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イントゥ・ザ・ストーム

夏の甲子園は大阪代表の大阪桐蔭が優勝しましたね。
ボクは西宮市在住ですが、大阪の高校に通っていたので、
兵庫代表よりも大阪代表が気になります。
といっても、別に桐蔭を応援するというわけでもないです。
むしろ母校がスポーツ校で、甲子園にも出場経験のある強豪校だったので、
桐蔭は母校にとって大阪予選でのライバル校です。
その桐蔭がまた甲子園で優勝なんかされちゃったら、
また有望な新入部員が桐蔭に集まり、来年は更に強大な壁になりそうです。
まぁ実際はあまり野球に興味がないので、そこまで考えてませんけどね。

野球に興味はないのですが、開催中は甲子園の中継を見ていることが多いです。
ただチャンネルを合わせているだけで、集中して見ているわけでもないのだけど、
これが意外と便利で、ボクは前述のように甲子園球場のある西宮在住なので、
中継で甲子園に雨が降ると、すぐに気付いて洗濯物を取り込めます。
暑いので冷房を付けるため窓を閉めているので、普通なら雨に気付けません。
特に今年は降ったり止んだり妙な天気だったので、とても助かりました。
それにしても今年は本当に局地的な豪雨が多くて、被災地は大変そうです。
これも異常気象ってやつかもしれませんが、毎年のように異常気象が叫ばれるので、
もう何が異常気象なのかわからなくなっちゃいます。

ということで、今日は異常気象を描いたパニック映画の感想です。
こうも気象災害が続くと、東日本大震災で『ヒアアフター』が公開中止になったように、
本作も自粛なんてことになりそうだけど、それはさすがに考えすぎかな?

イントゥ・ザ・ストーム
Into the Storm

2014年8月22日日本公開。
スティーブン・クォーレ監督によるパニック映画。

直径3,200メートル、秒速135メートルというこれまでにない規模の巨大竜巻がシルバータウンの街に襲来する。炎に包まれた巨大竜巻が猛威を振るい、ジャンボジェット機すら飲み込む威力を前に、住民たちはシェルターに避難。一方で、竜巻を追跡する観測者ストームチェイサーや、最愛の人を守り生き残るため危機的状況を打破しようと模索する人々もいて……。(シネマトゥデイより)



本作のことは正直あまり期待していませんでした。
というか、ちょっと不愉快とすら思っていたかもしれません。
というのも、本作は竜巻の脅威を描いたパニック映画ですが、
本作の紹介記事などで、間接的または直接的に『GODZILLA ゴジラ 』と比較し、
本作の凄さを強調するものが散見したからで、ゴジラファンのボクとしては、
竜巻ごときを大怪獣ゴジラと比べるなんて烏滸(おこ)がましい、…と思ったからです。
例えば『シネコンウォーカー』には「巨大怪獣ゴジラを上回る破壊力」と書かれてますが、
そんな直接的な表現以外にも竜巻のことを「怪物(モンスター)」と称する記事が多く、
これはゴジラへの対抗心の表われではないかと思います。
奇しくも本作も『GODZILLA ゴジラ』もワーナー映画なのですが、
『GODZILLA ゴジラ』の日本配給権が東宝に奪われたことへの当て付けのような…。

しかし、いざ本作を鑑賞してみると、なるほど怪物という表現は間違ってないなと…。
まるで怪獣映画を思わせるような竜巻パニック映画となっていました。
むしろボクが感じた『GODZILLA ゴジラ』の不満点を、本作では満たされています。
ゴジラには本作の竜巻のように不条理で驚異的な怪物であってほしかったので、
どちらがより怪物かと言えば、残念ながら本作の竜巻に軍配が上がります。
だからといって単純に本作の方が面白いとは断じて思いませんが、
予想以上の面白さだったことは間違いないです。

正直、竜巻を題材にしたパニック映画なんて今更だと思っていたのですが、
よく考えてみたら、竜巻を題材にしたパニック映画は意外と珍しく、
たぶん劇場公開されたハリウッド映画では『ツイスター』しかありません。
あの牛が飛んで行く『ツイスター』のインパクトが強すぎて、
竜巻もののパニック映画を沢山観た気になっていただけのようです。
あと『パーフェクトストーム』とか、ハリケーンものパニック映画との混同もありますね。

