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オズ めざせ!エメラルドの国へ

今日は毎年恒例の開門神事に行ってきました。
西宮神社で行われる十日えびすの福男レースのことです。
もちろん、何番福とか本気で狙っているわけじゃないけど、
普通に十日えびすに行くと、大混雑で本殿まで行くのも辛いので、
開門神事の時なら小走りで本殿にお参りできちゃうのが魅力です。
早朝なので、ボクの嫌いなボッタクリ露店もまだ開店してなく清々しいしね。

話は変わって、最近の気になる映画ニュースですが、
ハリウッド版『攻殻機動隊』の主演がスカーレット・ヨハンソンに決まったことが、
話題になっているというか、物議を醸しているみたいですね。
なんでもアメリカのファンから、ヒロインに白人女優が起用されたことに
異議を唱える声がけっこう上がっているみたいです。
日本人ではなくアメリカ人からそんな声が上るのは少し嬉しくもあるけど、
ボクなんかは本当に原作通り日本人が主演に起用されてしまったら、
お前らアメリカ人は観なくなるくせに…、なんて思っちゃいます。
むしろ非日本人アジア系女優(例えばファン・ビンビン)が起用される方が不快なので、
ボクも好きな大人気女優スカヨが主演してくれるなら有難い限りです。
ただ役名は「草薙素子」のままじゃない方がいいと思いますけどね。
あと『攻殻機動隊』は設定や世界観が複雑でボクにはついていけないので、
ハリウッドの脚本力で誰でも楽しめる内容にしてほしいです。

さて、今日は今年一本目となるアニメ映画の感想です。

オズ めざせ!エメラルドの国へ
Legends of Oz Dorothys Return

2015年1月10日日本公開。
『オズの魔法使い』のその後を描いたファンタジーミュージカルアニメ。

大冒険を終えてふるさとに戻ったのもつかの間、ドロシーと愛犬トトは、かつて苦楽を共にした仲間のかかしとライオン、そしてブリキ男が送ってきた魔法の虹を渡り、彼女たちはオズの国へと引き戻される。邪悪な魔法使いジェスターが権威を振るう世界に立ち向かうため、ドロシーは反撃を始める。(シネマトゥデイより)



一昨年、ディズニーがサム・ライミ監督、ジェームズ・フランコ主演で、
L・フランク・バームの児童文学『オズの魔法使い』の前日譚的な実写映画
『オズ はじまりの戦い』を公開しました。
原作の重要人物である魔法使いが、なぜオズの国にやってきて、
魔法使いになったかを描いた物語で、これが非常に面白く、ボクも大好きです。
当時は(今もかもしれないけど)童話の映画化ブームで、
それに乗って『オズの魔法使い』関連の映画もたくさん企画され、
ボクの知る限りだけで5本ものオズ映画の噂がありましたが、
ほとんどは企画止まりでしたが、ちゃんと実現した企画のひとつが本作です。
正直、本作の日本公開が決まるまで、ボクも存在を忘れていましたが、
なんでも全米公開時にも誰の目にも留まらず、大コケしちゃったみたいです。
まぁサマータイムなんて聞いたこともないアニメ制作会社が作った作品だから、
誰からも相手にされなくても仕方がないのかも…。

本作の直接の原作は、『Dorothy of Oz』という小説らしくて、
これは『オズの魔法使い』の作者であるL・フランク・バームの曾孫
ロジャー・S・バームが書いた小説なのだそうです。
ロジャーは他にも「オズ」シリーズを何冊も執筆しているらしくて、
新興アニメ制作会社サマータイムはロジャーの小説シリーズを原作に、
映画シリーズを立ち上げてアニメ映画業界で台頭するつもりだったようですが、
制作費の二割程度しか回収できない大コケでは残念ながら計画倒れです。
あのドリームワークスですら不振によりCCOの首が挿げ替えられる状況ですが、
超ハイレベルなハリウッドのアニメ映画業界で新興勢力が頭角を現すのは
並大抵のことではないんですね。

