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万能鑑定士Q モナ・リザの瞳

漫画『地獄先生ぬ~べ~』が実写ドラマ化されるそうですね。
ボクがまだ『週刊少年ジャンプ』を購読していた時に連載されていたので、
それなりに楽しく読んでいたような気がします。
主演は関ジャニ∞の丸山隆平に決まったそうで、
漫画の主人公キャラのイメージとは違う気もするけど、
関ジャニ∞は嫌いじゃないし、悪い配役ではないかな。
『怪物くん』や『妖怪人間ベム』の系譜のジャニーズ主演ドラマな気もするので、
子供向けドラマとして製作されそうかな。

漫画の実写化といえば、『アイアムアヒーロー』の実写映画化も決まりましたね。
原作漫画はとても人気があるらしく、名前はよく聞くのですが、
絵柄があまり好みではないので、表紙を見ただけで手に取ったことはないです。
ゾンビ漫画だということも、この実写化の報道で初めて知りました。
どんな内容かは気になっていたし、ゾンビものなら尚更興味が湧きますが、
それでもあの絵柄はボクにはハードルが高いです。
なので実写化されたら絵柄に関係なく楽しめるので有難いです。

ということで、今日は実写版『アイアムアヒーロー』でメガホンを取る
佐藤信介監督の最新作の感想です。

万能鑑定士Q モナ・リザの瞳
万能鑑定士Q モナ・リザの瞳

2014年5月31日公開。
松岡圭祐のミステリー小説『万能鑑定士Qの事件簿』シリーズを映画化。

名画モナ・リザの40年ぶりとなる再来日が決定し、万能鑑定士Qの店主莉子(綾瀬はるか)が臨時学芸員に抜てきされる。莉子は、彼女の密着取材を続行中の雑誌記者悠斗(松坂桃李)と共にパリへと赴き、ルーヴル美術館で実施された採用テストに無事パスする。莉子は同様にテストに受かった美沙(初音映莉子)と一緒に特別講義に出席するが……。(シネマトゥデイより)



原作も知らないし、どんな内容かも知りませんでしたが、
綾瀬はるかが好き、それだけの理由で観に行った本作ですが、
懸念したのは相手役が松坂桃李ということです。
彼の映画出演作の駄作率はほぼ100%なので、
彼が出演者に名前を連ねているだけで不安になります。
まぁ昨今の(実写の)日本映画自体が駄作率70%は軽く超えているし、
綾瀬はるかだって前出演作『リアル 完全なる首長竜の日』をはじめ、
かなり駄作率は高いのですが、松坂桃李への懸念が特に高いのは、
やはり昨年の『ガッチャマン』の主演の印象が強いからでしょう。
製作費80億円なのに興行収入たったの4億円という世紀の大コケ映画でしたが、
その主演は普通なら干されても仕方がないくらいの状態ですし、
干されなくても自ら「演技やめよう」と思うくらいの大失態です。
それでもこうして再び主要キャストとして起用されるんだから不思議ですが、
日本の芸能界で生き残るのに実力や人気は関係ないことの証明です。

まぁ彼がどんな経緯で起用されたのかは知りませんが、本作で結果を残せば、
『ガッチャマン』主演という不名誉なレッテルは一生消えないまでも、
多少は見直してもいいかなと思えます。
(『ガッチャマン』準主演の綾野剛は『白ゆき姫殺人事件』で少し見直しました。)
しかし本作は、御多分に漏れずやはり駄作になってしまっており、
彼に対する信頼感は更に下がる結果になりました。
本作の不出来を彼の責任だというつもりはありませんが、
彼が出演する映画は駄作になるという星回りを感じてしまいます。
本作では角川出版の記者役をしていますが、記者というかストーカーでしたね。
綾瀬はるか演じるヒロインを追って自費で渡仏したり、勝手に身辺調査したり、
盗撮したりと、ちょっとキモいし、正直いなくても物語は成立するキャラだったので、
わざわざ駄作請負人の彼を使うリスクを冒す必要はなかったです。
まぁボクとしては綾瀬はるかを観に行っただけなので、
その点に関してだけは満足できましたけどね。
アラサーなのにセーラー服もまだまだいけますね。
以下、ネタバレ注意です。

綾瀬はるか演じる驚異的な鑑定眼と記憶力を持つ天才鑑定士の凛田莉子は、
40年ぶりにルーヴル美術館から来日する「モナ・リザ」の警備強化のため、
臨時学芸員に推薦され、渡仏して受けた採用テストにも受かります。
同じく臨時学芸員に採用された美沙と一緒に、特別講義のため軽井沢で合宿し、
連日、真贋を見極める特訓に励みます。
しかし「モナ・リザ」の右目に描かれた「LV」という文字に気付いた莉子は、
激しい頭痛に襲われるようになり、驚異的な鑑定能力も失ってしまいます。
なんでも右目の「LV」を見た者が脳に異常をきたし認識能力障害になるように、
医学にも精通していたレオナルド・ダ・ヴィンチが仕組んでいたらしいのです。
…というような物語なのですが、本格ミステリーだと聞いていたのに、
そんな都市伝説絡みのオカルトが出てくるとは思いもよらず、
ちょっと拍子抜けしてしまいました。

