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レイルウェイ 運命の旅路

今回感想を書く映画も、前エントリの『シャドウハンター』と同じく、
昨日の20日に神戸国際松竹で鑑賞した作品です。
今月から神戸国際松竹では毎月20日が映画サービスデイになったので、
せっかくだからハシゴしてしまいました。
本当はその日は『名探偵コナン』でも観に行こうかと思ってましたが、
そんなどこのシネコンでもやってる作品よりも、
神戸国際松竹でしかやってない作品を観ようということで、
先にこちらを鑑賞することにしたのですが、やはりその日は同週公開の人気作、
『名探偵コナン』『クレヨンしんちゃん』『キャプテン・アメリカ』に
客が集中したみたいで、本作も『シャドウハンター』もガラガラでしたね。

余談ですが、その日はボクの住んでいる西宮市の市長選がありました。
映画もハシゴしましたが、ちゃんと投票にも行きました。
小雨が降っていたので大阪市長選並に悲惨な投票率になるかと思いましたが、
意外にも36.14%で前回よりもちょっと上がったみたいです。
その結果も意外で、自公民推薦の現職候補を無所属新人が破り、
この結果はボクも望むところだったので嬉しいですが、
どうせ自公民推薦の現職候補が勝つだろうと諦めていただけに意外でした。
主な争点はアサヒビール工場跡地の利用方法だったのですが、
なにより現職候補が嫌だったのは、もう68歳のジジイだってことです。
任期4年もあるのに、そんな高齢で出馬するなと思いますし、
そんなジジイを推薦する自公民にも虫唾が走ります。
今回当選した新市長はなんと41歳で、西宮の市長としては戦後最年少です。
その若さでぜひ頑張ってほしいと思います。

ということで、今日は市長選の日に観た映画の感想です。

レイルウェイ 運命の旅路
The Railway Man

2014年4月19日日本公開。
第2次世界大戦時の実話を映画化したヒューマンドラマ。

第2次世界大戦中に日本軍の捕虜となったエリック(コリン・ファース)は、タイとビルマ間を走る泰緬鉄道建設のための強制労働に就かされる。彼は過酷な戦争体験に苦しみながらも、妻パトリシア(ニコール・キッドマン)と一緒に穏やかな日々を送ろうとしていた。そんなある日、エリックは当時施設にいた日本人通訳の永瀬(真田広之)が生存していると知る。(シネマトゥデイより)



オスカー俳優コリン・ファースと二コール・キッドマン共演で、
日本からは真田広之が参加した英豪合作のヒューマンドラマで、
どんな感動の物語が描かれているのかと思いきや、とんだ抗日映画です。
原作は1995年「エスクワイア」誌ノンフィクション賞を受賞した
エリック・ローマクスの自叙伝『泰緬鉄道 癒される時を求めて』で、
第2次世界大戦時に日本軍の捕虜となり、タイで鉄道建設させられた英国兵士
エリック・ローマクスの実話がベースということですが、
被害者の書いたものだから実際以上に誇張されているのは仕方がないが、
これを本当に実話だと真に受ける人も多そうなのが厄介です。
アホな日本人が観れば、自虐史観が植えつけられかねず、
こんな抗日映画を、日本で公開すべきではないですが、
むしろ当事者ではない第三国で公開されると、
日本人のイメージ失墜に繋がりかねず、勘弁してほしいです。
鬼畜日本兵が描かれ、中国や韓国など反日国が喜びそうな内容ですが、
最終的には美談的に締めくくられているため、
反日国にとっては不満の残る内容かもしれませんね。
美談で締められているのは、日本人としても唯一の救いですが、
あくまで連合国側の視点であるため、「日本人を赦してやろう」という
完全な上から目線で、戦勝国の傲慢さを覚えると同時に、
なぜ今になってイギリスに、こんな抗日映画を作られなきゃいけないのか、
理解に苦しむし、正直不愉快だとすら思います。
同じく日本軍捕虜として泰緬鉄道建設に従事した英国兵士の物語では、
オスカー7部門に輝いた『戦場にかかる橋』が有名ですが、
戦後間もない1957年公開の『戦場にかかる橋』の方が、
まだ本作よりも公平な視点で書かれているし、そちらはフィクションですが、
本作の内容よりもよっぽど筋が通っているとすら思えます。

