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THE LAST -NARUTO THE MOVIE-

学生時代は月に2桁は漫画の単行本を買っていたボクですが、
それから10年経った今では月に1冊買うか買わないかくらいになってしまいました。
漫画は好きな方だと思いますが、漫画に対する開拓精神がないため、
新しい漫画を読み始めようしないので、学生時代から読んでいた漫画の続刊を、
惰性で買い続けているだけなのですが、10年の間にどんどん終了しちゃって、
今では『ジョジョの奇妙な冒険』とか『はじめの一歩』とか、
長期連載の漫画をいくつか買うだけになってしまいました。
よく長期連載の漫画は「全盛期より劣化した」「終わり時を逸した」と言われますが、
ボクは読むものがなくなると困るので、なるべく長く続けてほしいと思います。
今月も『はじめの一歩』の109巻が発売になりますが、たしかにクソつまらないものの、
終わってほしいとまでは思いません。
ただ完結をみないままなのは嫌なので、作者かボクが死ぬ前には終わってほしいです。

ということで、今日は長期連載を終了した漫画の劇場版の感想です。

THE LAST -NARUTO THE MOVIE-
ナルト2014

2014年12月6日公開。
岸本斉史のコミック「NARUTO ナルト」の劇場版アニメーション最終作。

月が地球に接近し、このままでは崩壊した月がいん石となり、残骸が落ちてくるという最悪の事態を迎えることに。調査を任されたナルトやサクラ、シカマル、サイ、ヒナタは、呪印が刻まれた地底空間にたどり着き、ある計画を知る、そんな中、大筒木カグヤの子孫であるトネリが現れ、ヒナタがトネリの手に落ちてしまい……。(シネマトゥデイより)



先月、『週刊少年ジャンプ』での連載が完結した『NARUTO -ナルト-』。
その2年後の世界を描いたのが本作です。
1999年から続く長期連載で、『ONE PIECE』と並ぶ看板漫画だったみたいですが、
ちょうど連載が始まった頃に『週刊少年ジャンプ』を卒業したボクも、
単行本で読み続けていたのですが、今はもう読んでいませんでした。
第二部に入ってからの、増え続けるキャラと複雑化する設定についていけなくなり、
2009年くらいの「ペイン強襲」でついにドロップアウト。
テレビアニメも見ていなかったため、以降は劇場版のみの付き合いになりました。
まぁほぼ毎年公開された劇場版も、観たり観なかったりで、
それほど楽しみにしているわけでもありませんでしたが、
原作者が初めて脚本を務めた前作『ROAD TO NINJA -NARUTO THE MOVIE-』は
とても楽しめたので、原作者がストーリー監修を務める本作もとても期待していました。

しかし、本作の宣伝チラシの裏に、原作者からのこんなメッセージが…。
「原作と今回の映画「THE LAST」はつながっているので、
なるべくなら原作を読み終えてから観に行って頂けるとありがたいです。」
更に「(読まなくても大丈夫だけど!笑)」と続きますが、
どうせ観るならちゃんと楽しみたいボクとしては、
原作を読破してから挑もうと、近所の漫画喫茶に駆け込みました。
長期連載で既刊71巻にもなる本作ですが、ボクの既読は48巻くらいまでで、
残り20巻以上を一気に読むのは超大変で、ナイトパックを利用し徹夜で読みましたが、
もうほとんど流し読みで、内容を完全に理解しているかは怪しいです。
疲労困憊で読破したけど、あることに気付いて愕然としました。
今発売中の最新刊71巻では、まだ原作は終了してなかったのです。
連載は終了してますが、単行本最終巻は未発売の72巻になるのでしょう…。
連載終了直後だったので、単行本が出てないのは考えてみれば当然ですが、
これってちょっと酷いんじゃないかと思いました。
原作を読み終えてから観てほしいとアナウンスしておきながら、
原作を読み終える手段が『週刊少年ジャンプ』を購読するしかないないんて…。
しかも事実上のテレビアニメ版『NARUTO -ナルト-疾風伝』の劇場版なのに、
そちらもまだ完結してないみたいですからね。
外伝ではなく、繋がっているその後のストーリーを描くのであれば、
単行本最終巻発売とテレビアニメ版を終了した後に公開するのが筋でしょ。

