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ヴェロニカ・マーズ [ザ・ムービー]

『アナと雪の女王』の快進撃が凄すぎますね。
先週末の興行ランキングも、公開15週目にもかかわらず1位を記録しました。
公開6週目に1度だけ『名探偵コナン』に敗れたのが悔やまれますが、V14達成です。
今月初めには『ハリー・ポッターと賢者の石』(203億円)の興収記録を抜き、
日本歴代興収第3位に浮上し、先週末までの累計興収は237億円にもなります。
日本では興収10億円がヒットラインですから、とんでもない記録です。
まぁ昨年の駄作アニメ『風立ちぬ』ですら120億円を超えたので、
『アナと雪の女王』ならばその記録は超えれるとは思っていましたが、
まさか200億円超えてくるとは全く想像していませんでした。
先週末時点で歴代2位の『タイタニック』(262億円)まで、あと25億円です。

とはいえ『タイタニック』越えまではさすがに無理そうかな。
1位とは言えども、先週の興収は6億円程度なので、
このままの週間興収をキープしたとしても4週以上はかかる計算です。
ところが3週間後の7月16日には早くもビデオリリースされちゃうので、
週間興収がガタ落ちになるのは間違いないでしょう。
たぶん興収末は1位をキープするどころか、2位も無理だと予想します。
公開から18週も経てば、洋画ならビデオリリースが始まってもおかしくないけど、
本作に関してはディズニーももう少しリリースを遅らせるべきです。
まぁまだ話題性があるうちにリリースしちゃった方が、ビデオも売れるだろうし、
結果的に儲かるだろうから、名を捨てて実を取ったのかもしれないけど、
どこまで記録を伸ばせるのか期待していたので残念です。

ということで、今日は『アナと雪の女王』の主人公アナの声を演じた
クリステン・ベルの主演作の感想です。

ヴェロニカ・マーズ [ザ・ムービー]
Veronica Mars

2014年6月4日DVDリリース。
クリステン・ベル主演の大ヒットテレビシリーズの劇場版。

ロースクール卒業間近のヴェロニカ・マーズは、故郷ネプチューンと、女子高生探偵として駆け回っていた日々を封印したつもりだった。そんなある日、ニューヨークで大手法律事務所の面接を受けている最中、殺人容疑を着せられたという元彼のローガンから電話がかかってくる。ローガンの弁護士を探すためにネプチューンに戻ったヴェロニカは、ローガンが取り調べで不当な扱いを受けていることを知り、いつの間にか封印していたはずの世界に引き戻されていくのだった。(公式サイトより)



海外ドラマ『ヴェロニカ・マーズ』の劇場版である本作ですが、
全米劇場公開と同時にオンデマンド配信もされたそうです。
劇場公開とオンデマンド配信を同時に行うのは、
ハリウッド6大メジャーの作品としては初めてのことだったようです。
ちなみに日本でも全米と同時にオンデマンド配信されましたが、
日本では劇場公開はありませんでした。
オンデマンド配信されたので、本作をビデオスルーと呼べるのかは微妙ですが、
今月になってビデオもリリースされて、ボクはそれで鑑賞しました。

映画は劇場で観たい派の映画ファンのボクとしては、
劇場公開とオンデマンド配信を同時に行うような試みは賛同できません。
そもそもそんな作品を映画と呼んでもいいのか、WEBドラマではないのかって感じです。
ただその試みはあまり成功したとは言えないような印象で、
本作は製作費600万ドルに対し、全米興収は半分の300万ドル程度で、
初登場ランキングも11位で、映画としてはコケたと言わざるを得ない成績です。
まぁ配信で稼いだ視聴料がどれほどになるのかわからないですが、
配信の視聴料は映画の鑑賞料よりも安いし、配信だと複数で見れてしまうので、
利が大きい劇場に足を運ぶ客を配信で奪ってしまったことは、
劇場公開オンリーよりも損しているのではないかと思います。
また劇場にしてみても不愉快な方法だし、劇場と映画会社の関係にもよくないので、
映画産業の発展のためにもあまりいいやり方だとは思えませんね。

なぜ本作でそんな方法を取ったのかといえば、
そもそも本作自体が映画かどうか微妙な経緯の作品だからでしょう。
なにしろテレビドラマの劇場版ですからね。
ちょっと当たったテレビドラマはすぐに劇場版化してしまう日本とは違い、
大ヒットテレビドラマも沢山製作されているハリウッドですが、
あまりテレビドラマの劇場版が製作されないのは、
やはりテレビドラマと映画は別物だと考えているからかもしれません。
きっと劇場版は映画としては邪道なのでしょうね。
だから映画まがいの本作を劇場公開と同時にオンデマンド配信したところで、
劇場サイドや映画ファンから悪感情を抱かれる心配も少ないと思ったのでしょう。
でもこんなのは「あのね商法」ですから、テレビドラマファンにしてみれば、
ドラマの続きを有料配信なんてされたら不満も噴出しそうなものですが、
劇場版による「あのね商法」が横行する日本でもそれほど批判はされてないので、
テレビドラマファンというのは意外と寛容なんでしょうね。

