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ローン・サバイバー

昨日はレイトショーを利用して映画を観に行きましたが、
レイトショーも消費増税で1200円から1300円に値上げされてました。
先月(増税前)までの税抜価格は1143円だったはずなので、
それに新税率を適用すれば1234円のはずですが、実際は1300円に。
ということは現在の税抜価格は1204円になったってことですよね。
つまりこっそり61円も便乗値上げしていることになります。
世間では「1200円(税込)」だったものが「1200円(税抜)」になるような
姑息な便乗値上げが横行していますが、レイトショーの税抜価格は、
増税前の税込価格を超えているので、かなり不誠実な便乗値上げです。

ということで、今日は1300円のレイトショーで観た映画の感想です。

ローン・サバイバー
Lone Survivor

2014年3月21日日本公開。
米海軍特殊部隊ネイビーシールズによる「レッド・ウィング作戦」を映画化。

2005年6月、アフガニスタンの山岳地帯である特殊任務に就いていた4人のネイビーシールズは200人を超えるタリバン兵の待ち伏せに遭い、猛攻撃を浴びてしまう。それは世界最強の戦闘能力を持つ精鋭部隊といえども、死に等しい絶望的な状況だった。そんな想像を絶する極限状況の中、一人の兵士が生き延び奇跡的に生還する。(シネマトゥデイより)



前述のようにレイトショーで観に行った本作ですが、ボクは朝が早いので、
本当はレイトショーなんて利用したくはありませんでした。
でも近所のシネコンだとレイトショーでしか上映してなくて…。
公開週だった先週は日に数度上映していたはずですが、
まさか公開二週目にして、日に一度の上映になるなんて予想外です。
シネコンは作品の回転が早いため、不人気作はすぐ上映回数削減されるけど、
本作に限ってそれはないだろうと楽観して、公開週の鑑賞は見送ったのですが…。
というのも、本作は全米初登場1位の大ヒット作なので、
二週目で上映回数削減されるほど不人気になるとは思ってもみませんでした。
数々の映画賞も受賞しており、第86回アカデミー賞でも、
二部門でノミネートされた注目作なのに…。
といっても、日本の週末興行ランキングでも初登場8位だったし、
それほど不人気でもなく、ただ近所のシネコンの見切りが早かっただけかも。

うちの近所のシネコンでは来週末にも公開終了しそうな本作ですが、
ビデオリリースを待たずに、ぜひ劇場で観た方がいいです。
というのもアカデミー賞でノミネートされた二部門というのが、
音響編集賞と録音賞なので、サウンド面に定評のある作品だから、
どうせ観るなら、映画館の立派な音響設備で味わうのがいいかと。
でも素晴らしいのは音響だけではなく、内容も骨太で面白いです。
モブ以外で女性はひとりも登場しない硬派な戦争アクション映画で、
なかなかハードな、熱い男の物語です。

本作は、米海軍特殊部隊Navy SEALs創設以来、
最大の惨事となった「レッド・ウィング作戦」を描いたもので、
唯一の生き残りであるマーカス・ラトレル二等兵曹の手記を映画化したもの。
ボクは作戦名は何だか聞いたことある気もするけど、
その顛末については全く知らず、本作で初めて内容を知ったのですが、
本作が製作された経緯から、ひとつわかっていることは、
マーカスひとりを残して全滅するということですよね。
そのマーカス含む主に4人の隊員が任務にあたるわけですが、
他の3人、ダニー、マイク、アクスは助からないとわかっているし、
マーカスが助かるのもわかっているので、先のわかっている展開のため、
アクション映画としては、どうもハラハラ感に欠けてしまいます。
でも大惨事になる経緯は興味深いし、その絶対絶命の危機から、
如何にマーカスが生還したのかも気になるところで、
大筋の展開はわかっていても、最後まで飽きずに観ることができました。

