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カムバック!

今年は昨年より映画鑑賞本数が2割ほど減っているのですが、
映画館に行く回数はあまり変わってないです。
というのも、ハシゴをあまりしなくなったんですよね。
ハシゴで観た作品は、どうしても印象が薄くなってしまうと感じるようになり、
それが勿体なくて、ハシゴはなるべく避けるようになりました。
しかしシネリーブル梅田で明日まで開催されている
「シッチェス映画祭ファンタスティック・セレクション」のような期間限定企画だと、
そうも言ってられず、ハシゴすることになってしまうのですが…。

シネリーブル梅田では「シネマ de ハシGOGO」なるキャンペーンもやっています。
今週はやっていないみたいなので不定期(もしくは終了した?)なのかもしれませんが、
例えば音楽映画繋がりで『グッバイ・アンド・ハロー』と『FRANK -フランク-』など、
映画館側が提案した2本の映画の組み合わせをハシゴすると、
ホットコーヒーなどの特典が貰えるという粋なキャンペーンです。
そういうキャンペーンがあると、もしどちらも観たい映画だった場合には、
ちょっと頑張ってハシゴしてみようと思うかもしれませんね。
今のところその恩恵に与る機会はありませんでしたが…。

ということで、今日はシネリーブル梅田で鑑賞した映画の感想です。
残念ながら「シネマ de ハシGOGO」の対象作品にはなりませんでした。

カムバック!
Cuban Fury

2014年10月25日日本公開。
ニック・フロスト原案・製作総指揮・主演のロマコメ。

少年時代は天才サルサダンサーとして活躍するも、いじめが原因でダンスを封印したブルース(ニック・フロスト)は、至って普通の毎日を過ごしていた。そんなある日、アメリカから赴任してきた美しい上司ジュリア(ラシダ・ジョーンズ)に夢中になるが、彼は見つめる以外に何もできなかった。しかし、ジュリアがサルサダンサーであることを知ったブルースは、彼女の気を引くため25年ぶりにサルサに挑む。(シネマトゥデイより)



エドガー・ライト監督、サイモン・ペッグ主演のコルネット三部作で、
(『ショーン・オブ・ザ・デッド』『ホット・ファズ』『ワールズ・エンド』)
ペッグの相棒役として知られるニック・フロストの主演作となる本作。
『宇宙人ポール』などでも共演し、もうニコイチかと思うほど
ペッグの相棒役を務めているフロストですが、
ハリウッド大作にも単独でガンガン出演するペッグと違って、
ペッグとの共演作以外にそれほど目に付く活動がない気がします。
準主演、いやW主演といっても過言ではないコルネット三部作の人気を鑑みれば、
もっと引っ張りダコでもおかしくないような気がするのですが、
フロストは単独主演作自体、本作がほぼ初めてかもしれませんね。
やっぱり、世間からはペッグのバーターと思われているのかな?
かく言うボクも、フロストの単独主演ではちょっと物足りない気がして、
やっぱりペッグあってのフロストなのかなとか思っちゃいます。
本作にはペッグが友情カメオ出演していますが、ほんの一瞬のシーンなのに、
劇場が最も沸いたのもそのシーンで、物足りなく思ったのはボクだけじゃないようです。

本作は内容としてはなかなか楽しめるロマコメですが、
ペッグ共演作のようなカルトフィルム感が薄く、誰でも安心して楽しめる反面、
ちょっと王道のロマコメすぎて、もっとヒネリがほしいと思ったりもします。
本作を簡単に評するとしたら、イギリス版『Shall we ダンス?』で、
主人公が社交ダンスが趣味の憧れの女性の気を引こうとダンスを始める話です。
でもはっきり言って、『Shall we ダンス?』の方が断然クオリティが高いです。
とにかく本作は肝心のダンスシーンがあまりにお粗末です。
本作で扱われるダンスはサルサが中心ですが、フロストがサルサを踊れないためか、
彼のダンスがあまりに陳腐すぎます。
ボディダブルでプロが踊っているところはちゃんとしていますが、
彼の顔が映ってる(ボディダブルが使えない)シーンでのダンスは酷いものです。
サルサはステップが特徴的なため、上半身だけのカットがやたら多いし、
全体的に動きが重くてキレがありません。
それでも世界最高峰のサルサを踊っているという設定なのだから厳しいです。
カット割りや演出で誤魔化せると思ったのかもしれませんが、
せめてもう少し練習してから撮影に入れよ、と思ってしまいました。

