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るろうに剣心 京都大火編

ブログを更新するのは、ちょっと久しぶりな気がします。
ウチは映画の感想を書くブログですが、それ以外のことは何も書かないので、
映画を観ないことには書くネタがなく、更新したくてもできません。
先週末も観たい映画が一本しか公開されず、書くネタに困りましたが、
今週末も一本しか公開されず、今日感想を書いたら、また一週間お休みかも…。
ブログ執筆はボクにとっていい気分転換になっているので、なるべく更新したいし、
たぶんDVD鑑賞した映画の感想でも書いて繋ぐことになると思います。

ということで、今日は8月第一週公開で唯一観たかった映画の感想です。
それにしても、なんで今週末の封切り映画はこんなに弱いのか…。
ハリウッド映画も一本も公開されませんが、まさか本作との競合を避けたのかな?

るろうに剣心 京都大火編
るろうに剣心 京都大火編

2014年8月1日公開。
人気漫画を実写映画化した『るろうに剣心』の続編となる二部作の前編。

かつて人斬り抜刀斎と呼ばれた伝説の人斬り、緋村剣心(佐藤健)。刀を置き、平穏な生活を送る剣心は、ある日、剣心から影の人斬り役を引き継いだ志々雄真実(藤原竜也)が京都でその名をとどろかせていることを知る。政府が派遣した討伐隊は志々雄を前に成すすべがなく、最後の望みとして剣心に白羽の矢が立つ。志々雄の野心を阻止すべく、剣心は京都へ向かう。(シネマトゥデイより)



約二年前に公開された『るろうに剣心』の続編で、
今回は原作中盤の山場「京都編」が描かれるのですが、
残念なことに、前後編の二部作になってしまいました。
『GANTZ』しかり『SPEC』しかり、前後編の映画には駄作が多いが、
料金は二倍取られているようなものなので、いいイメージがありません。
まぁ本作の場合は、前編だけでも約140分もあるので、
約90分が二本の前後編だった『SPEC』なんかとは違い、
端から料金を二倍徴収する目的で無理やり分けられた前後編ではなさそうかな。
原作の「京都編」はかなりのボリュームなので、一本では描き切れるはずはなく、
前後編にするしかなかったのかもしれません。
一本90分にもかかわらず、内容の薄かった『SPEC』なんかとは違い、
本作は140分間、かなりの濃度とテンポで進行します。
まるで大ボリュームの原作の物語を完全再現するかのように…。

本作は90年代に『週刊少年ジャンプ』で連載されていた漫画の実写化作品ですが、
ボクも「京都編」連載当時はジャンプを買っていたので、
一応読んでおり、内容もそれなりに覚えているつもりです。
そんなボクにとっては、原作をあまりに踏襲しすぎている本作は少し退屈でした。
前作は原作エピソードを踏まえながらも、かなり脚色されていたので、
退屈することもなく、原作との相違点なんかも楽しめましたが、
こうも完全再現されてしまうと、原作を読み返すようなもので新鮮味が薄いです。
(ビジュアル的にも二度目の実写化なので新鮮味はありませんし…。)
原作を極力踏襲しようという努力は認めますが、
ある意味では何でも原作通りにしてしまうのは短絡的でもあり、
映画であればしっかりシネマタイズするべきだと思います。
原作からあまり重要じゃない部分はカットし、それでも筋が通るように再構築し、
時間も2時間前後に収めるのが、脚色の腕の見せ所です。
本作はカットしているところはあるものの、まだまだ詰め込みすぎ。
特に隠密御庭番絡みは全てカットしてもよかったと思いました。

