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ケープタウン

今日も映画の感想ですが、どうも疲れ気味なので、いつもより短めに書きます。
というより、いつもこのくらいの短さで書きたいのですが、
元気だとどんどん筆が進んでしまって、想定外の長文になっちゃうんですよね。
しんどいので、序文も早々に本文に入ります。

ということで、今日はしんどい時に観るのはオススメしない映画の感想です。

ケープタウン
Zulu.jpg

2014年8月30日日本公開。
オーランド・ブルームとフォレスト・ウィテカー共演のサスペンス。

ある日、南アフリカのケープタウンで、引退した人気ラグビー選手の娘が殺害されるという事件が発生。2人の刑事ブライアン(オーランド・ブルーム)とアリ(フォレスト・ウィテカー)が捜査を続けていくと、少女とある薬物の売人の関係が明らかになる。その危険な薬物は、ここのところ頻発している子供失踪事件の現場に残されていた物と同じで……。(シネマトゥデイより)



本作は邦題の通り、南アフリカ共和国を舞台にした作品ですが、
フランス推理小説大賞を受賞した『ZULU』が原作のフランス映画です。
ヘビーでハードな内容のクライム・サスペンスですが、主演はオーランド・ブルーム。
ファンタジー映画のイメージが強い俳優なので、
本作の主人公ブライアンのような凄腕だが自堕落な刑事役は意外でした。
もうひとりの主人公アリを演じるのはフォレスト・ウォンカーです。
『大統領の執事の涙』で差別と闘う黒人執事役だったのも記憶に新しいですが、
そんな彼を南ア舞台の映画に起用するということは、
当然のようにアパルトヘイトが題材になります。
ブルーム演じるブライアンも、父親が人種差別主義者だったみたいで、
彼はそれを嫌って母方の姓を名乗っているという設定ですが、
ブルーム自身の父(義父)は南アでネルソン・マンデラの活動を支持していたそうで、
彼自身も南アには思い入れがあるみたいです。
だからいつもと違う役でも果敢に挑戦したのかもしれません。
以下、ネタバレ注意です。

ある日、ケープタウンの植物園で20歳くらいの白人女性の遺体が発見されます。
顔も判別できないほどボッコボコに殴り殺されていましたが、
レンタルビデオ店の会員証から身元が判明し、元ラグビー選手の娘とわかります。
検屍で黒人の間で広まるドラッグ「ティク」の反応もあり、
刑事のアリは彼女の通っていたクラブに聞き込みに行き、
そこの踊り子から彼女がスタンという売人と付き合っていたらしいと聞きます。
彼は同僚のブライアンとダンと一緒に売人多発地帯のミューゼンバーグ海岸に
スタンという売人を探しに行くのです。
てっきりアリとブライアンのバディもの刑事ドラマだと思っていたのに、
もうひとりダンという白人刑事が一緒だったので「あれ?」と思いましたが、
やはりバディものだったみたいで、この後ダンは早々に殺されます。
海岸の売人たちに聞き込みをしていると、急に武装した売人に襲われて、
ダンは右腕を斬り落とされ、首も斬られて壮絶に死んでしまうのです。
まさかそんなグロ描写がある映画とは思わなかったのでビックリしました。
その時、アリも耳をナイフで貫かれるのですが、特に痛そうでもなく、
その後も普通に捜査していたのが不思議でしたが、ピアスを開けるようなものかな?
ダンは死んだものの、ブライアンの活躍でアリは助かりました。
ダンには難病の奥さんと子どもがいたのに、気の毒ですね。

