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俺たちニュースキャスター 史上最低!?の視聴率バトルinニューヨーク

学生時代は、女子アナなんて何がいいのかわかりませんでした。
ただのテレビ局の社員だし、アイドルや女優の方が可愛いのに、と。
でも社会人になって、毎朝テレビを付けながら出勤準備していると、
何となく朝の憂鬱な気持ちが、テレビの女子アナに癒されているのがわかります。
なんだかタレントにはない親しみのようなものを女子アナから感じられますね。
キー局の女子アナよりもローカル局の女子アナの方が親しみが湧きます。
なので女子アナ人気ナンバー1といわれる日テレの水卜アナよりも、
系列局の読売テレビの吉田アナの方が好きです。
だから朝は専ら読売の『朝生ワイド す・またん!』をかけてますが、
5時半には家を出るので、10分くらいしか見れないんですけどね。

ということで、今日は人気ニュースキャスターの物語の感想です。
アメリカではテレビでニュースを読む人はアンカーと呼ばれ、
日本のアナウンサーのような印象とは全く違いますね。

俺たちニュースキャスター 史上最低!?の視聴率バトルinニューヨーク
Anchorman 2 The Legend Continues

2014年5月28日リリース。
ウィル・フェレル主演のコメディ映画『俺たちニュースキャスター』の続編。

地元サンディエゴのTV局で愛妻のヴェロニカと看板キャスターを務めてきたロンだったが、ある日、上司からクビにされてしまう。NYにある24時間放送のニュース番組から誘われた彼は、かつての仲間を集めて新天地に渡るが、そこでは超強力なスターキャスターとの熾烈な視聴率競争が待っていて……。(公式サイトより)



前作『俺たちニュースキャスター』は傑作コメディ映画で、
全米では大ヒットしましたが、出演者がほぼ無名の喜劇俳優なためか、
日本では劇場未公開でビデオスルーになってしまいました。
日本はハリウッドのコメディ映画は問答無用で劇場公開を見送りますが
もし当時ちゃんと劇場公開されていたら、
日本でのハリウッドのコメディ映画の境遇はもっと好転していたはずです。
それくらい本当に面白く、ボクのコメディ映画の生涯ランキングでも、
五指には入る素晴らしい作品でした。
現に日本のコメディ映画ファンの間でも評価の高い作品です。
よく海外のコメディ映画が「俺たち~」という邦題になりますが、
その最初の作品が『俺たちニュースキャスター』だった気がします。
それだけコメディ映画ファンに人気があったからこそ、
邦題を真似してあやかろうとしているのでしょうね。

そんな前作はもう10年前の作品です。
10年もブランクを経て続編が製作されるなんて、ちょっと不思議ですが、
どうもドリームワークスのお家騒動なんかが影響していたみたいですね。
前作を配給したのはドリームワークスでしたが、パラマウントに買収され、
本シリーズの配給権もパラマウントに移行したみたいです。
現在ドリームワークスは再び独立し、おそらく本作には関与してないかな。
パラマウント自身も、なぜか続編製作には乗り気じゃなかったようで、
アダム・マッケイ監督と主演ウィル・フェレルが続編を熱望し、
ギャラは少なくてもいいとまで言って直訴し、やっとGOが出たとか。
前作から続投するメンバーも少ないギャラを了承したそうですが、
それほどまでに演者からも熱望されていた続編だったのですね。
主演フェレルも今や大人気コメディ俳優だし、前作から助演だった
スティーブ・カレルやポール・ラッドも今や主演級の俳優に成長したので、
そのステータスに見合うギャラを要求されたら本作は実現しなかったでしょう。
製作費の割に超豪華なキャストだと思います。

ところがそれでも日本ではビデオスルーです。
まぁフェレルやカレルも日本では人気があるとは言い難いし、
前作がビデオスルーだったから仕方ないとも言えるけど、
今回は日本語吹替すら行わず、リリースされました。
ボクはどうせ字幕で見るけど、これほどの人気作でも冷遇されるのかと、
日本でのハリウッドのコメディ映画の境遇にショックを受けました。
とはいえ本作は、傑作だった前作に比べると、かなり落ちる気がします。
正直この内容では、冷遇されるのも仕方ないかもしれません。
以下、ネタバレ注意です。