御庭番衆率いる四乃森蒼紫の原作での初出は「京都編」より前の、
いわゆる「恵編」と言われるエピソードとなります。
「恵編」は前作で扱われましたが、脚色により他のエピソード(黒笠編)と混ぜられ、
御庭番衆のポジションが他のキャラに置き換えられたため、
蒼紫らの出番はなくなってしまい、蒼紫の映画での初出は本作になります。
たしかに蒼紫は「京都編」のラスボス・志々雄真実と同盟を組み、
副ボス(副々ボスかな?)として主人公・緋村剣心の前に立ちはだかり、
「恵編」以来の再戦となるので、重要な役どころにも思えるけど、
実際には「京都編」のメインプロットとはあまり関係ないキャラです。
「京都編」は剣心こと「人斬り抜刀斎」の後継者である志々雄の、
明治政府転覆計画を阻止するというのがメインプロットであり、
蒼紫との再戦なんて寄り道でしかありませんからね。
前作でわざわざカットした彼を引っ張り出してまで、本作に登場させる必要はないです。
というか、そんなことをするのは蒼紫が勿体ないと思います。

原作でも蒼紫は剣心の強敵であり、人気キャラのひとりです。
本来なら彼(率いる御庭番衆)と剣心との戦いで、
映画一本撮るべきじゃないかと思うくらい魅力的なキャラです。
なのに初対決がラスボス・志々雄の前座同然になるのは如何なものかと…。
…いや、実際は本作(前編)ではまだ剣心と出会ってもおらず、
後編でそうなるのではないかということですけど、
どうせ登場させるなら前編のラストを蒼紫との対決にすれば、
彼にも華を持たせることができたのではないかと思います。
本作のクライマックスでは、蒼紫は元仲間の翁と対決するのですが、
正直、初登場同士の脇役のバトルなんて盛り上がるはずもないです。
翁は隠密御庭番京都探索方の長ですが、蒼紫さえ登場させなければ、
「京都編」のヒロイン・巻町操なども登場させる必要もなく、
かなりの時間節約になったものと思われます。
いや、時間節約よりもキャラ数の節約が重要かもしれませんね。
本作は本当にキャラが多すぎるので、もっと削る努力が必要です。

キャラが多くて喜ぶのは原作ファンだけで、それ以外の人にとっては煩雑なだけ。
本作は客層が幅広い気がしましたが、アクション時代劇として観ている人も多そう。
そんな原作未読の人にとっては、特に活躍もさせないキャラを
ボコボコ登場させられると非常に観にくいのではないかと思います。
ボクも志々雄が十本刀を招集したのは驚いてしまいました。
十本刀はその名の通り十人の剣豪からなる志々雄の配下ですが、
いくら前後編とはいえ、彼らとの戦いなんて時間内に描けるはずないので、
幹部として二~三人残し、十本刀自体はカットされるものと思っていたのですが…。
十本刀の登場は、キャラ数を増やして原作未読者の煩雑さを煽るばかりか、
原作ファンすらガッカリするものです。
結局出してはみたものの、やはり個々をしっかり描けないため、とにかく扱いが雑。
志々雄の右腕・"天剣"の宗次郎と参謀・"百識"の方治、
それと剣心と最初に戦う"刀狩"の張を除く残りの7人なんて、もうモブ扱いです。
せっかくの個性派集団なのに、ビジュアルもみすぼらしく、無名の役者ばかりで、
まだ前編ですが、後編でも彼らが活躍する見込みは全くないです。
それならもうわざわざ出さなければいいのに、と思ってしまいます。

十本刀のナンバー2とナンバー3の"盲剣"の宇水と"明王"の安慈ですら、
雑魚キャラ同然の描かれ方をしていましたが、彼らを活躍させないなら、
彼らと闘う相手役となる斎藤一と相楽佐之助も必要ないかと。
いや、斎藤は物語上欠かせないかもしれないけど、佐之助はいらないです。
安慈と闘わない佐之助なんて、「京都編」では何の役にも立たないし、
東京に残してきても問題なかったと思うんですよね。
いや、佐之助には安慈戦以外に、もうひとつ見せ場がありました。
それは志々雄の甲鉄艦「煉獄」を、佐之助が炸裂弾で沈めるというものですが、
本作ではクライマックスに煉獄でのバトルはあったものの、
原作とは違う意外な展開になったため、佐之助の出番はなくなり、
ますます要らない子になってしまいました。

