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ジャッジ!

先週末、3DS『星のカービィ トリプルデラックス』を買ったので、
年末に買った『ゼルダの伝説 神々のトライフォース2』と合わせて、
任天堂の「2本買うと"もれなく"もう1本 プレゼントキャンペーン」に
応募できるようになり、さっそく1本いただきました。
このもらったゲームがめちゃめちゃ面白くて、
今『星のカービィ』そっちのけでプレイしているのですが、
あまりに嵌りすぎて、他のゲームどころかブログ更新までそっちのけで、
前記事からちょっと間が空いてしまいました。
その間にも映画館には行ってるので、早くも未執筆作品が堪り気味で、
今日はゲームしたい気持ちを抑えて、ブログ更新しています。

それにしても、この任天堂のキャンペーンって太っ腹です。
こんな面白いゲームを無料でくれるんだから惹かれて当然ですが、
むしろキャンペーンに応募のために『星のカービィ』を買ったようなもので、
キャンペーンに背中を押されてソストを余分に買った人も多いだろうから、
任天堂としてもメリットはあるんでしょうね。
やっぱり宣伝の力は大きいと思いました。

ということで、今日は宣伝に従事する人たちの物語の感想です。

ジャッジ!
ジャッジ!

2014年1月11日公開。
妻夫木聡主演のオリジナルコメディ。

大手広告代理店に入社して間もない太田喜一郎(妻夫木聡)は、審査員として参加予定の世界一のテレビCMを決定する広告祭に向かう。夜ごと開催されるパーティーには同伴者がいなければならないことから、同じ職場の大田ひかり(北川景子)も妻として一緒に行くことに。さまざまな国から集結したクリエイターたちが自分の会社のCMをグランプリにしようと奔走する中、太田もひかりと共に奮闘する。(シネマトゥデイより)



今年初めて観た映画は『インシディアス 第2章』でしたが、
これはなかなか当たりの作品で、今年は幸先のいいスタートでした。
邦画でもいいスタートを切りたいと思い、何を観るか悩んだのですが、
『トリック劇場版』は、いずれは観るつもりなものの、
昨年末の『劇場版 SPEC』があまりに悲惨な出来だったため、
『トリック劇場版』の出来にも疑心を感じ、とりあえず避けることに。
すると新年第一弾ラインナップの中では、本作『ジャッジ!』くらいしか、
目ぼしい邦画はなく、必然的に本作を観に行くことになりました。
概要を知った限りでは、『トリック劇場版』ほどの懸念材料もなく、
まぁ一発目の邦画としては無難かなとは思っていたのですが、
これがビックリ、かなり面白いコメディ映画で、大満足でした。
今年は邦画も幸先がいいです。

駆け出しのCMプランナー太田喜一郎は、いい加減な上司に押し付けられ、
世界一のCMを決めるサンタモニカ国際広告祭で審査員を務めるはめになる。
…という話で、広告代理店業界の裏側を描いたコメディですが、
ボクは業界のことなんて全く知りませんが、本作はリアリティがありそう。
オリジナル作品ですが、脚本を手がけた澤本嘉光は本職のCMプランナーで、
彼のCM作品は、世界的な賞なんかもいくつか獲ってるらしく、
カンヌ国際広告祭の審査員経験もあるそうで、裏側には精通してそうです。
彼の手掛けたCMの中には、TOYOTA自動車の「ドラえもんシリーズ」や、
Softbankの「白戸家シリーズ」なんかもあるそうで、
どちらも話題作だし、なかなかの仕掛け人なのだろうと思います。
ただボクは、どちらのCMも大嫌いだけど、本作はとても面白いです。
ちなみに澤本嘉光は電通の社員だったようなので、
主人公の広告代理店は「ゲンツウ」(漢字不明)という社名でした。

