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猿の惑星:新世紀(ライジング)

代々木公園あたりから広がったと目されているデング熱ですが、
まさか日本でそんな熱帯の感染病が流行するなんて驚きました。
感染者数は116人になったそうです。
蚊を媒介にしているということなので、一応「虫よけ当番」を買って来て、
刺されないように注意していますが、これだけ涼しくなったらもう大丈夫かな?
まだワクチンはないみたいですが、重症化しない限りは危険な病気でもないようで、
それほど恐れる必要もないかもしれませんけど…。
むしろ西アフリカ諸国で猛威をふるっているエボラ出血熱の方を気にするべきかも。
これだけグローバル社会では、いつ日本に飛び火するかわかりませんからね。

ということで、今日は未知の感染症で人類が滅亡に瀕した世界の物語の感想です。

猿の惑星:新世紀(ライジング)
Dawn of the Planet of the Apes

2014年9月19日日本公開。
『猿の惑星』のプリクエル『猿の惑星:創世記』の続編。

自らが生み出したウイルスによって、人類の90パーセントが死滅した2020年代の地球。サンフランシスコでは、かろうじて生存している人類と驚異的な遺伝子進化を遂げた猿たちのコミュニティーがゴールデンゲートブリッジを挟んで存在していた。人類のコミュニティーでは、衰退を食い止めるためにも、猿たちと対話すべきだとする者、再び人類が地球を支配するべきだとする者たちが、それぞれの考えに従って動き出す。一方、猿たちを率いるシーザー(アンディ・サーキス)は、人類と接触しようとせずに文明を構築していた。(シネマトゥデイより)



本作は1968年の名作SF映画『猿の惑星』の前日譚となる新シリーズ二作目で、
2011年の『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』の続編です。
前作から3年になりますが、思ったより時間がかかった気がします。
前作鑑賞後には、早く続きを観たいと思っていましたが、その熱も少し冷めました。
なにしろ前日譚なので、最終的にどうなるかは確定しているため、
続きが気になるという気持ちが維持しにくいんですよね。
実際本作も、大体こんな感じの話になるだろうと思っていたことと、
ほとんど同じで、驚きの少ない、予想通りの物語だった気がします。
でもパフォーマンスキャプチャの進歩には目を見張るものがあります。
シーザーを演じオスカー候補も噂されるアンディー・サーキスよりも、
コバを演じたトビー・ケベルの方が凄い気がしましたが…。

サンフランシスコの研究所で開発中の認知症治療の新薬「ALZ-112」を投与され、
知能が大幅に向上したメスのチンパンジーは、大暴れしたため殺処分されます。
殺処分直前に生まれた仔ザルは、シーザーと名付けられ、
研究者ウィルに引き取られますが、母ザルの高い知能が遺伝していることが判明。
シーザーはウィルの自宅で幸せに暮らしますが、ある傷害事件を起こしてしまい、
霊長類保護施設に収容されるが、そこで虐待されているサルたちを目の当たりにし、
研究所からALZ-112の強化版「ALZ-113」を盗み出し、施設のサルたちに投与。
知能が向上したサルたちは飼育員を殺害し脱走し、動物園のサルたちも解放し、
警官による金門橋の封鎖を破り、ミュアウッズ国定公園に逃げ込むのです。
一方、致死率の高いALZ-113ウィルス(猿インフルエンザ)に感染した人間が現れ、
あっという間に世界中にパンデミックしてしまうが…、というのが前作までのお話です。
前作の人間サイドの主人公だったウィルは続投せず、新しい主人公に交代しますが、
ウィル演じるジェームズ・フランコが好きなので、それを聞いた時は残念でした。
予告編でちょっとだけカメオ出演しているとわかり、少し嬉しかったですが、
アーカイブ内での登場で、設定上死んでいることは容易に想像でき、
やっぱりちょっと寂しい気持ちになりますよね。
本作は前作の物語の約10年後で、猿インフルエンザで人類はほぼ死滅しましたが、
ウィルら前作の登場人物も全員死んでしまっているのでしょう。

ミュアウッズ国定公園でシーザーはサルたちの指導者となり、
彼の文化的なサルのコミニティは2000頭ちかい規模になり、
人間と接触することもなく、鹿狩りをして幸せに生活しています。
人間はいませんが、凶暴なクマに襲われたりするので完全に安全ではないかな。
サル対クマの動物対決はなかなか面白かったです。
シーザーは前作でも登場したメスチンパンジーのコーネリアを妻にしていますが、
コミニティには他にも施設から一緒に脱走したロケットやモーリスら、
そして研究所から脱走したコバがいます。
やたらチンパンジー率が高い気がしますが、ゴリラとか他の霊長類もいるにはいます。
なかなかチンパンジーと見分けが付きませんが、コバは一応ボノボらしいです。
しかしモーリス以外にオランウータンの姿は見えず、寂しくないのか心配です。
知能が発達した彼らは英語を話すことができるのですが、話すのが面倒なのか、
普段は独自のサインランゲージでコミュニケーションを取っています。
実際のサルもあんな感じで意思疎通してるんですかね?

