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ジャスティンと勇気の騎士の物語

『映画 妖怪ウォッチ』の予約状況がすごいです。
近所のTOHOシネマズでもプリセールで13日から座席予約開始していたとはいえ、
公開前日時点で公開日の座席が全部売り切れちゃってます。
ディズニー映画好き兼アメコミ映画好きのボクは、『ベイマックス』を応援しているので、
『映画 妖怪ウォッチ』なんて怪物級、もとい、妖怪級の作品が同日公開されるのは、
非常に苦々しい気持ちだったのですが、ここまで突っ切られると清々しいです。
『映画 妖怪ウォッチ』に客を奪われるかと懸念していたけど、
逆に満席で客が溢れ、そのお零れを預かれている感じなので、
ランキング1位を譲るのは悔しいが、興収的にはプラスになりそうだし。
ボクは『妖怪ウォッチ』の原作ゲームもしてないし、テレビアニメも見てませんが、
興収50億円くらい楽に超えてきそうなので、年間ランキングでも上位になるし、
映画ファンとしてはとりあえず観ておくべきかな?

ということで、今日は劇場公開されなかったアニメ映画の感想です。

ジャスティンと勇気の騎士の物語
Justin and the Knights of Valour

2014年12月17日レンタル開始。
アントニオ・バンデラス製作のスペイン製CGIアニメーション。

主人公ジャスティンの夢は祖父のような勇気ある騎士になることだった。しかし、彼の父レジナルドは彼に法律家として跡をついで欲しかった。ジャスティンは騎士になる為に家を出て、3人の賢者に会い、騎士になるための訓練を受けることに。しかし、かつて王国を追放された騎士ヘラクリオ卿が王国に復讐するために戻ってきた。ジャスティンは王国を守る為にヘラクリオ卿に立ち向かわなければならない。



スペインのCGIアニメを見るのは本作が初めてかな。
ボクはCGIアニメが好きなので、けっこういろいろな国の作品を見ますが、
このジャンルは国ごとに技術的な差がかなり出ちゃうんですよね。
ハリウッドの技術力は圧倒的なので安心して見れますが、
ハリウッド以外の国のCGIアニメは見るに堪えないものも多いです。
だから初めての国のCGIアニメを見る前は、ちょっと懸念を感じます。
まぁ実際は国というかスタジオの技量の差ですかね。
その点だと本作は、第82回アカデミー賞短編アニメ部門の候補だった
『オグリムおばあちゃんの眠れる森の美女』の制作スタジオが絡んでいるらしいので、
技術的にはある程度安心感があったかな。
あと、声のキャストが豪華なのも安心感に繋がります。
主演は『チャーリーとチョコレート工場』の主演フレディ・ハイモア、
ヒロインは『ラブリーボーン』の主演シアーシャ・ローナン、
悪役(兼製作)は『マスク・オブ・ゾロ』の主演アントニオ・バンデラスです。
出来に自信がないと、キャスティングも頑張ろうとは思わないはずなので。
ちなみに本作は子供向けアニメのくせに、日本語吹替音声は収録されてないので、
小さいお子さんが楽しむにはあまり向かないかもしれません。
オリジナルキャストが売りだから、あえて吹き替えは製作しなかったとか?

初めて見たスペイン製CGIアニメだけど、オスカー候補のスタジオだし、
豪華キャストなので、期待と不安、ハーフハーフで見始めましたが、
これはかなりよく出来ていたと思います。
ハリウッドに比べると落ちるものの、技術的には余裕で及第点はクリアしていたし、
物語が予想以上に面白かったし、なによりキャラクターが魅力的です。
主人公はバタ臭くて正直微妙だと思いましたが、
ヒロインなど脇を固めるキャラがとてもいい味を出しています。
これは非ハリウッドCGIアニメにしては珍しく、オススメできる作品です。
以下、ネタバレ注意です。

ガビロニア王国は、女王の主任弁護士の作った騎士を違法とする法律で、
騎士は追放され、今は司法官によって法律で守られる国になりました。
しかし、その主任弁護士の息子ジャスティンは騎士に強い憧れを抱いています。
彼の祖父がドラゴンを16匹も倒した偉大な騎士ローランド卿だったからですが、
弁護士の父は、息子も法律家にしようと法律学校に入学させようとします。
ジャスティンは法律家になるのが嫌で、父と口論になり、祖母に相談。
すると祖母は、賢者の塔で騎士の訓練を受けるように勧めてくれます。
うーん、騎士が違法な職業かどうかは別にしても、
騎士になるより法律家になる方がいい気がするのですが…。
ペンは剣よりも強しとも言うし、剣の腕を磨くより、勉強した方が将来役に立つはず。
特にジャスティンの場合はモヤシっ子なので騎士には向かないし、
父に反対されるのは当然のことだと思いますが、本作は展開上、
息子を法律家にしようとする父のことを傲慢な親のように描いていて…。