本作の冒頭、高校生男女4人が竜巻に襲われて死ぬシーンで始まりますが、
そのシーンは高校生が持っていたカメラで撮られた映像という体裁になっています。
つまりPOV(主観映像)のファウンドフッテージだったわけです。
本作はそんなPOV映像が多数使用されているのですが、
本作自体はファウンドフッテージ映画というわけでもなく、
俯瞰映像など普通の方法で撮影されているところも多いです。
ボクはフェイクドキュメンタリーが好きなので、どうせならPOVだけで撮影し、
生粋のファウンドフッテージ映画として制作してほしかったですが、
制作サイドとしては全くその気はなく、ドラマシーンは普通に撮影し、
竜巻に襲われるアクションシーンだけPOV撮影を使って、
POV映像の最大の利点である臨場感だけを本作に取り込みたかったのでしょう。
それは見事に成功しており、「超・体感型ムービー」という謳い文句に恥じない、
臨場感と緊迫感に圧倒されるリアリティ溢れる映像に仕上がっています。
ただそれでもフェイクドキュメンタリー映画ファンとしては、
高校生が撮った体裁の映像があんなにクリアなのには違和感がありますね。
以下、ネタバレ注意です。

竜巻を追跡し撮影することを生業とするストームチェイサー。
ドキュメンタリー制作者ピート率いるストームチェイサーチームは、
女性気象学者アリソンの竜巻発生予測に従い、オクラホマ州シルバートンを訪れます。
彼らの狙いは「竜巻の目」を撮影することで、それには竜巻に突入する必要があり、
特殊な撮影用の改造車「タイタス」に乗っています。
このタイタスが何とも男子心を擽るデザインで超かっこいいです。
厚さ4ミリの鉄製ボディに防弾使用の強化ガラスで軍用重装甲車両のようですが、
竜巻撮影のために気象観測装置や360度回転するパノラマシートまであり、
極めつけは秒速75mの強風でも飛ばされないように、
地面に車両を固定するためのアウトリガーを装備しています。
これなら本当に竜巻に耐えられそうですが、改造費は高そうで、
ちょっとやそっとの竜巻の映像の売値ではペイできない気がしますね。
彼らはタイタスに乗って、すでに3カ月も竜巻を探しているのですが、
スポンサーも降りてしまい、今後は自腹で竜巻を追い続けます。
それにしてもストームチェイサーなんて仕事があるのが面白いですね。
竜巻発生を喜ぶ災害ビジネスで、あまり感心できる仕事じゃない気もするけど、
竜巻の研究も兼ねているので防災ビジネスでもあるのかな?
竜巻の映像でそんなに儲かるとは思えませんが、
たしかに「竜巻の目」の映像はちょっと見てみたいかもしれません。

ピートらはプロですが、アマチュアのストームチェイサーも登場します。
YouTubeに体を張ったおバカ動画を投降するドンクとリービスのバカコンビです。
彼らは動画再生数100万回を目指して、竜巻を追うのですが、
もちろんタイタスのような準備があるわけもなく、単なる無謀なバカです。
でもこんな無茶なやつらの方が、意外と凄い映像撮れそうな気もしますね。
このバカコンビは、やもすればシリアスになりかねない災害映画の本作に
笑いを与えてくれているという点でも貢献度は大きい、愛すべきキャラです。

一方、そんなオクラホマ州シルバートンの地元高校に通う兄弟ドニーとトレイは、
教頭でもある父ゲイリーとの父子関係があまりうまくいってません。
本作は竜巻による被害に遭う中で、再生する父子関係を描いた物語でもありますが、
正直序盤は彼らのエピソード部分は邪魔で仕方がなかったです。
そんな高校生たちの話よりも、もっとストームチェイサー、
…というかタイタスの活躍が見たいと思っちゃたので。
兄ドニーは卒業式を迎えるのですが、弟トレイはその式典の撮影係を任されて、
彼の撮ったPOV映像が本作に使われているという体裁になります。
でも絶対にホームビデオとは思えないクリアな映像なのはどうにも納得できません。
式典の当日、麗しの同級生ケイトリンの課題を手伝うため、ドニーは式典に出席せず、
彼女と廃墟となっている製紙工場に課題の動画の撮影に向かうのです。
卒業式サボってまで、好きな女の子の手伝いをするなんて奇特なことですが、
当日まで会話したこともない子なのに、それで交際に発展するとでも思ったのか?
まぁ結局は吊り橋理論が発動するんですけどね。

