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ワン チャンス

この記事は一昨日にはほぼ書き終えていたのですが、
書き終える前に急にネットが繋がらなくなり、投稿できませんでした。
パソコンとかルータとかモデムとか、いろいろチェックしましたが、
繋がらなくなった理由がわからず、翌日になって回線会社に問い合わせると、
どうもアパートの集合装置の故障だったみたいです。
それが原因ではボクには対処できなくて当然でしたが、
ウチの機器が故障していたわけではなくてよかったです。
でも2日間もブログ更新できなかったのは困りました。
先週末は映画の公開ラッシュで、書きたい感想記事が何本かあったのに…。

それにしても、ウチのアパートは戸数多いのに、
ボクが問い合わせるまで回線会社も故障に気付かなかったということは、
近所の人はネットをあまりしてないのかな?
今はみんなスマートフォンとか持ってるから、
ネットが数日繋がらなくても全然平気なのかもしれません。
ボクは未だにフィーチャーフォンなので、ケータイでネットはしないため、
自宅の回線が繋がらないととても難儀します。
こんな時のためにネット環境は2本くらいあった方がよさそうだし、
そろそろSIMフリーのタブレットでも買おうかな。
政府の要請もあって通信費も下がるみたいだしね。

ということで、今日はケータイ販売員の物語の感想です。

ワン チャンス
One Chance

2014年3月21日日本公開。
イギリスのオーディション番組で一躍脚光を浴びたオペラ歌手の実話を映画化。

子どもの頃から典型的ないじめられっ子のポール・ポッツ(ジェームズ・コーデン)は、引っ込み思案で今ひとつな容姿のケータイ販売員。何をやってもうまくいかない彼の誰にも言えない夢は、オペラ歌手になることだった。挫折の繰り返しに自信をなくしつつも周囲の励ましに支えられながら、最後の挑戦としてオーディション番組に挑む。(シネマトゥデイより)



本作はイギリスの公開オーディション番組
『ブリテンズ・ゴット・タレント』の初代優勝者で、
世界的な歌手になったポール・ポッツの半生を描いた伝記映画です。
彼は主にオペラの楽曲を唄う歌手なのですが、ボクはオペラを全く知らないので、
ポール・ポッツのことも全く知りません。
でもその番組『ブリテンズ・ゴット・タレント』は有名ですよね。
ポッツは番組の決勝で6歳の女の子コニー・タルボットを降し優勝しますが、
むしろ日本ではコニーちゃんの方が話題になりましたよね。
更にあの紅白歌合戦にも出場したスーザン・ボイルを輩出した番組で、
もしかするとボイルもポッツのステージを見て、
「彼が出来るなら私も…」と思って受けたのかもしれません。
ボイルもコニーちゃん同様準優勝だったのですが、敗者の方が有名になるのは、
公開オーディション番組のお約束ですね。

でもこの番組で最も有名なのは、審査員のサイモン・コーウェルでしょう。
別のオーディション番組『Xファクター』では、
あの世界的超人気アイドル「ワン・ダイレクション」を見い出し、
一時彼らのプロデュースもしていた敏腕音楽プロデューサーですが、
オーディション審査での辛口コメントで人気(?)ですね。
(ちなみに1Dも番組では敗者でした。)
コーウェルはポッツのプロデュースも手掛けていたようですが、
ポッツの半生を描いた本作もコーウェル主導で製作されていて、
彼自身も彼自身役で出演しています。
ある意味では、ポッツの半生を描くのが目的ではなく、
コーウェル自身の先見の明を自画自賛するための作品かもしれませんね。

ウィキペディアでポッツのページを見てビックリしたんですが、
本作のポッツの半生は虚飾されまくっています。
いや、虚飾ではなく平素化されていると言うべきかもしれません。
本作では平凡な男の才能を見い出したかのように描かれていますが、
実際のポッツの経歴はかなり華々しいです。
なのでコーウェルが自分のプロデュース力を誇大化しているように思えます。
本作がコニーちゃんのことに全く触れてないのは、
コーウェルが彼女をプロデュースしなかったからなのかも。
いや、ポッツを持ち上げなきゃならないのに、6歳の少女を降して優勝では、
ポッツの凄さがあまり伝わらないと考えたからかな。