でも王道のロマコメではありますが、物語自体は悪くないです。
個性的な登場人物との絡みや、アホな同僚との三角関係は笑えます。
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』や『ブルース・オールマイティ』など、
フロストらしい映画オマージュネタも散見できて楽しいです。
まぁ物語だけで比べても、やはり『Shall we ダンス?』の方がよく出来ているし、
(『舞妓はレディ』で再登場したことも記憶に新しい)
竹中直人演じる名物キャラに勝るほどの個性的なキャラもいませんでした。
うーん、なんだか本作を観たら、もう一度『Shall we ダンス?』が観たくなりました。
以下、ネタバレ注意です。

天才サルサダンサーのブルース少年は、妹サムをパートナーにして、
鬼コーチのロンのもと、英国のサルサ大会の優勝を総なめにします。
しかし優勝を確実視されていた全国選手権大会を前に、
彼はイジメを受けてしまい大会を棄権、そのままサルサもやめてしまいます。
サルサのスパンコール付き衣装を「女みたい」とバカにされてイジメられたので、
思春期の彼は、男なのにサルサを踊ることが恥ずかしくなっちゃったんですね。
でもせっかくの才能をそんなことでふいにしちゃうなんて勿体ないです。

それから25年後、中年になったブルースはサルサとは全く縁のない生活を送り、
工業用機械のメーカーに勤務しています。
ブクブク太って恋人もおらず、残念な友達とつるむ冴えない毎日です。
サルサはやめたにせよ、毎日自転車で出勤しているみたいだし、
スポーツクラブにも通ってるみたいなので、あんなにデブるとは思えませんが…。
そんなある日、アメリカから美人な女性部長ジュリアが転勤して来ます。
ブルースは一目惚れしますが、上司だし美人だし、自分にとっては高嶺の花で…。
しかしいつものように残念な友達とスポーツクラブのパブで飲んでいると、
そこでジュリアを見かけ、後を付けると彼女はサルサ教室に入って行き…。
「彼女はサルサが好きなのか」と思ったブルースは、再びサルサをやろうと決心し、
サルサの勘を取り戻そうと、かつての師ロンのもとを訪ねるのです。
そんなことで四半世紀も避けていたサルサを再び始めるとは考えにくいですが、
ロマコメとはそういうものだから仕方ないですね。

師ロンの経営するバー兼サルサ教室「エル・コラソン」を訪ねたブルースですが、
ロンは大事な大会前にサルサを投げ出したブルースに遺恨があり、冷たく接します。
それでもサルサ教室に参加することになりますが、インストラクターはロンではなく、
教えている内容も初心者向けの基礎中の基礎で…。
ブルースはロンにプライベートレッスンしてくれるように頼むのですが、
上級クラスの指導をしているアリシアとダンスさせられることに。
しかしブルースは世界選手権優勝者アリシアのダンスに全くついていけず…。
そりゃ四半世紀もブランクがあれば、基礎すら覚束ず、当然の結果ですね。
ロン曰く、アリシアのサルサダンスはキャバレースタイルというものらしいです。
おそらくブルースのダンスは(原題から)キューバンスタイルと思われますが、
どうせサルサを題材にするのなら、そのスタイルの違いや、
そもそもサルサとはどのようなダンスなのかを少しくらい説明してほしいです。
劇中にディスコに行くシーンがあるのですが、そこでみんなが踊っているのも
サルサだったのでしょうが、ボクにはレゲエダンスに見えたし、
サルサのHow-Toが少しでもあれば、もっと興味深い作品になったはず。
まぁ原案も手掛けた主演フロストがサルサをまともに踊れていない状態なので、
彼もサルサのことなんか何も知らないのかもしれませんが…。