CGIアニメーションの出来不出来は映像技術にかなり左右されるので、
ボクも聞いたこともないスタジオの作品を観る時はいつも不安です。
実際に欧州あたりのマイナーなスタジオの作品の中にはかなり酷いことが多く…。
ただ本作の場合は、ディズニー映画『プレーンズ』の制作にも参加し実績のある
プラナ・スタジオも制作に加わっているので、そこまで酷いことにはならなそう。
もちろんハリウッドの一流スタジオの作品に比べれば映像の質は落ちるものの、
ちゃんと劇場公開しても大丈夫なクオリティには仕上がっています。
(遠景はもっと頑張るべきかなと思いましたが…。)

それよりも心配なのは、やはり物語の出来ですよね。
映像が多少拙くても物語が面白ければ、もう少しマシな成績になりそうだけど、
あそこまで大コケしちゃうと内容も悪いんじゃないかと懸念しちゃいます。
『オズの魔法使い』の前日譚を描いた『オズ はじまりの戦い』は
2億3000万ドル以上の大ヒットだったし、その熱も冷めやらぬ翌年に公開され、
『オズの魔法使い』の後日譚を描いた本作は、もっと興味を持たれそうなものです。
それなのに2000万ドルにも満たずに大コケするなんて、何か欠点があるはずで、
それが物語の出来だったんじゃないかと…。
ところが、いざ実際に観てみると、物語もなかなか悪くないような…。
確かに子供っぽい物語ではありますが、もともと子供向けなので許容範囲内です。
映像も物語も及第点なのに、なぜあんなに大コケしたのか不思議です。

ただでさえ海外アニメ映画の上映ハードルが高い日本ですが、
こんな実績最悪の大コケ作品が公開されるなんてことは異例中の異例。
なのに日本公開された背景には、『アナと雪の女王』の便乗があるのでしょう。
本作は童話原作のミュージカルアニメですが、
230億円の大ヒット作『アナと雪の女王』と同じジャンルなので、
あわよくばヒットするかもと、二匹目のドジョウを狙ったのは間違いないです。
ただ、『アナと雪の女王』はヒットすべくしてヒットした作品です。
作品自体がいいのもさることながら、広報や配給方法にも工夫があり、
その努力が実を結んで日本史上3位の大ヒットになったのです。
その点本作は、ただただ便乗して安易に配給されているのは否めません。
その最たる問題点が、日本語吹替版の出来です。

本作はミュージカル映画なので、字幕版も上映するのは当然として、
前述のように子供向け映画なので、日本語吹替版の上映も必須です。
ボクは洋画は字幕で観たい派なのですが、今回は時間の都合上、
日本語吹替版での鑑賞になりましたが、その出来に衝撃を受けました。
なんと歌の部分はオリジナル音声(英語)をそのまま流しているのです。
なぜちゃんと日本語歌詞を作って日本語で歌わないのか…。
『アナと雪の女王』は、日本語吹替版の日本語歌詞の秀逸さや、
日本人キャストの歌の出来も素晴らしかったのが大ヒットに繋がりましたが、
それに便乗するつもりなら、そこに手を抜くなんて愚の骨頂です。
本作はオリジナル音声に字幕を付けているだけですが、
子供向け映画なのに、字幕対応なんて子供に対して不親切すぎるでしょ。
それならいっそ日本語吹替版なんて作らない方がいいくらいです。
主演の日本人キャストの坂本真綾は、たぶんプロの声優だと思いますが、
まさか歌が下手で、歌パートはオリジナル音声を使うしかなかったとか?
まぁやむを得ず日本語吹替版を選ぶしかなかったボクとしては、
歌だけでもオリジナル音声で聴けたのは得したと思ったけど…。

日本語吹替版は主に子供のためのものですが、
どうせ子供は『妖怪ウォッチ』か『ベイマックス』を観に行くと思うし、
もしかすると今の子供は『オズの魔法使い』も知らないかもね。
なので『オズの魔法使い』の後日談なんて言われても観たいと思わないかも。
実はボクもオリジナルはうろ覚えで、『オズ はじまりの戦い』を観るまで、
内容をほとんど忘れていたくらいです。
しかし本作は、そんな『オズの魔法使い』未読者にも安心。
冒頭で(終始止め絵ですが)これまでの物語の解説をしてくれ、
本作を見る上で重要なところはちゃんと教えてくれます。
以下、ネタバレ注意です。

西の悪い魔女を(偶然)倒し、善い魔女グリンダの助言で
故郷のカンザスに戻ることが出来たドロシー。
ドロシーが帰った後、オズの国はカカシが魔法の箒の柄の力で統治していたが、
数年後、悪い魔女の弟の道化師ジョスターに箒の柄が盗まれ、
グリンダも彼の呪いで魂を抜かれた操り人形になってしまいオズは征服されます。
エメラルドの都にいるカカシはオズの救世主ドロシーに再び助けてもらおうと考え、
異次元瞬間移動装置を使って彼女をカンザスからオズに転送。
ドロシーは愛犬トトと一緒に再びオズの国に戻って来るのです。
カカシは魔法使いから脳をもらった(本当は最初から持っていた)わけですが、
そんな瞬間移動装置を作れるほど天才になるなんてね。
面白いのはドロシーが帰って数年経っているのに彼女はまだ少女の姿のままですが、
これはオズの国は時間が経つのが早いかららしいです。
カカシ曰く、「ドロシーは昨日のことのように覚えているはず」とのことですが、
実際は昨日どころか、帰った直後に再び連れ戻されるんですよね。
せっかく苦労して帰宅できたドロシーにしてみたらいい迷惑でしょうね。

オズに戻って来たドロシーは、とりあえず黄色の煉瓦の道を探して、
カカシたちがいるであろうエメラルドの都を目指すことに。
途中、太りすぎて飛べなくなったフクロウのワイザーに出会い、
煉瓦の道沿いのキャンディの国に案内してもらいます。
キャンディの国はその名の通りキャンディで出来た構造物ばかりの国ですが、
「キャンディ食べるな」という警告看板が立っていて、食べると犯罪です。
しかしジョスターの呪いで看板の警告文を「キャンディ食べろ」と書き換えていたので、
ドロシーは食べてしまい、この町のマシュマロ保安官マーシャル・マロウに捕まり、
裁判で死刑判決を受けてしまうのです。
しかし裁判官が被告人があの救世主ドロシーだと気付き釈放。
なんだかんだあって、マロウ保安官も都への旅に同行することになります。
『オズの魔法使い』は旅の途中で脳のないカカシ、心のないブリキ男、
勇気のないライオンと、徐々に個性的な仲間が加わる桃太郎的な物語ですが、
本作の仲間も飛べない太っちょフクロウ、マシュマロの保安官となかなか個性的。
その後、仲間はもうひとり加わります。

煉瓦の道を進むと、陶器の国に差し掛かりますが、
陶器の王女が結婚相手を選んでいる最中なので入国を禁じられます。
陶器の国は原作にもあったと思うけど、ドロシーは訪れたことがなかったっけ?
ドロシーたちはマロウ保安官を求婚者に仕立て上げて入国し、王女に謁見。
求婚者役を渋々承諾したマロウでしたが、女王を見て一目惚れ。
王女の方も頼もしいマロウに満更でもないみたいです。
ただ陶器の王女は、なんだか高飛車な女でちょっと嫌な感じでした。
『オズ はじまりの戦い』で仲間になった陶器の少女はあんなに可愛かったのに…。
あの陶器の少女が後の陶器の王女だと思っていたのですが、
オリジナルの陶器の王女はどんな性格だったっけ?
高飛車で求婚者を蔑む王女ですが、民を想う気持ちはあるみたいで、
悪い道化師ジェスターが呪いで起こした地震で、民がひび割れるのに心を痛め、
賢いカカシに助言を求めるためにドロシーの一行に加わります。