十本刀としては、厚遇された"刀狩"の張ですが、ビジュアルの時代錯誤が酷すぎます。
あの金髪の髪型はいくらなんでも漫画的すぎて、実写としてはダメでしょ。
そのくせに彼の代名詞的武器である帯状の刀は、
あまりに現実的ではないためか本作に採用されていません。
漫画的に描きたいのか、現実的に描きたいのか、どっちなんだって感じです。
まぁ元が漫画なので、張に限らず荒唐無稽な技を使う奴が多く、
それを実写化するのは難しいと思います。
志々雄の右腕・宗次郎の超高速移動にしても再現は難しいのか、
ケンケンする変な動きをしていたのが気になりました。
しかし宗次郎を演じるのが神木隆之介というのは、うーん?って感じです。
誰がいいとは思いつきませんが、もっと美少年がよかったな…。

他に新キャストで疑問だったのは、志々雄役の藤原竜也。
あんな包帯グルグル巻きで顔もロクに見えない役に、
藤原竜也を起用するのは勿体ない気がして…。
まぁ彼の声は特徴的なので、顔が見えなくても彼だとわかりますが…。
それにちょっと貫禄がありすぎると思うんですよね。
剣心の後輩役なのに、あからさまに歳上に感じてしまいます。
剣心は若作りという設定だけど、せめて同年代を起用できなかったものか。
その点では蒼紫演じる伊勢谷友介も同じかな。
でもどちらもビジュアル的には問題なく、うまく原作を再現していると思います。

その敵キャラである志々雄と蒼紫ですが、時間も少ない中で、
彼らの過去についてもちゃんと描かれていました。
どちらも維新政府の酷い仕打ちにより狂人化しているのですが、
たぶん原作と大差ない内容だと思うけど、こうして映像化してみると、
本当に維新政府の仕打ちは酷くて、敵キャラなのに同情を禁じえません。
展開的に蒼紫はそれでいいけど、志々雄にも同情させちゃうと、
心情的に主人公サイドに義があるとは思い難くなります。
志々雄に支配された日本の縮図として、新月村のエピソードも採用され、
志々雄一派の非道な所業も描かれますが、志々雄の怒りも理解できるため、
それも仕方がないと思えちゃうんですよね…。
むしろ「志々雄頑張れ」って思うし、それを阻止しようとする剣心と、
どちらが悪役だって感じだったりもします。
ストーリー的にも、かなりシリアスになってしまっているのも如何なものかと…。
面白いシーンは序盤の「人斬り抜九斎」の芝居くらいのもので、全体的に重いです。
剣心も終始真面目くさっていて、なんだか剣心らしくないかも…。

ちょっと批判めいた感想になってしまいましたが、もちろんいいところもあります。
そのひとつは、前作に引き続き、日本映画最高峰のアクションです。
殺陣シーンの格好よさは他の時代劇の追従を許しません。
リアルかと言えば、そうでもない気がしますが、とてもスピーディで、
超人的な剣技をよく再現していると思います。
(欲を言えば剣心には、もっと飛天御剣流らしく回転を多用してほしかったかな。)
新月村での大勢の志々雄一派との対決や、
その後の宗次郎との一騎打ちが特によかったですが、
逆に一番盛り上がるはずのラストの京都市中、および煉獄での戦いは微妙かも。
どちらも夜のシーンなので、画面が暗くてアクションが見え難かったし、
京都市中の戦いでは佐之助や操、神谷薫などに見せ場を作ろうとしており、
剣心自体はあまり活躍してなかったし、煉獄での戦いでは、
剣心が単身乗り込み、志々雄や十本刀と対峙したのに、ロクに刀を振ることもなく、
海で溺れて、なんとも微妙な決着となってしまいました。