ある日、法律により追放された騎士ヘラクリオ卿が、王国に戻って来ます。
彼は騎士の復活させるべく、王国を乗っ取ろうと目論んでいて、
まず軍隊を作るべく、牢獄から囚人を脱獄させるように、手下のソタに命じます。
ソタは牢獄に忍び込みますが、警備兵に見つかり脱獄計画は失敗し…。
失敗したのも意外でしたけど、なにより意外なのは兵士がいることです。
同じ国を守る戦士でも、騎士は違法なのに兵士は合法なら、
ジャスティンも兵士を目指せばいいんじゃないの?って思っちゃいます。
でも本作の騎士は、騎士の称号のことなのかもしれません。
なお、この時は脱獄に失敗しますが、後に成功したみたいで、
囚人たちはヘラクリオ卿の軍隊に入るが、なぜ脱獄成功のシーンは描かれず…。

ジャスティンは賢者の塔を探して旅に出て、その途中でパーティを結成するため、
冒険者の集まると噂の酒場「ブロークン・イーグル」で魔法使いを探します。
そこでウェイトレスのタリアが、店の用心棒から嫌がらせを受けているのを目撃し、
正義感の強いジャスティンは止めに入りますが、
モヤシっ子の彼が屈強な用心棒に敵うはずもなく…。
でもタリアは男勝りの女の子なので、初めから嫌がらせなんて全く平気だったため、
ジャスティンの殴られ損でしたが、その頑張りで彼女から気に入られます。
タリアは魔法使いっぽい客メルキアデスをジャスティンに紹介してくれます。
メルキアデスは見るからにインチキ臭そうな男で、
カロリアスという別人格を持つ多重人格者のふりをする変人です。
そんなカロリアスことメルキアデスにインチキ臭い地図を描いてもらい、
あろうことかジャスティンはその地図を頼りに賢者の塔を目指しますが、
意外にも地図通りの場所に賢者の塔はあり…。
うーん、メルキアデスは単なるインチキ魔法使いでもないみたいですね。
タリアは可愛いし、メルキアデスは面白くて、どちらも魅力的なキャラです。

賢者の塔に着いた彼は、レガンティア、ブラウリオ、ブルッチャーの三賢者に
騎士の訓練を受けたいと申し出ると、意外にもあっさり許可され、歓迎されます。
もちろん偉大なローランド卿の孫だったからなのもあるでしょうが、
騎士志望の若者がいなくなった昨今、騎士の訓練を生業にする三賢者にとって、
ジャスティンのような子は貴重な存在なのかもしれませんね。
でもこの王国の法律下では違法な騎士を育てることは犯罪者を育てるも同然なのに、
賢者と呼ぶには憚られる行為ですよね。
まぁこの三賢者は別に賢いわけでもなさそうで、特に一番チビのブラウニオは、
ちょっとボケが始まってんじゃないのかと思うほど精神不安定です。
でもブラウニオは機械に強いみたいで、彼の作ったフクロウ型ロボットは、
『タイタンの戦い』のブーボみたいで可愛かったです。

モヤシっ子のジャスティンなんて、いくら鍛えてもモノにはならないだろう、
と思っていたのですが、教え方がいいのか、それとも遺伝的なものなのか、
意外にもメキメキの剣や弓矢の腕を上げていきます。
目隠しした状態で剣の師匠ブルッチャ-と組み手ができるくらいだから、
相当な成長で、その努力が認められて、英雄の殿堂に立ち入りを許可されます。
そこにはローランド卿を含む歴代の偉大なる騎士の像と共に、
偉大なる騎士の剣が保管されていますが、なぜかローランド卿の剣はなく…。
ジャスティンは師ブルッチャーからその理由である、祖父の死の真相を聞くのです。
騎士を違法とする法律に不服だったヘラクリオ卿が女王に対して叛逆。
そんなヘラクリオ卿をローランド卿が倒しますが、トドメを指すのを躊躇してしまい、
その隙に剣を奪われて、逆に刺し殺されてしまったのです。
つまり祖父を殺したのはヘラクリオ卿で、祖父の剣もまだ彼が持っていると。
ジャスティンは祖父の剣を奪い返そうと決意しますが、
彼までローランド卿のように殺されるのではと懸念した賢者レガンティアは、
騎士になるための最終テストを課すことにします。

最終テストはドラゴン退治です。
…が、ドラゴンのような魔法生物は貴重なので、賢者ブラウリオがリモコンで操る
機械仕掛けの翼と火炎放射器をつけたワニのグスタボとの対決になります。
…てか、この世界は魔法みたいなものもないし、本当にドラゴンなんているのかな?
もしドラゴンがいないならローランド卿の偉業も作り話になっちゃうけど…。
グスタボの火炎放射はかなり強力で、もしまともに食らえば、
ヘラクリオ卿と戦うまでもなく死んじゃうと思えるほどで、
賢者が本当にジャスティンのことを考えているとは思えない最終テストです。
テストの途中でリモコンが故障してしまい、グスタボは暴走を始めますが、
ジャスティンは空を飛び回るグスタボに飛び乗って対決に勝利。
しかし転落して死にかけたことでテストは不合格で騎士の訓練も落第となり、
選別にブルッチャーから剣を貰い、無念にも家に帰されることなるのです。

