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アバウト・タイム 愛おしい時間について

いつの間にか、オータムジャンボ宝くじが発売していることに気づきました。
今年から年5回のジャンボ宝くじは毎回10枚だけ買うことにしています。
(でも本来はグリーンとオータムはジャンボ宝くじではないらしいです。)
なので今回も10枚買ったのですが、買う時に財布の中に前回買った
サマージャンボミニが10枚、封も切らずに入っていたので、
300円は当たってるはずだと思って窓口で確認してもらうと、
なんと5等6000円が当たってました。(計6300円です。)
もちろん1等60000000円狙って買っているので、その1/10000ですが、
5等以上が当たったことはなかったので嬉しかったです。
うち3000円でオータム10枚買って、残りは映画代にでもします。
というか、もうそれを使って映画を1本観ました。

ということで、今日は当籤金で観た映画の感想です。
本作の主人公の能力があれば、宝くじ当てるのも簡単なのかな?

アバウト・タイム 愛おしい時間について
About Time

2014年9月27日日本公開。
リチャード・カーティス監督の引退作となるロマンティックコメディ。

自分に自信がなく恋人のいないティム(ドーナル・グリーソン)は21歳の誕生日に、父親(ビル・ナイ)から一家の男たちにはタイムトラベル能力があることを告げられる。恋人を得るため張り切ってタイムトラベルを繰り返すティムは、やがて魅力的な女性メアリー(レイチェル・マクアダムス)と恋をする。しかしタイムトラベルによって生じたアクシデントにより、そもそもメアリーと出会っていなかったということになってしまい……。(シネマトゥデイより)



本作は『ラブ・アクチュアリー』の監督によるブリティッシュ・ロマコメですが、
ボクはロマンス映画はそれほど好きではないので、
全米ヒット作など話題作以外はあまり観ないのですが、
本作は単に男女の恋を描いただけの物語ではなく、
タイムトラベルを題材にしたSF映画でもあるところに惹かれて観に行きました。
ある青年が素敵な女性と出会うが、その後、過去にタイムスリップしたことにより、
未来が変わってしまい、その女性と出会ってなかったことになるという物語で、
過去を改変したことで未来がよくない方向へ変わってしまうという、
傑作SF映画『バタフライ・エフェクト』のようなストーリーかと期待しました。
しかしそんなハードな展開はなく、青年はタイムスリップを使って上手く立ち回るので、
印象としては『時をかける少女』ならぬ「時をかける青年」って感じですかね。

ロマコメと聞いていたけど、実際は恋愛よりも家族愛が描かれており、
ロマコメというよりはヒューマンドラマですが、ロマコメ風味もけっこう利いていて、
笑えるところもけっこう多いし、なかなか感動的な物語でした。
ただ展開に穴が多すぎて、お世辞にもよく出来た脚本だとは言えません。
タイムトラベルものにはタイムパラドックス(タイムトラベルの矛盾)が付き物ですが、
本作はそんな矛盾点があまりに多すぎます。
劇中で説明されているタイムトラベルのルールが全く守られておらず、
あまりに恣意的な展開ばかりなので、そこから紡がれる感動シーンも、
「なぜそうなった?」という疑問が脳内を駆け巡り、素直に感動できません。
もう少しルールを整理しておけば、回避できそうな矛盾なので、なんだか勿体ないです。
感動させる展開ありきで、場当たり的にタイムトラベルのルールを曲げているような、
ご都合主義を感じてしまうんですよね…。
ボクはタイムトラベルSFが好きなので、その設定がどうにも気になりますが、
単にロマコメ、或はヒューマンドラマとして鑑賞できる人なら、
少し「あれ?」と思う程度で素直に感動できると思います。
穴だらけですが大筋ではとても素晴らし物語なので。
以下、ネタバレ注意です。

何の取り柄もない青年ティムは21歳を迎えての新年初日に、
父から呼ばれ、タイムトラベルの力が遺伝していることを告白されます。
暗い所で拳を握りしめて強く念じれば、過去に戻ることができるというのです。
当然「バカバカしい」と信じないティムですが、試しにクローゼットでやってみると、
本当に前日の大晦日のホームパーティに戻ることができたのです。
その後、またクローゼットに入り、元の時間に帰るのですが、
ボクはこの元の時間に戻れる設定は余計じゃないかと思いました。
それこそ『時かけ』のように不可逆なタイムトラベルの方がいいです。
だいたいタイムパラドックスで失敗するのは元の時間に戻れるパターンが多いですが、
本作もその失敗作の二の轍を踏んでしまっていたわけです。

