ブログデンティティー

blog-dentity since 2013

グラン・トリノ

11日連続で映画の感想記事だけを更新してきましたが、漸くストックが尽きました。
いやぁ…、今年のGW映画はなかなか豊作でしたね。
GWといえば、今年は最長で16日もあるんだとか?
うらやましいです…。ボクは3連休もありません…。
そんな感じだから遠出もできないし、また映画観に行くくらいしか楽しみがない…。
GW中にあと2本くらい観るかな?

グラン・トリノ

2009年4月25日日本公開。
クリント・イーストウッド、監督・主演のヒューマン・ドラマ。

妻に先立たれ、息子たちとも疎遠な元軍人のウォルト(クリント・イーストウッド)は、自動車工の仕事を引退して以来単調な生活を送っていた。そんなある日、愛車グラン・トリノが盗まれそうになったことをきっかけに、アジア系移民の少年タオ(ビー・ヴァン)と知り合う。やがて二人の間に芽生えた友情は、それぞれの人生を大きく変えていく。(シネマトゥデイより)

いい映画、いい映画とは聞いていたけど、本当にいい映画でした。
映画の神様とも呼ばれるクリント・イーストウッドですが、
前監督作の『チェンジリング』もかなり面白かったし、
ここにきて、神様感に磨きがかかってきました。

黄色人種も黒人もユダヤ人も大嫌い、ついでに若者も大嫌いという
排他的で保守的な偏屈じじい、ウォルト(クリント・イーストウッド)。
軍人として朝鮮戦争に出兵し、帰還後フォードに50年勤めるという、
なんともアメリカを象徴するような人生を送ってきた男です。
だけど今はフォードも世界金融危機で業績悪化し、黒人が大統領になる時代、
彼の生き方は変わらないが、周りの環境は激変していきます。
息子はジャップが作った車を売るトヨタのセールスマンになり、
近隣の通りにはわけのわからない東洋人がどんどん越してきて、東洋人の町に。
保守的な彼には面白くない現象です。

東洋人に偏見を持ち"米食い"と称して毛嫌いしているウォルト。
東洋人差別にはさすがに苦笑いしてしまうボクですが、
ボクも排他的で保守的な性格なんで、気持ちはわからなくもないです。
ウチの町も閑静なベットタウンだったのに、商業施設が乱立し、
よそ者がどんどん流入してきています。
人口が増えて行政サービスの質は落ちるし治安は悪化するしでムカムカします。
それでもまだ同じ日本人ですからマシなのかもしれませんが、
ウォルトの町の場合は、変な風習をまだ残しているような謎の東洋民族が流入、
ネズミのように増え続け、もともといた白人たちは町を去っていくような状態。
偏屈でなくても不愉快極まりないことでしょう。

その謎の東洋民族は中国の少数民族、モン族(ミャオ族)。
ベトナム戦争でアメリカに協力したために、難民として流入してきた人たちです。
そんな事情も知らず、とりあえず東洋人というだけで蔑視してきたウォルトですが、
ひょんなことから隣に住んでいるモン族の家族との交流を余儀なくされたことで、
その一家との間に絆が生まれ始めます。

粗筋ではウォルトはモン族の少年、タオとの交流で心境が変化していくようですが、
実際はタオの姉、スーとの交流によるところが大きいような気がします。
むしろタオはウォルトとスーを繋ぐための存在だったように思います。
ウォルトは、スーとの関係を繋ぎとめるためにタオを世話を焼いていたような…。
なんかスーの彼氏のもやしっ子に嫉妬しているようにも見えたし…。
別に恋愛対象とかそんなんじゃないんだろうけど、
東洋人嫌いなくせにモン族の小さい女の子の頭撫ぜたり、
スーの他にもユアって娘(通称ヤムヤム)に好意持ったり、
なんか東洋人の若い娘は好きみたいです。(でもババアは嫌い。)
でも別にそんな偏った趣向は別にしても、スーは魅力的な女の子です。
アニー・ハーというほぼ無名の東洋人女優がスーを演じていますが、
特に美人なわけでもないんですが、いい感じの雰囲気を持った子です。
タオも無名の俳優ですが、彼もいい感じでした。
でもタオがどうゆう性格かは最後までイマイチ掴めませんでした…。

ストーリーとしては偏屈な男が他人との交流で心を開いていくって感じの
比較的オーソドックスなヒューマンドラマです。
すごくいい映画だと思ったけど、何がどうよかったのかは説明しづらいです。
時事的にウォルトを昔のアメリカに見立てて、アメリカの現状を論じたりもできる
深いテーマのある作品ということもあるでしょうが、
ボク的には、ただ漠然とクリント・イーストウッドの役柄が素晴らしかった。
ウォルトは偏屈じじいですが、時代に取り残された寂しい老人でもあります。
憎たらしいが憎めない昔気質な爺さん。
そんな彼が若者相手に気丈に振舞っている姿は微笑ましくも哀愁を感じます。
この人間味溢れる演技は、さすが映画の神様ってところでしょうか。
彼はこの作品を最後に、積極的に役者活動はしないということなので、
主演作はこれで最後になるかもしれませんね。
そう思うと、今までの彼の役柄では考えられなかったあのラストも、
ちょっと納得してしまうというか、また少し感慨深いものがあります。

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://blrpn.blog.fc2.com/tb.php/122-4e47f938
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad