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ホビット 決戦のゆくえ

昨日はTOHOシネマズデイでしたが、衆議院議員総選挙の日でもありました。
ボクは今回の選挙に何の意義も見いだせなかったので、
成人して以来初めて、投票を棄権しようかなと思っちゃいました。
まぁ投票率が下がると、信者から票集めをする例の党が喜ぶので、
一応投票には行きましたが、やはり戦後最低の投票率だったみたいで…。
ボク同様に意義を見出せなかった有権者が多かったということでしょうか。
どうせ選挙なんてしても、野党が揃いも揃って不甲斐ないので、
大勢が変わることはないと思ったし、事実その通りで、ほぼ現状維持な結果です。
これでは単に選挙に掛かる費用を無駄にしただけで、税金の無駄遣い。
「アベノミクスの信を問う」のが目的なら、世論調査で十分だったのに…。

そんな結果のわかりきった選挙では、全局で行われる開票特番も見る気が起きず、
ちょうどTOHOシネマズデイだったので、レイトショーで映画を観に行きました。
いつもは客が少ない日曜日のレイトショーでしたが、昨日はなかなか盛況で、
やっぱり選挙に意義を見出せなかった人たちが集まったんでしょうね。
ただ今回の選挙に意義を見いだせないのは仕方ない、というか当然ですが、
だからといって棄権するのは無責任、投票率を下げた有権者は反省するべきです。

ということで、今日は開票特番の代わりに観に行った映画の感想です。

ホビット 決戦のゆくえ
The Hobbit The Battle of the Five Armies

2014年12月13日日本公開。
J・R・R・トールキンの小説『ホビットの冒険』の映画化した三部作の完結編。

ドワーフの王国を取り戻すべく旅をしていたホビット族のビルボ・バギンズ(マーティン・フリーマン)やドワーフのトーリン(リチャード・アーミティッジ)らは、竜のスマウグからついに王国を奪い返す。しかし、スマウグは人々を襲い、その一方でトーリンが財宝を独り占めしようとし、ビルボがそれを止めようと危険な選択をしてしまう。そんな中、宿敵サウロンが奇襲を仕掛け、ドワーフとエルフと人間の間では対立が深まり……。(シネマトゥデイより)



本作は『ロード・オブ・ザ・リング(以下LOTR)』三部作の
前章となる『ホビット』三部作の第三部、つまり完結編で、
一昨年に公開された前作『ホビット 竜に奪われた王国』の続編です。
昨年公開予定だった前作は日本公開が後回しにされ、今年にずれ込んだのに、
本作は全米よりも日本公開の方が早いという謎のスケジュールにより、
今年中に第二部と第三部が日本公開されるという事態になりましたね。
約10か月という短いスパンで公開されたわけだけど、
第二部公開が遅れた時は不満に思ったものですが、
第二部が中途半端なところで終わっていたので、第二部の内容を忘れないうちに、
すぐに第三部が観れるスケジュールなのは結果的によかったかなと思います。
この三部作も初めは二部作の予定だったみたいですが、
前作と本作は二部作の第二部を分けたものですからね。
以下、ネタバレ注意です。

ホビット族の青年ビルボ・バギンズは、
魔法使いの灰色のガンダルフに誘われ、トーリン率いる13人のドワーフとともに、
竜スマウグに奪われたドワーフの王国エレボールを奪い返す冒険に出ます。
途中ガンダルフと別れて、エレボール目前の湖に浮かぶ町エスガロスに立ち寄り、
財宝の分け前を約束し町の統領と約束して町から支援を受け、
いざ竜退治に向かうも、スマウグはドワーフを支援した湖の民を滅ぼそうと、
エスガロスへ向けて飛び立ち…、というのが前作までのお話。
本作はスマウグがエスガロスを急襲し、町が火の海になるところから始まりますが、
町の船頭バルドが黒い矢でスマウグを射落として退治するのです。
弓が折れたので息子を弓代わりにしますが、あんな無茶な射ち方をしたら、
息子が弦で大怪我しそうだなと思っちゃいました。
前作の終盤でビルボとドワーフ9人が、あれだけ苦労して倒せなかったスマウグを、
序盤でこうもあっさり倒されてしまうとちょっと拍子抜けしますね。
町にはキーリ病欠のため4人のドワーフがエレボールに行かず残っていたので、
彼らがスマウグを迎え撃つ大活躍をするのかと予想してたけど、
彼らは逃げるのに精一杯で何も出来ず、何のために居残りする展開だったのか…。
キーリの病気もいつの間にか治っちゃてるし…。
スマウグが序盤でこんなにあっさり倒されるのであれば、
そこまで第二部で描いてしまった方が、作品として切りがよかった気がします。

