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劇場版 TIGER & BUNNY The Rising

今日感想を書く映画で、今年鑑賞した映画20本目になります。
例年よりも意識的に鑑賞本数を抑えているつもりですが、
昨年20本到達したのは2月の第一週だったので、一週間ほどしか差がなく、
意外と抑えられてないなとちょっと反省しています。
今年は年間180本以内を目標にいていますが、若干オーバーしそうなペースで、
更なる鑑賞作品の絞り込みが必要なのに、今週末は封切り作品も多い上に、
関西でも特集上映「未体験ゾーンの映画たち 2014」が始まるので、
また一気に観たい作品が溢れかえる状況に…。
「未体験2014」の関西第一弾は全16本ですが、観るのは1本だけにしようかな。

ということで、今年20本目の映画の感想です。
ちなみに今年20本目にして、今年初のアニメ映画です。

劇場版 TIGER & BUNNY -The Rising-
タイガー&バニー2014

2014年2月8日公開。
2011年に放送されて大ヒットしたヒーローアニメの劇場版シリーズ第2作。

引退の決意から一転、再びヒーローとなったワイルドタイガーこと鏑木・T・虎徹とバーナビー・ブルックス Jr.。二人は2部リーグで活動していたが、マーベリック事件後、アポロンメディアの新オーナーとなったマーク・シュナイダーがバーナビーだけを1部リーグに昇格させ、新ヒーローのゴールデン・ライアンとコンビを組ませる。その頃、シュテルンビルトに古くから伝わる女神の影が現われ、不可解な出来事が起こり始める。(シネマトゥデイより)



前作が2012年9月公開で、当時は続編が2013年秋公開予定だったのに、
もう年も明けて結局1年半ちかくも待たされてしまいました。
『エヴァンゲリオン』を筆頭に、なんで日本のアニメ映画は
公開予定日のスケジュールも守れないんですかね。
本作と同日公開のアニメ映画『手塚治虫のブッダ 終わりなき旅』なんて、
3部作を明言して公開されたのに、前作から2年半以上も間隔が開いてます。
それから比べたらマシですが、守れないスケジュールは発表しない方がいい。
今回の遅延を踏まえてか、本作は更なる続編の存在を明言しませんでしたね。
たぶん人気作なので、続編は作られると思いますが、
何年後になるかはわからないということでしょう。

前作はテレビ放映時の第1~2話に新エピソードを追加した内容で、
テレビシリーズを観ていなかったボクも問題なく楽しむことができました。
今後もテレビシリーズの数話+新エピソードで続編が作られると思って、
そのことをブログで書いたら、親切な方からコメントで、
「続編はテレビシリーズのその後を描いた完全新作ですよ」と教えていただき、
実際に本作は前作からの続きではなく、テレビ最終話の続きでした。
教えてもらっていたので、前作を見た後にテレビシリーズも見ておいたので、
本作を観る上で何の支障もなかったからよかったものの、
もしあの親切な方がいなかったら、テレビシリーズは絶対見てないし、
本作を観る上でも知っておくべきウロボロスの顛末や、
ルナティックの存在、マーベリック事件のことも知らないまま観て、
全然展開についていけなかったかもしれないと考えるとゾッとします。
(申し訳程度に本編の前にダイジェスト映像が流されますが、全く不十分です。)
そういう重要な方針は、前作上映時にアナウンスするべきでしょ。
テレビアニメの完全新作の劇場版としては、かなり出来のいい部類だと思うし、
今回はその情報を運よく事前にキャッチでき、テレビシリーズを見てから挑め、
その出来栄えをちゃんと楽しむことができたのは本当によかったです。

前作を観た時は予備知識ゼロだったため、メイン2人以外のヒーローは、
単なる脇役としか思ってなかったけど、テレビシリーズ全25話を見てからだと、
やはり個々のキャラにちょっと思い入れが湧くもので、
それが前作よりも楽しめたことの一因かもしれません。
本作は、そんなサブキャラにも沢山見せ場が用意されており、
ドラゴンキッドと折紙サイクロンの活躍が目覚ましかったけど、
特にファイヤーエンブレムの掘り下げが素晴らしかったですね。
正直、ヒーローの中ではあまり好きなキャラとは言えませんでしたが、
本作を観て、彼の魅力がちょっとわかるようになりました。
単なるお姉キャラだと思ってたけど、まさかそんな彼が過去に
同性愛差別で苦しんでいたとは予想外でしたね。
ただ、本作をヒーローものとして考えると、彼はゲイである前に、
ネクストでもあるので、作品にマイノリティ差別を取り入れるなら、
ネクスト差別を描いた方が、ヒーローものらしいと思うし、
『X-MEN』が好きなボクとしては、ちょっと不満の残る展開でした。