そんなテレビドラマの劇場版である本作ですが、
ボクは本作のテレビシリーズはほとんど見れていません。
日本ではCSやケーブルテレビで放送されていたそうですが、
ボクはどちらも契約していないので見れる環境にありません。
だけど面白いらしいと聞き、ビデオレンタルで何話か見たのですが、
結局シーズン1も見終えることなく、途中で視聴を中断しました。
うーん、面白くないわけでもなかったと思いますが、
1クールで終わる日本のテレビドラマと違い、海外ドラマは半年放送するので、
シーズン1だけでも22話もあり、長すぎてモチベーションが保てませんでした。
続き物の海外ドラマだと続きが気になって一気に最後まで見ちゃえるけど、
本作のテレビシリーズのように一話完結の場合は引きが弱く、
またいつか続きから見始めればいいかと思って視聴を一旦打ち切り、
そのまま見なくなってしまうことが往々にしてあります。

それに海外ドラマはいつ終了するかわからないのもネックです。
本作のテレビシリーズもシーズン3まで製作されましたが、
人気があればどんどんシリーズが重ねられ、どんどん物語が引き延ばされ、
物語の終わりが見えず、いつまで付き合わされるのか不安になります。
逆に人気がなくなれば、物語の途中だろうが問答無用で打ち切られるので、
本当に完結するのかもわからない作品を見続けるのも不安で、ストレスを感じます。
本作のテレビシリーズも決着を見ぬまま打ち切られてしまったそうです。
これだから海外ドラマは怖いです。
本作はそんな中途半端に終わってしまったテレビシリーズに
ある程度の決着をつけるために製作されたのかもしれません。

ただ打ち切りになったドラマの続きを製作することに映画会社が金を出すはずもなく、
本作は有志による募金キャンペーンで製作費を集めたそうです。
なんと570万ドルも集まったそうで、600万ドルの製作費のほとんどが募金ということに。
募金なら出資者に配当を払う必要もないだろうから、たとえ300万ドルの興収でも、
自腹分30万ドルを引いた270万ドルもの利益があったってことになるのかも?
それならオンデマンド配信と同時公開なんて無茶も気兼ねなくできるわけです。
それにしても570万ドルも募金で集められるなんて、
それだけ打ち切られたテレビシリーズの続きを待ち望んでいた人がいるわけで、
そんなに人気があるなら、なぜ打ち切られるほどの視聴率になったのか疑問ですね。
やっぱり日米問わず視聴率なんてあまりアテにならないということでしょうか。

そんな経緯で製作された作品なので、当然内容もファン向けになります。
ボクはテレビと映画は別物だと考えている生粋の映画ファンなので、
テレビシリーズの視聴者しか楽しめず、一見客お断りな劇場版には否定的ですが、
本作の場合はファンの金で作られたのだからそれも仕方がないかな。
いや、一見客だって鑑賞料(視聴料)払ってるんだから、文句を言う権利はあるか。
ボクはレンタル料270円しか払ってないので、寛容な気持ちで見れましたが…。
それにボクはテレビシリーズはシーズン1の前半しか見てないですが、
それだけ見ていれば結構十分な内容だったかもしれません。
もちろんテレビシリーズを全て見たコアなファンに比べたら
楽しみきれているとは言えないかもしれませんが、
普通のミステリー映画と楽しめる程度の基礎的な理解には十分でした。
とはいえ、ファンサービスのシーンが4割を占める映画なので、
普通のミステリー映画としてみると余分なシーンが多く、テンポが悪いかも。
テレビシリーズの登場人物たちとの旧交を温めたりする展開や、
同窓会のシーンなんて、本筋には不必要な無駄だらけです。
以下、ネタバレ注意です。

かつてカリフォルニア州ネプチューンで女子高生探偵をしていたヴェロニカですが、
現在は弁護士を目指し、ニューヨークで大手法律事務所の面接を受けています。
ネプチューンを出て9年になるみたいで、テレビシリーズ打ち切りからも
同じくらいの年月が経っているということでしょうね。
ある日、高校時代の同級生で元恋人ローガンから電話がかかってきます。
ローガンはシーズン1の初めから登場していたのでボクも微かに覚えてますが、
昔はもっと逞しくてかっこよかったような記憶が…。
彼は高校時代の同級生で恋人であるボニーの殺害した容疑をかけられていて、
無実を証明するためにヴェロニカに協力してほしいとお願いするのです。
ボニーは歌手をしており芸名らしく、本名はキャリーと言うそうですが、
彼女のことは知らないので、シリーズ後半に出てきたキャラかな?
ちなみにヴェロニカは現在ピズという男と交際していますが、
てっきり彼も高校の同級生かと思ったら、どうやら大学の同級生なんですね。
テレビシリーズの終盤が大学時代の話だったと、はじめて知りました。
でも本作はボクも知ってる高校時代のキャラが中心な内容になっているので、
やっぱりテレビシリーズも高校時代の物語の方が人気があったのでしょう。
ヒロインの女子高生なのに探偵という設定がウケてヒットしたドラマなので当然かな。