1979年、サンディエゴの地元局チャンネル4の人気キャスターだったロンは、
同僚のヴェロニカと結婚し、ひとり息子のウォルターも授かり、
今はニューヨークで妻とWBC局のニュースキャスターをしています。
ある日、ロンとヴェロニカは局の大物キャスターのタネン氏に呼び出されます。
2人は引退するタネン氏の後継者として夜のニュース番組を任されると思い、
意気揚々と会いに行きますが、タネン氏はヴェロニカだけを後継者に指名し、
ロンは最悪のキャスターだと罵倒され、WBC局をクビに…。
まぁ放送禁止用語を連発するし、たしかに最悪なキャスターで、
むしろ今までよくクビにならなかったものだって感じですけどね。
前作でもカンペ通りにニュースを読むだけの駄目キャスターでしたが、
NYに栄転したはずなのに、更に駄目さが増してる感じです。

妻ヴェロニカだけ抜擢されたことに納得できないロンは、
彼女に「俺か仕事か、どっちを取る?」と迫るも、仕事を取られて別れます。
6か月後、ロンは水族館のイルカショーの司会で食いつないでいましたが、
あまりに酷い仕事ぶりに、そこもクビになります。
しかしニュース番組のプロデューサーのフレディが訪ねて来て、
24時間ニュース専門局GNN局が開局するので働かないかと依頼されます。
今ではニュース専門チャンネルなんて珍しくもないけど、
1979年当時は業界初の試みだったみたいです。
ロンは依頼を受け、番組作りのためにチームが必要だと、
サンディエゴ時代の彼のチームのメンバーを誘うことにします。

スポーツキャスターのチャンプは今はフライドチキンの店を経営していますが、
なんとコストダウンのために材料に使っているのはコウモリという酷い店です。
コウモリの方がコスト高そうだけどね。(それに意外と美味しそう。)
レポーターのブライアンは猫専門の写真家として大成功しています。
そんな彼が今更チームに戻るはずなさそうですが、
NYはストリップクラブが多いと言われ、あっさり承諾します。
しかし残念ながら、最後のひとり、お天気担当ブリックは死んだそうで…。
…と思ったら、なぜか自分自身の葬儀に出席しており、生きてました。
と、なんとも個性的で無茶苦茶なメンバーですが、
特にブリックのバカさ加減が半端なくパワーアップしてますね。
やはりブリック演じるカレルが前作から大ブレイクしたので、
パワーアップして出番もかなり増えているように思われますが、
そのせいでチャンプとブライアンはちょっと影が薄くなちゃいました。
いや、ブリックの個性はもはや主人公ロンすら食う勢いです。

本作ではそんなブリックの見せ場として、彼のロマンスが用意されていますが、
正直その部分がかなりイマイチだと思えました。
GNN局の電話番(郵便番?)の女性チャニと恋に落ちるのですが、
変人ブリックとやたらと波長の合う女性で、簡単に言えば変人、
いや、はっきり言って知的障害者です。
そのロマンスは強烈過ぎてメインプロットの邪魔になってます。

メインプロットの感想に戻りますが、チームを集めたロンですが、
プロデューサーから番組の内容を聞いて愕然とします。
なんと午前2時から午前5時までの深夜枠でのキャスターでした。
WBC局をクビになり、イルカショーの司会すらクビになるロンに
キャスターの依頼をするなんておかしいと思ってましたが、
どうせ誰も見ていない深夜枠の捨て要員なら納得ですね。
ゴールデン枠にはカリスマキャスター、ジャックを起用しています。
このジャックが何ともいけ好かない男で、ロンのことを何かと愚弄します。
堪忍袋の緒が切れたロンは、ジェックに宣戦布告。
無謀にも初回の深夜枠でゴールデン枠の視聴率を抜くと豪語し、
もし無理ならNYを去り、キャスターをやめると断言するのです。
なんだか面白い展開になってきました。