1980年、退役軍人である鉄道愛好家ローマクスは、
鉄道での旅の途中で美しい女性パトリシアと相席したことをキッカケに、
恋に落ち、あれよあれよという間に結婚してしまうのです。
しかし結婚後、ローマクスの態度が急変します。
彼は第二次世界大戦中に日本軍の捕虜になった時のトラウマに苦しめられ、
生活が荒れ始め、心配する妻パトリシアに対しても、
「君には関係ない。干渉するな。」と辛く当たるようになります。
はい、もうこの時点で無茶苦茶な話ですね。
結婚するまでの経緯も端折りすぎで急展開過ぎるが、
結婚後のローマクスの態度の急変は不可解としか言いようがないです。
そんな深いトラウマなら、交際中もあるはずなのに、なぜ急に結婚後に酷くなり、
パトリシアへの態度まで急変するのか、全く整合性がありません。
どのくらい酷いって、借金取りにカッターナイフで斬りかかるくらいで、
ここまでくるともう精神障害の域ですよ。
こんな不条理な展開でよくも実話がベースだなんて言えたものですが、
そんなトラウマに苦しむ精神異常な人物が書いた自叙伝が、
事実を忠実に記しているとは思えませんよね。

パトリシアは夫が態度が急変した理由を話してくれないため、
夫の通う退役軍人クラブに赴き、夫と一緒に捕虜になっていた
退役軍人の世話役フィンレイに話を聞こうとします。
はじめは話すのを拒んでいたフィンレイですが、彼女の熱意に押され、
ついに重い口を開き、泰緬鉄道建設時代のローマクスのことを語ります。
1942年、シンガポールで通信兵をしていたローマクスですが、
日本軍によりシンガポールが陥落し、降伏したイギリス軍司令部の意向で、
彼らは日本軍の捕虜となり、鉄道でタイに連れて行かれます。
そこでは捕虜たちが泰緬鉄道建設で強制労働させられていました。
当時の鉄道建設は、どの国でも移民を使ってましたが、
立場の弱い移民でも無理なほど過酷な仕事で、
日本軍は捕虜を奴隷同然に扱い、鉄道建設を進めていました。
それが非人道的であると描かれていますが、戦争に非人道も何もありません。
あたかも日本軍だけが捕虜に強制労働を強いているようですが、
連合国側だって日本人捕虜に強制労働を強いていた事実はあります。
『ジョバンニの島』なんかでは、ソ連が樺太開発のために、
日本人の捕虜、しかも民間人に強制労働させる様子が描かれています。
勝てば官軍、戦勝国だからあまり非難されないだけです。

通信兵だったローマクスらは、過酷な肉体労働ではなく、
技術兵として機械の整備などに従事させられます。
この仕事なら、そんなトラウマになるほど辛いはずはありませんが、
それでも不満を覚えた彼らは、ある計画を立てます。
日本軍の備品を盗んで、ラジオをこっそり製作し、祖国の番組を聴くのです。
BBCラジオの情報でソ連軍がスターリングラードを制圧し、
ドイツが敗戦したと知った彼らは、建設に従事する同胞に教えて回ります。
ドイツ敗戦で同盟国の日本もすぐに降伏するだろうと考えたのでしょう。
しかしそんな無暗に吹聴すれば、日本兵の耳にも届きます。
ほどなく日本兵にラジオの存在がバレ、関わった英国兵士は拷問され、
憲兵隊の将校と思われる永瀬が現れ、ローマクスはどこかに連行されて、
厳しい取り調べを受けるのです。
永瀬が登場するシーンは、なぜか尺八のBGMが流れ、まるで時代劇です。
永瀬もですが日本人将校が帯刀しているので、そのイメージかもしれませんが、
日本兵とサムライのイメージを混同されることに抵抗を感じます。
日本の誇る文化であるサムライのイメージが悪くなるので。
2週間後に戻ってきたローマクスは身も心もボロボロになっていて、
その取り調べが彼のトラウマになったものと思われます。
うーん、なんというか自業自得ですよね。
せっかく技術兵として他の捕虜たちよりも優遇されていたのに、
捕虜のくせに逆らえば、そんな目に遭わされても当然です。
むしろ殺されずに五体満足で帰されるなんて、かなり寛大な処遇です。

永瀬らから受けた取り調べですが、ローマクスが作ったのは単なるラジオなのに、
無線の発信機だと疑われ、中国と連絡を取っていたと濡れ衣を着せられます。
いくら当時の日本人将校が機械音痴だったと言っても、
さすがに受信機か発信機かくらいは見分けられると思うのですが、
本作は日本兵を無知や野蛮人として描きたかったのでしょうね。
中国との密通を疑われて拷問で自白を迫られるローマクスですが、
そもそもその事実がないのだから自白しようもなく…。
特に暗い一室で行われるある拷問が、悪夢に出てくるほどのトラウマになります。
どんな拷問だったかはかなり終盤まで明かされないのですが、
明かされてみれば単なる水責めで、拍子抜けしました。
どんな悲惨な経験をしたのかと思いきや、一般的な拷問です。
いや、水責めが拷問の中でも辛い刑であることは知っていますが、
水を含ませた布を口に押し付けられるもので、見た目的には地味なので、
生爪剥がされたりする拷問の方が苦しそうに見えるんですよね。
水責めに耐えかねたローマクスは、ついに自白すると言い出しますが、
事実無根なのに何を自白するかと思えば、ラジオで聞いた、
日本が米軍にボロカスにやられているという情報で…。
もちろんタイの日本軍にはそんな情報は伝わっておらず、
永瀬ら日本軍将校から「嘘を吐くな」と激昂されます。
そんな話をすれば下手すれば更に酷い仕打ちを受けそうなものなのに、
その後、彼は取り調べから解放されるわけで、どうも腑に落ちません。
だから本作の内容が、事実と異なるのではないかと疑いたくなるのです。

