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ストリートファイター 暗殺拳

3月に公開された映画『LEGO(R)ムービー』が面白かったので、
来月発売のゲーム『LEGO(R)ムービー ザ・ゲーム』を買おうか悩んでいます。
いわゆるマルチプラットホームで、PS4、PS3、WiiU、3DSの4機種で発売されますが、
どう考えても最新据置機PS4と携帯機3DSが同じゲーム内容になるとは思えません。
公式サイトにも機種によって何が違うのか書かれておらず、
ボクは3DS版を買いたいけど、内容がショボかったら嫌だなと躊躇しています。
ゲーム原作の映画はよく観るけど、映画原作のゲームは初めて買うのも少し不安です。

ゲーム原作の映画と言えば、『テトリス』が映画化されることが話題になってますね。
ストーリーもない落ち物パズルをどうやってSF大作に実写化するのか気になりますが、
ディベロップメント・ヘルに陥ることは避けられないと思います。(つまり実現しない。)
もし実現しても『バトルシップ』のように全くゲームと関係ない内容になるでしょうね。
ただでさえテレビゲームの実写化企画はポシャることが多い印象ですが、
6月頃に発表された『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』はぜひ実現してほしいです。
アニメと実写を融合した『スマーフ』方式になるそうで、それなら可能だと思えますが、
悪役ドクター・エッグマンをアニメにするか実写にするかがポイントになりそうですよね。
『スマーフ』の悪い魔法使いガーガメルは実写でしたが…。

ということで、今日はゲームの実写化映画の感想です。
昨日今日は台風のせいで映画も観に行けなかったので、久々にDVDの感想です。

ストリートファイター 暗殺拳
Street Fighter Assassins Fist

2014年8月2日日本公開。
人気格闘ゲーム『ストリートファイター』を実写化したマーシャルアーツ映画。

古来の秘拳、暗殺拳の達人である剛拳(小家山晃)の人里離れた道場で日々格闘術の修行に励むリュウ(マイク・モー)とケン(クリスチャン・ハワード)。しかし、二人はいつまでも「波動」の力を学ぶことが出来ず苛立っていた。師匠である剛拳は二人にこの力の扱い方を教えるか迷っていたが、とうとう二人に伝授することを決意し、嘗ての自分の師、轟鉄(伊川東吾)の道場に二人を導く。轟鉄の道場で二人を鍛える剛拳。その中で彼は弟、豪鬼(ガク・スペース)と共に修行に励んだ遠い昔の日々に思いを馳せるのだった・・。轟鉄に師事していた若き日の剛拳(尚玄)と豪鬼。轟鉄の姪、さやかと共に四人で家族のように暮らしていた。しかし、豪鬼は強さを求めるあまり、‘殺意の波動’に目覚めてしまう。(公式サイトより)



本作はカプコンの格闘ゲーム『ストリートファイター』を実写化した作品ですが、
ボクも小学校の頃にゲームセンターで『ストリートファイターⅡ』に出会って以来、
高校の頃まで主に『ストリートファイターZERO』シリーズに嵌りました。
『ストリートファイターⅢ』はリュウ、ケン以外のキャラが一新されてしまったし、
システムが複雑化してついていけなくなり、ゲーセン通いも卒業して、
『ストリートファイターⅣ』はほとんどプレイしたことはありません。
今となってはプレイしている格ゲーは『MARVEL VS. CAPCOM』シリーズだけですが、
そこに参戦しているリュウはよく使います。
(というか、カプコンサイドのキャラはリュウしか使いません。)
本作はそんなリュウの修業時代に焦点を当てた物語となっています。

過去に同ゲームは、1994年にガイルを主人公とした『ストリートファイター』、
2009年に春麗を主人公とした『ストリートファイター ザ・レジェンド・オブ・チュンリー』と、
2度にわたりハリウッドで実写化されていますが、お世辞にも出来がいいとはいえない、
むしろ無かったことにしてほしいほどの駄作でした。
原作ゲームの実質的主人公であるリュウを差し置いて、
ガイルや春麗を主人公に据える時点で原作ゲームへの理解のなさを窺えますが、
その点、本作はリュウが主人公とまでは言えないものの、
リュウ周辺に焦点を置いて実写化されているのに好感を持ちます。
しかも本作の原作への理解は、ボクの理解を完全に超えており、かなりコアです。
ある程度は理解しているつもりでしたが、『ストZERO』止まりのボクなんかとは違い、
監督は原作ゲームが本当に好きなのだろうということが窺えます。
日本人ならまだしも、欧米にもこれほどのファンがいたとは…。

