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シャドウハンター

神戸国際松竹が今月から毎月20日を映画サービスデイにするそうで、
誰でも映画1本1100円で観られるということで、早速行ってきました。
松竹系シネコンなので、MOVIXとサービスを統合することになったみたいですね。
(MOVIXはもともと毎月20日がサービスデイでした。)
来月から始まる予定のMOVIXの新カード会員サービスも導入するみたいで、
どんなサービス内容になるか詳細は不明ですが、少し利用しやすくなるかも。

ついでに神戸国際松竹は全座席プレミアムシート仕様になってました。
昨年の『最愛の大地』以来行ってなかったので、いつからかは知らないけど、
あまり流行ってなさそうな映画館なのに、意外と儲かってたんですかね?
ゆったり座れてよかったけど、プレミアムシートは背もたれが高いので、
天井が低く、座席の配置がほぼフラットなこの劇場では、
視界に圧迫感を感じるようになったような気もします。
劇場の構造上、スクリーンがかなり高い位置にあるので、
どうせ座席を変えるなら、背もたれの角度を深くしてほしかったです。

ということで、今日は神戸国際松竹のサービスデイで観た映画の感想です。

シャドウハンター
The Mortal Instruments City of Bones

2014年4月19日日本公開。
カサンドラ・クレアのベストセラー小説を実写化。

あるクラブを訪れた少女クラリー(リリー・コリンズ)は、そこで謎めいたジェイス(ジェイミー・キャンベル・バウアー)という少年に遭遇する。彼は地下世界に潜む、吸血鬼、人狼、妖魔などを始末するシャドウハンターと呼ばれる一族の者であった。やがて、ジョイスは母ジョスリン(レナ・ヘディ)もシャドウハンターである上に、強大な力を授けるとされる聖杯を隠し持っていることを知る。衝撃の事実に動揺する中、母が聖杯を狙う反逆者ヴァレンタイン(ジョナサン・リス・マイヤーズ)に拉致されてしまい……。(シネマトゥデイより)



本作は全米で大ヒットしたティーン向けファンタジー小説(ライトノベル)を、
実写映画化した作品ですが、そのわりには芳しくない成績だったみたいです。
一応、全米初登場3位を記録しているので、及第点な気もしますが、
その週は全体的にかなり低調で、製作サイドも期待外れな興収でした。
原作は『シャドウハンター』シリーズと呼ばれるファンタジーで、
今回は三部作の一作目『骨の街』を映像化したもので、
公開前から二作目の製作は公言されていたのですが、
あまりに低調な成績で、二作目以降の製作は絶望的だと思われます。
しかし本作の製作総指揮のモスコウィック氏は続編の製作中止を否定しています。
ただ『アイ・アム・ナンバー4』や『ダレン・シャン』など、
これまでのティーン向け小説の映画化作品の傾向では、
一作目がヒットしなければ後はないので、本作も続編はないと断言できます。
モスコウィック氏が強がっているのは、続編中止を発表したら、
ビデオ販売や海外興行が振るわなくなると考えているからで、
本人も本心では「続編なんてあり得ない」と思っているはずです。
ハリウッド映画の海外興行の最後の草刈り場である日本公開が終了すれば、
コロっと続編中止を認めるかもしれません。
しかしそれにしても日本での本作の認知度の低さは異常ですね。
そんなに公開館数が多くないので、一館あたりに集中しそうですが、
ボクの観た時のお客さんの数はボク含めても片手で余りました。
前述のように映画館のサービスデイだったにも関わらず悲惨な結果です。
これは万が一にも続編が製作されたとしても、日本での劇場公開は絶望的で、
本作をファンタジー映画の新シリーズとして楽しむなら、観るだけ無駄です。

本作がなぜそんなに不人気なのかは明白で、既視感が強いからです。
吸血鬼や人狼が登場するゴシックロマンスの本作ですが、
完全に『トワイライト』シリーズの二番煎じ、三番煎じです。
原作も影響を受けているかはわかりませんが、本作を製作した動機は、
『トワイライト』シリーズの後釜を狙ったものなのは疑う余地はないです。
ただもうその位置には『ハンガーゲーム』がいますからね。
『トワイライト』も『ハンガーゲーム』も男二人女一人の三角関係ですが、
本作もそのパターンの作品で、あまりに在り来たりな内容です。
『ハリー・ポッター』や『パーシー・ジャクソン』の影響も垣間見れ、
いろんなティーン向けファンタジーのいいとこどりをしようとしてますが、
その結果、オリジナリティの薄い物語になっています。
全く面白くないわけでもないけど、既視感が強くて飽きやすいです。

