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レスラー

先日、レスラーの三沢光晴さんがプロレスの試合中の事故で亡くなりました。
ボクは今のプロレスには疎いけど、中学生の頃一時期ハマっていたので、
その頃活躍していたレスラーにはちょっと思い入れがあります。
三沢さんもそのひとりで、あんまり軽々しくは言えないけど、
今回のことはホントに残念な事故だと思います。
不謹慎かもしれませんが、奇しくも命日の13日に公開された一本の映画があります。
中年レスラーの生き様を描いたミッキー・ローク主演の映画『レスラー』です。
なので無意識にこの主人公ランディを三沢さんに重ねて観ていました。
まぁランディと三沢さんの境遇は全然違うけど、どこか重なる部分を感じます。
あ、決して面白がって言ってるわけではないので悪しからず…。

レスラー

2009年6月13日日本公開。
ミッキー・ローク主演、中年プロレスラーの生き様を描いた感動の人間ドラマ。

かつては人気を極めたものの今では落ち目のレスラー、ランディ(ミッキー・ローク)。ある日、ステロイドの副作用のために心臓発作を起こし、レスラー生命を絶たれてしまう。家族とはうまくいかずストリッパーのキャシディ(マリサ・トメイ)にも振られ、孤独に打ちひしがれる中で、ランディは再びリングに上がる決意をする。(シネマトゥデイより)

『ナインハーフ』のミッキー・ロークが、長い不遇を乗り越えてついに完全復活。
主演作の本作はヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞を受賞し、
彼自身もローク自身もゴールデングローブ賞 主演男優賞 を受賞し、
アカデミー主演男優賞にもノミネートされました。
この映画の主演は当初ニコラス・ケイジを予定してたらしいけど、
監督が半ば無理やりミッキー・ロークをねじ込んだらしいです。それが大当たり。
この映画はミッキー・ロークじゃないとこれほどの評価は得られなかっただろうし、
ミッキー・ロークのこれまでの不遇さへこの映画のための伏線だったかのように、
これ以上ないベスト・キャスティングだと思います。
本作の主人公ランディはかつて脚光を浴びた人気レスラーですが、
年老いた今は細々とリングに立ち続ける落ち目のレスラー。
それはまるで、ミッキー・ロークの人生を投影するかのようです。
…とはいうのは受け売りで、ボクはミッキー・ロークについてはあまり知りません。
でもこの映画を観る限り、その役へのハマリっぷりは、その背景を聞けば納得です。

この映画のこととなると、やはりミッキー・ロークの復活ばかりが話題になりますが、
その内容もホントに素晴らしいです。
プロレスってこんなに素晴らしいものだったのかと再認識させられます。
プロレスはほぼガチンコではありません。ちゃんと段取りがあります。
それをヤラセだとか八百長だとか言われることもありますし、
ガチで戦う総合格闘技のブームなどにより人気も低迷したし、
ボク自身も"あんなのはスポーツじゃない"と見限った経験があります。
でも本作を観て、"プロレスはスポーツじゃなく素晴らしいショーなんだ"と目から鱗。
主人公ランディのようなベビーフェイスも、極悪非道なヒールレスラーも、
出血必至のイロモノレスラーも、控え室に戻ればお互い称え合い、和気藹々。
試合前には今日の対戦相手と"いつもはああだから今日はこうでいくか"とか、
"前の試合の組がこうだったからオレらは違う感じでいこうか"とか、
いかにお客さんを楽しんでもらえる段取りを組むかに余念がありません。
実際はあそこまで露骨な段取りの打ち合わせはしてないと思うけど、
たまにバラエティ番組に出てくるレスラーを見てたら、サービス精神があるし、
みんないい人そうな方が多いですよね。(三沢さんもそうでした…。)

でも今回のことでも立証されたように、プロレスは危険と隣り合わせのショーです。
いくら段取りの上で大袈裟に演じているだけとはいえ、
それは強靭な肉体があってできる芸当です。
長年、肉体をいじめ続けてきたロートル・レスラーには尚更危険なショーです。
主人公ランディももう50歳前後の中年レスラー。
筋肉増強剤などの服用で心臓に爆弾を抱え、とある試合の後、心配停止状態に…。
なんとか一命を取り留めたけど、医者からプロレスは無理だと告知されます。
更に車椅子や義足の往年の元レスラーたちを見て、自分も限界だと感じます。
彼はプロレスを引退し、フルタイムの職に就き、疎遠の娘に会いに行ったり、
意中のストリッパーに求婚したり、家庭に新たな自分の居場所を求めるのですが、
ある行き違いからすべてを失い自暴自棄になり、再びリングに上がることを決意。
対戦相手は栄光の時代に名勝負を繰り広げたライバル・中東の怪人アヤトーラ。

ボクは最後のリングは『ロッキー ザ・ファイナル』みたいに若手有望選手の方が
エンターテイメントとして面白いと思ったんですけど、最後まで観て納得しました。
そうそう、プロレスはガチンコじゃないんだった、ってね。
同年代としてランディの苦しみを理解している悪役レスラー・アヤトーラ。
お客さんを楽しませつつもランディの体を気遣う彼の優しさに感動しました。
心臓に爆弾を抱えたランディ。それでも応援してくれるお客さんのために、
往年の必殺技、トップロープからのダイビングフォール"ラム・ジャム"を狙います。
でもこんな大技を使えばランディの心臓はひとたまりありません。
それでもやるのかランディ! アァァァァァァァァーーーーーー!
おっと、ネタバレしすぎ…。

ランディは栄光とはほど遠いラストを迎えましたが、ミッキー・ロークはというと
(アメリカでは)大ヒット間違いなしの『アイアンマン2』でのヴィラン役を手にし、
トップ俳優として完全に返り咲きました。
『アイアンマン2』も楽しみですが、本作でオスカー取れなかったのはホントに残念。
ランディがハマリ役すぎて、たぶん二度とチャンスないだろうし…。
『ミルク』のショーン・ペンのゲイ役も力演だったけど、
ボクの観た感じではミッキー・ロークの方がよかったなぁ…。

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