アリは新品の銃で武装していた海岸の売人たちが単なるゴロツキではないと考えます。
また事件で使われたドラッグを解析すると、未知の分子を含む新種とわかり、
それを使用すると反社会性と攻撃性が増し、殺人や自殺をしやすくなるようです。
それを投与され共食いするマウスの様子も描かれていましたが、かなりエグいです。
これは食後に観ない方がいいかもしれませんね。
一方、例の海岸に不審な一軒家があることがわかり、ブライアンが調査します。
彼はこの家が事件と何か関係があると考えますが、その論拠がわかりませんでした。
結局、調べていくとたしかに関係があったのですが…。
またアリは、以前空き地でケンカしていた子どもを探しはじめます。
ケンカしていた理由がドラッグによって攻撃的になっていたからだと考えたのですが、
あの程度の子どものケンカなんて、特に珍しくもないような気がしますが…。
結局、子どものひとりは自殺しており、本当にドラッグを使用していたみたいだけど、
こちらも捜査する論拠がちょっと薄いように思うんですよね。
それに多角的に捜査が同時進行すると、物語がややこしくなります。

そんな折、例の海岸でまた若い女性の遺体が発見されます。
その遺体からは例の売人スタンのDNAが付着していました。
その後、警察署のゴミ置き場にスタンの生首が置かれており…。
すると署長は被疑者死亡で捜査を打ち切るように命令を出すのです。
百歩譲って2人の女性の殺人事件は解決したとしても、
スタンの他殺事件については何故捜査しないのかと…。
この署長はアパルトヘイト時代には黒人を何人も殺した人種差別主義者で、
とにかくクソ野郎なのですが、真犯人と繋がりがあるわけでもなさそうで、
反対するブライアンを停職にしてまで捜査を打ち切る論拠がわかりませんでした。
アリは女性の遺体にズールー語「BZK(バラゾカ)」と見える切り傷があったことから、
「売人が文字を書けるはずない」と考え、スタンが真犯人ではないと気付きます。
南アの識字率ってそんなに低いんですね。
なお、スタンは売人の元締キャットに殺されたみたいです。

例の一軒家はDPSという警備会社と繋がりがあることがわかり、
そこから分子科学者のオパーマン博士の関与に辿り着きます。
オパーマンはアパルトヘイト時代に黒人を抹殺する化学兵器を開発していた男です。
恩赦を受け、今は製薬会社で働いているみたいですが、
鬱病の新薬をドラッグに偽装し、それを売人の元締キャットに渡し、
ストリートチルドレンに使用させて人体実験していたみたいです。
その新薬は、副作用なしで鬱治を療できる画期的な薬と言ってましたが、
攻撃的になったり自殺したりするなんて、ロクでもない副作用ですよね。
植物園の事件の被害者だった女性は、キャットの部下だったスタンに薬物をもらい、
使用してスタンとセックスしますが、その途中で凶暴になったので、
攻撃されたスタンは思わず彼女を殴り殺してしまったらしいです。
どうやらドラッグが鬱治療の新薬だと知っていたのは元締キャットだけのようですね。

キャットは全ての証拠を隠滅するため、手下を全員ぶっ殺し、
オパーマン博士や警備会社社長らとナイビアの牧場に飛びます。
その際に、実験用の子どもを調達していた教会のメイドも始末するのですが、
たまたま一緒にいたアリの母親も殺されてしまうのです。
アリとブライアンは牧場に乗り込み、オパーマンとキャットをぶち殺し、
警備会社社長も逮捕して事件は一件落着しますが、
何の関係もないアリの母親まで殺されるなんて、ちょっと後味悪い事件です。
彼女だけではなく子どもたちが何人も殺されたのも嫌な感じですね。
人体実験で死んだ子どもの遺体はブタに食わせていたみたいで…。
結局、母親の仇のひとりであるオパーマンを殴り殺したアリですが、
彼もそのまま力尽きて遺体で発見され、お世辞にもハッピーエンドではないです。
少し救われたとすれば、事件に巻き込まれてしまった元妻を
ブライアンが無事救出できたことくらいでしょうか。

アパルトヘイトという題材もヘビーですが、展開的にもヘビーな作品で、
観るならある程度覚悟しておいた方がいいかもしれません。

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