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イン・ザ・ヒーロー

来月から始まる新しい仮面ライダー『仮面ライダードライブ』が、
その名の通り史上初のバイクではなく車に乗るライダーで、
しかも謎解きで事件解決したりもする刑事ドラマ的な内容になると聞き、
カーアクション映画大好きで、刑事ものも大好きなボクは、
平成ライダーで初めて見てみたい『仮面ライダー』シリーズだと思いました。
ところが映画館に置いてあるチラシで、早くも年末に公開される劇場版
『仮面ライダー×仮面ライダー ドライブ&鎧武 MOVIE大戦2015』を見て、
初めて見た仮面ライダードライブのビジュアルに愕然としました。
赤を基調としたデザインで、全然警官っぽくないです。
ドライブの愛車も真っ赤なスポーツカーで、全然パトカーっぽくないです。
モノトーンな『機動警察パトレイバー』的なものを期待していたので残念でした。
(今DVDで『THE NEXT GENERATION -PATLABOR-』を鑑賞中です。)
そういえばパトレイバーは「ロボット三原色から解放された作品」と聞いたことがあるけど、
チビッコ向けロボットやヒーローは赤、青、黄を使うことが多いんだとか。
『仮面ライダー』シリーズも所詮はジャリ番(ジャリ向け番組)なので、
シャア専用になっちゃうのも仕方がないのかな。

ということで、今日は特撮ヒーローの中の人の物語の感想です。
「ジャリ番」という言葉も本作で初めて知りました。

イン・ザ・ヒーロー
イン・ザ・ヒーロー

2014年9月6日公開。
唐沢寿明主演のヒューマンドラマ。

下落合ヒーローアクションクラブの社長にして、その道25年のスーツアクターである本城渉(唐沢寿明)。数年ぶりにヒーロー番組の劇場版作品に出演した彼は、一ノ瀬リョウ(福士蒼汰)という人気若手俳優と出会う。ヒーロー番組に敬意を払わないリョウと対立するも、ある出来事を契機に本城は彼と絆を育むように。そんな中、日本で撮影中のハリウッド大作で、落下して炎にまみれながらノーカットで殺陣を繰り出すクライマックスに出演する予定だった俳優が、恐れをなして降板。慌てたスタッフは、本城の評判を聞き付けて出演をオファーする。(シネマトゥデイより)



ボクは映画ファンなので、当然映画を撮る現場にも興味があります。
なので『アルゴ』『アーティスト』『ウォルト・ディズニーの約束』など、
映画製作や映画撮影を描いた映画にもとても興味があります。
なので、スーツアクター(スタントマン)を題材にした本作にも関心が湧きました。
先々週末公開だったので、もう少し早く観に行きたかったけど、
敬老の日三連休に合わせた大作映画ラッシュがあったので後回しになりましたが、
もっと早くに観ておけばよかったと思う内容でした。
特に特撮ヒーロー『仮面ライダー電王』出身の俳優・佐藤健主演のアクション超大作
『るろうに剣心 伝説の最期編』より先に本作を観ておくと、
『るろ剣』の見方もちょっと変わったかもしれないと思いました。

主人公であるベテランスーツアクターの本城を演じるのは唐沢寿明です。
ボクは彼のことをテレビで活躍するトレンディ俳優と認識していたので、
このキャスティングは如何なものかなと思っていたのですが、
実は彼もスーツアクター出身だったみたいですね。
WIKIによれば、彼曰くライダーマン役が銀幕デビューだったみたいで、
『仮面ライダー』や『スーパー戦隊』でスーツアクターをしていたとか。
なので本城を演じるには打ってつけの俳優だったわけです。
だから本作の内容にもリアリティがある、…と言いたいところですが、
展開や設定的にはちょっとツッコミどころが多すぎる気がします。
日本の特撮ヒーロー番組の舞台裏を描いているだけならリアリティもあったでしょうが、
ハリウッド映画にまで展開が及んでしまうのはちょっと背伸びしすぎ。
ハリウッドのアクション映画の舞台裏はこんなものではないと思うし、
それを日本映画で再現しようというのは無謀というものです。
ただ、さすがは経験者だけあって、唐沢演じる本城の言動には、
本物のスーツアクターのような説得力が感じられます。
以下、ネタバレ注意です。