本作のタイムトラベルのルールでは、過去の自分に戻れるだけなので、
自分の生まれる前に行くことは不可能ですが、初のタイムトラベルでいきなり矛盾が…。
大晦日に戻ったティムはクローゼットから出てくるのですが、
それが可能なのは大晦日の時点で彼がクローゼットに入った経験が必要なはず。
初っ端から直前に説明されたルールも守れないなんて呆れてしまいますが、
本作のタイムトラベルのルールはいい加減だから気軽に観てね、
というメッセージだったのかもしれませんね。

ボクがタイムトラベル能力を得たら、まずギャンブルで大儲けしたいと考えるし、
普通は悪いことに使おうと考えてしまうのが人情だと思います。
映画とかドラマだったら、その能力で犯罪と未然に防ぐ英雄的な物語になりますが、
本作のティムは全く邪心も野心もないみたいで、ただ自分が失敗した時に、
テイク2で成功できるようにやり直すためだけに能力を使います。
せっかくの能力が勿体ないと思っちゃいますが、彼はとにかく純粋なのでしょう。
ティムの父も当然能力者ですが、彼も読書の時間が欲しくてタイムトラベルしたりと、
つまらない使い方しかしないので、能力だけじゃなく性格も遺伝したのでしょうね。
何にしても非常に羨ましい能力です。

イギリス南西部の長閑な浜辺で家族と住んでいたティムですが、
就職のためにロンドンに出ることになります。
弁護士になるのですが、おそらく能力のお蔭で常勝無敗です。
タイムトラベル・ロイヤーなんてめちゃめちゃ面白そうな設定ですよね。
タイムトラベルを使ってどんな難事件でも解決してしまう、みたいな。
ところが本作はそんなエキサイティングな展開はありません。
ティムを弁護士にしたのは、法曹界が男社会で出会いがないという、
ロマコメとしての前提のためだけで、そんな生活にウンザリしている折に、
ついに運命の女性と出会っちゃうわけです。

ティムは親友ジェイに誘われて、店内が真っ暗なレストランに行きます。
本当に暗黒で周りが全く見えず、店員は全員盲人という、なんかすごい所ですが、
この店は「ダンス・ル・ノアール」といって本当にロンドンにあるらしいです。
ここならいつでもタイムトラベルできる打ってつけの場所だと思いましたが、
別にタイムトラベルが必要な展開にもならず…。
そこでティムらは女性2人組メアリーとジョアンナと出会います。
もちろん真っ暗で相手の顔も見えませんが、自分に自信がないティムには好都合で、
話も弾んで意気投合し、店の外で待ち合わせることにします。
そんなところに出会いを求めて来た女子なんて、言わずもがなだろうと思いきや、
メアリーはとても可愛らしい子で、ティムは完全に惚れてしまいます。
彼女も満更ではないようで、連絡先もゲットし、ケータイにメモリーします。
メアリー演じるのはレイチェル・マクアダムスでしたが、
「あれ?こんなに可愛かったっけ?」と思うほど本作の彼女は魅力的です。

メアリーとお近づきになれて、ウキウキと下宿先に帰宅するティムですが、
家主のハリーが酷く不機嫌で…。
なんでも彼は舞台の脚本家で、彼の書いた法廷劇の初日が今日でしたが、
クライマックスで弁護士役の俳優が台詞を忘れてしまったらしく、
自信満々だった劇が台無しになってしまったようなのです。
ティムは能力を使って舞台開幕前に戻り、俳優に台本を復習しろと注意します。
そのお蔭で今度は成功、…と思ったら次は検事役の俳優が台詞を飛ばしてしまい、
テイク3でカンペを作って三度目の正直となり、劇も大成功しハリーも上機嫌です。
タイムトラベルを使った、なかなか面白い展開で笑っちゃいました。

