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劇場版 HUNTER×HUNTER The LAST MISSION

今季(秋クール)は2本の深夜アニメを見ました。
『弱虫ペダル』と『サムライフラメンコ』です。
どちらも2クール以上あるようなので、来季も継続して見ると思いますが、
『弱虫ペダル』はずっと楽しく見れているものの、
『サムライフラメンコ』はここ最近、超展開により急激に面白くなくなってしまって…。
特に前回の12話なんて、展開の退屈さもさることながら、作画が酷すぎて愕然としました。
いつ面白くなくなるかわからず、下手すると今まで鑑賞に費やした時間が無駄になる。
これだから深夜アニメは恐ろしいです。
1クール分の鑑賞時間を無駄にしたくはないので、一応2クール見続けますが、
もしこの状態から持ち直すようなことがあれば、逆に傑作になるかもしれません。
その可能性は限りなくゼロに近い気もしますが…。

ということで、今日は深夜アニメの劇場版の感想です。

劇場版 HUNTER×HUNTER The LAST MISSION
ハンター×ハンター 2013

2013年12月27日公開。
冨樫義博の漫画が原作のテレビアニメ『HUNTER×HUNTER』の劇場版第2弾。

戦いの祭典「バトルオリンピア」の会場・天空闘技場にやって来たゴンたち一同。ところが、多くのハンターや要人が集まった闘技場を武装集団が襲撃。その正体は、かつてハンター協会を会長ネテロと共に支えたジェドとその仲間による集団の“影”。闘技場が“影”によって封鎖されてしまう中、ゴンたちは影の復讐(ふくしゅう)を止めることができるのか。(シネマトゥデイより)



テレビアニメ『HUNTER×HUNTER』の劇場版、その二作目となる本作ですが、
今年の1月12日に一作目『劇場版 HUNTER×HUNTER 緋色の幻影』が公開されたばかりで、
1年間を待たずに新作が公開されることとなりました。
今年は『名探偵コナン』の例があるけど、年に2本劇場版を公開するなんて威勢がいいです。
これだけコンスタントに劇場版を製作するということは、
『映画ドラえもん』などのように毎年公開するシリーズにするつもりなのでしょうか。
それとも今年は『ONE PIECE』の劇場版がなかったから、
年末の少年ジャンプ枠として本作が選ばれただけなのかな?
ただ『HUNTER×HUNTER』は原作漫画が休載しまくりで遅々として進まないので、
テレビアニメの方も続けるのに限界があるだろうし、長期シリーズ化は無理かな。
ボクは原作漫画は購読していますが、テレビアニメの方は見ていないのですが、
本作の予習がてら一話だけ見たら、もうキメラアント編も終盤で近々原作に追いつきそう。
そういえば今クールから関東の放送時間が日曜日の朝から火曜日の深夜に変わったそうですね。
ボクの住む関西ではもともと深夜放送だったから変わりはないのですが、
あまり人気がなかったから深夜落ちしちゃったのかな?
でも人気がないなら劇場版なんて製作するはずないから、やっぱりキメラアント編は、
描写的に日曜日の朝に放送するのは厳しいものがあったのかもしれませんね。
理由はどうあれ深夜に移ってしまうと、主要ターゲットの子供は見難くなるし、
やっぱり近々テレビアニメは終了して、劇場版もあと1~2本の運命なのかな?

前作は原作者の冨樫義博が10年前に描いた未完成ネームを基に作られ、
入場者特典には原作者が描き下ろした漫画「HUNTER×HUNTER No.0」が付くなど、
あのやる気のない原作者にしては珍しく、かなり協力的だったのですが、
本作は、どうやら原作者はほとんどノータッチのようで、
丸投げされたアニメスタッフが自由に作ったオリジナルストーリーのようです。
『ONE PIECE』『DRAGONBALL Z』『NARUTO』『銀魂』など、最近の少年ジャンプ映画は、
原作者を制作に関わらせることが流行ってるみたいでしたが、今回は原作者が断ったのかな?
原作の執筆をサボってるんだから、劇場版くらい協力すればいいのにね。
ノータッチの劇場版の原作料で潤ったら、また原作の筆が遅くなる気がするので、
正直、本作にはあまりヒットしてほしくないですが、そんなに心配しなくても、
本作の出来ではそれほどヒットはしないでしょうね。
入場者特典も漫画じゃなくて単なる手拭いなので特典目当ての集客も見込めなさそうだし、
今年の冬休み映画は洋邦問わずアニメ映画が群雄割拠する激戦なので、
本作程度の作品では苦戦が強いられるのは目に見えてますからね。

