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パラノーマル・アクティビティ 呪いの印

来週末からはいよいよGWシーズンに向けての映画の公開ラッシュになりますが、
そのせいか先週末と今週末は封切り本数が少ない上に、
あまり目立った作品がないので、少し暇になります。
封切りが少ないのは寂しいけど、なんだかこのところ体調不良が長引き、
映画どころではない状態が続いているので、何気に幸いだったかも。
めちゃめちゃ喉が痛くて、声が出ないので、風邪かなと思って医者に行くと、
どうやら風邪ではなく、喉頭が腫れ上がっているみたいで…。
つまり感染る病気でもないので、映画館に行っても大丈夫なんだけど、
咳が止まらなくなる惧れがあるので、他のお客さんの迷惑になるため、
控えた方がいいのかもしれません。
調子がいい時は咳も出ないので、その時は映画館に行くけど、
いつ調子がいいかなんてわからないから、ネット予約は使えず、
当日に行って席を押さえることになるので、ちょっと面倒です。
今はそんな人気作は封切られないからいいけど、来週末からは話題作だらけで、
当日いい席を取るのも難しくなるから、それまでには治さないと。

ということで、今日は元人気シリーズなのに閑古鳥が鳴いていた映画の感想です。
逆に人が少なくて静かすぎる劇場だと、小さな咳でも目立つのが困りものです。

パラノーマル・アクティビティ 呪いの印
Paranormal Activity The Marked Ones

2014年4月11日日本公開。
POVホラー『パラノーマル・アクティビティ』シリーズ最新作。

カリフォルニア州オックスフォード。そこに暮らす至って普通の青年ジェシー(アンドリュー・ジェイコブス)は、高校卒業と同時に18歳の誕生日を迎えた。だが、その日に彼は何者にかみつかれたような歯型の印が左腕にあるのに気付く。やがて、彼の周りで理解不能な現象が頻発し始め、その映像を記録することに。次第に現象はエスカレートしていき、ついに予想だにしない事態が起きてしまう。(シネマトゥデイより)



ファウンドフッテージ・ホラー『パラノーマル・アクティビティ』シリーズの
最新作となる本作ですが、前作シリーズ4作目の公開時に、
続編の公開は2013年にハロウィンになると告知されていたのに、
結局、2014年の公開になってしまいました。(全米でも同様です。)
2作目以降、毎年ハロウィンの時期に公開され、
『SAW』シリーズに代わるハロウィン映画の代名詞になっていたのに、
それが崩れて丸一年以上公開されなかったのは残念です。
どうやら映画自体はハロウィン前にほぼ完成していたそうなので、
何かの影響で公開時期を遅らせる経営判断をしたのだと思われますが、
おそらくパラマウントは『ジャッカス』も優先したのでしょう。
大人気だった本シリーズなら、何を置いても優先されたと思うけど、
こうも興収が右肩下がりでは、軽んじられても致し方なしです。
ホラーの続編なんて、どう足掻いてもマンネリ化は避けられませんが、
製作サイドも手をこまねいているわけではなく、
本作ではかなりテコ入れしている痕跡が見受けられます。
しかしシリーズのファンであるボクとしては、
あまり歓迎できないテコ入れもあり、ちょっと微妙な出来だと感じます。

まずファウンドフッテージ・ホラーとしてのテコ入れですが、
本シリーズは主に監視カメラなど定点カメラの映像で構成されていましたが、
本作は全編ハンディカメラの映像で構成されています。
今までも部分的にはハンディカメラの映像も使っていますが、
全編ハンディカメラにするのはシリーズとしては新しい試みです。
しかし、本シリーズの最大の売りは定点カメラの映像で構成されていること。
ハンディカメラの多用は、本シリーズでは珍しいかもしれないが、
ハンディカメラで撮られたファウンドフッテージ・ホラーなんて、
腐るほどあるし、全く珍しくはありません。
むしろ凡庸なファウンドフッテージ・ホラーに成り下がっただけです。
たしかに定点カメラだけではマンネリと思われるかもしれないけど、
それが本シリーズのアイデンティティだったのに…。

