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アドベンチャー・イン・アフリカ

今朝、サッカーW杯ブラジル大会の決勝戦がありました。
今大会は日本戦も含め、まともに一試合も観戦できなかったので、
決勝戦くらいは観戦しようと思い、4時前に起きました。(4時キックオフです。)
ボクは遅くとも5時半には家を出ないといけないのですが、
試合はスコアレスのまま延長戦に突入しちゃったみたいで、
延長後半にドイツが決勝点を挙げる一番いいシーンを見れず、
結局この試合もまともに観戦できたとはいえず、残念でした。
実はアルゼンチンを応援していたので、ドイツが勝ったのも少し残念で…。
とはいえ、今大会のドイツの強さならもっと圧勝するかとも思っていましたが、
前半でメッシからパスを受けたアルゼンチンの選手(名前忘れた)が、
ネットを揺らすもオフサイドになっちゃったのは惜しかったですね。
でもこの試合ではアルゼンチンを応援していたけど、
それはただミーハーなのでメッシを応援していただけ。
ドイツも好きな国なので、ドイツの優勝も祝福しています。
しかし今大会はブラジルと日本にとっては辛い大会でしたね…。

ということで、今日は優勝国ドイツの映画の感想です。

アドベンチャー・イン・アフリカ
Animals United

2014年7月9日リリース。
ドイツのCGIアニメーション映画。

カラハリ砂漠にあるオカバンゴに住むミーアキャットのビリー、ライオンのソクラテス、 カンガルーのトビー、ウィニフレッドとウィンストンのカメ夫妻、温暖化によって北極から流されてしまったスシ、ニワトリのチャールズは水を求めて死の谷を目指していた。すると、人間が作ったダムが水をせき止めているのを見つけてしまう。人間と戦おうという議題ではじまった初めて開かれた「どうぶつ会議」。 オカバンゴの動物たちは、水を取り返すべくダムへと向かうが…。



本作はドイツの映画会社のCGIアニメーション映画ですが、
実際はドイツ・ギリシャ・ケニア・韓国の合作です。
ハリウッドのアニメ映画ですらまともに劇場公開されない日本では、
ドイツのアニメ映画である本作が劇場公開されるはずもありませんが、
最近はハリウッド映画ですらまともにビデオスルーにもならないので、
本作はビデオリリースされただけでも幸運だった方かもしれません。
レンタルはTSUTAYA独占という微妙な扱いですが…。

日本で劇場公開されなかった本作ですが、上映機会は一応ありました。
第19回キンダー・フィルム・フェスティバルのコンペ部門で
『どうぶつ会議』というタイトルで上映され、最優秀作品賞と観客賞を受賞しています。
その名の通り、キンダー・フィルム・フェスティバルは子どものための映画祭で、
審査員も公募で集められた子どもたちです。
毎年8月に東京で行われ、来月で第22回を迎えるなかなか歴史ある映画祭ですが、
そこでの最優秀作品賞の受賞に価値があるかどうかは微妙なところかな。
それは別に審査員がチビッコだからバカにしているわけではなくて、
コンペ部門のラインナップが少なすぎると思うんですよね。
本作のライバルも実写2本、アニメ1本のたったの3本しかありませんでした。
ライバル作品もなかなか面白そうな感じではありましたが、
「子供が主人公なだけで子ども向け映画じゃないのでは?」と思うようなものばかりで、
子ども審査員によって最も子供向けな作品が受賞しているだけのような…。
翌第20回は『ももへの手紙』、第21回も『空とぶニコ!!』とアニメ映画の受賞が続き、
やはり子どもが選ぶとアニメ映画は有利だなという印象を受けます。
本作も子ども向けアニメ映画というだけで、実質消去法で受賞している気が…。
もしコンペ部門の中に『ドラえもん』でもあれば、きっと100%受賞しますね。

でも日本で唯一の子ども映画祭は貴重な存在だし、応援してます。
ただでさえ日本はテレビアニメや特撮ヒーローの劇場版くらいしか
子ども映画が劇場公開されない風潮になってしまっているので、
日本映画界の健全な発展のためにも、子ども映画祭が盛り上がって、
国内外の素晴らしい子ども映画が日本の子どもたちに届いてほしいです。
一昨年の『ももへの手紙』は日本映画(角川映画)なので劇場公開されましたが、
本作も含め過去に最優秀作品賞を受賞した外国映画は劇場公開されていません。
(昨年のスウェーデン映画『空飛ぶニコ!!』は来月ビデオリリースです。)
最優秀作品賞受賞作くらいは普通に劇場公開されて然るべきだし、
そんな体制になれば、自然と映画祭も盛り上がると思うのですが…。

それは置いといて、作品の感想に入りますが、
まずキンダー・フィルム・フェスティバル上映時の『どうぶつ会議』から、
邦題を変更しちゃったのが意味不明です。
『エーミールと探偵たち』や『ふたりのロッテ』、『飛ぶ教室』などで知られる
児童文学作家エーリヒ・ケストナーの絵本『どうぶつ会議』が原作なので、
そのままのタイトルでよかったのではないかと思いますし、
そのままの方が本作のテーマも明確に伝わると思うのに、
なぜこんな冒険映画のようなタイトルに改めたのか不思議です。
単純に『アドベンチャー・イン・アフリカ』よりも『どうぶつ会議』の方が
キャッチーで面白そうな印象を受けると思うのですが…。