ロンは視聴率を取るためには普通のニュースでは駄目だと、
「視聴者が聞く必要があることよりも、聞きたいことを伝えたい」と考え、
愛国的で扇情的なネタや、かわいい動物や刺激的な災害の映像、
スポーツは名シーンしか流さないという編成の番組にして放送します。
そのニュース番組のルールを無視した斬新なスタイルが注目され、
番組開始当初0.2%だった視聴率は最後には5.6%にまで跳ね上がります。
これはジャックのゴールデン枠の3倍の結果だったそうで、ロンの勝利です。
しかし、ゴールデン枠で2%を切る視聴率って酷すぎますね。
アメリカは多チャンネルだから、それくらいで普通なのかな?
でもロンの番組は午前5時前に5.6%も取っているのは驚異的で、
日本でもスポーツ中継くらいでしか、明け方にそんな数字取れませんよね。
そしてロンのチームはゴールデン枠に昇格します。

GNN局の女性役員リンダは、そんなロンの掟破りの番組に反発しますが、
それでも結果を出すロンに惹かれはじめ、パワハラまがいに交際を迫ります。
このリンダの心境がボクにはいまいち理解できないんですよね。
彼女は黒人ですが、ロンは(悪気はなさそうだけど)人種差別的言動が多く、
普通だったらこんなやつ許せないと思うんですが…。
結局交際がスタートするのですが、彼女の家族とディナーするシーンなんて、
軽薄なロンが彼女の家族にどんな失礼なことをするのかハラハラしました。
案の定、偏見に満ちた黒人の真似をして、殴られるほど顰蹙を買いますが、
たぶんその展開は笑い所だったと思うんだけど、
どうもボクには人種差別ジョークを笑うことはできないみたいです。
たぶんあんなネタは当事者の黒人の方が素直に笑えるのかもしれませんね。
それにそもそもロンは、まだ妻(元妻?)ヴェロニカのことが好きで、
彼女を見返して、再びヨリを戻すために、GNNの仕事を受けたはず。
上司に強引に迫られたくらいで、籠絡されないでほしいです。

そう、ロンが本当に視聴率で抜きたいのはジャックの番組などではなく、
NYで視聴率No.1の、妻ヴェロニカがキャスターを務めるWBC局の番組です。
掟破りの派手な演出で視聴率急上昇のGNN局に、WBC局も戦々恐々で、
視聴率週間に、なんとPLOのアラファト議長をゲスト出演させることに。
一方のロンたちGNN局は、飛行機の部品が飛行中に落下したという特ダネを
レポーターのブライアンが掴み、それで勝負するつもりでしたが、
局のスポンサーのコアラ航空が難色を示し、トップダウンで特ダネはお蔵入り…。
そんな揉み消しみたいなこと、報道機関としてあるまじきことですが、
ニュース番組にもスポンサーは付いてるし、実際にけっこうあるかもしれません。
というか、絶対にありますよね。

このままではヴェロニカのWBC局の番組に勝てませんが、
特ダネの代わりに、警察が逃亡犯を追うカーチェイスの中継をすることにします。
今ではカーチェイスの中継なんてニュースでよくやってるそうですが、
80年代にはまだなかったそうで、世界初の試みとなります。
日本では今もカーチェイスの中継なんてやってませんが、交通事情の問題でしょう。
ボクもそんなものがニュースで流されてたら、思わず見ちゃうでしょうが、
NY市民もエキサイティングなカーチェイスの映像に夢中になり、
視聴率勝負はGNN局が圧倒し、視聴率新記録まで樹立します。

ここまでで終わっていれば、本作はそれなりに面白かったと思います。
NYで一番のキャスターになったロンですが、それを祝うパーティで、
得意の横笛を披露しながら、アイススケートをするのですが、
ロンに局の看板の座を奪われたジャックが、リンクにケーブルを投げ込み、
それに引っ掛かって転んだロンは、頭を強く打ち、なんと失明するのです。
こんな展開、コメディ映画としてはちょっと重すぎます。
失明し、普通の生活もままならないロンの姿を滑稽に描いていますが、
そんな身体障害ネタなんて、人種差別ネタ以上に笑えません。
失明でニュースも読めなくなり、ロンは人里離れた灯台で寂しく生活しますが、
そこにWBC局を辞めた妻ヴェロニカが訪れ、彼に手を差し伸べ、
息子ウォルターも一緒に、3人でまた暮らし始めることになります。
それは慎ましくも幸せな生活でした。