もうひとつの大きなテコ入れは、ターゲット層の限定です。
本作は基本的に、ヒスパニック向けに作られているんですよね。
物語の舞台はヒスパニック系住民が6割を占める、
カリフォルニア州オックスナードに移され、
主要登場人物もほとんどがヒスパニック系になっています。
なぜヒスパニックをメインターゲットに据える判断をしたのかですが、
たぶん北米の興収は右肩下がりの本シリーズだけど、
中南米の興収は堅調だったため、そこで勝負しようと思ったのかもしれません。
ただターゲットを絞れば、当然ターゲットから漏れた層は不満ですよね。
そのため北米での興収は更に下がり、シリーズワーストを記録しています。
頼みの綱だった中南米も結局横ばいの興収で…。
そもそもテコ入れするなら、弱いところを補強して、
ファンの裾野を広げなきゃいけないのに、強いところに集中したらダメですよ。

裾野を広げる努力としては、敷居を下げるために、
今までのシリーズの物語から、ほとんど独立した物語になっています。
これまでは時系列的には3作目→2作目→1作目→4作目と繋がり、
1作目のヒロインであるケイティを中心とした一連の物語となっていましたが、
本作は前述のように、ヒスパニック系の普通の青年ジェシーが中心の物語であり、
彼自身はケイティとは縁も所縁もありません。(全くないとは言い切れませんが。)
なのでシリーズ未見の人でも、本作から入ることは可能です。
ただ、本作は所謂スピンオフなんですよね。
シリーズ5作目なのにナンバリングタイトルじゃないのはそのためで、
ケイティ中心の続編『パラノーマル・アクティビティ5』は、
今年のハロウィンに全米で公開予定となっています。
過去にもシリーズの日本向け非公式スピンオフである
『パラノーマル・アクティビティ第2章 TOKYO NIGHT』があったけど、
ポジション的にはそれに近いような気がします。(こちらは公式ですが。)
つまり本作は単発であり、ここから入ったとしても、
シリーズの続編をちゃんと楽しむのは無理だということです。
本作も所詮はスピンオフなので、前作以前のオマージュ的なシーンも多く、
ちゃんと楽しむなら、これまでのシリーズも観ておくに越したことはないです。

たしかにシリーズ初見の一見さんには比較的優しい作りになっていると思うが、
ファンからしたらその気遣いは微妙で、ボクは正直ガッカリでしたね。
3作目でプリクエルは終わり、4作目で物語がいよいよ動き出したところで、
悪魔に憑かれたケイティに浚われた、妹クリスティの息子ハンターがどうなるのか、
とても気になるところで終わっていたのに、
こんなハンターとは何の関係もないスピンオフなんて挟まれたら、
その期待感もちょっと冷めちゃいますよ。
もしかして本作に登場する養子の青年オスカーがハンターなのかも、
なんて思ったりもしたけど、やっぱり全然関係ないみたいだし、
こんな本筋と関係ない作品を作る暇があったら、本編進めろと思ってしまいます。
まぁちゃんと正統な続編である5作目の製作も進んでいるようなので、
今回は関係ない物語でも我慢しますが…。

本作の物語はこんな感じ。
ジェシーが祖母と住んでいる安アパートで、殺人事件が起こります。
下の階のアナという変人のおばさんが殺されたのですが、
事件当日、ジェシーが親友のヘクターと遊んでいる時に、
アナの部屋から逃げ去る優等生の同級生オスカーを目撃するのです。
なぜか警察に通報しないジェシーたちは、好奇心から自ら事件を調べ始め、
アナの部屋に無断で侵入し、そこで魔女の儀式の跡を発見します。
他にも奇妙なものをいくつか発見するのですが、その中には
「ケイティとクリスティ」とラベルに書かれたVHSもありました。
これはたぶん3作目の内容が映されたものだったのでしょうね。
他にもベビーベッドが置いてあったのですが、ジェシーたちはスルーしたけど、
明らかに赤ちゃんの形にシーツが盛り上がってましたよね。
そこで彼らは、儀式について書かれた古い本を一冊持ち出してしまいます。

