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最高の贈りもの

再来週にはクリスマスですが、今年はクリスマス映画が
『MIRACLE デビクロくんの恋と魔法』のみで寂しいですね。
(ボクも観る気になりませんでしたが、案の定、評判も悪いみたいです。)
まぁ昨年も『すべては君に逢えたから』だけだったし、
特にクリスマス休暇があるわけでもない日本では、
映画業界はクリスマス商戦よりお正月商戦に力を入れる感じなのかな?
でもクリスマスをキリスト教の祭日と考えるなら、
今週末公開のキリスト教映画『神は死んだのか』と『天国は、本当にある』は、
ある意味クリスマス向け映画と言えるかもしれません。
少なくとも配給会社にはクリスマスに合わせたいという意図はあったはずです。
日本ではなぜか恋人と過ごす日と認識されてしまったクリスマスですが、
本来はキリスト降誕記念日なので、その日に神や天国の是非を問う映画を観るのも
なかなかオツかもしれませんよ。

ということで、今日はクリスマス映画の感想です。

最高の贈りもの
The Best Man Holiday

2014年12月3日リリース。
テイ・ディグス、サナ・レイサンら出演のクリスマス悲喜劇。

作家のハーパー(テイ・ディグス)は、仕事一途の妻(サナ・レイサン)が妊娠し、ようやく第一子を授かろうかという時に、執筆した新作は出版社から全く相手にされず、更には勤めていた大学もクビになり、窮地に追い込まれる。エージェントからは、古くからの友人でNFLのスーパースターであるランス(モリス・チェスナット)の伝記を書くように勧められるが、ハーパーとランスは、若い頃のいさかいが原因で不仲となっていた。そんな折、15年ぶりにランスの妻、ミア(モニカ・カルフーン)の招きでクリスマス休暇をランスの家で過ごすことになり、旧友たちも集まってくる。それぞれに複雑な事情がある彼らを笑顔で迎えるミア。大スターの妻として、また4人の子どもたちの母親として、誰よりも幸せそうな彼女だったが、実はとてつもなく大きな問題を抱えていた…。(公式サイトより)



日本での劇場公開が見送られ、ビデオリリースとなった本作ですが、
全米初登場二位のヒット作であり、どうやらクリスマス映画らしいので、
ハリウッド映画好きでクリスマス映画好きは期待してレンタルしました。
…が、これが大失敗で、作品として出来がどうか以前に、
ボクには本作を楽しむ資格がありませんでした。

どうやら本作は1999年に全米公開された『The Best Man』の続編だったようで、
しかも前作を見ていないと、登場人物の関係性などが全くわからない内容です。
ところが『最高の贈りもの』なんて続編ものだと感じさせない邦題が付けられていて…。
それほそのはず、前作は日本では劇場公開はもちろん、ビデオリリースもされず、
日本で前作を知っている人がほぼいないため、続編であることを伏せないと、
本作が売れないと考えたに違いないです。
いや、そもそも日本鑑賞困難な作品の続編、しかも前作鑑賞必須な作品を、
(ビデオスルーとはいえ)日本でリリースしてどうするんだって感じです。
クリスマス映画だから売れるとでも思ったのでしょうか。

しかも本作はアフロアメリカン向けクリスマス映画なんですよね。
本作の世界興収は約7100万ドルですが、うち7000万ドルは北米での儲けです。
アフロアメリカン向け映画は、本当にアメリカの黒人にしか受けないので、
日本でリリースしても売れるはずがありません。
前作もそれを懸念してリリースされなかったはずなのですが、
なぜ本作はリリースされてしまったのか、その意図がわかりません。
そういえば本作のリリース日(12月3日)と同日に、
アフロアメリカン向けクリスマス映画『クリスマスの贈り物(Black Nativity)』の
日本でのネット配信が始まりましたが、それに便乗したのかな?
邦題もパクリだし、どちらかが便乗しているのは間違いないけど、
全米成績で言えば本作の方が圧倒的に上なので、便乗された側だと思うけど…。
ボクはネット配信は利用しないので『クリスマスの贈り物』は見ませんが、
続編ものじゃないので、たぶん本作よりは楽しめるでしょうね。

本作は9人の男女(うち8人は黒人)が織り成すロマコメですが、
非常に複雑な人間関係で、前作未鑑賞者ではなかなかついていけません。
彼と彼女が夫婦で、彼と彼女が元恋人同士で、彼と彼が仲が悪いとか、
相関図でも書かなければ理解できそうにありません。
主要登場人物が4~5人なら序盤で把握できるかもしれないけど、
9人もいては相関図も網の目のようになり、こんがらがってしまいます。
結局、上映時間の全てを人間関係の理解に費やしたようなもので、
物語を楽しむ余裕なんて全くありませんでした。
しかも登場人物の9割以上が黒人というのも厳しいものがあります。
日本ではアフロアメリカン映画が公開されないため、黒人俳優の知名度が低く、
デンゼル・ワシントンやジェイミー・フォックスなどの大物数名しか有名じゃないが、
ボクも本作のキャストではテレンス・ハワードしか知らない状態で…。
申し訳ないが、知らない黒人俳優(特に女優)は見分けがつかず、
それが人間関係の把握をより難しいものにしています。

前作は1999年全米公開なので、2013年全米公開の本作は、
実に14年ぶりの新作ということになりますが、それだけブランクが空けば、
たとえ前作を鑑賞済みでも内容を忘れてしまいそうなものです。
そのためか、オープニングで前作の映像が流されますが、
これが断片的すぎるため、既鑑賞者が思い出す手助けにはなるかもしれないが、
未鑑賞者が前作の内容を知る手助けとしては不十分すぎます。
というか、次々とサラっと紹介される登場人物の多さに、
オープニングから早くもドロップアウトしそうになります。
以下、ネタバレ注意です。