何にしても、ポッツの伝記映画を作るのは時期尚早でしょう。
番組で注目を浴び、2007年にCDデビューし、世界ツアーもしてますが、
2010年にはコーウェルのレーベルとも契約解除になったみたいで、
今は音楽活動しているのかも怪しく、一発屋くさいです。
なんでも最近は韓国のバラエティ番組に出演しているらしいので、
すでに堕ちるところまで堕ちちゃった感じです。
世界的大物歌手のサクセスを描いた伝記映画なら興味深いけど、
一発屋の儚いサクセスを描いた伝記映画だとわかると微妙ですよね。
まぁボクの場合、ポッツについて調べたのは鑑賞後なので、
鑑賞中は大物オペラ歌手のサクセスストーリーだと思って観てたので、
それなりに楽しむことができましたが…。

しかしコーウェル自身が契約解除した男の伝記映画を、
なぜコーウェルが製作するのか不思議です。
この映画でもう一度ポッツが注目されるようにいたい意図を感じるけど、
部外者を再起させても、コーウェル自身に何か得があるのかな?
ポッツを演じるのはイギリスの俳優ジェームズ・コーデンですが、
劇中歌はポッツ自身が歌っています。
本作は第71回ゴールデン・グローブ賞で最優秀歌曲賞にノミネートされており、
ポッツの歌声が評価されたのかなと思いきや、ノミネートされた曲は
米国の歌手テイラー・スウィフトの唄う主題歌「Sweeter Than Fiction」で、
ポッツが評価されているわけではなかったみたいです。
音楽映画なのに、劇中曲よりもエンドロールに流れるタイアップ曲の方が
映画音楽の賞の候補になるなんて、なんだか変な感じがしますが、
ポッツは評価されなかったので、彼の再起はまだ遠そうですね。
まだ暫くは韓国のクソ番組で燻っているしかなさそうです。

本作でのポッツの扱いには違和感を覚えたものの、
事実を基に大幅に脚色した、ほぼフィクションの物語として観れば、
それなりに面白い作品に仕上がっています。
挑戦し続ければいつか夢は叶うというような健全なサクセスストーリーですが、
それと並行して冴えない男のロマンスも描かれたコメディ映画で、
普通に楽しめるロマコメ映画です。
もしオペラに興味がある人なら、劇中で使用される数々の名曲も楽しめるかも。
ちょっと一曲一曲が短いので、曲を堪能できるまでにはほど遠いでしょうが…。
以下、ネタバレ注意です。

ウェールズのに住むオペラが大好きな少年ポールは、
ガキ大将のマシューたちに、9歳からずっとイジメられていました。
どうもマシューはポールの歌声がデカいのが癪に障るようようだけど、
ポールは聖歌隊なんだし、そんなことでイジメられるとは思えず、
やはり最大のイジメの原因は、容姿がイマイチだからでしょうね。
あと看護婦が「名前が独裁者と同じ」といってたけど、それも原因かも。
「ポール・ポッツ」なんて独裁者は聞いたことがないけど、
おそらく「ポル・ポト」のことを言ってるのかな。

大人になったポールは、本当はオペラ歌手に憧れていますが、
容姿にコンプレックスがあるため、ケータイ販売員になります。
どうやら彼女いない歴イコール年齢のようだけど、
自称キャメロン・ディアス似の顔も知らないメル友ジュルズのことが好きみたい。
ある日、販売店の店長がポールのメールを使って、
ジュルズと会う約束を取り付けてしまうのです。
「うわー、職場でも上司からイジメられてるのか」と思ったけど、
この店長には全く悪気はないみたいで、少々軽薄だけど基本いい人です。
図らずも彼女に会う羽目になったポールですが、
ブラッド・ピット似を自称していたので、彼女を失望させないかと緊張しますが、
ところが待ち合わせ場所に来たジュルズはとても気さくな女性で、
失望するどころかすぐに意気投合します。
ブラピ似のはずのメル友が、実はデブだったら怒りそうなものだけどね。
彼女もキャメロン・ディアスにはほど遠いけど、普通に美人です。
まぁ女優が演じてるんだから、実物よりは相当美化されているでしょうが…。
女性経験ゼロのポールはメル友が本当に女性だったとわかっただけで大喜びです。
その日はデートして、最後にキスして別れますが、
はじめて会った日にキスまでしちゃうなんて、
双方とも異性との交際経験が乏しいわりには積極的です。