しかしティムにとっては笑ってられない状況に…。
過去を変えたことで、メアリーと出会った事実もなくなり、
もちろんケータイのメモリーからも彼女の連絡先が消えます。
諦めきれないティムは、彼女がケイト・モスのファンだと言っていたのを思い出し、
きっと彼女は来るだろうと考え、ケイト・モスの展示会で何日も待ち伏せします。
案の定、メアリーがやって来たので、ティムは速攻話しかけますが、
彼女にとっては初対面なので、当然不気味がられてしまい…。
しかし食い下がり、少し仲良くなりますが、彼女に恋人がいるとわかって…。
ティムがメアリーを何日も何日も待ち伏せていた間に、
メアリーは親友ジョアンナの誕生パーティで今の恋人と出会ったみたいです。
恋人はチャラ男でしたが、メアリーは身持ちが固そうに見えたけど意外と軽いかも。
当然ティムは能力を使ってジョアンナの誕生パーティに忍び込み、
その男よりも先にメアリーに話しかけ、2人でパーティを抜け出します。
ケイト・モスの話で意気投合し、そのまま彼女の部屋に行き、セックスしちゃうのです。
彼女にとっては初対面のティムとヤルなんて、やはり軽いかも…。
でも初めてのセックスはあまりうまくいかなかったみたいで、ティムはまた能力を使い、
テイク3では彼女もビックリの大満足のセックスとなります。
ティムの性欲と上達速度は半端ないですね。

で、2人はラブラブになるのですが、まだ上映一時間くらいしか経ってない感じで、
もうロマンスが成就するなんて、ロマコメとして早すぎる気がして…。
もっとタイムトラベルを使って二波瀾くらいあってもよさそうな感じなのに、
こんなにあっさりメアリーをゲットしちゃうなんて意外というか、
目標達成してしまって、この先どんな展開になるのかと…。
…と思ったら、ティムの初恋の相手シャーロットと再会し、恋のライバル登場で、
いよいよ三角関係で盛り上がりそうな流れになってきました。
…と思ったら、一途なティムはシャーロットの誘惑をあっさりと断り、
そのままメアリーにプロポーズしてしまうんですよね。
付き合ってから別れる危機が一度もないままゴールインしちゃうなんて、
ロマコメとして観ていたボクは拍子抜けしてしまいました。
このまままだ半分近くある上映時間、ラブラブな結婚生活をお送りするつもりかと…。

両親への挨拶や結婚式、そして娘ポージーの出産など、
このあたりはタイムトラベルを使った笑えるネタもあったものの、
特に波乱があるわけでもなく、正直中弛み時間が続きます。
しかしポージーの誕生会になり、ついに待望の波乱が訪れます。
その日は家族みんなで集まるはずでしたが、ティムの妹キットカットが来ません。
なんでも恋人ジミーとのケンカが原因で、飲酒運転して事故ったみたいで…。
最愛の妹キットカットは天真爛漫ですが、精神的に危ういところもあるみたいです。
幸いにも命に別条はなく入院することになりましたが、
妹想いの兄ティムは、当然事故をなかったことにしようと考え、
娘が生まれて以来使わなかった能力を久々に使い、妹を助けます。
ティムは妹がジミーと会わなかったことにすればいいと考えて、
妹を連れて彼女がジミーにナンパされた例の大晦日までタイムトラベルするのです。
教えられてなかったみたいですが、ちゃんと妹もタイムトラベルできるみたいです。

妹キットカットがジミーと交際しないように改変し、元の時間に戻りますが、
なんと娘だったポージーが息子に変わっていてショックを受けるのです。
父曰く、少しの時間のずれで、受精のタイミングが変わってしまうため、
子供出産前にはタイムスリップしてはいけないんだとか…。
待ってました、ついにバタフライエフェクトの発生です。
むしろ今まで全くバタフライエフェクトが起こってないことが不思議なくらいです。
例えばティムがケイト・モス展でメアリーと再会した時、
背中を押してくれたのは妹でしたが、妹がジミーと交際せず生活が変わっていれば、
それも起きていなかったかもしれないし、初恋のシャーロットもジミーのイトコなので、
妹がジミーと交際していなければ彼女にも出会ってないことになります。
妹は元の時代に戻ったら、ジェイと交際していると記憶も書き換えられますが、
それならティムの記憶も娘ではなく息子が生まれたと書き換えられるはずで、
そんなにショックを受けるはずはないと思うんですよね。
都合のいい改変だけ起こったり、妹だけの記憶が書き換えられるなんて、
タイムトラベルのルールが恣意的すぎます。