本作の物語は、原作者ノータッチのオリジナルストーリー、
つまり原作で描かれる本筋とは関係のないアナザーストーリーですが、
一応原作との辻褄を合せる努力は見て取れます。
しかしこの努力が功を奏しているとは言い難いです。
時系列で言うと、G.I.編とキメラアント編の間に起きた物語と言う設定で、
ゴンがカイトと再会し、カイトのカキン王国での生物調査を手伝っていた頃の話です。
ゴンとキルアは、念の師匠ウイングからバトルオリンピアの観戦に招待されて、
カイトの仕事を一旦切り上げ、天空闘技場に向かいますが、
そのバトルオリンピアの最中に起こった事件が本作で描かれます。
テレビアニメではすでにキメラアント編終盤なのに、
キメラアント編が始まる前までロールバックするなんて…。
放送で言えば半年分以上前の話と言うことになります。
『NARUTO』や『DRAGONBALL Z』なんかもそうだったと思うけど、
ジャンプアニメ劇場版と言うのは、テレビアニメ未登場の新必殺技を使ったりと、
テレビドラマよりも少し先行した内容のことが多く、そこにプレミア感がありました。
しかし本作は、時系列を明確に定めている上に、かなり前の話になるので、
登場人物のパワーや技などにかなり制約が掛っています。
はっきり言ってゴンたちも弱いし、敵もキメラアントに出会う以前に倒した敵になるので、
実際の力はどうあれ、キメラアントよりも小物に感じてしまうことになります。
せっかく原作者もノータッチなんだから、劇場版は本筋とは全く関係ない、
完全なアナザーストーリーにした方がいいです。

まぁ全く先取りしていないかと言えばそんなこともなく、
キメラアント編の後になる会長選挙編から登場する、
ハンター協会副会長のパリストンがちょっとだけ登場したりもします。
セリフもないし、名前すら言及されませんけどね。
本作の内容もハンター協会の「血ぬられた闇の歴史」を描いたものですが、
それもハンター協会の権力争いが題材となる会長選挙編へのオマージュでしょう。
なのでテレビアニメが会長選挙編に入る前に本作を観ておくと、
今後のレギュラー放送がちょっと楽しく見れるかもしれません。
逆に本編で過去の舞台だった、天空闘技場が再び舞台になるのも、
ファンとしては興味深い展開かもしれません。
冒頭で成長したズシが登場した時に、客席がちょっと色めき立ったのを感じました。
まさかあの人気キャラであるズシが再登場するのが劇場版だとは思いませんもんね。
でも劇場版は所詮アナザーストーリーなので、ゴン&キルアとズシが再会するのは、
できれば本編の方がよかったとも思います。
こんな本編の伏線を勝手に回収するような真似、劇場版ではするべきじゃないです。

それにせっかく再登場したズシですが、発がどんな能力かはまだ決まってないようで、
(或いはまだ秘密なようで)彼の戦うシーンはほとんど描かれません。
これはレオリオも同じで、彼の発は会長選挙編で初お目見えになるので、
キメラアント編以前の物語となる本作ではまだ使用することができず、
彼は登場したもののほとんど見せ場もなく終わってしまいます。
これはキルアの技「神速(カンムル)」なんかも同様ですね。
とにかく原作との辻褄を合せる努力の結果、時系列を固定してしまったことで、
物語にかなりの制約が発生し、自由度の低い窮屈な脚本になっている気がします。
念能力だったら、かなり強力な能力になりそうなほどの制約です。