ポールがオペラ歌手の夢を追ってヴェネチアに留学したいと聞いたジュルズは
別れ際に冗談で「今度はヴェネチアから電話してね」と言います。
それを真に受けたポールは、本当に留学を計画するのですが、
自費留学の予算が500ポンドも足りないため、地元のタレントコンテストに出場し、
憧れの世界的オペラ歌手パヴァロッティを真似したステージで優勝、
見事に賞金をゲットして本当にヴェネチアの音楽学校に留学してしまうのです。
たぶんジュルズに会わなければ、留学も踏み出せなかったでしょうが、
彼女に電話したい一心で本当に実行してしまうなんて、
モテない男の恋愛への欲求は、すごい原動力になるんですね。
しかし地元のコンテストで、彼がオペラを唄って優勝するなんて不思議かも。
製鋼業の町で、お客さんも無骨な男が多いのに、オペラなんてわかるのかな?
イタリア人オペラ歌手パヴァロッティのことなんて誰も知らなそうなのに…。
あと、コンテストの後に元ガキ大将マシューから賞金をカツアゲされますが、
大人になってからカツアゲなんてしたら完全に強盗ですよね。
店長の恋人がマシューをギターでぶん殴って奪い返してくれますが、
彼は逆に犯罪者にならずに済んでラッキーだったかもね。

ヴェニスの音楽学校でオペラの勉強を始めたポールですが、
ラッキーなことに憧れのパヴァロッティが上級クラスを教えにくるそうで、
もし学内での二重唱の発表会で優勝すれば、
パヴァロッティの前で独唱できるチャンスが与えられます。
ポールは同級生のアレッサンドラと組んで二重唱の練習を毎日行いますが、
その間はいつでも2人でいるので、ちょっといい雰囲気に…。
そして発表会で見事に優勝した2人は、勢い余ってキスしちゃうのですが、
ジュルズのことが好きなポールは我に返って思い止まり…。
うーん、ジュルズよりアレッサンドラの方が断然美人なのに、
よく我慢できたものだ、…というか、なんか勿体ないです。
ジュルズはメル友歴一年とはいえ、会ったのは一日限りですが、
アレッサンドラは数日間、ずっと一緒にいたわけですからね。
しかもオペラという共通の趣味まである得難い女性なのに…。
まぁ性格はジュルズの方がよさそうだし、ポールにもお似合いですけど。

パヴァロッティの前で独唱する機会が与えられたポールですが超緊張して、
唄っている最中に息切れしてしまい、散々な出来に…。
パヴァロッティから「緊張は自信がないため、図太くないと歌手は無理」と
痛烈なダメ出しを受け、失意の帰国をするのです。
オペラ歌手を諦めたポールは、父の務める製鋼工場で働くことに。
高炉スラグの除去作業をしているみたいですが、
全くやる気を見せず、仕事をさぼっては父に怒られます。
たしかに大変そうな作業だし、望んだ仕事ではないでしょうが、
その勤務態度は父じゃなくてもムカつきますね。
派手なショービズに憧れるのは勝手だが、製鋼工を馬鹿にしてんのかと…。
どうも父のことを「夢を追わずに後悔する負け犬」とでも思ってるようで、
すぐにやめて、またケータイ販売員に戻るのですが、
もちろん販売員も立派な仕事だけど、どうも肉体労働を卑下している気が…。
彼のようなデブは肉体労働向きではないのは明白だし、
それなら帰国後端からケータイ販売員に戻ればいいのに…。

夢破れたポールは、ジュルズからのメールや電話も全て無視しますが、
暫くして気持ちが落ち着き、また彼女に会いたいと思うのだけど、
あまりに無視し続けたため、今度は逆に無視されてしまい…。
ポールは彼女の職場まで押し掛けますが「二度と会いたくない」と言われ…。
こんなデブに蔑ろにされたら、怒って当然ですよね。
仕事終わりを待ち伏せしたポールは、足早に去る彼女に対し、オペラで愛を唄い、
それに感動した彼女はヨリを戻し、あれよあれよと結婚してしまいます。
職場に押し掛けた時で会ったのは二度目なのに、急な展開ですよね。
展開的に結婚までロクな交際期間もなかったと思えるが、実際そうなのかも。
披露宴に招待された元ガキ大将マシューが、ポールに対し、
「まさかお前が結婚するとはな。童貞じゃないのか?」と失礼なことを言うけど、
実際に婚前交渉もしておらず、初夜が初体験だったみたいで…。
このご時世に考えられないプラトニックなカップルですが、
ただ婚前交渉する間もないくらい急に結婚しただけかもしれません。

結婚式でポールはオペラを歌いますが、それを聴いた招待客の一人が、
アマチュアのオペラ劇団の人で、彼に『アイーダ』のラダメス役をオファー。
無償だったものの彼はその話に飛びつきます。
ところが大事な講演初日の前日に、彼は虫垂炎で倒れ、
医者から「明日無理して唄えば一生唄えなくなるかも」と警告されます。
しかし彼は無理して出演し、案の定、舞台中にまた倒れるのです。
もはや自業自得としか言えませんが、そもそもそんな状態では満足に唄えないし、
他の出演者に迷惑がかかるのに、自分勝手なデブですね。
劇団員は舞台を台無しにした彼のことを、むしろ称賛していますが…。
また病院に担ぎ込まれた彼ですが、検査の結果、甲状腺に腫瘍が見つかります。
手術を受けますが、本当に唄えなくなってしまうのです。
なんで盲腸で一生唄えなくなるのかと思ったけど、そっちが原因だったんですね。
それならそうと医者もそう伝えればいいのに…。
そもそもポールは体質がオペラ歌手向きじゃないんだと思います。
子供から自分の歌声で鼓膜が破れるような脆弱な体質でしたから。