シルバートンではなく、リバーサイドで竜巻が発生したため、
またしても竜巻予測が外れたと思ったピートらストームチェイサーですが、
その矢先、ゴルフボール大の雹が降ってきたため、急いでタイタスで出動。
見事に漏斗雲が発生し、竜巻が出来る瞬間に遭遇します。
かなり強力そうな竜巻ですが風速は秒速60mと推定され、
これなら秒速75mまで可能なタイタスでも耐えられる規模です。
とはいえタイタスに接近してくる竜巻の迫力には、本当に大丈夫かとドキドキしました。
幸いにも、…じゃなくて残念ながら竜巻の進路はタイタスからギリギリ逸れてしまい、
竜巻の目の撮影は出来ませんでしたが、竜巻はそのまま高校の方へ。
高校では野外で卒業式の式典が行われていましたが、豪雨に襲われ、
強風も吹いてきたため、教頭ゲイリーは生徒を校舎に避難させます。
その直後、竜巻が高校を襲ったため、間一髪で助かりました。
といってもグランドや校舎の一部に甚大な被害が出ており、
校舎内にいたとはいえ、あの強風でよく生徒全員無事だったものです。

生徒たちの中に長男ドニーがいないことに気付いたゲイリーは、
次男トレイと共に、ドニーを探しに製紙工場に向かいます。
案の定、製紙工場も竜巻に襲われ崩壊しますが、
ドニーとケイトリンは間一髪地下に飛び込み、事なきを得るも、
瓦礫によって出口を塞がれ、地下から出られなくなり…。
そこに大量の雨水が流れ込み、どんどん浸水し、このままだと溺死することに…。
溺死も心配だけど、むしろ心配なのはその雨水が綺麗かどうかですよね。
この廃墟となった製紙工場は大量の化学薬品が放置されており、
それの取材がケイトリンの課題だったわけだけど、
そんなヤバそうな薬品が雨水に混ざっていたら、溺死の前に御陀仏ですよ。
でも普通の雨水だったみたいで安心したけど、それはそれで不可解です。
それはそうと、死を覚悟した2人が残そうとしたビデオレターが泣かせます。
特にドニーの弟トレイを気遣う台詞が感動的でした。

ゲイリーらは製紙工場へ向かう途中、竜巻の通り道になって町を通ります。
町はバカコンビ曰く「ゾンビ映画の町みたい」に荒廃していました。
そこでゲイリーは逃げ遅れて車に閉じ込められた老人を救出するのですが、
長男の安否が気になるだろうに人助けなんて、ホントに出来た人ですね。
そこに再び漏斗雲が発生し、新たな竜巻が生まれ、
その場所にタイタスに乗ったストームチェイサーも駆け付けますが、
竜巻の勢いが凄まじく、気象学者アリソンが吸い込まれそうになるのです。
しかし間一髪ゲイリーが彼女を掴み助けます。いやー、彼はスーパー教頭ですね。
その竜巻はすぐに消滅するのですが、ゲイリーの車は大破しており、
助けたお礼にタイタスに同乗させてもらうことになるのです。

暫く進むと、今度は4本の竜巻が同時に発生し、周りを囲まれてしまいます。
多重渦竜巻というそうですが、1本でも凄まじいのに4本も同時発生なんて…。
車やら瓦礫やらがあたりを飛び交っているようなカオスな状況ですが、
更にブッ飛ばされた車が炎上し、ガソリンに引火し、火の海となり、
そこに突入した竜巻が炎を巻き込んで巨大な火柱になるのです。
こんなことがあり得るのかと思うほどの凄まじい光景ですが、
そんな美味しい光景をストームチェイサーが指を咥えて見ているはずもなく、
皆が近くの教会に逃げ込む中、カメラマンのひとりが撮影を開始。
しかし彼は炎の竜巻に飲み込まれ、焼けながら空へ昇っていくのです。
カメラマンが焼死しながら竜巻に巻き上げられる光景は衝撃的でしたが、
本作は人の命が軽いことが多いディザスター映画のわりには、
意外と死人が出ないので、その分、誰かが死ぬと衝撃的に感じてしまいますね。
たぶん冒頭の高校生4人を含めても、劇中で死んだのは10人に満たない気がします。
あ、でも少し前にバカコンビも竜巻に飲み込まれてましたが、
その時は不思議と全く衝撃的ではなく、「言わんこっちゃない」と笑っちゃいました。