シーザーの息子ブルーアイズとロケットの息子アッシュが森を散歩していると、
すでに絶滅したと思われた人間のグループに遭遇します。
人間のひとりカーヴァーはパニックで思わず発砲し、アッシュが怪我をします。
銃声を聞いた仲間のサルたちも駆け付け、一触即発になりますが、
人間グループのリーダー格マルコムは「悪気はなかった」と謝罪し、
争いを好まないシーザーは「Go(行け)」と叫び、人間グループを逃がしてやることに。
人間グループを尾けたコバは金門橋の先にあるサンフランシスコの一角に、
生き残った人間たちの街があることを確認し、シーザーに報告するのです。
どうやら猿インフルエンザに耐性がある人間がいて、人類は絶滅を免れており、
マルコムはそんな人々を集めて、この街を作ったみたいです。
しかし街は深刻な電力不足に悩まされており、水力発電で賄おうと、
ミュアウッズ国定公園でダムを探していたところを、サルと遭遇したようです。

シーザーは街を訪れ、「戦いは望まないが、必要なら戦う」と人間に警告。
マルコムは電力事情を説明し、ダムで発電させてほしいと頼み、
シーザーは銃を持ち込まないことを条件にダムでの作業を承諾します。
しかし研究所で実験台にされたコバは、人間を危険視しており、その決定に不服です。
人間サイドでも、街の先導者ドレイファスは喋るサルを脅威に感じており、
サル襲来に備えて州軍の武器庫を使って武装を始めます。
本作はサル対人間という単純な対立構造ではなく、
サルと人間の双方に共存派と対立派がいるわけですね。
ただ予告編での印象だと、人間の対立派ドレイファスが悪役な印象を受けたけど、
彼は街を防衛したいだけで、積極的にミュアウッズに攻め込むつもりはないみたい。
なので最も危険なのは人間絶滅を謀るサルの対立派コバで、
本作はシーザーシンパ対コバシンパの、サル社会での主導権争いになり、
人間はそれに振り回される感じです。

とはいえ人間にも性質の悪い奴はいて、それがカーヴァーです。
初っ端でアッシュを撃ったのも彼ですが、人間絶滅はサルのせいだと考えており、
サルのことを敵視しています。(ドレイファスも近い考えです。)
でも猿インフルエンザの元凶は人間が開発したALZ-113なのでサルに責任はないよね。
とはいえ、鳥インフルエンザが流行したら罪のない鶏を殺処分するのが人間なので、
猿インフルエンザならサルのせいだと錯覚する人間がいてもおかしくないかも。
カーヴァーはダム作業に参加しますが、こっそり銃を持ち込んでいて、
それがシーザーにバレてしまい、ダム作業を中止させられてしまいます。
サルに崩落事故から助けてもらったり、仔ザルと仲良くなったりと、
ダム作業を通じて、人間とサルの関係が良くなり始めたのに、全く迷惑な奴です。

シーザーから「すぐに出て行け」と言われますが、
マルコムの妻が病気のコーネリアを手持ちの抗生物質で治療したことで、
関係は少し持ち直し、カーヴァーを外すことを条件にダム作業続行できます。
しかし、そんな人間とヨロシクやっているシーザーを見かねたコバは、
再び街に偵察に行き、武器庫に忍び込み、人間たちが武装していることを知ります。
戻ったコバは、ダム作業を手伝うシーザーを見て、ついに堪忍袋の緒が切れ、
「シーザーはサルより人間が好き」と暴言を吐き、大ゲンカになるのです。
負けたコバは許しを請い服従を示しますが、内心では…。
サル社会ではボスザルが絶対ですが、彼らも同じなんですね。
でもなぜシーザーがボスなのかはちょっと不思議な気がします。
普通は最も強い個体がボスになると思うのですが、この群れにはゴリラもいるし、
チンパンジーがボスザルを10年も続けられるのは疑問です。
2000頭もいるのに、未だにシーザーが最も賢いのかな?