レギュラーの各キャラが魅力的に描かれてはいるものの、その反面、
本作の新キャラである新ヒーローのゴールデンライアンはちょっと微妙…。
キャラデザが如何にもな感じで、あまり魅力的じゃないし、
ポジション的には初期のバーナビーと被ってる気がします。
簡単に言えば、全然キャラが立ってないんですよね。
彼の重力場を発生させるネクスト能力はなかなかかっこいいと思うけど、
他のヒーローの能力に比べ強すぎるため、バランスブレイカー気味。
新しいヒーローが登場するということで期待したものの、
彼ではまず人気は出ないだろうと思ってしまいました。
でもそれもそのはずで、彼はもともと本作だけのゲストキャラだったようで、
もともとコンチネンタルエリアというところで活躍していたヒーローですが、
この世界にはシュテルンビルトの他にもヒーローたちのリーグがあるみたいで、
本作のラストで他のリーグに移籍しちゃいました。
なので制作サイドも新レギュラーとして売り出すつもりは端からなく、
レギュラーキャラの引き立て役程度にしか考えてなかったのかも。
というか、一種のミスディレクションのために利用した感じで、
彼が劇中の大事件の首謀者ではないかと疑いを向けてしまう演出でした。

結局ゴールデンライアンの犯人説は、バーナビーの誤解でしたが、
ボクは彼が犯人ではない確信があったんですよね。
それは展開を読んでいたからというわけではなく、
本作の特徴である「キャラクタープレイスメント」の弊害のためです。
各ヒーローはコスチュームにスポンサーのロゴが入っているのですが、
それは実在の企業のロゴなんですが、彼が本当に犯罪者だったなら、
イメージ的に実在の企業のロゴなんて使えるはずはないからです。
本作はバンダイグループが製作しているので、
バンダイの子会社である「バンプレスト」のロゴだけなら問題ないけど、
計測器メーカー「TANITA」や、セガの子会社「ダーツライブ」のロゴも
彼のコスチュームにあしらってあるので、犯罪者とは考えにくいです。
「キャラクタープレイスメント」は面白いビジネスモデルですが、
けっこう弊害も多くて、ボクが実感する身近な弊害としては、
スカイハイにMOVIXとT-JOYのロゴが使われているので、
近所のTOHOシネマズでは上映してくれなかったということです。
結局ちょっと遠くの劇場まで足を延ばす羽目になり、
MOVIXとT-JOYの共同出資の大阪ステーションシティシネマで観ました。
大阪ステーションシティシネマは割引制度が弱く、鑑賞料金も高めなので、
できれば利用したくないので、ちょっと困った弊害です。

「キャラクタープレイスメント」のせいで、
ヒーローがいいイメージにしか描けないのは問題だけど、
逆に「キャラクタープレイスメント」のせいで、
ヒーローに不愉快なイメージが付いちゃうのも困ったものです。
例えばスポンサー企業が自分の嫌いな企業だった場合、
その広告塔になっているヒーローの印象も悪くなります。
ボクは「ソフトバンク」が大嫌いなのですが、なんとも残念なことに、
本作の主人公ワイルドタイガーは同社のロゴを背負ってるんですよね…。
それは前作からなのでまだ我慢できるけど、なんと今回新たに、
「ロッテ」のロゴまで背負うことになってしまいました。
ヒーローの中で唯一日本人であるワイルドタイガーなのに、
なぜ「ソフトバンク」「ロッテ」なんて韓国系企業のロゴを付けるのか、
なにか作為的なものを感じて不愉快になります。
ワイルドタイガーこと虎徹は性格的にはとても好きなキャラなので、
彼の活躍は嬉しいが、彼が活躍すれば嫌いなロゴが嫌でも目に付き、
痛し痒しでモヤモヤしちゃいました。