本作はイギリス映画で、イギリスの俳優ジョーイ・アンサーが監督していますが、
彼も過去2度実写化されたハリウッド映画には不満だったそうで、
もう任せてられないと自分でメガホンを取ったみたいです。
2010年に短編『ストリートファイター レガシー』を撮り、ネットで公開したそうですが、
自主製作だった短編はおそらくカプコンも通さずゲリラ的に作ったのでしょうね。
原作に忠実なその短編は話題を呼び、再生回数500万回を超える大人気となり、
「これはいける」と本作の製作が本格的に始まったものと思われます。
ただ劇場用映画としてではなく、全13話のネット動画として公開されたみたいで、
それがその後テレビ映画として一本の長編に再編集され、本作に至るみたいです。
日本でも劇場公開されたのはたった1度のみ。
ヒューマントラストシネマ渋谷で8月2日に上映されたのが最初で最後みたいです。
原作ゲームをかじったボクも本作のことは気になっていましたが、
さすがに東京まで観に行くことはできず、ビデオリリースを待つことになりました。
少なくとも実写化された3作の中ではダントツにいい出来だったので、
これが一度だけの上映なんて勿体ないし、もっと拡大公開してほしかったです。
『ザ・レジェンド・オブ・チュンリー』も相当小規模な公開でしたが、
せめて同レベルの公開規模は確保できなかったものかと…。

まぁ全国ロードショーしたとしても、コケるのは目に見えてるかな。
たしか『ザ・レジェンド・オブ・チュンリー』は神戸国際松竹で観ましたが、
小規模公開なので客が集中するかと思いきや貸切かと思うほどガラガラだったので。
『ストリートファイター』に限らず、『KOF』『鉄拳』『DOA』など、
日本の格ゲーの実写化映画は駄作ばかりなので、期待されなくても仕方ないです。
それらは原作ゲームに理解のない人物が、ゲームの人気に乗っかって作っているため、
単なるコスプレアクション映画になり、原作ファンから総すかんされるわけですが、
その点、本作はキャラ設定もかなり忠実に実写化されているので、
原作ファンを敵に回すことはないが、本作の最大の売りは原作に忠実なことなので、
原作ファン以外が観て面白い映画ではありません。
原作ゲームの前日譚的内容なので、一見すると尻切れトンボなラストだし、
一本の物語として成立しているとは言い難い物語です。
以下、ネタバレ注意です。

1987年、和歌山県の山中にある道場で、
リュウとケンは師匠・剛拳から暗殺拳由来の格闘技の修業を受けていますが、
なかなか奥義である波動の修業を始めてくれない剛拳にケンは苛立ちます。
そんなケンのためにもリュウが剛拳に直訴し、静岡県の山中にある道場で、
ついに波動の修業を始めることになります。
剛拳の教える「無の波動」は怒りや焦りを抑えないと使えないのですが、
早く波動を体得したいと焦る血気盛んなケンには向かず…。
ある日、ケンが道場を物色していると「殺意の波動」について記された手記を発見。
それをこっそり読んだ彼は修業中に殺意の波動を使おうとして、剛拳に怒られます。
リュウではなくケンが殺意の波動に関心を持つなんてちょっと意外ですね。

本作はリュウよりもケンの方がメインな印象を受けますが、
やはりイギリスでは白人(アメリカ人)であるケンの方が人気があるのかな?
単純にケン演じるクリスチャン・ハワードが共同脚本を務めているので、
自分の演じるキャラの比重が高くなっているだけかもしれませんが…。
ちなみにリュウを演じるマイク・モーは韓国系アメリカ人俳優です。
日本人を起用してもらえなかったことは残念ですが、
日本にはこの役を演じられるだけの若手アクション俳優はいないので仕方ないか…。
リュウもケンも、外見的には原作のイメージにとても近いです。
師匠・剛拳を演じるのは小家山晃という日本人俳優のようですが、
ちょっと線が細く、原作のイメージとはちょっと違うかな。

リュウとケンといえば、波動拳、昇龍拳、竜巻旋風脚が三大必殺技ですが、
本作は飛び道具系必殺技の波動拳を体得するために波動の修業をする物語です。
手のひらから気功を発射する技で、現実的には絶対あり得ない技ですが、
何気に一番あり得ないと感じるのはジャンピングアッパーの昇龍拳ですかね。
いや、猫ひろしでも使える唯一再現可能な技でもありますが、
実際の格闘では昇龍拳のような対空技なんて、隙が大きいだけで使い物にならず、
こうして実写化されると、最も無意味で変な技に見えてしまいます。
あと「昇龍拳!」とか「竜巻!」とか技名を叫びながら戦うのも実写としては変ですが、
原作ゲームの忠実に再現しているだけなので仕方がないかな。

殺意の波動の手記は剛拳の弟、豪鬼が伝承から書き写したものでした。
遡ること1956年、剛拳と豪鬼の兄弟は、暗殺拳の宗家・轟鉄の養子として、
殺意の波動の修業を行っていました。
ボクはリュウたちの師匠の師匠に当たる轟鉄のことは全く知りませんでしたが、
本作オリジナルではなく、ちゃんと公式設定としてあるみたいですね。
轟鉄は帝国陸軍少佐として硫黄島の戦いに参戦していたみたいですが、
その時、部下だった剛拳と豪鬼の父が戦死し、帰還後、2人を引き取ったみたいです。
そんな太平洋戦争を絡めた設定は、さすがに原作ゲームにはないと思いますが、
もし殺意の波動を極めた轟鉄が本当に硫黄島の戦いに参戦していたら、
戦局は違ったものになっていたでしょうね。

殺意の波動は非常に危険なもので、勝手に練習することを禁じられていましたが、
血気盛んな豪鬼は、こっそり暗殺拳の伝承を読み、それを書き写して練習します。
まるでケンみたいですが、師匠・剛拳に怒られて反省するケンとは違い、
豪鬼は轟鉄に反発し、殺意の波動に魅了されてダークサイドに堕ちていき、
ある日の修業中に兄・剛拳を殺意の波動で殺しかけ、轟鉄から破門されます。
道場を去った豪鬼は、殺意の波動を極めるべくひとり山籠もりをして、
暗黒の波動を身に付けることで殺意の波動を体得するのですが、
暗黒の波動によりその姿は悪魔のように変貌してしまいます。
もともと豪鬼を演じていたのはアジア系俳優でしたが、
悪魔(AKUMA)化してからはコーカソイド俳優にチェンジしていますね。
あの原作の風貌を自然に再現するにはアジア系では難しかったのかもしれません。

殺意の波動を極めた豪鬼は轟鉄を最終奥義・瞬獄殺で轟鉄を殺害します。
轟鉄が波動拳を放った時に瞬獄殺を使うのですが、
瞬獄殺は飛び道具系必殺技をすり抜けられるというゲームの特性を熟知した展開で、
監督は本当に原作ゲームのファンなんだなと感心しました。
背中に「天」と浮かび上がる決めポーズや、決め台詞「これぞ滅殺」も原作のままで、
正直そこまで忠実にしなくてもいいのにと思うほどのコダワリです。
剛拳は殺意の波動によってダークサイドに堕ちた豪鬼の二の舞にならないように、
殺意の波動を調和させた無の波動を独自に開発し、
後に弟子となるリュウとケンに教えることになるわけです。

時代は1987年に戻ります。
リュウとケンが小川に水汲みに行っている間に、
道場の剛拳のもとに豪鬼が現れ、勝負を挑もうとします。
暗殺拳の継承者はひとりと決まっているため、剛拳と決着を付ける必要があるようです。
一子相伝の暗殺拳・北斗神拳みたいな感じですね。
しかし異変を察知したリュウとケンが道場に戻って来たため、勝負はお預けになります。
当然、継承者はひとりなため、リュウとケンも決着を付けなくてはならず、
その一年後に2人は対決することになるのです。
まぁ剛拳はそれほど継承者ひとりという掟に拘ってはいないみたいなので、
2人の対決は修業の卒業試験的な儀礼でしかないみたいですが。

その時点では2人とも波動拳も体得しているものの、ケンは無の波動が苦手だったので、
対決はリュウが優勢になるかと思いきや、ケンのかかと落としが決まり、リュウはダウン。
ところが、立ち上がったリュウは暗黒の波動を纏っていて…。
原作通り、殺意波動に目覚めるのはリュウの方だったわけですね。
殺意の波動に興味を抱いていたケンならまだしも、
リュウが目覚めるのは唐突すぎる展開な気がしましたが、
どうやらリュウは豪鬼と何か関係があるみたいです。
というか、幼い頃に森で謎の老人に拾われて剛拳に預けられた身元不明のリュウですが、
豪鬼と轟鉄の姪サヤカの間に生まれた子だと暗に示しているのでしょう。
原作でも詳細な出自は明らかにされていないリュウですが、
豪鬼との血縁関係があるという噂はあり、本作もそれを踏まえているのでしょう。
ケンに向かって殺意の波動による波動拳を放ったリュウですが、
ケンはカウンター気味にファイヤー昇龍拳を繰り出し、リュウをKOします。
原作でも昇龍拳には無敵時間があり、飛び道具をすり抜けられますからね。
頭を怪我したリュウに、ケンは自分の髪を結んでいるリボンで包帯をします。
リュウのトレードマークである赤い鉢巻がケンからもらったものというのも公式設定ですが、
いやー、芸が細かいですね。

意識を取り戻したリュウは、ひとまず殺意の波動も消え去っていました。
剛拳は2人に武者修行に行くように言い、2人を送り出して本作は終了しますが、
「あれ?豪鬼との決着は?」って感じですよね。
剛拳が豪鬼に殺され、リュウが師匠の復讐をする展開になると思ったのですが、
本作はあくまで原作ゲームの前日譚的内容なので、
リュウが豪鬼と戦うのはまだ先のことということでしょう。
せめて剛拳が豪鬼に殺されるところまで描いてもいいんじゃないかと思いましたが、
ボクがゲームをしていた頃には剛拳は豪鬼に殺された設定になっていたけど、
『ストⅣ』で剛拳が参戦しているので、剛拳は死んでいないことになったみたいで、
本作でも剛拳の死を描くのはやめたのかもしれません。
剛拳どころか、その師匠である轟鉄も豪鬼に殺されていないかもしれません。
劇中で幼いリュウを剛拳に預けた謎の老人や、劫魔とかいう名前の爺さんは、
生きていた轟鉄の仮の姿なのではないかと思われます。
劫魔は原作ゲームの日本ステージのBGMである「リュウのテーマ」を作曲したり、
ケンを「へなちょこ外人」とおちょくったりする変な爺さんで、
轟鉄とは全く性格が違いますが、演じているのは同じ伊川東吾ですから、
単なるひとり二役をしているだけとは考えにくいです。

しかし原作ゲームのBGMまで取り入れるなんて、本当に原作愛に溢れていますが、
やはり尻切れトンボの展開は、一見客には不可解な終わり方だと思います。
完全に原作ファンによる原作ファンのための映画です。
本作が好評だったのかどうかはわかりませんが、続編も動き出しているみたいです。
ただ剛拳と豪鬼の決着や、リュウがムエタイ王者サガットに挑む話ではなく、
過去の実写化2作の主人公だったガイルや春麗に焦点を当てた話になるらしく、
『ストⅡ』をベースにした悪の秘密結社シャドルーとの戦いが描かれそうかな?
そんな内容だったら物語にはあまり期待が持てませんが、
春麗が原作の風貌を忠実に再現されるなら、観ないわけにはいきませんね。
続編『Street Fighter: The World Warrior』は2015年以降の公開を目指し、
鋭意製作中だそうです。

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