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ファーナス/訣別の朝

たぶん本作で、今年劇場で観た映画150本目になると思います。
ちょうど一年の3/4が過ぎたところなので、年間200本ペースですが、
これでもかなり鑑賞本数を絞っているつもりです。
現に昨年は250本観たので、年間50本以上は削れる予定でいます。
昨年に比べて映画料金も1本あたり平均100円ほど上がってるし、
増税やインフレによる出費増もあって、遊興費である映画代を抑えざるを得ません。
でも洋画は観たいので、削るのは主に邦画になっちゃいます。
今年は(選別した影響もあるでしょうが)面白い邦画が多かったので、
邦画ももっと観たいところですが、背に腹は代えられず、残念です。
もしかしたら、今月は邦画を一本も観ないことになるかもしれません。

ということで、今日はもちろん洋画の感想です。
洋画は邦画よりも打率が高いが、全てが邦画より面白いわけではありませんね。
限られた鑑賞機会を無駄にしてしまう洋画もあります。

ファーナス/訣別の朝
Out of the Furnace

2014年9月27日日本公開。
クリスチャン・ベール主演のスリラー。/

寂れた鉄鋼の町ブラドックで育ったラッセル(クリスチャン・ベイル)は、製鉄所で勤務しながら高齢の父の世話をしている。一方、彼の弟ロドニー(ケイシー・アフレック)は、イラク戦争のトラウマを抱えて鬱屈(うっくつ)した日々を送っていた。ラッセルは平穏な日々に満足していたが、ある晩、予想外の事件が起き……。(シネマトゥデイより)



本作は『クレイジー・ハート』で鮮烈な監督デビューした
スコット・クーパーの第二回監督作品ですが、
どうやらデビュー作はまぐれ当たりだったみたいです。
本作は製作費2200万ドルもかかっていますが、全米公開で回収できたのは半分、
世界総興収でも1400万ドルに止まり、見事にコケていますが、
「そりゃそうだろ」と思うような、全く面白味のない作品です。
とにかく全く盛り上がりに欠けるため、退屈で眠たくて、
それでも頑張って最後まで観ましたが、結局寝た方が有意義だったと思います。
あまりに引っ掛かりのない内容だったため、観たそばから忘れはじめ、
明日にはもうほとんど内容は覚えていないかもしれません。

主演はクリスチャン・ベイルですが、
ボクは自分が思った以上に彼のことをまだ許せてないみたいです。
何が許せないかって南京事件を題材にした中国の超反日映画
『The Flowers Of War』(日本当然未公開)に主演したことに決まっていますが、
その怒りのせいで『ダークナイト・ライジング』も『アメリカン・ハッスル』も楽しめず…。
でもその反日映画が問題になったのは、もう3年も前のことなので、
怒りも随分冷めたかと思っていたのですが、本作で彼の顔を見るなり再燃しました。
「コイツ、何をヌケヌケと日本のスクリーンに映ってやがんだ」と…。
本作が面白ければまだマシでしたが、クソつまらない苦痛な時間だっただけに、
彼に対する悪感情は更に加速します。
ベイルは役作りの鬼と呼ばれるほど、俳優としての技量は素晴らしいし、
バットマン役だったこともあり、アメコミ映画ファンのボクも好きな俳優だっただけに、
今後も彼の出演作を観るたびに、怒りがこみ上げてくるのかと思うと辛いです。
次回作からバットマン役を降板したことで、残念がる声も多いですが、
そんな理由からボクは歓迎しています。
ちなみに新しいバットマンはベン・アフレックになりましたが、
本作ではベンの弟ケイシー・アフレックと、ベイルは兄弟役で共演しています。

ベイル主演であることは感情的にマイナスだったのは否めませんが、
それを度外視しても本作がつまらない作品なのは間違いないです。
ダメな主な点は、本作は弟を殺された主人公が仇討する復讐劇ですが、
まず弟が殺されるまでがダラダラと長く、本題に入る前にダレる。
弟が殺される理由が不明瞭すぎて感情移入できない。
そして復讐方法がつまらなさすぎて盛り上がらないことです。
あと弟がイラクの帰還兵で、そのせいでまともな職につけないという、
中途半端な社会風刺も鼻について鬱陶しかったです。
以下、ネタバレ注意。