まぁ本作の敵キャラは原作のラスボスである大筒木カグヤの縁者ですが、
既刊71巻の最後でカグヤは倒したので、実際は71巻まで読んでいれば大丈夫です。
ネットで調べたら、72巻は主にサスケとの因縁の決着が描かれるみたいですが、
本作ではサスケはほんの少ししか出番がないので、繋がりも重要ではないです。
なんでもナルトはサスケとの決闘で右腕を失い、本作では右腕に包帯を巻いてますが、
(どうも義手らしいけど、)そのことについても本作はほとんど触れてないので、
たぶん71巻まで読んで来てもらうことを想定して製作しているような気がします。
だけどテレビアニメの方は見てないのでよくわかりませんが、
おそらくまだ大筒木カグヤは本格的には登場していないと思われ、
アニメファンには不親切すぎる内容かもしれません。

本作の感想の前に、原作を(71巻まで)読み終えての感想を少しだけ。
一晩で20巻以上読む作業があまりに過酷でネガティブに感じたところもあるけど、
この漫画って何でこんなに人気があったんだろう?…と思ってしまいました。
こんな主人公補正の強すぎる漫画はそうはないと思います。
九尾の人柱力で四代目火影の息子ということまではまだ許せるけど、
終盤で忍びの開祖・六道仙人の息子の生まれ変わりという設定が付与された時は、
「やっちまったな」と思っちゃいました。
努力も何も関係なく、出自だけで全てが決まる酷い内容です。
あと目先の最強の敵を倒す前に、更に強い敵の存在が明らかになるという展開が
連続しているのも如何なものかと思いますよ。
漸くマダラとこれから最終決戦という時に、大筒木カグヤが現れて彼を瞬殺するなんて、
ナルトたちがマダラを倒そうと頑張った今までの展開は何だったのかと…。
そんな終盤だったので、原作に対する評価もガタ落ちしたし、
本作を楽しむために原作を読破したはずが、逆に本作への期待が萎む結果に…。
それでも苦労して読破したんだから、一応は観に行きましたが、
やはり原作へのネガティブな印象を引きずったままだったので、
厳しめに観てしまったし、ちょっと辛めの感想になると思います。
以下、ネタバレ注意です。

冒頭、原作未読破者のためにか、大筒木一族の歴史を説明するシーンが流れます。
これでは全く不十分だと思う内容でしたが、その映像は素晴らしいものでした。
CGIアニメーションを墨画風にレンダリングした映像で、芸術的かつスタイリッシュで、
ずっとこの絵で続けばいいのにと思ってしまいました。
チャクラの祖・大筒木カグヤを倒した第四次忍界大戦から2年後、
大戦の英雄ナルト(19歳くらい?)は、皆の憧れの存在となり、モテキ突入です。
そんなナルトが嫌われ者の落ちこぼれだった幼少期から、
彼を密かに慕っていた日向ヒナタですが、未だに想いを告げられずにいますが、
輪廻祭(バレンタイン?)に、思い切って手編みのマフラーを渡し、告白を決意しますが、
ナルトはすでに誰かからの贈りものと思われるマフラーを大切そうにしており、
結局マフラーを渡せないまま引き下がり、ひとり公園で落ち込みます。
そこに謎の男トネリが現れ、ヒナタは拉致されそうになりますが、
異変を察知したナルトに助けられます。
ところがその間に、ヒナタの家ではトネリの手下に妹ハナビが拉致られるのです。
翌日、ナルトとヒナタ、そして仲間のサクラ、サイ、シカマルの5人は、
6代目火影カカシからハナビ捜索の任務を受けます。

というように、原作のメインヒロインであるサクラを差し置いて、
本作はヒナタがメインヒロインに抜擢されています。
件のチラシのコメントで「今回の映画はぶっちゃけ恋愛です!」と原作者が言うように、
本作ではナルトとヒナタのロマンスがメインで描かれることになります。
更に数年後を描いた原作の最終話で、ナルトがヒナタと結婚している描写があるが、
本作では原作で描かれなかった2人の結婚までの過程が描かれるわけです。
声優に全く興味ないボクでの知ってる当代きっての人気声優・水樹奈々が、
ヒナタの声を当てていることからでもわかるように、彼女は屈指の人気キャラですが、
ボクは『NARUTO』のヒロインは常にサクラであるべきだと思っているので、
ナルトが脇役ヒナタとゴールインする結末は正直納得していません。
『ハリポタ』でハリーがハーマイオニーではなくロンの妹と結婚するような、
かなり微妙な気持ちになるし、惚れられた女と結婚するなんて安易な展開です。
少年漫画の熱血主人公なら、惚れた相手を追いかけ続けろよと思ってしまいます。
真っ直ぐ自分の想いを曲げない、それがお前の忍道だろ、と。
まぁサスケを好きなサクラが心変わりする展開なんて、正直考えられませんが、
それを納得する形で成し遂げてこそ、本当に面白いロマンスになると思います。
それにしても人気のあるヒナタと違い、ウザいヒロインとして有名だったサクラですが、
大人になってこんなに魅力的になるとは思いませんでしたね。
だからこそメインヒロインをヒナタに明け渡すのが尚更悔やまれます。
ヒナタは原作でもそれほど登場しているわけでもないように思うし、
俄か読者のボクとしては、彼女の印象は酷く薄いです。
彼女にハナビという妹がいることなんて、完全に忘れていましたし…。