前作ではワイルドタイガーにロゴを付けていた「ファミリーマート」ですが、
本作ではどうやらスポンサーを降りたみたいですね。
理由はわかりませんが、ロックバイソンからも「日清」が降りたし、
ドラゴンキッドからも「カルビー」が降りているので、
大企業が本作からどんどん撤退している気がしてなりません。
「キャラクタープレイスメント」の宣伝効果がイマイチだと判断したのか…。
本作のストーリーは前作よりパワーアップしていると思いますが、
スポンサーがショボくなると、シリーズが下火になった印象を受け、
作品全体のイメージとしてはパワーダウンを感じちゃいます。
本作に追随する作品も現れないみたいだし、
「キャラクタープレイスメント」という試みは失敗なのでしょう。
以下、ストーリーの感想なのでネタバレ注意です。

5分間身体能力が100倍になるネクスト能力「ハンドレットパワー」が減退し、
1分間しか持たなくなったワイルドタイガーこと虎徹は、
同じく「ハンドレットパワー」の保持者の相棒バーナビーと共に、
軽犯罪を取り締まる2部リーグで活躍(?)し、
来シーズンの1部リーグ昇格を目指していました。
能力の減退を理由に1部リーグから退いた虎徹が、能力も改善されないまま、
再び1部リーグを目指すというのはちょっと不思議な感じですが、
虎徹と活動するために一緒に2部リーグ落ちしたバーナビーの意向のようです。
虎徹自身は「市民を守れれば1部も2部も同じヒーローだ」と考えてますが、
バーナビーはギャラのいい1部リーグにどうしても上がりたいのです。
企業に所属して活動してるんだから、当たり前と言えば当たり前だけど、
ヒーローたちの犯人逮捕や人命救助にはギャラが出てたんですね…。
それってヒーローとしてどうなんだろう、と思ってしまいました。
バーナビーの場合は、タイガーマスク運動するために金が必要だったので、
彼はヒーローと呼んでも差し支えないとは思いますけど…。

2部リーグのヒーローたちも個性的ですが、塩を放出するとか、
手が巨大化するとか、水の中でしか戦えないとか、微妙な能力者ばかりで、
彼らが1部リーグに昇格するなんてことはあり得ない気がしますね。
生まれ持った能力の優劣でヒーローの優劣も決まっているような感じで、
その設定もちょっと納得できないかな。
2部のヒーローは謙虚でいい人ばかりなので可哀想です。

2人の所属企業アポロンメディアは、マーベリック事件でオーナーが逮捕され、
企業買収で名を挙げた実業家マーク・シュナイダーが新オーナーに就任します。
バーナビーが金になると考えたシュナイダーは、彼を1部リーグに昇格させ、
新ヒーローのゴールデンライアンとチームを組むように命令。
てっきり虎徹と一緒に昇格できると思っていたバーナビーは不服でしたが、
虎徹が「俺は2部の方が都合がいい」というので承諾します。
そんな折、巨大タワーが崩壊する事件が発生し、1部のヒーローたちが出動。
ライアンの重力増幅能力で崩壊を食い止め、その隙にバーナビーが救助します。
ライアンの発生させる重力場の中では、みんな動きが止まってしまうけど、
ハンドレッドパワーで強化された人だけは自由に動けるみたいで、
ライアン&バーナビーは即席コンビの割には相性抜群ですね。
というか、同じ能力同士で全く相乗効果のないタイガー&バーナビーよりも、
こっちのコンビの方が断然役に立つような気がしちゃいます。