帰り道で再び酒場「ブロークン・イーグル」に寄ったジャスティンは、
クロレックス卿を名乗る騎士と会います。
彼は女好きで、自分のサインを売ったりと騎士とは思えない軽薄な男ですが、
ガタイはよく、綺麗な鎧を着ているため、皆は本物の騎士だと思っています。
しかし実際は、女の子にモテるために騎士を騙る城の掃除番で、
おそらく鎧も勝手に城から持ち出したものだと思います。
ジャスティンは店でタリアとメルキアデスと再会し、
3人で大富豪の娘ララの成人式パーティに行くことになります。
ララは美人でお洒落でジャスティンの憧れの女の子ですが、
高飛車な彼女はイケてないジャスティンなんて眼中になく、片想いです。
そのパーティで、ララはニセ騎士クロレックス卿と仲良さそうにしており、
ジャスティンはショックを受けますが、そんな彼の様子にタリアは嫉妬します。
タリアみたいな可愛い子とパーティに参加しているのに、
ララみたいな軽薄そうな女に目移りするなんて考えられませんが、
タリアもいつの間にジャスティンのことが好きになったのか謎です。
たしかに訓練のお蔭で初対面の時よりかは男らしくなったジャスティンですが、
それでも腕っぷしは男勝りのタリアと同等くらいだし、強さに惚れたわけじゃないよね。
てか騎士の訓練を受けたジャスティンとウェイトレスのタリアの強さが同じくらいって…。

そのパーティの最中、ヘラクリオ卿の手下ソタが来て、ララを誘拐しようとします。
大富豪の娘ララを誘拐し、身代金・金貨1万枚を要求し、国盗りの資金に使う計画です。
ジャスティンはララを守ろうとしますが、ソタから毒針を刺されて思うように動けず…。
しかし見た目だけ屈強で強そうなニセ騎士クロレックス卿を見たソタは、
ララを誘拐を諦めて一目散に逃げるのです。
ソタが牢獄の脱獄計画に続いて、まさか誘拐計画まで失敗するとは意外でした。
仮にもヘラクリオ卿軍のナンバー2で、けっこうやり手な印象だったのに…。
ちなみに「ソタ」とはスペイン式トランプのジャックのことで、騎士の従者を表し、
彼の奇抜なファッションもスペイン式トランプのソタを模したものらしいです。
図らずもララを賊の手から守ったクロレックス卿ですが、
ララが「身代金が金貨1万枚なんて侮辱よ、100万枚でも払うのに」と言ったのを聞き、
なんと自分が彼女を拉致して逃げます。
ところが、ソタの馬で逃げようとしたため、馬が勝手にヘラクリオ卿のアジトに戻り、
結局2人とも捕まって、ララは拉致されてしまうのです。

ララの誘拐を知ったジャスティンは、タリアと共にヘラクリオ卿のアジトに乗り込みます。
アジトにはメルキアデスに案内してもらうが、彼がアジトの場所を知るはずなく…。
それでも適当に描いた賢者の塔の地図が的中していたこともある彼の勘は凄まじく、
適当に案内してもちゃんとヘラクリオ卿のアジトに着いちゃうんですよね。
ジャスティンとタリアはソタやクロレックス卿をぶちのめしますが、多勢に無勢で…。
しかしアジトの外で待機していたメルキアデスが、適当にドラゴンの召喚魔法を唱えると、
なんと空からドラゴンが、…いや、ドラゴンのようなワニ、グスタボが飛んできて、
火炎放射でヘラクリオ卿の手下を一掃するのです。
まさかのグスタボ再登場は痛快でしたが、近くに賢者ブラウリオはいないのに、
リモコン操作なはずの飛行や火炎放射が出来るのは不思議です。
剣の師匠でもある賢者ブルッチャーも助太刀に現れて、ヘラクリオ卿と一騎打ちに。
(ブルッチャーが来てるなら、ブラウリオも近くまで来てたのかも?)
しかし僅かに力及ばず、ヘラクリオ卿に剣で刺され負傷してしまいます。

その後、ジャスティンがヘラクリオ卿と一騎打ちすることになりますが、
意外にもジャスティンが優勢で、ヘラクリオ卿から祖父の剣も奪い返します。
激闘の末、ヘラクリオ卿は滝から転落して死亡(?)。
王国を救ったジャスティンは女王から騎士の称号を与えられることになりますが、
そのためにはまず騎士を違法とする法律を廃止しなくてはいけません。
しかし女王の主任弁護士である父が、廃止の署名を躊躇っており…。
息子ジャスティンが父ローランド卿と同じ運命を辿ることを懸念しているらしく、
その父の気持ちを察したジャスティンは、騎士の称号授与を辞退…。
…しようとした時に、父が廃止の署名をしたため、晴れて騎士になるのです。
結局、息子の気持ちを汲んで、父が折れたわけですね。
まぁこんな立派な授与式開いておいて「やっぱやめた」は無理ですね。
偉大な騎士になったジャスティンに、憧れのララも惚れてしまいますが、
当然ながら彼はタリアを選び、2人はキスしてハッピーエンドです。

予想以上に面白い作品で満足しました。
スペインのCGIアニメもなかなかやるものです。
日本ではそう見る機会はないですが、今後にも期待したいです。

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