「レッド・ウィング作戦」は、タリバンの指導者アフマド・シャーが、
米海兵隊20名を殺害したことを受け、SEALsがシャーを殺害するために、
アフガンの山岳地帯にあるシャーの拠点の村を攻撃するというもの。
攻撃に先立って、マイク率いるチーム4人が拠点の偵察に向かいます。
村から少し離れた偵察地点から監視し、シャーを発見次第、
狙撃するか空爆を要請するだけのことなので、
わざわざ特殊部隊を遣わすほどでもない簡単そうな任務ですが、
致命的な誤算は無線が通信不能になってしまうことです。
山々に囲まれた山岳地帯なので電波状況が悪いのかもしれないが、
そんな残念な無線ひとつ持って任務に当たらせるなんて杜撰です。
無線が壊れることだって考えられるんだから、
予備の通信手段くらい用意しておくのが普通で、現実味に欠けるが、
これが実際に起こったことだというのだから驚きです。
いくら鍛え上げられた精鋭でも、装備が二流ならどうしようもないですね。

無線状況が悪いことを懸念しながらも、偵察地点に着いたチームは、
望遠鏡ですぐにシャーの存在を確認します。
そこから狙撃手マーカスが撃ち殺して、さっさと撤退すればいい気がするけど、
実際はシャーらしき人物を発見しただけなので、迂闊には狙撃できないのかな?
基地に照会を頼もうにも、この電波状況では無理っぽいしね。
無線も使えないのでは偵察に意味なんてなくなるので、
とっとと引き上げるべきだけど、彼らは偵察を続けるのです。
何の収穫もなく帰投できないという、選ばれしSEALs隊員の意地なのかな?

偵察地点の山中の茂みのに潜んで偵察していた彼らですが、
そこに村人と思われる山羊飼い3人が山羊の放牧中にたまたま通りかかり、
運悪く見つかってしまったので、とりあえず捕縛するのです。
アクスは「危険性の排除」のため彼らを殺そうと提案しますが、
マーカスが断固反対します。
山羊飼いは家族のようで、10代くらいの子供も含まれるため、
殺すには忍びないと人道的見地から反対したのかと思いきや、
意外にも「CNNにSEALsが子供を殺したなんて報道されたら困る」とか、
「刑務所に入れられるかも」といった保身で反対したんですよね。
結局、マイク隊長の判断で彼らを開放し、
チームは電波状況のよさそうな、山の頂上に移動することになります。
しかしこれが大きな判断ミスで、タリバンが解放されて恩に着るはずもなく、
山羊飼いの青年は脱兎の如く村に戻り、シャーに報告。
シャーやすぐに武装集団を引き連れて、山狩りを行うのです。
ボクも子供を殺さなかった判断は正しいけど、解放したのは拙かったと思います。
この場合は山羊飼いを連れて山頂まで移動するべきだったでしょうね。

結局山頂に着いても、電波状況は改善されませんでした。
そうこうしているうちにシャーの追手が迫ってきます。
こんな山岳地帯では、チームを見つけるのも容易ではない気がするけど、
追手はなぜかチームの居場所を把握しているかのように迫ってきます。
それでも隠れてやりすごせばいい気がするけど、
チームはなぜかコチラから発砲し、戦闘開始するのです。
さすがに鍛え上げられたSEALs隊員だけあって、
迫りくる敵を次々と射殺し、この調子なら勝てそうだと思いましたが、
タリバン兵は無尽蔵かと思うほど次々と湧き、結局は多勢に無勢で、
更には機関銃やRPGまで装備しているので、徐々に押されてきます。
チームはとにかく逃げるしかありませんが、その逃げ方が凄いです。
崖のような急斜面からわざと飛び降り、文字通り転がりながらながら逃げます。
落ちる途中で岩にぶつかったり木にぶつかったり、普通なら死にますが、
さすがは鍛え抜かれたSEALsだけあって、4人とも無事です。
いや、満身創痍になるので無事とは言えませんが…。
こんなことはさすがにタリバン兵でも真似できないし、
この場は逃げ延びたかと思いきや、驚くほどすぐにまた追手が迫り…。
隊員も「やつらはなぜあんなに速く動けるんだ?」と戦慄しますが、
実際いくらなんでも敵の移動速度が速すぎる気がします。
これが地の利というやつかもしれませんが、ちょっと不思議なほどです。
結局は生き残ったマーカスの体験談が元になっているので、
その時の恐怖が主観で誇張されているのかもしれません。