タワー崩壊は何者かが意図的に起こした事件だと判明し、
どうやらシュテルンビルトに伝わる「女神の伝説」を模した犯行のようです。
「女神の伝説」は、その昔傲慢な人間を悔い改めさせるために、
女神がカニの使者を遣わすも、人間たちはカニを美味しく食べてしまい、
怒った女神により、天から光の矢が降り注いだり、建物が崩壊したり、
眠り病が蔓延したり、最後は大地に大穴が開くという物語です。
案の定、犯人は眠り病も発生させ、ファイヤーエンブレムも被害に遭い、
昏睡状態になった彼は、同性愛者差別を受ける悪夢を見せられるのです。
それにしても、光の矢の再現がちょっと微妙すぎますよね。
犯人のひとりで、咆哮で衝撃波を起こす能力者の男が、
高層ビルのガラスを割り、その破片を落下させたたけで、
それを目撃者したのも近所の猫屋敷の住人だけだったので、
もし暇なテレビクルーが猫屋敷の取材をしなければ、
その見立て犯行には誰も気づかなかったかもしれませんよね。
犯人グループは、その咆哮の男と、分身能力者の女と、
眠り病を操る爺さんの3人で、その背後に首謀者がいるようです。

シュテルンビルトでは、伝説で女神が大穴を開けた日を、
「ジャスティス・デー」と呼び、盛大なパレードをしてお祝いします。
犯人がパレード会場を襲うと考えたヒーローたちは警備に当たりますが、
案の定、犯人グループ3人が現れ、激しい戦闘になるのです。
犯人はひとり当たり2~3人のヒーローを相手取ることになるけど、
3人ともジェイクに匹敵すると思えるほど強敵で、ちょっと強すぎですよね。
特に眠り病の爺さんですが、眠り病を使うこともなく、
氷を操るブルーローズと雷を操るドラゴンキッドを体術で圧倒しちゃってるし。
炎を操るファイヤーエンブレムが眠り病から回復して参戦し、
ヒーロー3人によるスリープラトンにより何とか倒せたものの、
後に語られる爺さんの出自を考えれば、こんなに強いのはおかしいし、
それは他の2人も同様です。

犯人グループ3人に苦戦するヒーローたちですが、これは3人は陽動で、
ヒーローの注意を惹きつけ、首謀者が真の目的を果たしやすくするための作戦。
首謀者の真の目的は、アポロン本社にいるシュナイダーの命で、
シュナイダーは首謀者の操る巨大ロボから襲撃を受けますが、
ヒーローは足止めされているために誰も助けには来てくれず…。
そこで苦肉の策として、経営合理化のため2部リーグを解散し、
タクシー運転手をしていた虎徹に救援を求めるのです。
そこに分身女を倒したバーナビーも合流し、久々にタイバニコンビ復活。
シュナイダーを拉致した巨大ロボを追いますが、
虎徹の前に突如ルナティックが立ちはだかります。

首謀者の正体はシュナイダーの秘書ヴィルギルですが、
彼の父はシュナイダーに経営していた会社を乗っ取られ自殺してしまい、
彼は自分と同じようにシュナイダーに恨みを持つ3人と協力して、
この作戦を実行したのですが、犯罪者を超法規的に罰するルナティックは、
シュナイダーの方が悪く、ヴィルギルの復讐は当然だと考えたのでしょう。
ボクのルナティックの考えに賛同で、シュナイダーは殺されても当然です。
なのでヴィルビルを倒すことになる展開はちょっと複雑…。
まぁ本当の悪者であるシュナイダーは巨大ロボに飲み込まれるので、
ちょっとは気が晴れますが…。(たぶん死んではいないと思うけど。)
それにしても、ルナティックと戦うことになる虎徹ですが、
ハンドレッドパワーを温存しているのに、かなり善戦します。
あのルナティック相手にここまで戦えるなら、
能力なんてなくてもヒーローとしてやっていけそうですよね。
ヴィルギルは鉄屑を纏って巨大ロボになる能力者ですが、そのロボの形がカニ。
「女神の伝説」の模倣は陽動だから、この期に及んで見立てる必要はないのに、
なんとも律儀な男です。
最後は能力を発動した虎徹のバーナビーのツープラトンでノックアウト。
虎徹が能力を使った時に、思わずカウントしちゃいましたが、
今回はちゃんと1分で決着がつくように描いていましたね。

ルナティックとの決着は付いていないし、
本作も前作とほぼ同水準の興収を上げているので、
続編が作られることはほぼ間違いないと思いますが、
できれば次こそは1年を目安にお願いします。

-前作の感想-
劇場版 TIGER & BUNNY The Beginning

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  • 2014/07/14(月) 15:16:03 |
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