その死んだカメラマンは一度目の竜巻とのニアミスでビビリ、
チームを辞退しようとしていたのですが、リーダーのピートが無理やり慰留したので、
彼が死んだのはピートのせいだと気象学者アリソンが責めます。
その後、漸く製紙工場に到着し、浸水した地下からケイトリンらを引き上げるも、
長男ドニーは溺れ、息をしていませんでした。
…が、スーパー教頭であり父であるゲイリーの人工呼吸により間一髪蘇生します。

その後、2つの竜巻が合体し、EF5のスーパーセル型超巨大竜巻が発生します。
EF5というのは最上級の強力な竜巻のことだそうで、
去年実際にオクラホマ州を襲って多くの死者を出した竜巻もEF5だったそうです。
といってもEF5には上限がないので、本作の竜巻はそれ以上に強力であり、
もともとは架空のEF6の竜巻という企画だったそうで、史上最強の竜巻です。
風速はタイタスも真っ青の秒速135mです。
数字だけではピンと来ませんが、EF5だった去年の竜巻が94mだったそうなので、
その1.5倍くらいの破壊力ということになりますね。
それでもやっぱりピンときませんが、とにかく凄そうです。

ゲイリーらは助けたドニーらもタイタスに乗せ、急いで高校に戻り、
生徒たちに早くスクールバスでここから避難するように呼び掛けます。
校長は「学校はシャルターがあるから大丈夫」と楽観的ですが、
この竜巻は校舎なんて根こそぎ吹き飛ばすほどの破壊力だそうで…。
それを聞き、みんな慌ててバスに乗り込み逃げるのですが、
ゲイリーらのバスは倒れた送電線の鉄塔に阻まれ、道を引き返すことに…。
しかし竜巻は目前まで迫っており、彼らはバスを乗り捨て、
マンホールから雨水管の中に隠れ、竜巻をやり過ごそうとします。
ところが竜巻によりマンホールの蓋は飛ばされ、雨水管の中にも暴風が吹き荒れ…。
すると一緒に避難していたピートが、急に雨水管の外に出て行くのです。
この撮影バカは、こんな状況になっても竜巻の目の撮影を続けるつもりか。
…と呆れましたが、なんと彼はタイタスで雨水管の出口を塞ぎ、
中に風が吹き込まないようにしてくれたのでした。
「なんだよ、実はめちゃめちゃいい奴じゃん!」と感動しました。

しかしタイタスのアウトリガーは135mの風速では役に立たず、
ワイヤーでなんとか出口に固定されている状態です。
てか、ワイヤーってこんなに強力なんですね。
そうこうしている間に、急に暴風が治まります。
竜巻が消滅したのかな?…と思いきや、竜巻の目に入っていたのです。
「これが念願の竜巻の目か」と思いたいところでしたが、規模が大きすぎるためか、
台風の目の狭い版みたいな感じで、期待したほど面白いものではなかったかな。
もちろん目を抜けると、再び暴風が吹き荒れるのですが、
どういう理屈かはわかりませんが、さっきよりも更に強力な暴風になり、
ワイヤーも切れてしまい、ピートの乗るタイタスは空高く巻き上げられるのです。
ピートはいい奴になった途端に死ぬなんて可哀想…、と思いましたが、
竜巻の上まで昇った彼を待っていたのは、嘘のように穏やかな雲の上の夕陽で、
まるで天国のような美しい光景だったので、少しは気持ちが救われたかもしれません。
上空から念願の竜巻の目も見れたわけだし、悔いはないでしょう。
本当に竜巻の上って、あんなに穏やかなんでしょうか?
死にたくないので試したくはありませんが、ちょっと気になります。
ピートは落下して死にますが、意外とタイタスの装甲なら、
落下の衝撃に耐えられるかと期待したけど、そう上手くはいきませんね。

その後、ゲイリーらは雨水管でなんとか竜巻をやり過ごすことに成功。
その直後に、竜巻は樽状になって勢力を弱め、文字通り雲散霧消します。
そして荒れ果てた町で、住民は希望を見い出し、
ゲイリーと2人の息子も和解して、本作は幕を閉じます。
感動的な最後ですが、なんとエンドロール前のシーンで、
多重渦竜巻に飲まれて死んだはずのバカコンビが木に引っ掛かって、
しぶとくまだ生きていたとわかり、最後の最後は笑って終わりました。

最初は軽く敵視していたので少し悔しいけど、
とても面白いパニック映画でオススメです。

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