こんなクライマックスで後編に続くなんて、盛り上がりに欠けるな…、
…と思いきや、この後サプライズが起こります。
海で溺れて、どこかの浜に打ち上げられた剣心ですが、謎の男に助けられるのです。
長髪のその男は、剣心の師である比古清十郎に違いありませんが、
なんと彼を演じるのは福山雅治で…。
そもそも『るろうに剣心』が実写映画化された発端は、
福山雅治主演の大河ドラマ『龍馬伝』の大人気に便乗したことで、
監督も『龍馬伝』の大友啓史をそのまま起用しているし、
人斬り抜刀斎こと剣心役に新人俳優だった佐藤健を抜擢したのも、
彼が『龍馬伝』で人斬り以蔵を演じていたことがキッカケでした。
なので福山雅治の登場には、とても感慨深いものがあり、
俄然、後編が楽しみになる、素晴らしい引きだったと思います。

しかし冷静に考えてみると、後編は比古清十郎との修行と、
志々雄一派との最終決戦になると思うのですが、修行はともかく、
宗次郎以外雑魚っぽい十本刀との対決とか、全く面白くなさそう…。
結局、剣心が蒼紫、宗次郎、志々雄と三連戦するだけの内容になりそうで、
ストーリー性のほとんどない展開になるんじゃないかな?
アクションが売りの作品とはいえ、そんなアクションばかりだと飽きそうで…。
たぶん本作同様に、内容も原作を忠実に再現しているだろうから、
新鮮味も期待しにくいような気もするし…。
とりあえず後編『るろうに剣心 伝説の最期編』は一月半後、9月13日公開です。

あ、そういえば、「伝説の最期編」なんてサイブタイトルになっていますが、
次がシリーズのラストではないような気がします。
というのも本作で剣心が志々雄討伐を決心したシーンで、
原作の「京都編」の次の章、「人誅編」への伏線が張ってあるからです。
(具体的には、雪代巴のことを剣心が回想します。)
まぁ「人誅編」も実写映画化されるかは、この前後編の評判次第でしょうが、
ワーナーとしては続編も考えているのだろうと思われます。

コメント

この人

あなたは漫画だけ見てりゃいいんでない?

  • 2014/08/26(火) 16:13:12 |
  • URL |
  • ゆあ #-
  • [ 編集 ]

Re: この人

> あなたは漫画だけ見てりゃいいんでない?

そういうコメントは、原作原理主義者に対して使うものです。
私はむしろ原作からもっと改変しろと言っているのに、
漫画だけ見てりゃいいという論拠がわからないです。

あなたこそ批判的な感想が読みたくないなら、
わざわざ一般人ブログの記事なんて読まないで、
マスコミのヨイショ記事だけ読んでりゃいいんでない?

  • 2014/08/26(火) 22:57:10 |
  • URL |
  • BLRPN #-
  • [ 編集 ]

個人的には方治が観柳ばりのはっちゃけ枠になったのが一番の改変かな、と思いました
この映画、はっちゃける人は大砲と絡まなくちゃならないルールでもあるんですかね(笑)

>ケンケンする変な動き
アレって原作でもやってませんでしたっけ。
縮地の助走みたいに。
まぁ、確かに、リアリティ重視ならボクシングの構え(ステップ)みたいなイメージがちょうど良いのかもしれませんけど。

  • 2014/09/02(火) 16:56:57 |
  • URL |
  • YM #-
  • [ 編集 ]

YMさんへ

ボクも初めて予告編を観た時は、「あれ?なんで観柳が出てるの?」と、
方治と観柳を見間違えてしまいました。
(たぶん後編「伝説の最期編」で使われる映像だったと思います。)
本作はほぼ原作通りで不満でしたが、最近流れ始めた予告編を観るかぎりでは、
後編はかなり改変されているようなので期待が持てる気がします。

ボクの記憶だと宗次郎はもっと落ち着いている印象だったのですが、
なにぶん本誌で一度読んだ切りなので、記憶違いかも。
きっとケンケンしていたのでしょう。

  • 2014/09/02(火) 22:58:09 |
  • URL |
  • BLRPN #-
  • [ 編集 ]

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[邦画] 劇場ならではの迫力!「るろうに剣心 京都大火編」

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  • 2014/09/16(火) 01:42:03 |
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