コバは再び武器庫に忍び込み、猿真似で人間を油断させマシンガンを奪います。
サルが猿真似というのも面白いですが、その猿真似が非常に上手く、
あの憎たらしいコバに一瞬愛嬌を感じてしまいます。
マシンガンをぶっ放して悦に入るコバの顔がまた憎たらしいのですが、
まさに「カ・イ・カ・ン」とでも言わんばかりの表情でしたね。
奪った銃でカーヴァーを殺したコバですが、そのまま人間を殺しまくると思いきや、
その銃口をなんとシーザーに向けるのです。
「サルはサルを殺さない」という掟を破り、シーザーを撃ったコバは、
それを人間の仕業に見せかけ、サルたちを扇動し、街に攻め込みます。
他のサルたちの武器庫から銃を奪い街を襲いますが、人間はなすすべなく…。
銃どころか戦車まで奪うんだから、もう手が付けられません。
でもサルたちは人間を積極的に殺すつもりはないみたいで、
殺さずに捕まえてケージにぶち込むのです。
昔人間にやられたことの仕返しをしているのかもしれませんね。
10年も経っているので、当時施設や動物園のケージから脱走したサルが、
今どれほど残っているかは疑問だけど…。
コバは人間だけでなく、モーリスやロケットなど戦いを拒む
シーザーシンパのサルたちもゲージに閉じ込めてしまいます。
なんと人間を殺すのを拒否したアッシュまで投げ殺してしまうのです。

コバに撃たれ、瀕死の重傷を負ったシーザーは、
マルコムに発見され、治療のために街に運ばれます。
シーザーはある家に連れて行ってほしいと頼み、マルコムはそこに運びますが、
今は廃墟となったその家はシーザーが5年間過ごしたウィルの家で…。
そこで見つけたウィルと幼い自分の映ったアーカイブを愛おしそうに見るシーザーに、
ちょっと泣きそうになりました。
ここがフランコ演じるウィルのカメオシーンですが、前作の映像の流用ではなく、
ちゃんと撮り下ろしだったのもよかったですね。(ちょっと小さすぎるけど…。)
マルコムはシーザーの手術に必要な薬を集めにサルに占領された街に行きますが、
そこでシーザーの息子ブルーアイズを見つけ、連れ帰ります。
ブルーアイズは反抗的な息子でしたが、父を撃ったのがコバだと知り、
シーザーシンパを脱獄させ、コバに反旗を翻すのです。
なぜブルーアイズが人間嫌いの反抗的な息子に育ったのかは不思議ですが、
この時はじめて英語を話すんですよね。
今まで人間の言葉なんて使うか、と思っていた気持ちが和らいだのかな?

全快したシーザーはシンパを率いて、コバの占領したタワーに攻め込みます。
しかしそのタワーの地下では、ドレイファスがC-4爆弾を仕掛けて、
サルごとタワーを崩壊させようと計画しており…。
それに気づいたマルコムはドレイファスを阻止しようとしますが、
その甲斐虚しく、ドレイファスは起爆スイッチを押し、自らも巻き込み爆破させます。
…が、思ったほどの威力はなく、タワーはちょっと傾いた程度でした。
ドレイファスは死に損で、ちょっと可哀想でしたが、普通に考えれば
地下に設置されたC-4程度で倒壊するタワーなんて危険すぎてあり得ないかもね。

タワーの上ではシーザーとコバの戦いが始まりますが、
意外なことにコバは銃を捨てて、素手でシーザーに挑みかかります。
ボスの座を争う時は、正々堂々と戦うというサルの本能でしょうかね。
コバはシーザーに転落死させられ、決着が付くのですが、
「サルはサルを殺さないが、お前はサルじゃない」というシーザーの理屈は
ちょっと意味がわからない正当化です。
サルはサルを殺さないから、アッシュを殺したコバはサルじゃない、ということかな?
どんな屁理屈でも、コバはサルに違いはないので、何だか遺恨が残りそうな…。
このコバの転落は、前作の金門橋でコバが研究所所長を転落させたことの、
因果応報的展開だったように思いました。

ドレイファスは自爆する前に何処ぞの米軍基地と連絡を取っていたようで、
マルコムは人間の援軍が来るかもしれないとシーザーに伝え、逃げるように促します。
しかしシーザーは「戦争はすでに始まった。」と応戦の構えで…。
そこで本作は幕を閉じるのですが、続編で人間との戦争が始まるのかな?
もう本作の時点で人類の文明なんて崩壊しているも同然なので、
これ以上は戦争にもならない気がするし、これで終わりでもいいと思うけど、
どうやら続編の製作は決定しているみたいです。
もう決着が付いているも同然なので、これ以上の盛り上がりは期待できない気が…。
まぁオリジナル版『猿の惑星』の舞台は自由の女神のあるニューヨーク辺りなので、
サルがなぜアメリカ大陸縦断することになるのかなど、気になることはあるけど…。
とはいえ、このシリーズがオリジナル版に直結できるかは疑問で、
もし本当に前日譚であるなら、オリジナル版の主人公である宇宙飛行士は、
すでに宇宙に行ってないといけないことになりますからね。

本作ではウィルの死が明言されているわけでもないし、
続編で再登場する可能性に期待しようかな。

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