封を許したわけだし…。
でも二回表の時点で、近藤監督は早くも吉田の欠点を見つけ、
「彼の変化球はよく曲がるが、コントロールが不安定で下に集まる。」
「よく見てプレッシャーをかければ直球を投げるはず。」と言ってたのに、
全然その攻略法は活かされなかったってことかな?
まぁ吉田は今回の優勝を皮切りに、夏の甲子園三連覇したバケモノなので、
近藤監督の攻略法だけでは、彼を止めるにはまだ足りなかったのかもね。

準優勝ながら立派に戦った嘉農は凱旋帰国して、本作はおしまいです。
戦争絡みの後味の悪い終わり方をするんじゃないかと思いましたが、
爽やかに終わってくれて、鑑賞後感も最高、気持ちよく映画館を出られました。
観る前はいろいろ懸念があったけど、終わってみれば素晴らしいスポ根映画で、
親台感情も高まり、とても有意義な3時間でした。
特に『バンクーバーの朝日』にガッカリした人には是非観てほしいです。

関連作の感想
バンクーバーの朝日

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