ただひとつ邦題の改題に対して思い当たる節があるとすれば、
改題者が本作は原作絵本とは別物だという印象を与えたかったのかもしれません。
本作で描かれているテーマは環境問題であり、
自分たちの利益のためにダム建設など環境破壊を続ける人間たちに対し、
動物たちが会議を開き、「地球は人間だけのものじゃないぞ」と立ち上がる物語です。
でも原作絵本は第二次世界大戦直後に描かれた絵本で、テーマは反戦であり、
大戦後、各国首脳が世界平和を維持するために国際会議を重ねるも、
全く成果があがらないことに痺れを切らした世界中の動物たちが国際会議を開き、
国境を無くせとか軍隊を撤廃し戦争を放棄しろと人間たちに迫る物語です。
右傾化する日本では反戦を描いた絵本が原作では売れないと感じたのか、
原作絵本のテーマを歪曲した本作に憤りを感じたのかはわかりませんが、
改題することで、原作とは関係ないように装いたかったのかもしれません。

ボク自身かなり右傾化しているので、左翼的な反戦思想には虫唾が走ります。
(本作の製作国に韓国が加わっていることも虫唾が走るけどね。)
集団的自衛権に反対している奴らって、どれだけお花畑なんだよと思いますが、
ましてや戦争放棄なんてことを、縄張り意識の強い動物に説かれたくないです。
その点、本作のテーマは環境問題に改変されていますが、
環境については人間が動物に多大な迷惑をかけているのも事実なので、
日本はまだマシな方ですが、人類としては改めるべきことはまだまだ多いし、
ちょっと説教臭いとは思うものの、嫌悪感は全くありません。
なので本作の原作からの内容改変に関しては比較的好意的ですが、
正直、環境問題なんて動物ものアニメとしてはありきたりすぎるので、
改変により当たり障りのない物語になったのも否めず、
面白いかと言われればかなり微妙かもしれません。

映像も、やはりハリウッドのCGIアニメに比べるとかなり落ちます。
まぁハリウッドは日本も含めて他国の10年先を走っているようなものなので、
技術的に劣るのは仕方のないことかもしれません。
(とはいえ、この映画会社はハリウッドで実写映画も多数製作しています。)
本作が致命的なのは、キャラデザインが完全にハリウッドの模倣であることです。
特に動物キャラがブルースカイ・スタジオのパクリみたいな感じで、
全くオリジナリティを感じないんですよね。
わざと誤認させようとしているのかと思うほどです。
以下、ネタバレ注意です。

舞台はアフリカのオカバンゴ・デルタ。
ある時、オカバンゴに流れる川が干上がってしまい、動物たちは困ってしまいます。
その原因を探るために、ミーアキャットが友達のライオンと一緒に川の上流を目指し、
人間がリゾート開発のため、川にダムを建設していたためだとわかるのです。
ミーアキャットがなぜライオンに食われないのか不思議でしたが、
どうもこのライオンは、狩りのため弟と上流に行った時に、
ハンターに弟を撃ち殺されたようで、それ以来肉食はやめたとか…。
ミーアキャットとライオンが一緒に行動するのも変な状況ですが、さらに道中、
ニワトリ、ゾウガメ、カンガルーとタスマニアンデビル、シロクマが仲間になります。
いずれもカラハリ砂漠に野生で生息する動物ではないので、かなり変な状況です。
彼らは人間のいない動物の楽園アフリカを夢見て移住してきたようで、
ガラパゴス諸島のゾウガメはタンカーの座礁によるオイル漏れで、
カンガルーとタスマニアンデビルは人間のポイ捨てによる山火事で、
シロクマは地球温暖化で北極の氷が解けてしまい、棲家を追われたのです。
ニワトリはフランス料理の材料になりかけたところを脱走しただけなので、
全く環境問題とは関係ありませんが…。

ダムのあるリゾート地に建つエデン・パラダイス・ホテルでは、
第167回環境会議が開かれ、各国の代表が集まっています。
ライオンがそこに乱入したことで、会場は大パニックになりますが、
動物にしたら環境会議なんて自分たちのためになることのはずなので、
ちょっと不思議な展開ですが、これは原作絵本のオマージュで、
人間の国際会議なんて、いくら回数(167回)を重ねても無駄だという風刺でしょうね。
環境破壊して建てられたリゾートで環境会議するなんて確かに本末転倒ですが、
国際会議が行われるところは立派な会場が多いだろうから、
中には環境破壊の末に作られた会場もあるかもしれませんね。
動物たちはリゾートで飼われているチンパンジーの手引きで潜入しますが、
ライオンはハンターに麻酔銃で撃たれて捕まってしまいます。
なぜ動物園生まれ、人間に飼われていい生活をしているチンパンジーが、
ミーアキャットら野生動物に協力的なのかよくわかりませんでしたが…。

ライオンを助けるために、ミーアキャットらは一度オカバンゴに戻り、
デルタ地帯の大統領であるゾウに動物会議を開催を依頼し、
クロサイやバッファロー、キリンなどサバンナ中の動物を集め、
みんなでダムに押しかけ、ダムを破壊しようと頑張ります。
結局、ハンターが動物を狙って撃ったミサイル(笑)の流れ弾でダムは決壊。
ライオンは優しくて動物好きな人間の女の子に助けられて脱出し、
みんなで川に流されてオカバンゴに戻ってめでたしめでたしです。
ダムは破壊できて、オカバンゴの環境は守れたものの、
シロクマが棲家を追われた温暖化などの環境破壊は放置されたままで、
人間も考えを改めないし、本質的には何も解決していないので、それでいいのか、
…と思いきや、なんと動物たちはシロナガスクジラの口の中に乗り込み、
海を渡って、環境会議開催中のニューヨークに大群でやってきます。
本作はそこで終わりますが、この動物の抗議行動がマスコミに報じられて、
少しは環境問題が前進することになりそうかな?

子ども向けのシンプルな物語で、小学生までなら十分楽しめそうですが、
大人にはちょっと物足りない内容だったと思います。

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