スマウグは殺したものの、エスガロスは壊滅してしまい、生き残った民は
エレボールにあるかつてスマウグに滅ぼされた廃墟の町デイルに移住することに。
竜を退治したバルドは民の代表を務めることになり、
約束通りドワーフからエレボールの財宝の分け前を貰って、
デイルを再建しようと考えますが、エレボールを奪還したドワーフの王トーリンは、
「金貨の一欠片も渡さない」と、表門を封鎖してしまいます。
スマウグが守っていた財宝がそれこそ山のようにあるのにケチですが、
これはトーリンが財宝に執着する「竜の病」にかかったからのようです。
逆にバルドは自分がスマウグを倒したのだから、財宝を全部貰ってもいいのに、
再建費用だけでいいなんて、謙虚すぎる病にかかったのかと思っちゃいますね。
スマウグが死んだことは、鴉によって世界中に知れ渡り、
スランドゥイル率いる森のエルフの軍勢や、穢れの王アゾク率いるオークの軍勢が、
財宝を横取りしようとエレボールを目指して進軍するのです。

一方、死霊使いの正体を探りにドル・グルドゥアに向かったガンダルフは、
死霊使いこと冥王サウロンに捕まってしまうが、森の奥方ガラドリエル、
裂け谷の王エルロンド、白の魔法使いサルマンに救出され、
茶色の魔法使いラダガストと共に脱出します。
ガラドリエルがサウロンを退け、その後をサルマンが追うみたいで、
どうやら旧三部作『LOTR』に続く伏線的展開みたいだけど、
ボクは『LOTR』をあまり覚えていないので、ちょっと意味がわからない展開でした。
どうもサウロンもエレボールを狙い、アゾク率いるオーク軍に進軍させたようですが、
財宝が目当てではなく、北方のアングマールを手に入れる足掛かりにしたとか…。
『LOTR』三部作のファンにとっては興味深い展開かもしれないけど、
『ホビット』三部作単体としては全く意味のない展開で、
設定が複雑化して物語が煩雑になるので、ちょっと有難くないかも…。
ガンダルフもオーク軍の進行を知らせるべく、エレボールに急ぎ、
デイルに到着し、バルドらと合流します。

トーリンとの分け前交渉が決裂したバルドは、民衆を武装させ、
財宝を求めてやってきたスランドゥイル率いるエルフ軍と共闘することに。
トーリンが必死に探す家宝アーケン石を見つけたビルボは、
トーリンに石を渡せば竜の病が悪化すると危惧し、デイルに入ったバルドに渡し、
アーケン石を財宝との取引交渉に使うように提案します。
しかしトーリンを更に怒らせる結果となり、再び交渉決裂。
そんな折、トーリンが呼んだ従兄弟のダイン率いるくろがね山のドワーフ軍が到着し、
人間・エルフ連合軍VSドワーフ軍の戦争が勃発するのです。

小勢の人間軍は置いといて、エルフ軍とドワーフ軍のバトルなんて、
かなり盛り上がりそうな展開ですが、いざ開戦ってところで横槍が…。
アゾク率いるオーク軍も到着してしまうんですよね…。
三つ巴の戦いになるなら、それはそれで面白そうですが、オーク軍は強大なため、
エルフ軍とドワーフ軍は協力してオーク軍に当たらなくてはならなくなります。
種族間で仲の悪いエルフとドワーフが共闘するのも盛り上がる展開ではあるけど、
これまでの展開で仲の悪さがそれほど強調されていないので、カタルシスに欠けます。
(『LOTR』でもエルフとドワーフは親友だったわけだしね。)
もう少しエルフ軍VSドワーフ軍を描いてから、オーク軍には登場してほしかったです。

ホビットのビルボと魔法使いのガンダルフもエルフ・ドワーフ・人間連合軍に加わり、
オーク軍と戦いますが、ガンダルフがいたら千人力だと思ったけど、
別に魔法も使わないし、あまり役に立ってませんね。
ビルボも指輪を使えばかなり有利に戦えるはずですが、なぜか使おうとはしないし、
仮にも主人公のくせに、本作ではビルボはほとんど活躍していません。
一方のオーク軍はトロルを投入し、デイルの城壁に『進撃の巨人』ばりに攻撃。
でもトロルなんかより、最初に出てきた超巨大な化けミミズの方が強そうなのに、
化けミミズは脅しにしか使わないなんてちょっと変ですね。
一方トーリン率いる13人のドワーフは、従兄弟ダイン率いるドワーフ軍の奮戦を尻目に、
エレボールに籠城し続け、戦争には参加しようとしません。
その間にもアゾクはオーク軍の別働隊による二面攻撃を仕掛け、
連合軍は分断されてしまい、窮地に立たされるのです。
スランドゥイルに至ってはもはや心が折れ、エルフ軍の撤退を考える始末で…。
国の再建がかかっているドワーフや人間と違って、
エルフはあわよくば財宝を横取りしようと考えているだけですからね。