しかし実際は、そんなオカルトな展開ではなく、
莉子が鑑定能力を失ったのには別の理由があったので安心しましたが、
それでも本作は本格ミステリーとは言い難いと思います。
右目のオカルト染みた話は完全に嘘だったわけですが、
莉子自体がトンデモないオカルトな設定だったのです。
なんと彼女はフランス人学芸員から特別講義を受けるために、
一夜漬けで独学でフランス語を完璧にマスターしてしまうのです。
記憶力が異常に優れている設定とは言え、これはいくらなんでも無茶苦茶です。
学生時代の彼女はセザンヌをスザンヌと間違えるくらいのアンポンタンでしたが、
上京して働いた店で、ある暗記法を教えてもらい、驚異的な記憶力が開眼します。
しかし外国語を一夜でマスターするのは、驚異的なんてものではなくSFの域です。
百歩譲ってフランス語の辞書を丸々記憶できたとして、
本を読んだだけであの独特な発音までマスターするのは絶対納得できません。

それに完璧な暗記法を身に着けたとしても、頭がよくなるわけではないので、
冒頭のギャラリー盗難事件で見せたような推理力とは関係ないはず。
そもそもこの盗難事件も無駄の多い不出来な犯行でしたが、
あんなヒントからこの真相を導き出すのは、相当の推理力があるはずです。
まぁ暗記法とは別に、違う理由で推理力も身に着けたと考えればいいけど、
そのわりには頭が悪すぎると思う展開があり、
その展開が本作のかなり重要な部分だったので全く納得できません。

莉子が鑑定能力を失ったのは、「モナ・リザ」の右目のせいではなく、
特別講義での真贋を見極める特訓のせいです。
9枚の贋作を含む10枚の絵の中から、本物を当てるというもので、
まず莉子が贋作だと思うものを2枚選び、
美沙がその2枚から贋作だと思うものを選び、それを交互に行って、
最後に残ったものが本物なら成功というものです。
ところが実は美沙はどれが本物かはじめから知っていて、
莉子の鑑定に関係なく本物に誘導することができたのでした。
その贋作を選ぶ反復特訓により、逆の判断をしてしまうシナプスが結合し、
莉子は鑑定能力を失ってしまうのです。
美沙はある事情から莉子が臨時学芸員になることを阻止したかったのです。
この反復特訓の影響で鑑定能力を失うのも、少しオカルトチックな話ですが、
右目の都市伝説よりは合点がいく原因だと思います。
しかしこの特訓のおかしな点に、あの驚異的な推理力と観察眼を持つ莉子が
気付かないというのは、どう考えても合点がいきません。
美沙が自分を陥れようとしていることには気付かないかもしれませんが、
この特訓はどちらか一方に本物を見極める能力があれば、
もう一方の鑑定能力は全く関係ないことくらい気付きそうなものです。

それとこれは演出上の問題ですが、
初音映莉子演じる美沙は端から莉子に敵意を向けているので、
彼女が裏切り者であることは観客も容易に想像できてしまい、
その事実が明らかになっても全く驚くことができません。
その美沙ですが、なぜ莉子の鑑定能力を奪おうとするのかといえば、
莉子も臨時学芸員として警備に参加するはずだった「モナ・リザ」展で、
「モナ・リザ」を盗み出す計画をしているため、莉子が邪魔だったのです。
そもそもなぜ臨時学芸員が必要なのかがわかりませんよね。
警備のプロでもない学芸員なんて警備強化に役立つとは思えないし、
美沙のように部外者を雇うことで、逆に「モナ・リザ」を盗難の危険に晒しています。

そんな美沙ですが、彼女は別に「モナ・リザ」を手に入れたいのではありません。
彼女はルーヴル美術館の「モナ・リザ」は贋作だと考えていて、
贋作と知りながらもそれを本物として展示しているルーヴル美術館に憤りを感じ、
自分たちが持っている本物の「モナ・リザ」とすり替えようと考えているのです。
「モナ・リザ」は1911年に一度盗難に遭い、その後紆余曲折あって返却されますが、
返却されたのは贋作だったということらしいです。
ボクはよく知らないのですが、実際に盗難事件はあったそうで、
ルーヴルに出入りするガラス職人ペルッジャが、詐欺師マルケスに雇われて
「モナ・リザ」を盗み出すのですが、マルケスが受け取りに来ず、
痺れを切らしたペルッジャが画商に「モナ・リザ」を持ち込み、
彼の犯行が発覚し、「モナ・リザ」もルーヴルに返却されたそうです。
これは事実ですが、その際贋作とすり替えられていたかは定かではなく、
全くあり得ない話でもないと思いました。