しかしどうにも納得いかないのが次の展開です。
娘ポージーが生まれる前に戻っちゃいけないと知ったティムは、
タイムトラベルで妹の交通事故後に戻ります。
これで妹と一緒にタイムトラベルしなかったことにしたわけですが、
妹が交通事故に遭う過去はすでに改変されているはず。
事故はポージーの誕生会の日なので、もう息子も生まれているはず。
このタイムトラベルが時間を遡る能力ではなく、経験した地点に戻れるのであれば、
その展開も納得できますが、それならばメアリーとの出会わなくなったのも、
出会った地点に戻ればよかっただけの話になりますよね。
その矛盾に比べれば些細なことだが、妹とのタイムトラベルをなかったことにするなら、
別に妹が大怪我する前の交通事故以前に戻れば問題なかったはずです。
ボッコボコに穴だらけのルールでタイムスリップSFとしては悲惨な有様ですが、
とりあえずポージーは娘に戻り、妹も説得してジミーと別れさせて一件落着です。

メアリーとのロマンスも順調で、妹の問題も解決したので、
もうお腹一杯で、そろそろ幕引きかなと思いきや、本作はもう少し続きます。
最愛の父がタバコの吸いすぎで癌になってしまい、余命数週間と知らされるのです。
能力で過去に戻ってタバコをやめさせるのかなと思いきや、
娘が生まれる前には戻れないルールがあるからか、それは諦めたみたいです。
そのまま葬式の日を迎えるのですが、ティムは過去に戻ればいつでも父に会えます。
でもメアリーが「もうひとり子供を作ろう」と言い出します。
父の死後に子供が生まれてしまえば、父の生前に戻ることはできなくなります。
ティムはメアリーが臨月となり、これが最後と覚悟し、能力を使い父に会いに行きます。

普通ならすごく感動的なシーンで、父子ものが好きなボクは号泣のはずですが、
ここでまたしても看過できない矛盾が生じてしまっています。
父と一緒に卓球した時間に戻るのですが、たしかこの場面は、
メアリーが初めて実家に挨拶に来た時で、娘が生まれる前では?
まぁそれ以降にまた卓球していたのかもしれないので、それはまだいいとして、
息子ティムが会いに来るのが最後だとわかった父は、
最後に一緒に浜辺を散歩したいと言うのですが、
なんと2人で10年以上前に戻って散歩するのです。
父がまだ若く、ティムが子供の頃なので、確実に娘は生まれていないのは確実です。
父は「過去を変えないようにうまくやろう」と言うのですが、
気を付ければ過去は変わらないのであれば、これが最後じゃなくても、
うまくやればまた今後も会いに来れるのでは?
というか受精の微妙なタイミングなんて、気を付ければ何とかなるものではないです。
ラストの感動のシーンまで、こんな恣意的な展開にするなんて残念です。
別に更に過去に戻らないで、卓球後に散歩すれば済む話では?

元の時間に戻ったティムはタイムトラベルの秘訣を悟ります。
素晴らしい人生にするためには、一日一日を掛け替えのないものにするために、
タイムトラベルをしないことだと考え、能力を封印してしまうのです。
やたら教訓的な締めで、綺麗に落としてあるとは思うのですが、
せっかくの能力を封印するのは勿体なく、世のため人のために使ってほしいものです。
というかティムは法廷でも能力のお蔭で常勝だったわけだし、
失言だらけのドジっ子なので、能力を使わなかったら…。

コメント

本作のタイムトラベルに矛盾はなかった。

  • 2014/12/01(月) 16:19:34 |
  • URL |
  • 通りすがり #-
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上記の通り、矛盾はあります。

  • 2014/12/02(火) 17:29:55 |
  • URL |
  • BLRPN #-
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妹の事故前に戻らなかったのは事故を回避したらティムと別れることができず
妹が人生をやり直せないと考えたからだと思いました。

子供が生まれる前の過去に戻ったとしても、その戻ったこと自体をなかったことに改変すれば問題ない世界みたいですね(妹の時がそうだったので)

  • 2017/03/09(木) 12:08:42 |
  • URL |
  • たか #-
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たかさんへ。

そうなると第二子が生まれても、いつでも父に会いに行けることになるな。

  • 2017/03/11(土) 22:29:37 |
  • URL |
  • BLRPN #-
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メアリーが実家に挨拶しに来てたときにはすでに子供が出来ており受精してたということで問題ないのではないでしょうか…?
検討外れでしたらすみません。

  • 2017/05/02(火) 17:49:14 |
  • URL |
  • 通りすがりです #-
  • [ 編集 ]

通りすがりですさんへ。

それは思いつきませんでした。
いろいろな解釈が出来るものですね。
ただ本作の矛盾はそこだけではないので、
製作サイドもそこまで考えてない気も。

  • 2017/05/04(木) 18:40:14 |
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  • BLRPN #-
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