新人が国際広告祭の審査員なんて大役、仰せつかるはずありませんが、
本当に審査員だったのは上司の大滝一郎です。
「駄作CMをグランプリにしろ」という会社の無茶ぶりから逃げた彼は、
部下の新人・太田喜一郎にその役目を押し付けたのですが、
その理由が2人とも読み方は「オオタキイチロウ」だからで、
こっそり変わっても広告祭側にバレないだろうと考えたからです。
うーん、面白い展開ではありましたが、ちょっと都合がよすぎるかな。
更に名前に関しては、太田喜一郎の同僚に大田ひかりという女性社員がいて、
同じ「オオタ」姓ということで、夫婦を偽装したい喜一郎の頼みで、
広告祭に同行することになるのですが、これも出来すぎた偶然ですよね。
そういえばヒロインの「大田ひかり」の名前に関して、
爆笑問題の太田光の嫁が、「夫に酷似しているのに事前連絡がない」と、
フジテレビや松竹に対してお怒りだったらしいですが、
そんな珍しい名前でもないのに、ちょっと痛いですね。
世間からも案の定「勘違い女」と叩かれていましたが、
澤本嘉光のことだから、ヒロインの姓が「オオタ」と決まった時点で、
面白がって太田光を連想させる「ひかり」のいう名前にしたと思いますけど。

その駄作CMというのが、たぶん老舗の「ちくわ堂」のCMで、
とにかく説明するのも嫌なほど超面白くない、悲惨な内容です。
広告代理店が普通に作ったら、ここまで酷いものにはならないけど、
大口顧客である「ちくわ堂」の社長のバカ息子が考えた企画なので、
会社も無下にダメ出しすることもできず、むしろ褒めちぎります。
それを真に受けたバカ息子は「広告祭でグランプリ受賞したい」と言い出し、
もしグランプリを獲れなければ取引を打ち切られることになるのです。
審査員になった喜一郎はその駄作CMをグランプリにする使命を負うわけですが、
正直、CMもさることながら、バカ息子の態度は本当に不愉快なので、
そんな奴のために、そんな駄作をグランプリにする話だったら、
ボクは全然楽しめなかったと思います。
しかし本作は、そんな話の展開にはならなかったのがよかったです。

審査員は世界中の広告代理店から15人が代表で集まります。
でもなぜか日本からは2人も審査員として参加しているんですよね。
ゲンツウ代表の喜一郎の他に、「白風堂」代表の女性CMプランナー
木沢はるかも参加していますが、なんか国のバランスが悪い気がします。
アジアは日本の2人の他にはタイ代表の1人だけっぽかったし、
ほとんど白人なのも、なんだか公平性を欠くような気がしますが、
アカデミー賞だって投票できる会員はほとんど白人だし、
国際的な賞レースの審査員なんて、そんなものなのかもしれませんね。
それにそもそも、全く公平な選定じゃないから、
誰が審査員なのかなんて、大した問題ではないのかも…。

木沢はるかも色仕掛けで自分が制作したCMに投票してもらえるよう、
他の審査員に迫りますが、そこは他の審査員も持ちつ持たれつで、
みんなCMプランナーなので、自分が作ったCMに投票してもらうため、
審査会前から懸命なロビー活動が行われています。
一番悪質なのは副審査員長のギル(アメリカ)で、
おそらく世界的な広告会社の重役のようで、その権力にものを言わせて、
約半数の審査員を取り込み、自社のCMをグランプリにしようと画策します。
なんと審査員長のジャックまでも、副社長就任を条件に懐柔しているのです。
そんなギルのビールのCMの最大のライバルになると思われるのが、
木沢はるかのTOYOTA自動車のCMです。
TOYOTAのCMは劇中で観ることができますが、正直アレいいですか?
自動車の座席とかパーツを擬人化させた内容のCMで、
インパクトは強いけど、正直ちょっと気持ち悪い気がしました。
でもあのCMってどこかで見たことがあったし、実際のCMのようです。
ちゃんとどこかの国際広告祭のグランプリも受賞した作品らしいです。
でも全然いいとは思わないんですよね…。
まぁボクは基本的にTOYOTAは嫌いなので、そのせいかもしれませんが…。
件の妻夫木聡とジャン・レノ共演の「ドラえもんシリーズ」はもちろん、
最近の「TOYOTOWNシリーズ」だって、何がしたいのか意味不明だし。