製鉄所に勤めるラッセルですが、飲酒運転で交通事故を起こします。
急に脇道から車が飛び出してきてぶつかった感じでしたが、
その車には後部座席に子供がひとり乗っていただけなので不可解な状況ですが、
その子がサイドブレーキでも降ろして坂道を転がってしまったということかな?
子供を殺してしまい、刑務所に入れられるラッセルですが、
刑期を終えて出所すると、弟ロドニーの様子がおかしくなっていて…。

ロドニーはイラク戦争での経験でまともな職につけない精神状態で、
なぜかわかりませんがボクシング賭博の八百長試合をしています。
イラク戦争で強いられる暴力的な体験で病んでいるのに、
なぜ帰還してまでそんな暴力的なことに身を投じるのか全く理解できず、
社会風刺的に描かれてはいるが、ただ働きたくないだけなんじゃないかと思えます。
(国のせいで働けなくなった、みたいなユトリ丸出しな発言も…。)
どうもバーの経営者ペティからの借金を返すためにやっているみたいですが、
その借金もギャンブル(競馬)で作ったものなので自業自得です。
でもロドニーは嫌々やっているわけでもなく、もっと危険で稼ぎのいい
ラマポ山地のボクシング賭博に出場したいとペティに頼みます。
ペティは、ラマポは危険すぎるからやめとけと言いますが、
どうしても出場したいと聞かないので仕方なく連れていくことに…。
一方その頃、主人公ラッセルはと言えば、元カノと寄りを戻そうとしたり、
叔父と鹿狩りに行ったりと、展開上どうでもいいことで時間を費やします。

ペティはラマポのボクシング賭博の元締デグロートに借金がありますが、
ロドニーを八百長試合で負けさせれば借金帳消しにしてもらう約束を取り付けます。
デグロートは金とドラッグに目がない、かなり危険な男という設定ですが、
その危険さを示すためのエピソードが本作の冒頭にあります。
ドライブインシアターで無意味に女性を暴行するというシーンでしたが、
危険というか迷惑という印象で、あまり彼の危険さが伝わってきませんでした。
ロドニーは八百長試合に出場しますが、試合中にエキサイトしてしまい、
あやうく相手選手をKOしかけるが、ギリギリ自制心を取り戻して負けます。
これでペティの借金が帳消しになるはずでしたが、その帰り道に、
ペティとロドニーはデグロートに殺害されてしまうのです。
デグロートは借金帳消しの約束を反故にするために彼らを殺したはずですが、
そもそも債務者を殺しちゃったら金も返ってこないのに理解できません。
ロドニーは口封じで殺されただけだと思いますが、
そもそもデグロートが彼を試合に出すメリットもわかりませんよね。
強い選手ではなく、ただ負け役が欲しいなら他に沢山いるだろうに…。

ペティとロドニーの遺体は山中に埋められますが、
都合がいいことにペティが殺される時に、たまたまケータイが繋がっていて、
その様子がたまたまペティのバーの店長の留守電に入っており、ペティ殺しが発覚。
その後たまたま猟犬が遺体を掘り起し、ロドニー殺しも発覚します。
兄ラッセルはデグロートを探し出し、ドラッグを餌に彼を呼び出し、猟銃で復讐します。
ラッセルはデグロートを射殺したと思ったのですが、
ラストにダイニングで寛ぐ彼の姿が挿入されエンドロールに…。
つまりラッセルは逮捕されていないということを示していると思うのですが、
これはデグロートを殺さなかったということなのか、
はたまた現場にいた知人の警官が見逃してくれただけなのか、
いまいち判然とせず、気持ち悪い幕引きだと思いました。
どちらにしても、普通に銃で復讐するなんて全く面白味がないです。

ご都合主義な出来の悪い物語で、テーマ性も娯楽性もない退屈な映画でした。
もうこの監督には何も期待できませんが、クーパーの第三回監督作は
ジョニー・デップ主演らしいし、たぶん観ることになるかな。

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