観る前からダメ臭がプンプン臭ってましたが、それでも観に行ったのは、
ヒロインのクラリーを演じるのがリリー・コリンズだったからです。
彼女主演の『白雪姫と鏡の女王』を観た時に、そのあまりのチャーミングさに、
オードリー・ヘップバーンの再来か、と思うほど心を奪われましたが、
本作で久しぶりに観た彼女は、かなり普通になっちゃってて残念です。
普通といっても十分美人だとは思うけど、やけに魅力が薄まりました。
撮り方に問題があるのか、作品の出来の悪さに印象が引っ張られているのか…。
いや『白雪姫と鏡の女王』だって、出来がいいとは言えない内容だったので、
むしろ彼女への期待を裏切られたことの方が、
ボクの本作への印象を大幅に下げているのかもしれません。
以下、ネタバレ注意です。

ある時、クラリーは自分が無意識に奇妙な記号を落書きしていると気付きます。
彼女は男友達サイモンと遊びに行った先で、看板にその記号が書かれた
ナイトクラブを発見し、気になって中に入るのですが、
そこである若者グループが男を殺しているところを目撃。
しかし、自分以外の客はその現場が全く見えていないようで…。
次の日、カフェでそのことをサイモンに相談している時、
自宅では、彼女の母親が何者かの襲撃を受けて失踪し、
異変に気付き帰宅した彼女も、犬の怪物に襲われます。
その時彼女を助けたのは、ナイトクラブで見た若者グループの男ジョイス。
デーモンハンターを名乗る彼から、母親はシャドウハンターだと聞かされます。
まず新しいファンタジーシリーズを観ることのハードルのひとつが、
その世界観を理解しなきゃいけないことですよね。
そういうことが好きな人も多いけど、ボクはこの作業が面倒くさいです。
しかも本作のように、続編製作が不可能と思われる作品は、
この一作を楽しむためだけに世界観を理解しなきゃいけないので面倒です。
ジョイスらによって、世界観が長々と説明されますが、
もうほとんど聞き流していたので、イマイチ理解しきれませんでした。

本作の世界観では、人間はマンデインと呼ばれ、
マンデインの他にシャドウワールドの住人がいるのですが、
ジョイスらシャドウハンターもシャドウワールドの住人です。
シャドウハンターは大天使ラジエルから聖杯を受けた人々の祖先で、
ルーン文字を使って魔法が使えるみたいですが、
例の奇妙な記号もルーン文字だったみたいです。
でもその文字が何を意味しているのかは作中では説明されず、
なぜクラリーが無意識に書いていたのかも、
その文字がナイトクラブの看板など街中に沢山ある理由も不明のままで、
なんだかモヤモヤしますが、もしかしたら二作目以降に説明されるのかな?
つまり原作を読まないボクは一生知ることはなさそうです。
マンデインにはシャドウワールドの住人を見ることはできませんが、
ハンターは遺伝するため、母親がハンターのクラリーには見えます。
今まで気付かなかったのは、魔法使いベインの魔法で記憶が封印され、
シャドウワールドが見えても気にならないようになっていたからです。
魔法使いももちろんシャドウワールドの住人ですが、
その中でもダウンワールダーと呼ばれる人種で、
魔法使いの他に、吸血鬼や人狼もダウンワールダーです。
ナイトクラブで殺された男や犬の怪物は妖魔と呼ばれ、
これを駆逐するのがハンターの仕事みたいですね。
妖魔はどの宗教にも存在するため、ハンターは宗教を持たず、
どの宗教もハンターに友好的なんだそうですが、
大天使云々言ってる時点でハンターは啓示宗教系ですよね。
そもそも妖魔を退けるのも各宗教の聖職者の仕事なので、
ハンターの目的も存在意義も理解できず、ハンターの定義が曖昧なので、
それが大前提の本作の世界観を楽しめるはずもありません。