下落合ヒーローアクションクラブ(HAC)の代表で、スーツアクター歴25年の本城は、
特撮ヒーロー番組『神龍戦士ドラゴンフォー』のスーツアクターを務めています。
4人しかいないけど『スーパー戦隊』みたいな子供向け番組で、
本城はそのリーダーであるドラゴンレッドを任されているのですが、
もちろん変身前はイケメン若手俳優が務めており、本城の顔出しはありません。
設定からすると40代半ばくらいの役だと思われるけど、
スーツアクターってもっと若い子がやっていると思っていたのですが、
実際にこんなベテランがやっているんですかね?
チビッコは変身前の人がそのまま中に入っていると信じていると思いますが、
まさかこんなオッサンだったとわかると、ちょっとショックかも…。
まぁ唐沢演じる本城はハンサムなので、変身前も演じられそうなほどですが、
驚いたのは紅一点ドラゴンピンクを演じるのが、寺島進演じる50過ぎのオッサンで、
これは何としてもチビッコには秘密にしておきたいところです。
ボクも『スーパー戦隊』を見ていた子供の頃は、ピンクのピッチリしたスーツに
淡いエロスを感じていた気がしますが、まさか中身がオッサンとは…。
いやいや、全てのピンクがオッサンとは限りませんよね。
本作でもなぜかドラゴンブルーの中身を女性が務めていたので、
女性スーツアクターもいるはずですから。

ブルース・リーに憧れてこの世界に入った本城は、スーツアクターに誇りはあるものの、
未だにアクションスターを夢見ているので、チャンスがあれば顔出しもしたいです。
スーツアクターは顔どころか名前も出ないので、
娘からは「お父さん、俳優じゃないじゃん」と言われ、ちょっと傷ついたりもします。
この娘役の杉咲花は、福士蒼汰とCMで共演している子ですね。
素朴な佇まいだけど特徴的な声が魅力の期待の若手女優です。
本作でもそんな辛辣なこともいうけど、基本的にはとてもいい子でした。
それにしても、スーツアクターは名前が出ないって本当なんですかね?
映画だとエンドロールにスタントマンの名前もクレジットされているはずですが、
テレビ番組ではクレジットされないってことなのかな?(または「HAC」だけとか?)
モブキャラならともかく、主人公の中の人を無視するのはあんまりなので、
その点はテレビ局が改善するべきだと思いました。
怪人の声優はクレジットされていそうな気がするのに不公平ですね。

そんな折、『神龍戦士ドラゴンフォー』が劇場版化されることになり、
ドラゴンレッドのダークサイド、ドラゴンブラックとして、本城が抜擢されることに。
おそらく変身前も彼が務めることになりますが、…いやいやあり得ないでしょう。
なんで若手イケメン俳優のダークサイドのキャラがオッサンなんですか。
それに劇場版のゲストに一般知名度ゼロのスタントマンを起用するはずないです。
…と思ったらやはりその通りになり、上層部の意向でその話はなくなり、
変身前のドラゴンブラックは若手イケメン俳優が起用されることになり、
本城はいつも通りレッドとブラックのスーツアクターを務めることになります。
気の毒ですが、当たり前の経営判断ですよね。
それにしても昨今の安易な特撮ヒーローの劇場版化の流れは、
映画ファンとして看過できないものがあるが、とりあえず今は我慢して感想続けます。