その後、一切オペラを唄わずに生活していた彼ですが、
半年後、務めるケータイ販売店がウェールズで一番のセールスを記録し、
時給が2ポンドも上がったことに歓喜して、つい唄ってしまいます。
すると普通に唄えてしまい、どうやら完治したようだとわかります。
完治したことも驚きでしょうが、むしろセールス記録に驚きでしょ。
この店はポールと店長の2人で営業していますが、
前述のように店長は軽薄なので、実質ポールの手柄です。
彼はオペラ歌手より、その商才を生かすべきですよね。
もともと頭はかなりよく、留学でもイタリア語を数日で習得してまたが、
ウィキによれば、大学も優等学位で卒業し、市議会議員も務めたとか。
そのことは、彼を凡人に描く必要があるため、本作では触れられていませんが、
彼の経歴は単なるケータイ販売員なんかではないです。
思えばオペラ本場イタリアに留学した経験のある人が、
素人のオーディションで優勝しても、当然の気がするので、
結局は単なる凡人が夢を叶えるような夢のある物語ではないです。

その後、店長が地区の副マネージャーに昇進したことで、
ポールは店長に昇進しますが、なぜか生活は楽にならず、
借金返済や税金滞納で困窮します。(そのわりには犬なんて飼ってるけど。)
ある日、ネットをしているとポップアップ広告が出てきて、
そこには『ブリテンズ・ゴット・タレント』の出場者募集の告知が…。
困窮する彼は賞金10万ポンドに惹かれて応募するのです。
なんというか、オペラ歌手が諦めきれないからではなく、
当初の動機が賞金目当てというのが意外ですよね。
普通は公開オーディションなんて、有名になりたい人が出るもので、
優勝するよりも出場することに意義を感じるものですが、
逆に賞金目当てなんて、自分は優勝できると思っているわけで、
彼の異常な自意識過剰さを感じますね。
まぁ実際に優勝してしまうので、その自意識は過剰ではなかったんだけど。

2年ほどまともにオペラを唄ってなかった彼ですが、出場に向けて猛特訓。
そして当日を迎えるも、パヴェロッティのオーディションでの失敗を思い出し、
逃げ出したい気持ちになりますが、ジュルズから励まされ、出番を迎えます。
審査員のアマンダ・ホールデンから「あなたは何をしに?」と問われ、
「オペラを唄いに」と答えると、会場から嘲笑が湧きおこり…。
いやいや、このやり取りのどこに笑う要素があるのかって感じだけど、
基本的にこの番組って、コーウェルが辛口コメントで出場者を扱き下ろし、
みんなで笑いものにしようという意図の番組ですよね。
そのためか出場者のレベルも低く、ポールの前の出番の出場者なんて、
『サウンド・オブ・ミュージック』を模した学芸会並のパフォーマンスでした。
よくこれで出場審査に合格したなと思いますが、端から笑い者にするつもりなら、
番組的には美味しい出演者ってことになるのでしょう。
意味もなく嘲笑されたポールですが「誰も寝てはならぬ」を唄い出だすと、
嘲笑していた観客から逆に大喝采を浴びるのです。
しかし、なんで歌い出した途端に大喝采するのかな?
これだと拍手や歓声が邪魔で、ちゃんと歌が聴こえないでしょ。
コーウェルら審査員からも「優勝候補」と称賛され、二回戦進出しますが、
この審査員たちって、本当にオペラがわかってるんですかね?
コーウェルなんてポップスの音楽プロデューサーだし、
オペラに限らず音楽がわかってるのかも怪しいものです。
おそらく「キミに歌手は無理」と言ったパヴェロッティの意見の方が、
コーウェルらの評価なんかより的を得ていたはずで、
それはポール・ポッツの現状を鑑みれば明白でしょう。

鑑賞中は実際のポール・ポッツのことを知らなかったので、
凡人が夢を叶えるサクセスストーリーとして普通に楽しめたけど、
鑑賞後、彼について調べてしまって、急激に評価が傾いてしまいました。
映画の感想としては、これではダメなんだけど…。

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