クラリーは母親を探すため、下の階の住民ドロシアに助けを求めます。
ドロシアはジョイスが見えるようですが、彼女は魔女らしいのです。
んー、魔女と魔法使いは別物なんですかね?
ドロシアの占いで出たカードには「天賜の聖杯(モータルカップ)」が描かれ、
母親が拉致されたのはその聖杯が原因だと判明します。
その聖杯は遠い昔ハンターが例の大天使から授かったもののようで、
長らく行方不明でしたが、クラリーの母親が隠し持っていたようです。
彼女は何か知っているらしい母親の知人ルークを訪ねます。
しかし襲撃者が先回りし、聖杯の在処を聞き出すためルークを拷問していました。
彼らはヴァレンタインというハンターが率いる反乱軍の残党だそうで、
ヴァレンタインは聖杯を管理する組織クレイヴから聖杯を盗み、
聖杯を使って妖魔を操れるようになっていましたが、
クラリーの母親がそれを阻止するため、聖杯を隠したみたいです。

ジョイスからハンターの避難所兼宿泊所に連れて行かれたクラリーは、
ハンターになることを決意して、そこに住むことになります。
ジョイスのハンター仲間アレクとイザベル兄妹にも出会いますが、
アレクはクラリーのことが気に入らず、追い出そうとします。
なんとアレクはゲイで、ジョイスに付きまとうクラリーに嫉妬していたのです。
先ほど男二人女一人の三角関係と書きましたが、
ジェイクを巡るこの三角関係はメインじゃないですよ。
そんなライトノベルだったらティーンの女子に人気出るはずないですもんね。
(ある意味BLなので腐女子にはウケるかもしれませんが…。)
もちろん三角関係の中心はクラリーで、
ジョイスと男友達サイモンが彼女を取り合うことになります。
サイモンはただのマンデインのくせに、なぜかずっとクラリーに同行し、
このハンターの宿泊所にまでついてきます。
なぜかハンターたちも普通に彼を受け入れるんですよね。
でもサイモンも初めはジョイスを見えなかったのに、
なぜ急に見えるようになったのか不思議です。
シャドウワールドの住人は自らの意思でマンデインにも見えるようになれますが、
彼に姿を見せる必要のない人や妖魔まで見えているようなので…。
でも、そんなサイモンも結局はマンデインをやめることになります。

クラリーは自分に掛けられている記憶の封印を解くため、
骨の街のサイレントブラザーズに会いに行きますが、
彼らには封印を解けず、掛けた張本人である魔法使いベインに会いに行きます。
その時サイモンも同行するのですが、目を離したすきに吸血鬼に攫われ…。
どうやら吸血鬼も聖杯を狙っているようで、
そのカギを握るクラリーの友達を誘拐したのでしょう。
ハンターはサイモンを助けるために吸血鬼の根城に潜入し、
吸血鬼と敵対する人狼も乱入してきてカオスになりながらもなんとか救出。
しかしサイモンには吸血鬼の噛み痕があり…。
これでサイモンもダウンワールダー吸血鬼となり、
晴れてシャドウワールドの住人の仲間入りです。
でも変わったところといえば、視力が回復したことくらいで、
力が強くなったとか日光に弱いとか吸血鬼としての性質は
本作ではまだ開花しなかったみたいで…。
これも二作目以降のお楽しみってとこでしょうが、例によってボクには…。

『トワイライト』然り『ハンガーゲーム』然り、三角関係とはいえ、
ヒロインの幼馴染の男は劣勢と相場が決まっています。
サイモンもいい奴ですが、オタクっぽいし、完全に片想いですが、
方やジョイスはワイルドなイケメンで、クラリーもかなり惹かれています。
圧倒的大差過ぎてサイモンが可哀想に思えましたが、
吸血鬼化して視力が回復してメガネをしなくなると、
なんだかかなりイケメン化しちゃいましたね。
メガネ取ったら実はイケメンというお約束の展開です。
それでもどうせクラリーはジョイスと結ばれるだろうと確信してましたが、
この三角関係は終盤でちょっと意外な展開になります。

ある日、クラリーは自分に絵の中のものを出し入れできる能力があると気付き、
それは母親の能力が遺伝したのだとハンターのホッジ先生に言われます。
それを聞いたクラリーは、魔女ドロシアのカードの中に聖杯があると気付き、
彼女に再び会いに行くのですが、ドロシアは妖魔になっていて…。
ドロシアの正体を見抜いたのは、彼女がバッハの曲を嫌がるからですが、
なんと音楽の父バッハもハンターで、彼の曲には妖魔を退ける力があるとか…。
本作にしてはなかなか面白い設定だと思いましたが、
そんなに効果的なら、妖魔退治中はずっとバッハの曲を流せばいいのに、
その設定が活かされたのはこのシーンだけだったのは不自然かな。
妖魔のドロシアにカードから取り出した聖杯を奪われそうになりますが、
サイモンの活躍で奪い返すことができます。