翌朝、目覚めたジェシーの右腕に、何かに噛まれた痕のようなものが出来ており、
それ以降、ジェシーは奇妙な力に目覚めてしまうのです。
チンピラにカツアゲされそうになったジェシーは、
奇妙な力によって、そのチンピラを吹っ飛ばします。
1作目でミカがケイティに吹っ飛ばされた時のような感じの力でした。
また後ろに倒れそうになると、見えない何かが支えてくれたりもします。
守護霊的な何かがジェシーを守っているような感じですが、
交霊術ではその何かは「自分は守護霊ではない」と伝えるのです。
これは3作目で幼いケイティたちや、4作目の幼いハイエットたちにも訪れた、
見えないお友達トビー、つまり悪魔ではないかと推測されます。
ジェシーは悪魔に憑かれているわけですが、ここも本作のイマイチな部分で、
今までのように幼い子供たちが悪魔に憑かれているのであれば、
彼らの身を案じてハラハラも出来るというものですが、
18歳にもなった若者が憑かれていても、正直どうでもいいです。
彼らやその友達が悪魔に殺されたりする展開もあるのですが、
彼らみたいなバカガキが殺されても全く気の毒に思えません。

ジェシーがどれほどバカガキかと言えば、その悪魔の力を見せつける動画を作り、
ネットにアップして、自分は特別な存在だと有頂天になるようなバカです。
こんな展開はなんだか本シリーズらしくないように思えますが、
ぶっちゃけ大ヒットしたファウンドフッテージSF『クロニクル』からのパクでしょう。
ジェシーはエアマットを一息で膨らますことができるようになるけど、
そんな超人的な力は、背後で彼を守る悪魔の力とは思えないので不自然です。
だから若者が超人化する『クロニクル』を模倣したと考えられます。

調子乗りまくりのジェシーは、セクシーな女ペネロピをナンパし、
お持ち帰りするのですが、自分の部屋には祖母がいるため、
あろうことか死んだ変人アナの部屋に連れ込むのです。
殺人現場でセックスしようなんて、ジェイソンなら真っ先に殺すバカですよ。
ところがゴムを忘れて来たことに気が付き、ゴムを取りに自分の部屋へ。
その間、ペネロピはアナの部屋にひとりで放置されるのですが、
彼女は床下から妙な音がすることに気付き、地下室の扉を開けるのです。
するとそこから容疑者オスカーが現れ、彼女は驚いて逃げ出します。
戻ってきたジェシーにオスカーは、「アナがオレをこんな姿にした」
「だから殺した」とアナ殺害を告白し、右腕の儀式の痕の印を見せるのです。
その印は、ジェシーの右腕の噛み痕とそっくりで…。
その後オスカーは投身自殺し、ジェシーは自分も死ぬのではないかと恐れます。

親友ヘクターと一緒に、その地下室の調べたジェシーは、
そこにあった祭壇に自分の写真があることに気付きます。
更に自分の幼い頃の写真や、死んだ母親とアナが一緒に写っている写真も…。
その写真にはもうひとり女性が写っていますが、
どうやらその女性はケイティとクリスティ姉妹の祖母だったみたいですね。
つまりケイティの祖母は、アナと同じ魔女の儀式をしており、
その影響でケイティや曾孫ハンターは悪魔に憑かれているわけで、
ある意味ではジェシーの現状は、ハンターの未来の姿ともいえるかも。
更にジェシーらは、自殺したオスカーの兄アルトゥーロにお願いし、
彼の部屋の中を見せてもらいますが、そこの壁には新聞の切り抜きがビッシリ。
どうやらオスカーは自分と同じ境遇の男の子の記事を集めていたようで、
彼らはアリ・レイという女の子の記事を見つけます。
アリ・レイはクリスティの旦那の連れ子で、ハンターの異母姉弟です。
シリーズ2作目に出ていましたよね。