アリシアに完敗して以来、真面目に教室に通うようになったブルース。
ある日、教室で知り合ったゲイのイラン人ビジャンと一緒に、
件のディスコに踊りにいくことになったのですが、ディスコにはロンもいて、
「下手なダンスでフロアを汚すな」と罵られてしまうのです。
すると怒りでブルースの火が付き、一気に昔のサルサの勘を取り戻します。
ロンもそれを狙っての叱責だったわけですが、そんな一気に上達してしまう展開は、
ちょっとチートっぽくて現実味がないし、ご都合主義すぎますね。
しかし火が付いた直後、フロアでジュリアが同僚ドリューと踊ってるのを見かけ、
一気に鎮火し、またサルサをやめてしまいます。
同僚ドリューはブルースがジュリアに気があることを知っているのに、
その恋路を邪魔し、彼女に手を出そうと考えている嫌な奴です。
チャラ男で下半身に脳みそがあるような下衆ですが、なぜか女性にはモテるみたい。
でもあんなアホだと仕事はロクに出来なさそうで、上司には嫌われそうだけど…。

ある日、ブルースはロンから「人にどう見られるか怖がっているだけだ」と指摘され、
目が覚めたブルースは、それ以降猛、人目を気にせず特訓をするようになります。
そして、完全に復活した彼は、サルサの大会「サント・ヴィート」に出場することに。
その大会にジュリアも誘うつもりですが、まずその前に、
恋のライバルの同僚ドリューとダンスバトルで決着を付けることに。
全盛期の状態に戻ったブルースにド素人のドリューが敵うはずありませんが、
実際にドリューは負けるものの、意外といい勝負になるんですよね。
そこは圧勝しなきゃおかしいだろって感じですが、正直ボクの目から見ても、
フロスト演じるブルースのダンスはド素人といい勝負になるレベルでした。
ダンス中に車のルーフから飛び降りたりして派手さを演出していますが、
その程度の誤魔化しでは誤魔化しきれていません。

ドリューを倒し、ジュリアを誘いに彼女の自宅まで行ったブルースですが、
彼女の部屋にパンツ一丁のドリューが居て、2人はそういう関係なのかと考え、
ショックを受け、落ち込んでしまい大会への出場もやめようと考えます。
ドリューは商談成立祝いでジュリアの自宅に招かれていただけなのですが、
実はそのお祝いにはブルースも招待するはずだったのですが、
ジュリアと2人きりになりたいドリューがブルースに伝えてなかったみたいで…。
ホントにどうしようもないクソ野郎ですが、そのことが彼女にバレ、
更に関係を迫ろうとしたことが彼女の逆鱗に触れ、左遷させられることに…。
このアホの下衆野郎ドリューの顛末にはちょっとスッとしました。

落ち込むブルースに、妹サムが「一緒に大会に出場しよう」と励まします。
それで失恋のショックから立ち直れるとは思えませんが、
意外にもブルースはサムと出場することにします。
サムもバーで働いているし、四半世紀のブランクがあるはずなのに、
四半世紀ぶりに復活した兄妹ペアは息ピッタリで、難なく決勝進出してしまうのです。
準決勝ではあのアリシアのペアとガチンコ勝負で一歩も引きませんが、
いやいや、猛特訓したブルースはまだしも、久々にサルサを踊るサムがパートナーでは
そんなに上手くいくはずないと思うんですけどね。
それにどんどん脱落していったモブダンサーの方が断然上手で、
モブの出場ペアの繰り出す大技についつい目が行ってしまい、
ぶっちゃけ、あまりブルースのダンスは見てなかったかも…。

決勝のインターバルで、ジュリアが会場にいるのを発見したブルースは、
決勝で一緒に踊ってほしいと彼女を誘ってペアになるのです。
ジュリアは現役のサルサダンサーとはいえ、即席にもほどがあるペアで、
そんな即興でもサルサって踊れるものなのか疑問すぎるでしょ。
(お払い箱にされた妹サムも可哀想じゃないですか。)
しかもジュリアと同僚ドリューとの関係の誤解もちゃんと解けたとは思えないのに、
それでも彼女を誘うのであれば、あんなに落ち込むこともなかったのでは?
結局優勝はできませんでしたが、憧れのジュリアと踊れてハッピーエンドだったものの、
どうも釈然としない気持ちが残るラストでした。

まぁサイモン・ペッグなしのニック・フロストのコメディならこんなものか。

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