一行はマンチキン川にたどり着きますが、そこで道が途切れていて、
ドロシーは川を渡るため森の木で船を造ろうと提案します。
ところがその森の木は、話せる木で船の材料になることを拒否しますが、
978歳の老木ダグが船の材料になるのに立候補してくれるのです。
ドロシーたちはネズミやビーバーの協力も得て造船開始。
てっきりダグはバラバラの木材になって死ぬのかと思いましたが、
そのままの形で船体に使われて、生きたまま船に生まれ変わります。
ダグに乗って川を渡り、エメラルドの都に到着しますが、
カカシたちはどうやらジェスターに拉致されてしまった後のようで、
代わりに空飛ぶサルの襲撃を受けて退散することに…。
空飛ぶサルはもともと悪い魔女の手下でしたが、今は道化師ジェスターの手下です。
再びダグに乗り込んだ一行は、サルから逃げるため川の洞窟に入ります。
イルミネーションのような蛍が棲む洞窟で、なかなか綺麗な映像でした。

蛍に誘われるように洞窟を進む一行ですが、それもジェスターの罠で、
洞窟を出たところでお約束の滝が現れて…。
為すすべなく滝壺に転落しますが、あんなに高いところから落ちたのに、
ドロシーもワイザーもマロウも奇跡的に無事で、どんだけ頑丈だよって感じですが、
さすがに陶器の王女は転落の衝撃に耐え切れず、バラバラに割れてしまい…。
それを見たドロシーは「もう仲間を傷付けたくない」と、
ひとりで(愛犬トトと一緒に)道化師ジェスターの塔を目指すのです。
陶器の王女に惚れていたマロウ保安官も大ショックを受け、
飛べないフクロウのワイザーに「助けを呼んでくれ」と無茶ぶり…。
しかしワイザーは一念発起し、一生懸命羽ばたいて助けを呼びに飛び立つのです。
飛べないはずワイザーが仲間のために全身全霊で頑張り、
本当に飛べてしまう、ちょっと感動的な展開ですね。
マロウも自分のマシュウマロの身を削って、それを溶かして糊にし、
バラバラになった陶器の王女を接着し、なんと彼女を蘇らせます。
高飛車な王女のことだから、ひび割れたままの自分に満足しないと思いましたが、
意外にもマロウにとても感謝している様子で、ちょっと好感が持てるように…。

一方、ドロシーは塔に到着し、道化師ジェスターと対峙しますが、
カカシたちやグリンダを人質に取られているし、
最強の魔法の箒の柄まで取られているので敵うはずもなく…。
ところが普段ジェスターに扱き使われていた空飛ぶサルが、
まさかの裏切りでジェスターから箒の柄を盗み、塔の上に逃げます。
ドロシーとジェスターは後を追って、箒の柄の争奪戦になりますが、
愛犬トトを塔から投げ落とされ、助けるためにドロシーも飛び降り絶体絶命。
しかし飛べるようになったワイザーに空中キャッチしてもらい助かります。
ワイザーはキャンディの国と陶器の国の兵士を船ダグに乗せて連れてきていて、
兵士たちは塔に攻め入り、そこにカカシたちも参戦します。
追い詰められたジェスターは箒の柄の魔法で竜巻を発生させ、ドロシーを襲わせるが、
彼女に柄を奪われ、逆に自分が竜巻に吸い込まれそうに…。
すると意外にもドロシーは、ジェスターに手を差し伸べて助けてあげるのです。
これはジェスターも改心すると思われましたが、彼は性根から腐っていたみたいで、
隙を付いてドロシーから柄を掠め取ろうとします。
しかし彼女はオズにもう柄はいらないと考え、柄を破壊し、竜巻の中に捨てます。
するとジェスターは自ら柄を追って竜巻に飛び込み、どこかに吹き飛ばされるのです。
その後、ジェスターがどうなったかはわかりませんが、とにかくオズは救われました。
ドロシーは善い魔女グリンダの魔法でカンザスに帰してもらいめでたしめでたしです。

実際はカンザスでも詐欺師に家を騙し取られそうになる話があるのですが、
この話は完全に蛇足だった気がするので、あえて触れません。
観る前はけっこう心配したわりに、観てみればなかなか面白かったので、
概ね満足ですが、前述のようにこれがシリーズ化されることはありません。
たぶんサマータイムが今後CGIアニメ映画を作るのも難しいかも…。

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