小説家のハーパーは、不妊治療の末、妻ロビンが妊娠するのですが、
著書は全く売れず、勤めていたNY大学も解雇され、出産費用などお金に困ります。
編集者から「キミの友達のNFL選手ランスの伝記を書けば売れる」と言われますが、
ランスとは昔何かあったみたいで、今は疎遠、というか険悪な関係です。
しかし背に腹は代えられず、不本意ながらランスの伝記を執筆することに。
しかしランスが自分の申し出を受けるはずはなく、
ランスの妻ミアが開くクリスマスパーティに夫婦で出席して、
伝記に必要な情報をこっそり集めようと考えます。
このハーパーとランスの不仲が本作の物語の核になりますが、
なぜ昔は親友だった2人が仲違いしてしまったのかは前作を見ないとわからず、
前作未鑑賞者はモヤモヤ、イライラしてしまうと思います。

それでも見ているうちに会話の端々から何となくわかってきますが、
それまでは状況を理解に努める我慢の時間が続きます。
どうやらハーパーはランスとミアが結婚した時のベストマン(新郎付添人)でしたが、
その折に新婦ミアと寝ちゃったみたいで、そりゃ新郎ランスが怒るのも無理ないです。
ただ新郎付添人と新婦がなぜそんな関係に至ったのかは全く説明されず、
どちらから誘ったかすらわからず、結局、不仲の本質的な原因はわからず仕舞い。
そこが本作の核なのに、それがわからないのでは楽しみようがないです。
不仲なはずなのに、余興でニュー・エディションの「Can You Stand The Rain」を
一緒に踊ったりしているし、一体どうゆう関係なのかと…。

ミアはハーパーとロビン夫妻の他にも、ジョーダン、ジュリアン、クエンティン、
シェルビー、キャンディスら旧友をパーティに誘いますが、
彼らも人間関係や生活に問題を抱えていて、それらも本作で描かれますが、
やはり前作を見ていないと、彼らの関係も職業も性格もわからないので、
物語が複雑になるばかりだから、彼らはもう無視して感想を続けますね。

夫ランスが超人気スター選手なのでセレブ生活をする妻ミア。
子供も4人いて、金にも子供にも困っているハーパーとロビンには羨ましい限りです。
しかしミアが末期の癌を患っていることがわかり、もう長くはないようで…。
それに気付いたハーパーはランスを励ますのですが、
それがキッカケで2人の友情は修復に向かうのです。
ところがイブの日に、ランスはハーパーが伝記執筆のために近づいてきたと気付き、
また友情に亀裂が入りますが、ミアがランスを説得して少し持ち直します。
この時のミアの話も、前作に関わるものだったので、未鑑賞者は置いてけぼりです。

クリスマス当日、ランスは新記録のかかった需要な試合があるのですが、
ミアと過ごすため欠場しようとするが、ミアから嗜められて出場することに…。
なんだかミアは今にも死にそうですが、数日前までけっこう元気だったのに、
ハーパーに癌だと知られた途端に急激に衰弱しちゃいましたね。
ランスはハーパーに送られて会場入りしますが、そんな心境では試合に集中できず、
新記録も達成できそうにありませんでしたが、試合中にミアからの電話を受け、
鼓舞された彼は大ハッスルで見事に新記録を樹立するのです。
妻を案じてダッシュで帰宅するランスですが、まだ彼女は生きていて…。
と思ったら、その3日後には葬式になります。
数日前にはパーティしていたのに病死するなんていくらなんでも…。

ランスは「ミアの最期の日々を共に過ごせたのは最高の贈りものでした」という
ハーパーの弔事に感動し、2人の友情は完全に修復されます。
まぁ妻が死んじゃってるので、よかったねって感じでもないですが、
ミアは自分の死をもって夫と親友の仲を取り持ったと考えれば、感動的かな?
葬式の後、ハーパーの妻ロビンが破水し、慌てて病院に連れていこうとするが、
渋滞に嵌ってしまい、しかも逆子なので危険な状況です。
しかし車内でランスが見事に分娩を成功させ、元気な女の子が生まれます。
女の子は名付け親ランスから「ミア」と命名され、めでたしめでたしです。

10か月後、ランスの伝記が発売されます。
ランスはハーパーが伝記を執筆することも承諾したんですね。
でもこの伝記が売れたって、それはランスの人気のお蔭であり、
ハーパーが小説家としてスランプを脱したわけじゃないです。
目先の金は得ることができたけど、それでいいのかって感じです。
そんな折、クエンティンから電話があり、今度結婚することになったから、
ハーパーにベストマンを頼みたいと言われます。
ただし新婦とは寝ないでくれよと釘を刺されて本作は幕を閉じます。
なかなかいいオチだとは思うけど、クエンティンの親友はジュリアンぽいので、
ベストマンをハーパーに頼むのはちょっと不思議かもね。
本作は製作費1700万ドルだったにも関わらず、7000万ドル以上の興収を上げ、
製作サイドとしても美味しい作品だったため、当然続編が決まりました。
今度は14年も間隔が空くことはなく、再来年にも全米公開されるみたいですが、
『The Best Man Wedding』というタイトルで、クエンティンの結婚式が描かれそうかな?
まぁ日本で劇場公開されることは絶対にないし、ビデオリリースもなさそうなので、
ボクには全く関係のない作品になりそうですが…。

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