美沙がルーヴルの「モナ・リザ」を贋作だと考えているのは、
「モナ・リザ」の裏面に書かれている文字などが、
盗難事件の1年前に発行されたイタリアの新聞で発表されたものと違うからです。
なるほど、なかなか筋が通っていると思いましたが、
それを聞いた莉子は「盗難を計画したマルケスがその記事を書かせた」と考え、
ルーヴルの「モナ・リザ」は本物であると断言するのです。
実際に本作でもルーヴルの「モナ・リザ」は本物であると結論付けられますが、
ボクとしては、美沙の言い分も全くない話ではないと思うので、
証拠もなく断言する莉子に違和感を覚えました。
でもこれは当然と言えば当然で、なにしろ本作は日仏文化協力90周年記念作品で、
ルーヴルから協力を受け、日本映画で初めてのルーヴルでのロケを行っており、
美沙の言うように「ルーヴルが嘘をついている」なんてオチになるはずないのです。
まぁトンデモ説満載の『ダ・ヴィンチ・コード』ですらルーヴルで撮影しているので、
一概には言い切れないとも思いますけど…。

美沙が贋作だと思って本物の「モナ・リザ」を持ち出してからの展開は、
もう悲しくなるほど破たんしており、呆れてしまいます。
本物の「モナ・リザ」が美沙の仲間により焼却処分されるとわかり、
莉子の驚異的な観察力と推理力で「モナ・リザ」の行方を追うのですが、
どう考えても遠回りしすぎです。
どこかの高層ビルで焼却されることはわかったのですが、ビルが特定できず、
犯人が宿泊しているホテルのゴミを漁ってヒントを探すのですが、
その方法ではヒントを手に入れられるなんて保証は全くないし、
多くのビルから特定するより、より多くのゴミの中らかヒントを特定する方が困難でしょ。
そんな暇があったら、人員を動員して、全てのビルを確認する方が確実で早いです。
なにしろビルの窓からモクモクと煙が上がってましたから、外から見ても一目瞭然だし、
あんな状態なら放っておいても消防に通報されそうなものです。
ラストのポスターに偽装された本物の「モナ・リザ」を見つける展開も、
ポスターはそんなに精巧に出来ているわけないんだから、真贋の見極めなんて、
鑑定士じゃなくても簡単にできるし、X線検査でも十分わかるはずです。

それに莉子の鑑定能力(推理能力も)がシレッと復活しているのも疑問です。
本当の原因がわかっただけで、なぜシナプス結合が元に戻るのか…。
あと、「万能鑑定士Q」の"Q"って本当にどういう意味だったんでしょうね。
それを明らかにしないのであれば、松坂桃李演じる記者が
執拗にそのことを莉子に問うシーンはない方がよかったと思います。
なんだかスッキリしないので、気持ち悪いです。
まさか次回作への引きでも作ったつもりなのか…。
この出来で本気で続編が製作できると考えたなら、相当重症ですが、
今の日本映画の体たらくでは、絶対にあり得ないとも言い切れないのが怖いです。

コメント

セーフでした。

綾瀬はるか主演というだけで、モンスターズの代わりに観に行こうと思いましたが、念のため、感想を拝見して、セーフでした。
ただ、時間的に観るものが無いんです。
仕方がないので、仕事をしてます。

  • 2014/06/06(金) 21:53:48 |
  • URL |
  • 通りすがり #-
  • [ 編集 ]

Re: セーフでした。

たとえどんなに報われない仕事でも、本作を観るよりは有意義でしょう。
でも綾瀬はるかだけが目的で、他に何も期待していないのであれば、
本作を観る意義はあったかもしれません。

  • 2014/06/06(金) 22:26:25 |
  • URL |
  • BLRPN #-
  • [ 編集 ]

いつも興味深い記事をありがとうございます。
同じようにやっているつもりなのに、こちらからトラックバックが送れる時と送れない時があって、理由は不明です。
この記事も私のブログからリンクさせていただいています。

  • 2014/08/04(月) 19:10:27 |
  • URL |
  • CHARADE #LkZag.iM
  • [ 編集 ]

Re: CHARADEさん

ボクはネットに疎いので、トラックバックの仕組みも理解できてないのですが、
それ以外にも不具合が多いブログなので、運営の問題な気がします。
トラックバックはよくわかりませんが、こちらからもリンクさせていただきますね。

  • 2014/08/04(月) 20:55:11 |
  • URL |
  • BLRPN #-
  • [ 編集 ]

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