彼らは宿泊所に戻り、ホッジ先生に聖杯を渡しますが、
なんと先生はポータル(どこでもドアみたいな装置)でヴァレンタインを招き入れ、
彼に聖杯を渡してしまうのです。
先生は自分には引きこもりの呪いを掛けられていると勘違いしており、
聖杯と引き換えにヴァレンタインにその呪いを解いてもらうつもりでした。
聖杯を受け取ったヴァレンタインは自分がクラリーの本当の父親だと明かすのです。
敵のボスが実は父親だったなんて、なんて『スターウォーズ』な…。
ヴァレンタインは聖杯に自分の血を注ぎ、それを娘に飲ませようとします。
クラリーはそれを拒否して、ポータルに飛び込みますが、
もしその血を飲んでいたらどうなっていたのかも説明されないので、
聖杯にどんな価値があるのかもわからず、なんだかモヤモヤします。
その後、ヴァレンタインは宿泊所に魔法陣で妖魔を召喚し、荒らしまわります。

ポタールに飛び込んだクラリーが着いたのは、母親の知人ルークの家の近くで、
彼女はそこで幼い女の子の妖魔に襲われそうになりますが、狼に助けられます。
その狼こそがルークで、彼は人狼で、仲間の人狼に声を掛けて、
クラリーと共に、ヴァレンタインに占領された宿泊所に攻め込みます。
地下の研究所で母親を発見するのですが、妖魔の集団に襲われ、
人狼はルークを残して全員殺されてしまいます。
人狼のあまりの不甲斐なさには驚きましたが、それもそのはずで、
なぜか彼らは狼に変身しなかったんですよね。
シャドウワールドの法律でハンターの縄張りで変身しちゃダメらしいけど、
この期に及んでそんなこと言ってる場合じゃないし、
結界の影響とか変身できない理由が他にあるのかと思ってたのですが、
なぜかルークが反乱軍の残党を殺す時だけは狼に変身するんですよね…。
結局妖魔の集団は、クラリーがルーン文字の魔法で退けますが、
その彼女の力も急に発現しており、ご都合主義が過ぎます。

その頃、ホッジ先生を探していたジョイスも、ヴァレンタインと遭遇しますが、
なんと彼はジョイスも自分の息子だと明かすのです。
つまりジョイスとクラリーは兄妹だったわけですが、
またしてもなんて『スターウォーズ』な展開でしょうか。
ジョイスとサイモンがクラリーを巡る三角関係だったわけだけど、
まさか2人が兄妹だとは、サイモンの予想外の逆転勝利ですね。
でもジョイスとクラリーは兄妹を知らずに熱烈なキスまでしちゃってるし、
これはめちゃめちゃ気まずい展開です。
ジョイスとクラリーのロマンスだと思っていた客としても、
この展開は肩透かしで、何とも言えないモヤモヤが残ります。
でもどうせこの関係は二作目以降で覆ると思われます。
本当は兄妹ではなかったという展開になるのは誰に目にも明らかです。
サイモンにもイザベルとの恋愛フラグが立っているのは明白だし、
どうせジョイスとクラリー、サイモンとイザベルのカップリングになるはず。
まぁ本作は続編製作中止ですから、兄妹のまま終わるので、
ロマンス映画としては何とも後味の悪いままになりますが…。

三部作の一作目のため、ラストはやはりきれいに決着は付かず、
ヴァレンタインはクラリーによってポータルに蹴り込まれ、消息不明となります。
母親も救出しますが、彼女の意識も戻るには至らずです。
続編はあり得ないので、それらは放置されることになるわけです。
ジョイスとクラリーの兄妹関係もサイモンの吸血鬼化も全て放置。
やはりヒットするかなんてわからないのに、
シリーズ化を目論んで映画を製作してはいけないといことです。
一本一本全力で取り組み、完成された作品にしてこそ人気も得られるので、
続編ありきで中途半端に作れば、続編も作れないほど不人気になるのも当然です。

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