チームはもう一度、崖から飛び降りて逃げますが、
被弾していたダニーは飛び降りられず、崖の上に置き去りに…。
そんな彼を殺したのは、あの山羊飼いの青年でした。
自分は助けてもらったくせに、全く酷いやつです。
その崖の下の岩場で、激しい銃撃にさらされる残りの3人ですが、
マイクは開けた場所に飛び出し、山羊飼いから奪った衛星電話で、
基地に応援要請に成功するも、その直後に撃ち殺されてしまいます。
死を覚悟して残りのマガジンをマーカスに渡すマイクの姿が感動的でした。

マイクから応援要請を受けた少佐は、直ちに隊員たちとヘリに乗り込み、
現場に急行しますが、タリバン兵のRPG攻撃であえなく撃墜され、
搭乗員全員が死んでしまうんですよね…。
仲間のヘリが助けに来たと喜んだのも束の間、
それが撃墜されたのを見たマーカスやアクスの心境は如何ばかりか…。
その後、アクスは自暴自棄な行動を起こし、射殺されてしまいます。
ヘリがそんなに簡単に迎撃されたのは、アパッチの護衛を待たずに、
急いでチームを助けに出撃してしまったからです。
その仲間想いの気持ちは素晴らしいけど、これも判断ミスでしたね。

ついにひとりになってしまったマーカス。
タイトルの通り「ローン・サバイバー」になったわけですが、
余談だけどこのタイトルって、やはり『ローン・レンジャー』のモジリかな?
劇中でもローン・レンジャーの馬の話が出てきますしね。
満身創痍でフラフラになりながら逃げ続ける彼は、
小川で子連れのアフガン人と出会い、彼の村に運ばれます。
そのアフガン人はなんだか好意的で助けてくれそうな感じだけど、
もし彼もタリバンだったらと警戒するマーカス。
いつでも自爆できるように手榴弾のピンに指を掛けています。
ボクも米兵に好意的なアフガン人がいるとは思わなかったので、
連れてかれて拷問されたり、人質にでもなるんじゃないかと思いましたが、
本当に助けてくれただけみたいで、食事を与え、村に匿ってくれます。
更に近くの米軍基地まで、マーカスの救援要請の手紙を届けてくれるのです。
シャーの追手が村に来た時も、マーカスが捕まり、断首されそうになると、
村人はタリバン兵に銃口を向け「私の客だ」と追い返すのです。
それがシャーの怒りを買い、村はタリバン兵に攻撃されることになりますが、
なぜ村を危険にさらしてまで、米兵ひとりを守るのか不思議ですよね。
結局その理由は劇中では語られませんでしたが、
エンドロールで村人は「パシュトゥーンの掟」に従ったのだと説明されます。
「助けを求めてきた客人は、どんな犠牲を払っても守り抜く」という掟だそうで、
つまりイスラムの教えを守ったということなのかな?
まぁ警戒心丸出しのマーカスの態度は、助けを求めているというには程遠いけど。
村がタリバン兵に襲撃を受けているところを、
アパッチが助けに来て、マーカスは無事に帰還できました。

解放した山羊飼いのアフガン人に恩を仇で返されることから始まった悲劇だけど、
ラストはそんなアフガン人に恩恵を受けて助かったという物語で、
一方的にアフガン人を悪者として描かなかったことがよかったです。
描かなかったというか、それが事実だったわけだけど、
タリバン兵のようなイスラムを利用する悪いアフガン人もいれば、
イスラムの教えを守り善行をするいいアフガン人もいるということで、
それは当たり前のことだけど、何だか感動してしまいました。
一時期は「中東人を見たらテロリストと思え」って風潮だったので、
そんな当たり前のことも当たり前には思えない状態でしたからね。
作戦では殺せなかったシャーですが、その後殺されたみたいなので、
少し溜飲が下がりますが、シャー以上にムカつく山羊飼いの青年が、
その後どうなったのかがわからないところがちょっと引っ掛かりますね。
アパッチの急襲時に殺されてたらいいのに…。

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