本城の代わりにブラック役に抜擢された福士蒼汰演じる若手俳優の一ノ瀬リョウですが、
こいつがとんでもない奴で、顔合わせの本読みにガムを噛みながら参加します。
見かねた本城は「子供も見てるんだから、普段からヒーローらしくしろ」と注意するが、
リョウは全く意に介さず「本読みに子供はいなかったから問題ないですよね」と反論。
本城の言い分はわかるが、リョウの返しももっともで、
ここの問題点はそこではなく、共演者やスタッフに失礼だろうと注意すべきですね。
というか、ドラゴンブラックは悪役だから、ヒーローらしくする必要もない気が…。
リョウの噛んでいるのはハリウッドセレブも愛用するホワイトニングガムだったみたいで、
彼はハリウッド映画デビューするつもりなのです。
たしかに海外では「日本人は(清潔なくせに)歯が汚い」とよく言われますもんね。
ホワイトニングを意識するなんて、ある意味プロ意識が高いのかもしれませんし、
英語も堪能らしく、海外志向の若手俳優なんて今時なかなかいないので、
ハリウッド映画ファンとしては応援したくなるかも。
ただ、だからと言って日本での仕事を軽視する姿勢はいただけません。

リョウは『神龍戦隊ドラゴンフォー』の撮影と並行して、
すでにハリウッドのアクション映画『ラストブレイド』のオーディションも受けています。
なのでドラゴンブラック役も「やりたくてやっているわけじゃない」と言い放ちます。
その役を奪われた本城にとっては、我慢ならない発言だと思いますが、
彼は寛容で(ちょっと娘には愚痴ったものの)怒ることもなく、
むしろ『ラストブレイド』のオーディションに役に立てばと、殺陣の指導を買って出ます。
ところがリョウはスーツアクターを日陰者扱いし、完全に下に見ており…。
それどころか小道具を粗末に扱ったりと、スタッフに対しても敬意が欠けており、
完全に日本での仕事を軽視しています。
どうせハリウッドに行くから日本なんてどうでもいいと思っているようですが、
ハリウッドデビューもまだなのに、こんな態度だと日本で干されちゃいますよね。
実は彼は幼い弟妹を養っており、現場の弁当を3つ持ち帰るほどなので、
お金に困っているように思えたので、そんな彼が仕事を蔑ろにするかな?
家では弟妹想いのいい兄貴だし、外に出ると態度が急変する理由がわかりません。

マネージャーはあまりに問題を起こすリョウに困り、
HACのメンバーに特撮現場を教えてやってほしいと頼みます。
頼まれた彼がリョウを連れて行ったのはテレビゲームのスタジオで、
そこでは本城がモーションキャプチャを行っていました。
ゲームが好きだったリョウは、スタントマンを少し見直します。
ゲームでモーションキャプチャが使われているのは知ってましたが、
スタントマンを雇って動きをキャプチャしていたのですね。
てっきり武道家でも使っているのかと思っていたのですが、
やはり魅せる動きは本職よりもスタントマンの方がいいのかな?
モーションキャプチャも姿も顔も出ないので、ある意味スーツアクターのようなもので、
そう考えれば『猿の惑星』でパフォーマンス・キャプチャを務めたアンディー・サーキスは、
ある意味スーツアクターの頂点と言えるかもしれません。

そのゲームの撮影の後、本城はリョウを連れて飲みに行くのですが、
少し酔ったのか、リョウは自分の夢について語ります。
なんと彼の夢は「オスカーを獲ってスピーチすること」という途方もないもので、
正直噴飯もののあり得ない夢で、頭がおかしいんじゃないかと思いましたが、
本城は呆れることもなく「最高の夢じゃないか」と言うのです。
現実的かどうかは別にしても、大きな夢を持つことを馬鹿にしちゃダメですね。
夢を聞いて失笑してしまった自分を、ちょっと恥ずかしく思いました。
それをキッカケに本城とリョウの距離が少し縮まります。
どうやらリョウの母親が彼と弟妹を捨ててアメリカに渡ったようで、
アカデミー賞の授賞式でスピーチすれば母親をきっと見ているはずと考えたみたいです。
でも日本人がオスカー受賞するなんて、国際大会で金メダル取るより不可能なので、
母親にメッセージを届けたいならもっと簡単な別の方法がある気がしますけどね。

もうひとつ、この酒の席でHACのメンバーが興味深いことを言っています。
「日本のヒーロー番組は世界中で放送され、本城さんも世界で見られている」と。
そういえば『スーパー戦隊』はアメリカで『パワーレンジャー』として放送されてますね。
ローカライズで変身前のシーンは現地の俳優によるものに差し替えられていますが、
アクションシーンは流用され、スーツアクターは海外進出しているも同然なわけです。
アメコミヒーローとか国産ヒーローに事欠かないアメリカで、
なぜ日本のチープな特撮ヒーローが見られているのか不思議ですが…。