話は1980年代に戻ります。
パトリシアからローマクスの態度が酷いと聞いたフィンレイは、
苦しみから開放してあげようと、彼にある物を見せます。
それは永瀬が生きており、かの地でツアーガイドをしていると書かれた記事です。
フィンレイは永瀬に復讐しに行けとローマクスに迫ります。
しかしローマクスは、今は最愛の妻もいるので無理だと拒否。
そこでフィンレイは、彼の復讐を後押しするために、
なんと鉄道の鉄橋から首吊り自殺するのです。
おそらくフィンレイも捕虜時代のトラウマに悩まされており、
日本兵に報復する人物が現れることを望んでいたのでしょう。
それを達成するために命を捨てるほどなら自分で行けと思いますが、
どうもこのあたりの展開も釈然とせず、嘘くさいと感じます。
少なくともフィンレイ自身は、鉄道建設に関わる日本兵に恨みはあっても、
憲兵隊の永瀬にはそれほど怨みも面識もないはずですからね。
フィンレイの自殺に後押しされたローマクスは、
ナイフを片手に永瀬に会いに行きます。

永瀬はタイの憲兵隊戦争博物館なる抗日施設でガイドとして働いていますが、
よく日本人が抗日施設なんかで働くなと神経を疑います。
もちろん永瀬は実在の人物で、実際にタイで慰霊や追悼活動をしていたそうです。
でも本作で描かれているようなツアーガイドではなさそうかな。
ローマクスは閉館後の博物館に忍び込み、永瀬と再会。
永瀬に「戦争犯罪者のくせになぜ絞首刑になってないのか」と問い詰めます。
永瀬は将校ではなく、単なる英語通訳なので、絞首刑は免れていたそうです。
ローマクスの悪夢にも永瀬は度々登場し、彼が最も憎む日本人ですが、
そもそもローマクス自身が永瀬を憎んでいるのも筋違いですよね。
彼は単なる通訳で、英語が話せない上官の通訳のために、
取り調べや拷問に同行していただけなんだから、ローマクスが恨むべきは、
永瀬に通訳させていたその上官であるべきです。
結局表だって尋問するのは通訳の永瀬になるので、
そこに恨むべき対象のすり替えが起きたとも考えられますが…。
このローマクスが特に永瀬を目の敵にしていたという設定は本作のオリジナルで、
原作では泰緬鉄道に関わる日本兵なら誰でもよかったように書かれているそうで、
たまたまコンタクトの取りやすかった永瀬になっただけのようです。
それならばまだ筋が通る気がしますが、本作の演出は嘘くささを増幅させてます。

当時のことを「戦争の悲劇だった」と言った永瀬に対し、
「悲劇じゃない、犯罪だ」と反論するローマクス。
いやいや、やっぱりそれは犯罪ではなく悲劇ですよ。
ローマクスは木刀で永瀬の腕をへし折ろうとしたり、
ナイフを首に突き付けて、ケージに閉じ込めたりしますが、
戦時中じゃない今ローマクスがやってる復讐の方が許し難い犯罪です。
でも本作は、永瀬がそんな目に遭わされても仕方がないような描き方で、
永瀬も自分の行為を犯罪と認め、やられるがまま何の抵抗もしません。
そして「終わらせてくれ」と殺されることまで受け入れる永瀬に、
ローマクスも心変わりして、彼を殺すことはできないまま帰国します。
その後、永瀬から謝罪の手紙を受け取り、
今度は妻パトリシアと一緒に永瀬に会いに行くことに。
その時、返事の手紙を持っていくのですが、
そこには「和解に尽力した勇気あるあなたを赦そう」と書かれており、
それを読んだ永瀬はローマクスの前で泣き崩れるのです。
人を殺そうとしておいて、何が「赦そう」だよって感じです。
自分の犯罪は棚に上げ、いつまでも被害者面して、上から見てんじゃないよ。
その後、2人は2011年に永瀬が亡くなるまで親友関係が続いたそうで、
何となく美談で丸め込めようとしていますが、これで感動できるのは、
被害者面した傲慢な連合国側の観客と、自虐史観のアホな日本人だけです。

反日国である中韓ならまだわかるけど、戦後70年にもなるというのに、
比較的親日なイギリスにまでこうしてネチネチと責められるなんて…。
日本に対するネガキャン臭い本作ですが、何か裏に思惑でもあるんでしょうか。

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