ヴェロニカは元恋人ローガンを助けるために故郷に戻りますが、
現恋人ピズの両親と会う予定もあるし、法律事務所の面接もあるので、
ローガンにいい弁護士を選んで、すぐニューヨークに帰るつもりでした。
ところが探偵魂に火がつき、事件解決まで故郷に居座り続けることに…。
結論から言ってしまえば、最終的にはピズと別れてローガンとヨリを戻し、
弁護士の道も捨てて故郷で探偵を続けることになります。
たぶん大方のファンが望む展開だろうし、ボクも予想通りの展開でした。
この終わり方なら、まだ続編を作ることも容易ですし、
製作サイドもあわよくばそうしたいと思っているに違いないです。

本作の事件は、歌手で恋人のボニーから「助けて」とメールを受けたローガンが、
彼女の家に行くと、彼女はバスタブで感電死しており、ローガンはその場で失神。
保安官はその状況からボニー殺しはローガンの犯行だと考えます。
ローガンはボニーのファンで自分のストーカーであるルビーが真犯人だと疑い、
ヴェロニカはそれを受けてルビーの身辺調査を始めます。
高校に勤める同級生ウォレスからルビーの在学時の情報を貰ったり、
ルビーの家に映画のロケハンを騙って不法侵入したりしながら事件を調べますが、
未成年(高校生)の頃なら、そんな不法行為も大目に見てもらえるけど、
成人してからそんなことをしたらヤバいですよね。
そんな無茶な捜査が本シリーズの持ち味だったわけだけど、
やっぱり女子高生探偵という設定だからよかったのだろうと思いました。

事件を調べるうちに、9年前に被害者ルビーの親友スーザンが死んだ
海難事故と今回の事件に何か関係があるのではないかとわかります。
ヴェロニカはスーザンが殺されたのではないかと考え、
海難事故に関わった同級生ディック、ジア、ルーク、コブを調査します。
まぁディックはシーズン1の当初からいた主要キャラだし、犯人なわけないです。
他の同級生は知りませんが、ジアもヴェロニカと面識があるみたいで、
たぶんテレビシリーズからの続投なのでしょう。
ボクの知っている続投組では不良のヴィーヴィルもいました。
本作ではヴィーヴィルがバイカーと間違われて婦人から撃たれる事件も起きましたが、
この事件も何かキャリー殺しと関係あるのかと思いきや、全く接点はなく…。
ただ単に人気のあったヴィーヴィルに出番を作るためのファンサービスでしょう。

もうひとり、知っている人物が登場しました。ジェームズ・フランコです。
彼はテレビシリーズから続投するキャラではなく、御存じ人気俳優です。
これはファンだけじゃなくて一見客も嬉しいゲスト出演ですね。
被害者キャリーはMTVの授賞式に出席した時の粗品で、
タブレットPCをもらったようですが、そこに盗撮カメラが仕込まれており、
ネット上に彼女のプライベートが流出していました。
ヴェロニカはその裏を取るために、同じくMTVの授賞式に参加していた
ジェームズ・フランコに会いに行くのです。
カリフォルニアではケヴィン・ベーコンに会うのは難しいが、
ジュームズ・フランコには伝手で簡単に会えるのだそうな。
彼はよほど顔が広くて、知り合いが多いということでしょうね。
そういえば彼が本人役で出演した『ディス・イズ・ジ・エンド』の時も、
そんな感じの役柄でしたね。

ヴェロニカは、盗撮犯だと思われる探偵ヴィニーを問い詰め、
キャリーが死んだ当日の盗撮映像を入手します。
そこにはアリバイ工作するジアの姿が映っていて、
キャリー殺しに彼女が関与しているのは明白でしたが、
ヴェロニカは彼女の婚約者ルークも共犯だと考えます。
ところが彼女の共犯者、というか事件の首謀者はコブで…。
うーん、ヴェロニカって行動力はあるけど、推理力はいまいちですよね。
はじめにルビーを疑ったのもそうだけど、見当ハズレな推理が多いです。

犯人のコブは本作が初登場のキャラですが、ファン心理を考えれば、
結局初登場のキャラが犯人というのも予想しやすい展開です。
続投組と思われるジアがコブに殺されたのは意外な展開でしたが、
ジアもテレビシリーズではそれほど主要キャラでもなかったのでしょう。
もしウォレスやディックが死んでいたら、ファンが黙ってないでしょうからね。
ヴェロニカの父親とサックス副保安官が交通事故に遭った時も、
人気キャラである父親の方だけは死なずに助かりましたからね。
本作を本当にファイナルにするつもりなら、誰が死ぬ展開でもありでしょうが、
この保守的な展開は完全に続編を目論んでいるに違いないです。
でもまた募金で製作費を集めるのも大変だろうし、本作の興行成績を考えれば、
少なくとも劇場公開できる続編の製作は無理そうかな。

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