ヴェロニカがWBC局を辞めたのは、ロンの番組の影響で、
どこの局もカーチェイス中継など、ロンの真似をはじめて、視聴率競争が激化し、
彼女はそんなものはニュースではないと思ったからです。
視覚を取り戻す治療があると知ったロンは、その手術を受けて見事に回復し、
すぐにGNN局への復帰が決まります。
そんな折、人気女優が浮気した夫のナニを切り落として逃亡し
目下警察とカーチェイス中という復帰には最高の特ダネが飛び込んで来ます。
ロンは息子ウォルターのピアノ発表会を見に行くつもりでしたが、
その中継から復帰することになり、生放送を開始。
ところが彼は放送中に「これはニュースじゃない」と中継を中断、
「ニュースとは権力が腐敗しないように視聴者に伝えることだ」と言い放ち、
急に退席し、息子のピアノ発表会に向かうのです。
権力の腐敗を見張るとか、ロンのくせに急に難しいことを言い出しましたが、
ボクとしてはニュースって別にそういうものだけじゃないと思います。
本来なら女優による傷害事件だって、立派なニュースですよね。
彼が何を言いたかったかというと、彼のいう権力とはスポンサーで、
飛行機部品落下を揉み消したコアラ航空に対する皮肉だったのでしょう。
でもその部品落下については一言も報道されてないので、
視聴者には全く伝わってなかったでしょうね…。

息子のピアノの発表会に間に合うように急ぐロンですが、
その道中待ち受けていたのは、斧を持ったジャックでした。
ここでロンを襲って、視聴率勝負の怨みを晴らそうって魂胆でしょうが、
スケートリンクで転倒させて失明させてしまったことを少しは悔いろよと思いました。
いくらコメディとはいえ、このジャックの行動は赦しがたいです。
ライバルに道端で襲われて大乱闘になるシーンは前作にもあり、
かなり人気のある展開なので、シリーズの恒例にするつもりでしょうが、
ここでその展開を挿入するべきではないと思います。
ボクとしてはロンが息子の発表会に間に合うか気が気でないところなので、
せっかく面白いシーンでも、邪魔に感じて、あまり楽しめません。
どんな展開かといえば、ライバルに続いて、ロンをライバル視する局のキャスターが、
次々と大乱闘に参戦するという内容で、各局のキャスターを演じるのが、
超豪華キャストで面白い、という演出になっています。

今回はBBCキャスター役でサシャ・バロン・コーエン、MTVはカニエ・ウェスト、
カナディアンニュースはジム・キャリーとマリオン・コティヤール、
歴史ネットワークはリーアム・ニーソン、ESPNはウィル・スミス、
そして乱闘開始を告げる女神トロージアス役でキルスティン・ダンストなどなど、
明らかに別撮りとはいえ、すごい面子が続々と登場します。
極めつけはロンの味方として前作のライバルのチャンネル9のキャスター役だった
ヴィンス・ヴォーンまでが顔を出し、前作のファンなら嬉しいところですが、
「そんなことよりも息子の発表会に急いで!」と思ってしまい、
次から次に出てくる豪華キャストにまで、「もう出てくんな!」と思ってしまいます。
きっとカメオ出演した彼らも、安いギャラなんてお構いなしに出てくれたはずで、
本来ならそんな彼らの登場に敬意を表して喜びたいところでしたが…。

結局は演奏終了までにはギリギリ間に合い、着席できるのですが、
ロンは息子の演奏をほとんど聴けなかったと思います。
息子が父親に捧げる曲として作曲したものだったのに、
なんだか残念で、全く感動もできませんでした。

笑えない不謹慎なネタも多すぎるし、単なるドタバタ喜劇になっていてガッカリ。
この題材なら、視聴率重視の報道番組の在り方をシニカルに斬るような、
社会派コメディにしてもよかったんじゃないかと思いました。
演者は続編もやる気のようですが、この調子ならもう十分かな…。

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