ギルの画策により、はるかのTOYOTAのCMは予選で落選します。
喜一郎のちくわのCMももちろん落選し、このままではクビが確定ですが、
最終審査を前に予選落ち作品を救済する復活審査があり、
そこでは各審査員が自社以外の作品を最終審査に推薦できるのです。
復活審査を前に、各審査員は予選落ちした自社のCMを、
他の審査員が推薦してくれるようにロビー活動をしますが、
喜一郎は自社のちくわのCMではなく、はるかのTOYOTAのCMを推薦するように
タイの審査員ソムサックにお願いするのです。
もちろん喜一郎がTOYOTAのCMが大好きなことももちろんですが、
彼は自社のちくわのCMが大嫌いで、そのための裏工作は絶対にしません。
クビになっても構わないと思うほど嫌いだなんて、よほどのことですが、
あのちくわのクソCMだったら、それも頷けるかも…。
でもちょっと疑問なのは、TOYOTAのCMは自社ではなく白風堂のCMなので、
別にソムサックに頼まなくても、喜一郎自身が推薦すればいいのでは?
たぶん彼は交渉の引き換えにソムサックのCMを推してるはずだけど…。
結局ソムサックがTOYOTAを推薦し、そんな利他的な喜一郎に感心した
ブラジルの審査員カルロスがちくわを推薦し、どちらも最終審査に残ります。

いよいよ最終審査、ひかりによるロビー活動での演説もあり、
審査員たちもちくわのCMには好意的なムードになっていて、
投票で下手すると本当にいい線までいってしまいそうな雰囲気です。
それを察知した喜一郎は、心にもないちくわの応援演説をするのです。
その意図は、自社の応援演説をすると失格になるというルールがあり、
どうしてもちくわを落としたい喜一郎は、あえて応援演説をして、
ちくわを失格にしたのでしょう。
ちくわのような駄作を入賞すらさせたくないという喜一郎の執念ですね。
もしあんなCMが入賞したら日本の恥だし、ナイス・ジャッジです。
でも自意識過剰なあのバカ息子のことだから、自分のCMプランのせいではなく、
「審査員のミスで落選した」と考えそうで、なんかムカつきます。

最終選考の結果、はるかのTOYOTAとギルのビールのCMが残り、
決選投票が行われますが、そこで喜一郎は裏工作まみれの審査に対し、
「自分が正しいと思うことをしませんか」と審査員に訴えかけます。
グランプリを選ぶ審査員も、世界中の人々から審査されているから、
本当にいいものを選びたいと力説するのです。
これは本当にそうですよね。
ボクは国際広告祭の審査員に注目したことはありませんが、
国際映画祭では審査員にも注目しており、彼らが何を選ぶかも興味津々です。
彼らが選んだ映画を観て、もし駄作だったら審査員の評価も下がります。
例えばティム・バートンが審査員長だった第63回カンヌ国際映画祭では、
『ブンミおじさんの森』がパルムドールでしたが、これが意味不明な作品で、
それ以降パートンの新作に対しても懐疑的に観に行くようになりましたし…。
そんな喜一郎の演説に審査委員長も心を打たれて、
ギルの腰巾着以外の審査員がTOYOTAに投票し、
これだけでもTOYOTAのグランプリは決まったも同然だったのですが、
そこからまた一波乱あって、思いがけないオチになりました。
結局はTOYOTAが受賞したので、その一波乱は要らなかった気もしますが、
この展開があることでTOYOTAが受賞しただけでなく、
ギルのビールは入選すらできなくなり完全勝利となったわけですね。
(どんなオチだったかは書きませんけど。)
個人的にTOYOTAのCMの良さがわからないところに引っ掛かりはあるけど、
それを置いておけば、なんとも痛快な幕引きで面白かったと思います。

そんな広告祭の裏側を描いた内容も興味深いけど、
随所に散りばめられたコメディなネタもけっこう笑えます。
正直はじめはややウケなネタばかりな気もしましたが、
そんなジャブが徐々に効いてきて、中盤以降も大笑いとまではいかないけど、
ニヤニヤが止まらない状態になりました。
随所に張り巡らされた伏線がラストでうまく活かされているのも、
なんだかハリウッドのコメディ映画のような痛快さを感じます。
脚本が本当によくできているんだと思いますね。
でも喜一郎とひかりのロマンス部分は、ちょっと雑かな?
ひかりに同行してもらった理由も「ゲイと間違われたくない」とか、
別にどうでもいいだろと思うようなことだったし、
(というか同行してもらってもゲイと間違われてるし。)
ひかりがダメダメな喜一郎に惹かれていく過程も、
ちょっと急展開すぎる気がしました。
ひかりの彼氏も悪い人じゃないのに急にフラれて気の毒…。
彼を演じてたのは玉山鉄二でしたが、たしか『陽だまりの彼女』でも
似たような役柄だったし、イケメンの噛ませ犬が板に付いてきました。

面白いコメディ映画なのでオススメですが、
本作を観たら、もう広告などの賞の価値なんて感じられなくなるかも…。

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