ハナビを捜索する5人は、ほどなく謎の地底湖を発見。
日向一族に伝わるヒナタの特殊能力「白眼」をもってしても底が見えないその湖を、
5人は飛び込んで調べることになりますが、潜ると謎の泡玉に包まれてしまいます。
蟹のバケモノが作ったその泡玉は記憶を呼び起こさせる幻術で、
その幻術でナルトはヒナタの記憶を垣間見ることになり、
彼女の自分への想いを知ることになるのですが、なんか安易な展開です。
ヒナタの想いを知った途端に、彼女を意識して好きになっちゃうナルトも単純すぎ。
まぁ世の中の恋愛なんて、けっこうそんなものだったりしますけど、
ナルトの「惚れられてるから自分の惚れた」という理由では、
今後の展開的に恋愛の動機としてちょっと弱いと思うんですよね。
地底湖の途中でナルトとヒナタは再びトネリと遭遇します。
トネリはヒナタに求婚しますが、ナルトにぶん殴られ顔面崩壊。
…と思いきや、そのトネリは傀儡で作られた人形でした。
地底湖を抜けると人工太陽が浮かぶ謎の世界(実は月)に到着します。

5人は無人の里を見つけて調査し、古代の遺跡を発見。
中は墓場でしたが、そこに目のない傀儡の男が現れ、
ヒナタのことを「白眼の姫」と呼び、彼女に何か幻術を使った後、壊れてしまいます。
その後、ヒナタの様子が少しおかしくなり、ナルトとも少し気まずい雰囲気に…。
しかしその夜、ナルトは思い切ってヒナタに愛を告白しますが、
そこに再三トネリが現れて、ヒナタを浚って行くのです。
というか、ヒナタ自らトネリについて行ってしまい、ナルトは失恋…。
ついでにトネリからチャクラを抜き取られる技を食らって、その後3日間寝込みます。
サクラの献身的な介抱(医療忍術)で回復したナルトですが、失恋のショックは癒えず…。
ヒナタの想いに気付いた途端に意識し始めて逆に惚れ、2日後に早くも告白したものの、
彼女を他の男に取られて失恋しちゃったわけですが、恋愛としてなんか軽すぎます。
これで恋愛映画を謳うなんて失笑ものですが、ストーリー監修した原作者は、
今まで原作で恋愛を描かなかったので、そもそも恋愛ものが得意ではないのでしょう。
それなら無理して恋愛映画なんかにしなければいいのに…。

といっても、いつも通りバトルものを描こうにも、パワーインフレが限界を迎え、
最強すぎる敵だった大筒木カグヤを倒した後では、もう無理なのかも…。
本作の敵であるトネリは、実質ナルトが戦う最後の強敵になるはずですが、
ぶっちゃけあまりに小物すぎると思います。
大筒木トネリは大筒木カグヤの次男ハムラの子孫なのですが、
日向一族もハムラの子孫なので、大筒木一族の生き残りと言われたら強そうだけど、
実際は日向と大差なく、格としてはヒナタやその従兄ネジと同格です。
九尾の人柱力で、四代目火影の息子で、六道仙人の息子の生まれ変わりである、
大筒木カグヤを倒した最強の忍びであるナルトの敵ではないですよ。
トネリは月を地球に落として、人類を滅亡させようとしているので、
その行為自体は過去最大級の危機かもしれないが、
ひとりの敵キャラとしてはかなり物足りないと言わざるを得ません。

それにボクの理解力が足りなかったからかもしれませんが、
結局トネリがなぜヒナタと結婚したかったのかもイマイチわかりませんでした。
トネリが妹ハナビを拉致したのは、彼女の白眼を自分に移植し、
月を動かすことのできる転生眼を得るためだったのはわかりますが、
地球に月を落とし、人類を滅ぼすためなら、それだけで十分事足ります。
ヒナタと結婚したかったのは、遠い親戚である日向一族の女性を娶り、
人類絶滅後の地球でアダムとイブになって、大筒木一族を再興するためでしょうが、
それなら別にヒナタとハナビが逆でもよかったことになりますよね。
というか、白眼を抜かれたってハナビは死ぬわけじゃないし、
そのままハナビを娶ってもいい話じゃないのかな?
結局はトネリを最強の敵として描くのではなく、ナルトの恋のライバルにするため、
無理くり作った設定に感じてしまうんですよね…。