ある夜、アナの部屋からペットの犬チャボの鳴き声がするので、
ジェシーはひとり地下室に降りていきます。
するとそこで幼いケイティとクリスティと思われる霊的なものに遭遇。
それ以来、ジェシーの様子がすっかり変わり、
ヘクターや祖母に対して冷たく当たるようになるのです。
ジェシーの部屋の壁に「Me Us」と何かのメッセージが書かれていましたが、
これと同じものが2作目でもあった気がしますが、はっきりと覚えてません。
ジェシーの異変を心配したヘクターは、アリ・レイに会いに行きます。
アリ曰く、「ミッドワイブズ(助産師)」なる魔女集団の儀式を受けた妊婦の子は、
18歳になると(悪魔のせいで?)別人のようになるとのこと。
アナやケイティの祖母は、ミッドワイブズのメンバーだったわけですね。

ジェシーの異変を心配した彼の祖母も、オカルト的な店に相談に行きます。
そういえば、前作4作目のラストシーンは、
スペイン語だったので何を話しているかはわかりませんでしたが、
その場所はこの店だったかもしれません。
怪しげな店主から生卵が効くと助言された祖母は、さっそく家に帰り、
生卵と怪しげな呪文でジェシーの浄化を試みますが、
激しいポルターガイストが発生し、空間が歪み、ジャシーは気絶。
その翌朝、ジェシーは階段から祖母を突き落とし、忽然と姿を消します。
アリから最後の儀式の場所を聞いたヘクターは、そこにジェシーがいるはずだと、
武装したアルトゥーロたちと一緒に向かいます。
その場所はケイティの母親の実家、つまり3作目の舞台だった家でした。
そこで彼らは、ゾンビのように襲い掛かってくる魔女に遭遇します。
家の中に逃げ込んだヘクターは、そこで奇妙な印の書かれたドアを発見。
それはアナの部屋から持ち出した本に書いてあった、
「時空を超えて穢れた場所に通じるドア」だと推測できます。
突如、ゾンビのように襲ってきたジェシーから逃げるため、
そのドアに飛び込んでしまったヘクターですが、
着いた先は1作目の舞台だったケイティとミカの家でした。
ヘクターは台所に立っているケイティに恐る恐る声を掛けると、
彼女は侵入者にビックリして、大声でミカを呼び、すぐ飛んできたミカに、
ヘクターは包丁で刺殺されそうになりながらも、なんとか逃げます。
しかしそこにジェシーが襲い掛かってきて、たぶんヘクターは殺されちゃいました。
ケイティは転がっているヘクターのハンディカメラの電源を落とし、本作は終了。

うーん、正直よくわからないオチでしたが、たぶん不条理オチなので、
別に深い意味はないと思うし、今後のシリーズにも繋がらないと思います。
本作は出来もさることながら、興行的にも大失敗作なので、
製作サイドも本作はなかったことにした方が都合がいいはずなので、
本作の内容が今後の物語に繋がるような展開にはしないでしょう。
4作目を観た人も、スピンオフの本作は飛ばして5作目観ても大丈夫そうです。
一点だけ収穫があったとすれば、ジェシーやハンターのような、
悪魔に憑かれた子は沢山いて、その元凶の魔女集団が、
ミッドワイブズという名前だったってことくらいでしょうか。

それにしても本作にはビックリするくらい客が入っていなかったので、
正統続編『パラノーマル・アクティビティ5』がビデオスルーにならないか心配です。

-関連作の感想-
パラノーマル・アクティビティ
パラノーマル・アクティビティ第2章/TOKYO NIGHT
パラノーマル・アクティビティ2
パラノーマル・アクティビティ3
パラノーマル・アクティビティ4

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