本作は前作の公開時には『ホビット ゆきて帰りし物語』という邦題でしたが、
いつの間にか今の邦題『ホビット 決戦のゆくえ』に変更されました。
まぁ元の邦題ではビルボが故郷に無事帰ることを示唆してしまっているので、
今の邦題の方がいいですが、原題を直訳すれば『ホビット 五軍の合戦』です。
「五軍の合戦」とはこのエレボールをめぐる連合軍とオーク軍の合戦のことですが、
人間軍、ドワーフ軍、エルフ軍、アズク率いるオーク軍で、四軍しかいませんよね。
原作ではワーグ軍がいて、オーク軍と共闘し、三軍VS二軍で五軍の合戦なのですが、
本作ではワーグはオークのペット扱いなので軍扱いされません。
どうも本作では、オルグ率いるオーク軍が五軍目の扱いになるみたいです。
オルグはアゾクの命令でグンダバドでオーク軍を組織し、
アゾク率いるオーク軍の増援としてエレボールに向かっています。
霧ふり山脈のゴブリンなんかも一緒に連れてくるみたいですが、
オーク軍であることに変わりはなく、五軍目と呼ぶのはちょっと抵抗がありますね。
それならトーリン率いるドワーフ軍とダイン率いるドワーフ軍も分けて考えるべきで、
六軍の合戦じゃないかなんて思っちゃうし。
まぁそんなこともあって、直訳を邦題にしなかったのだろうから、
四軍だろうが六軍だろうが、どうでもいいことですけどね。

アゾク率いるオーク軍に、表門まで追いつめられたダイン率いるドワーフ軍。
そんな折、トーリンが財宝の砂地獄に飲み込まれる幻覚を見て改心し、
トーリン率いる13人のドワーフ軍もついに出撃するのです。
なぜ急に竜の病が治っちゃたのか、ちょっと納得できませんが…。
精鋭とはいえ13人程度のドワーフが参戦したところで焼け石に水だと思ったけど、
ダイン率いるドワーフ軍の士気も一気に回復し、オーク軍を押し返します。
トーリンはフィーリ、キーリ、ドワーリンを引き連れて、アゾクのいる本陣を襲撃。
しかしそれはアゾクの罠で、オルグ率いるオーク軍増援の挟み撃ちに遭い、
フィーリ、キーリ兄弟は殺されてしまうのです。
トーリンは敵大将アゾクとの一騎打ちとなりますが、相打ちとなり…。
どうでもいいけど、トーリン、フィーリ、キーリが死んじゃったら、
ドワーフの数少ないイケメンの血筋が断たれちゃいましたね。

とりあえず敵大将が落ちたので、合戦は終わるかと思いましたが、
それよりも茶色のラダガスト率いる大鷲の群れ(と熊男ビヨルン)が飛来し、
連合軍に加勢したことが決め手となり、合戦は集結し、連合軍の勝利となります。
(ラダガスト率いる大鷲軍を五軍目と考えるのがいいかもしれませんね。)
冥王サウロンの野望をひとまず阻止したわけで、大局的には大団円ですが、
もともとはエレボール(および財宝)をめぐる種族間の戦争だったのに、
トーリンが死んだ今、エレボールが誰の手に渡ったのかも描かれず、
ビルボがホビット庄に帰省するシーンになるのは納得できません。
ビルボは指輪をこっそり持ち帰り、それが『LOTR』に繋がるわけですが、
本三部作は『LOTR』三部作のプリクエルということを意識しすぎていて、
『ホビット』三部作として成立させることを疎かにしている気がします。
調べたところによると、原作ではどうやらダインがエレボールの王となり、
バルドは財宝の一部を受け取りデイルを再建し、
エルフもスマウグに奪われたエルフの家宝を受け取って円満解決したようですが、
それはちゃんと劇中で描かれるべきことだったと思います。
レゴラスがその後ストライダーを探しに旅立ったとか、どうでもいいよ。

おっと、最後にレゴラスについて触れてしまいましたが、
『LOTR』でもお馴染みのエルフのレゴラスは、
本作でも主人公ビルボ以上の大活躍をしています。
ただボクはレゴラス、というかレゴラスを演じるオーランド・ブルームが嫌いなので、
あえて上記の感想でレゴラスについて触れないように書きました。
それでもちゃんと物語を追って感想が書けてしまうのだから、
レゴラスが如何に本作に必要のないキャラだったかわかりますね。
そもそも原作『ホビットの冒険』にはレゴラスは登場しないので当たり前です。
そんな彼を活躍させるために時間を割くくらいなら、
前述のようなエレボール後日談や主人公ビルボの活躍を増やせと思います。
ただでさえ上映時間が145分にもなる長すぎる作品なので、
余分なもの(つまりレゴラス)は少しでも切った方がいいです。
でもこんなに長いのに『LOTR』三部作も含めた計六部作の中で最短なんですよね。
しかも五軍の合戦の戦闘シーンだけで45分も裂かれているようなので、
無駄を省けば、第二部と第三部を分けずに、『ホビット』二部作にできた気がします。

これで全六部作完結ですが、ピーター・ジャクソン監督がそう簡単に
「ホビット」シリーズを手放すとは思えず、また続編をやるんじゃないかな?
原作者J・J・R・トールキンの著作はまだ残っているようなので、
そう遠くないうちに続編を発表すると思います。

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