ヒナタがトネリについていったのは、もちろんナルトよりトネリを選んだのではなく、
古代遺跡の墓の幻術で大筒木ハムラから転生眼を破壊するように言われ、
トネリが持っているはずの転生眼を探すために彼に従うふりをしているのです。
つまりは地球や仲間を守るために自ら犠牲になったわけですが、
『ONE PIECE FILM STRONG WORLD』とそっくりな展開で、
それも原作者が初めてストーリーを手掛けた劇場版でしたが、
やっぱり同じ漫画雑誌には似たようなタイプの漫画家が集まるんでしょうね。
てかそんな近くに類似作品があるんだから、誰か指摘してあげたらいいのに…。
それに『ONE PIECE FILM STRONG WORLD』では、敵に寝返ったヒロインが、
仲間にその理由を言えない事情があったと思いますが、
ヒナタの場合はその理由をナルトに言っても何ら差支えがないはず。
ナルトはヒナタの強さを認めてるから、反対もしないと思うしね。

失恋で落ち込んだナルトですが、元憧れの女の子サクラに励まされて立ち直ります。
その時サクラが「サスケ君へのライバル心で私を好きだっただけでしょ」っていうけど、
それを全く否定しないナルトを見て、何だか原作の様々な展開が否定された気に…。
原作でのサクラへの想いからの行動は、全てそんなつまらないことが動機なのかと。
とりあえず立ち直ったナルトは、仲間と共に人工太陽にあるトネリの城に乗り込み、
トネリから傀儡のように洗脳されたヒナタを正気に戻し、
ヒナタの持つハムラのチャクラで作った螺旋丸で白眼の塊である転生眼を破壊、
月の落下を止めますが、時すでに遅く、トネリがハナビから移植した白眼が
すでに転生眼に進化しており、再び月は落下し始めます。
地球では雷影が月を破壊するための時空チャクラ砲の発射準備を完了させています。
そんなエグい兵器があるなら忍界大戦の時に使えよ、というツッコミは置いといて、
月を破壊する兵器があるなら、月の落下を阻止しようと自らを犠牲にしたヒナタや、
ナルトたちの頑張りって一体何なの?って思っちゃいます。
まぁ月落下阻止以前に、ハナビの救出が本来の目的ですけどね。

もうトネリを倒して月を止めるしかなくなったナルトは九尾モード発動。
転生眼モードになったトネリとのバトルになります。
レーザー光線で月を真っ二つに割るほど強くなり、
もう月を落下させなくても人類くらい滅ぼせそうなほど強くなったトネリですが、
なぜかナルトが放った決着の一撃は九尾モードを解いての右パンチで…。
九尾モードの攻撃を物ともしないトネリが、なぜ単なるパンチでダウンするのか…。
一度はサスケとの戦いで失われた右腕での攻撃なので、
サスケとの絆での勝利とでも言いたいのでしょうか。
これまでずっとヒナタとの絆を描いてきたのにね。
ダウンしたトネリからハナビの白眼を奪い返し、ハナビ本人も救出。
トネリをハムラの墓参りに連れて行って改心させ、ナルトとヒナタの恋愛も成就し、
後に結婚して、ボルトとヒマワリという子供も授かり、めでたしめでたしです。

なんか微妙な作品でしたが、これで『NARUTO』も本当に完結か…、
と思いきや、「新時代開幕プロジェクト」と題し、
ナルトの息子ボルトを主人公にした新作映画が来年8月に公開になると予告が…。
何が「THE LAST」だよ、完全な閉店商法じゃないかと呆れてしまいましたが、
次も原作者が監修するみたいで、要は原作者が『NARUTO』は手放したくないが、
漫画を描くのが面倒になったので今後は原作者として食って行こうと考えたのでしょう。
まぁ来年春には『NARUTO』の続編を短期集中連載するみたいなので、
完全に漫画から足を洗うと言うつもりでもないみたいですが、
普通に考えればその短期連載も、新作映画の宣伝みたいなものになるでしょうね。
ちなみに新作映画はまだ構想中らしいけど、(本当に8月に間に合うのか?)
どうやらサスケの娘サラダも登場するみたいで、その子の母親が気になりますね。
なんだかんだで結局観に行っちゃいそうな気もしますが、
『週刊少年ジャンプ』を購読するつもりはないので、短期連載の続きの物語だとしたら、
やっぱり観に行けないかもしれません。

前作の感想
ROAD TO NINJA -NARUTO THE MOVIE-

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