変身前を演じるためスーツを着ることがないリョウですが、ある日の楽屋で、
暇つぶしに本城のスーツを着てみるのです。
するとスーツは視界が悪く、音も聞こえにくく、暑苦しく、動きにくくて…。
特に視界の狭さはPOVで再現されていましたが、ここまで見えにくいとは予想外でした。
あれでよくアクションなんてこなせるなと関心すると同時に、
こんなの着てアクションするのは危険極まりないと問題視しちゃうくらいです。
あれはもう少し改善するべきじゃないかな?
人型のヒーローはまだしも、怪獣なんかはもっと大変でしょうね。
ゆるキャラなんかも着ぐるみはほとんど動けない状態ですが、
もしスタントマンの手にかかれば、どのキャラもふなっしー並みに動けそうです。

実際に素人が迂闊にスーツアクターをすると危険なようで、
ある日、ハリウッド映画の日本人プロデューサーが
『神龍戦士ドラゴンフォー』の撮影現場を見に来ると知ったリョウは、
彼にアピールするために稽古での殺陣をやらせてほしいと申し出ます。
ところがリョウの動きは危なっかしく、そのせいでブルー役のスーツアクターが軽く負傷。
動きを覚えればできそうなものだけど、本城曰く殺陣は受けだけで3年と言われるらしく、
素人がそう簡単に出来るものではないんですね。
その失態をプロデューサーに見られ、叱責されたリョウは落ち込みますが、
そのことで妹に当たってしまったことを反省し、心を入れ替え、
ちゃんとアクションに向き合おうと本城に弟子入りするのです。
HACで稽古を積むリョウですが、「受け三年」だったはずがみるみる上達し、
ハリウッド映画の最終セレクションを合格し、見事『ラストブレイド』に出演決定します。
でも最終選考にアクションの実演があるなら、もっと早くから訓練するべきですよね。

ハリウッドデビューが決まったリョウですが、撮影初日から早くも降板の危機に…。
彼の出演する日本での撮影シーンが無くなるかもしれない事態になるのです。
『ラストブレイド』のクライマックスは、炎上する本能寺で忍者が戦う展開ですが、
スタンリー・チャン監督は、主人公の相棒である忍者が、
普通なら無事では済まない高所から飛び降り、敵の忍者と戦うシーンを、
ワイヤーなしのワンカットで撮りたいと言い出すのです。
その忍者を演じるはずだった香港のアクション俳優フェン・ロンは怖気づき帰国。
製作総指揮は監督にワイヤーやCGを使うように言いますが、
監督は「映画は監督のものだ」と方針を曲げず、撮影は中断します。
そこで日本での撮影をやめ、舞台を中国やソウルに変えようという話になりますが、
困った日本人プロデューサーは、その役を本城に依頼するのです。

別に大規模セットを立てて撮影するんだから、撮影場所はどこでもいい気がするし、
たしかに中国やタイで撮影した方が演じれるアクション俳優も簡単に手に入りそうです。
いや、ハリウッド映画なんだから、ハリウッドのスタジオで十分でしょ。
スタンリー・チャン監督は中国人かと思ったけど、どうやら韓国人のようなので、
彼がわざわざ日本で撮影する必要はないかと。
それにしてもこの『ラストブレイド』という映画、Z級臭が半端ないですね。
どうやらタイムスリップもののSFアクション映画らしいのですが、
なぜそのクライマックスが本能寺で忍者同士のバトルになるのか…。
しかも忍者は主役じゃないので、主役の活躍しないクライマックスって一体…。
忍者役を中国人にした時点でボクは絶対に観ませんけどね。
まぁ『G.I.ジョー』とか観ちゃったし、絶対とは言い切れないか…。
『G.I.ジョー』で忍者役を演じたのは韓国人俳優イ・ビョンホンでしたが、
彼も別にアクション俳優ではないが、ワイヤーやCGのお蔭でアクションできます。
ワイヤーやCGを使えば誰でもアクションできるなら、使えばいいと思うんですよね。
タイ映画『マッハ!!!!!!!!』のようにノーワイヤー・ノーCGを謳うなら意味はあるけど、
セットにはグリーンバックの部分もあり、ポスプロで合成するのは確実なようで…。
しかも4分越えのワンカット撮影なんて、ただ手間がかかるだけです。
それにタイ映画『トム・ヤム・クン!』でも4分のワンカットアクションシーンがあったし、
特に奇抜な手法でもないですからね。

命がけの飛び降りシーンを含む撮影で、首に爆弾を抱えている本城は、
家族やHACの仲間に出演を反対されます。
リョウは自分の出演シーンがなくなることを本城が心配してくれていると考え、
「俺のためだったらやめてください」と頼みますが、本城は「自分のためだ」と…。
でもボクが思うに一番の動機は、ドラゴングリーンだったスーツアクターが、
スタントマンを辞めたいと言ったことだと思います。
なかなか日の目を見ない仕事に、これ以上夢を追い続けられないと辞めますが、
彼の「俺がやらなきゃ誰も信じなくなるぜ。アクションに夢があるってことを。」というのは、
そんなグリーンを想っての言葉だったと思うんですよね。
グリーンが何を目指していたかはわかりませんが、劇中でも言われているように、
日本でアクションをしていれば、行きつく先はスーツアクターです。
もしアクション俳優になりたいなら、別の道はいくらでもあったはずです。
もうすぐ公開の『エクスペンダブルズ3』はアクションスターの祭典と言われていますが、
出演しているアクション俳優が本当にアクションしているかといえばそんなこともなく、
やっぱり危険なシーンはスタントマンに任せているわけだしね。
アクションクラブに所属して顔出しの役を得ようなんてかなり厳しいんじゃないかな?
たしか最近だと園子温監督の『TOKYO TRIBE』の主要キャストのひとり、
ヨン役の新人がスタント志望の子だったと思いますが、かなり稀な例では?
海外だと『フルスロットル』(『アルティメット』)の主演ダビッド・ベルのように、
スタントマンから主演に抜擢されるケースもありますが…。
でもスタントマンではないかもしれないが『太秦ライムライト』の福本清三の例もあるし、
継続は力で、続けていればいつか日の目を見ることもあるかもしれません。

家族の反対を押し切り、障害が残る可能性があるという同意書にサインして、
白い忍者衣装を着て、いざスタジオ入りする本城ですが、
グリーンも含め反対していたHACのメンバーたちも駆け付け、彼を激励します。
というか、ちゃっかりみんな敵の忍者役を貰っていて…。
スタジオは演者のほとんどがHACで恐るべきバーター状態ですが、
中にはなぜか松方弘樹の姿も…。(しかも敵忍者の首領というおいしい役。)
ところが何故か『ラストブレイド』に出演するはずのリョウは、
本城の家族と一緒にカメラの後ろで見守っているんですよね…。
一体リョウがどんな役を与えられたのか気になります。(ついでに主演が誰なのかも…。)
本城はHACのみんなが出演することは知らなかったみたいだけど、
ぶっつけ本番でそんな危険なシーンをすることなんてあり得るのかな?

ここまでなかなか面白かったけど、この本番シーンが作品を台無しにしています。
なんと劇中ではノーワイヤーのはずですが、普通にワイヤーを使って撮影されており…。
ノーワイヤーでの危険な飛び降りをする覚悟を語り続けていたんだから、
本当にノーワイヤーで撮らないと説得力がありませんよ。
別に唐沢がそれをする必要はなく、スタントマンがすればいいけど、
結局こんな危険なシーンに挑戦する勇気のあるスタントマンは
日本にはいないと言っているようなものです。
これでは日本のアクションに夢があるなんて信じられませんよ。
実際に落下するシーンは明らかに動きが不自然でしたが、
そこは本当に危険なので、百歩譲ってワイヤーを使うのを容認しますが、
落下して倒れた状態から起き上がる時に、ワイヤーでフワッと起き上がる必要あるの?
蹴とばした敵がワイヤーでピューンと飛んで行く必要があるのでしょうか?
少なくとも展開上、もしワイヤーを使ったとしても使っていないかのような
自然な動きに見せないと筋が通らないと思うんだけど…。
ちなみに設定上はワンカットですが、本作はカット割りもしまくっています。

ワイヤーなしで飛び降りることよりも危ないと思ったのは、
クライマックスシーンの後半で火だるまになることです。
火矢に当たり、右足から全身に火が回って、本当に火に包まれるのですが、
防火服を着ていても、かなり危険と思うほど長い時間燃えています。
むしろノーワイヤーの飛び降りよりも、この危険なスタントへの挑戦に焦点を当てれば、
実際はワイヤー使っていることへの批判も噴出しなかったはずです。
ただしここを含めてワンカットという体裁にはやはり無理があります。
敵忍者に火矢を射かけられて引火するわけですが、CGなしにこれを撮ったとすれば、
いくらなんでも危なすぎるし、右足をかすめた矢を放った射手は腕が良すぎるでしょ。
こんなの一発成功は奇跡に等しく、ワンカットの説得力がありません。
ここは絶対にノーワイヤー、ワンカットで撮るべきで、そこだけが本当に悔やまれます。

火だるまになった忍者は、敵忍者の首領を斬り、池に倒れこんで消火しますが、
すぐに這い上がり、炎上する本能寺をバックにポーズを決めます。
その時、覆面が破れてしまっていて、本城の顔もバッチリ映ってしまうのですが、
そのままOKテイクになるのです。
つまり本城は忍者のスーツアクターではなく、忍者役でキャスティングされたわけで、
ハリウッド映画に顔も名前も出ることになったということでしょうが、
そのシーンのせいで火傷や怪我で入院することになったので、
その忍者の出る他のシーンの撮影がどうなったのか気になりますね。
まさか主人公の相棒である忍者の出番がクライマックスだけなんてあり得ないし…。
どうやらリョウはその映画がキッカケでハリウッド進出したみたいで、
アメリカで他の作品の撮影中に母親と再会できたみたいなので、
『ラストブレイド』はちゃんと公開され、そこそこヒットしたのだろうと推測できます。
本当に一体どんな映画だったのでしょうね。
ついでに劇場版『神龍戦士ドラゴンフォー』の評判も気になりますね。

ツッコミどころは多いですが、ラストのツッコミでは済まない演出のミスを除けば、
映画愛に満ちた楽しい作品で、今年観た邦画の中でも屈指の満足度でした。
うん、やっぱり『仮面ライダードライブ』見ることにしよう。
主演の竹内涼真ではなく、ドライブの中の人の頑張りを楽しみたいです。

コメント

確かに。
ノーワイヤー、ワンカットで観たかったですね。
ただ、唐沢寿明の「俺がやらなきゃ誰も信じなくなるぜ。アクションに夢があるってことを。」というセリフは胸にくるものがありました。

  • 2014/10/09(木) 22:05:13 |
  • URL |
  • とおりすがり #-
  • [ 編集 ]

あのクライマックスさえ、ノーワイヤー、ノーカット撮影だったなら、
今年屈指の傑作邦画になったと思うので、重ね重ね残念です。
余談ですが、先日『さんま御殿』を見たときに、
福士蒼汰も元・仮面ライダー俳優だったと知りました。
キャスティングもよく練られていて、本当に素晴らしい作品だったのに、
なぜクライマックスで妥協(手抜き)してしまったのか…。

  • 2014/10/10(金) 20:07:39 |
  • URL |
  • BLRPN #-
  • [ 編集 ]

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[邦画] 異色の快作「イン・ザ・ヒーロー」

こんな面白い邦画は初めて! ってわけでもないけど、最近観た邦画の中では出色の出来。 題名イン・ザ・ヒーロー 監督武正晴 出演■下落合ヒーローアクションクラブ(HAC)/唐沢寿明(本城渉、HAC代表/ドラゴンレッド)、黒谷友香(大芝美咲、HACメンバー/ドラゴンブルー

  • 2014/09/22(月) 20:41:30 |
  • 窓の向こうに

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