以下、ネタバレ注意です。

ズシの応援のため天空闘技場のバトルオリンピアを観戦しに来たゴンとキルア。
会場には来賓のネオンの護衛として、クラピカも来ています。
(どうでもいいけど、クラピカってスーツ姿が似合わなくないですか?)
ネテロ会長が開会の挨拶を終え、ズシの出場する第一試合がが始まろうという時、
謎の4人組が会場に現れ、そのひとり餓鬼によりズシはボコボコにされ、
別のひとり修羅は天空闘技場の制御室を制圧し電子システムを乗っ取り、
彼の誘導により、紅一点の煉獄がネテロ会長の部屋に押し入ります。
彼女が命を絶つことで発動した強力な謎の能力により、
ネテロ会長の念が封印され、さらに体の自由も奪われ、人質になります。
そこに首謀者であるジェドが現れ、ハンター協会に宣戦布告するのです。
ゴン、キルア、クラピカは事態を収拾するため、その4人組と戦うが…、という話です。

煉獄、餓鬼、修羅は、その昔、ハンター協会の闇の実働部隊だった「影」の末裔。
影は念とは異質の能力である「怨」を使う集団で、そのリーダーがジェドでしたが、
数十年前に、ネテロ会長に粛清され、怨とともに滅んだはずでした。
影の末裔は山奥で慎ましく生活していましたが、悪い権力者ガルシアが、
ハンター協会のパリストン副会長に依頼して、影の末裔をほぼ全員収容所送りにします。
収容所送りから辛くも逃れた煉獄、餓鬼、修羅は、ハンター協会に復讐するべく、
死んだジェドを生き返し、ジェドの血と制約と誓約により怨を習得し、
ハンター協会が秘匿する血ぬられた闇の歴史「ブラック・レコード」を開示するように、
ネテロ会長を人質にしてハンター協会に要求するのです。
なるほど、念能力者ではなくて、本作オリジナルの怨能力者との戦いというのは、
なんともアナザーストーリーらしくていいですが、怨の設定の練り込みが少し甘いです。
念とは異質な能力と言うわりには、やってることは念とほぼ同じなんですよね。
念と違って系統は存在せず、全系統が最大限に使えるという特徴があるけど、
それってクラピカの絶対時間(エンペラータイム)と同じで、要は特質系です。
制約によって強さが増すのも念と同様ですが、怨の場合は制約は必須条件のようで、
逆に言えば制約さえしたら、修行する必要もなく誰でも使えるというお手軽さ。
どうやら「ハンターに負けると自爆する」という制約のようだけど、
その程度の制約で絶対時間並の能力を得られるなんて…。

念能力者はジェドの血を射たれると念が封印され、更に怨と誓約しないと死にます。
ゴンは最終決戦で、キルアを庇ってジェドの返り血を浴び、念を使えなくなりますが、
怨と誓約することで怨能力者となり、ジェドと戦うのです。
はっきり言って怨で全系統最大になったゴンの方が今までより強いです。
怨能力者になったからといって、ジェドに従う必要もないので、
正直あまり不都合はないというか、むしろ簡単にパワーアップできてラッキーですよ。
「ハンターに負けると自爆」という制約も、強いハンターと戦わなければいいだけで、
ハンターは600人ほどしかいないし、怨能力者のゴンより強いハンターなんて数えるほど。
例えばキメラアントはハンターじゃないから、もし負けてもデメリットはないし、
もしかしたら強制的に肉体を成長させなくても、ネフェルピトーくらいなら倒せたかもね。
怨は「怒り、憎しみ、恨み」で発現する能力ですが、それなら強制的成長とほぼ同じです。
ジェドの血は下手すれば敵に塩を贈るような能力なわけですが、
彼はネテロ会長と同じくらい強いので、同じ怨能力者同士ではゴンも敵いません。
でも怨は「怒り、憎しみ、恨み」の力なので、慈愛の力に滅法弱く、
ゴンの慈愛に満ちた攻撃により、ジェドは倒されてしまうのです。
うーん、なんというか、結局精神論で決着が付くのかよ、って感じで…。
まぁ普通に戦ったら、この時のゴンには絶対に勝てない相手だから仕方ないけど…。

むしろ怨が目覚めるジェドの血よりも、煉獄の怨能力の方が便利そうですよね。
相手の念を封印するだけですが、即効性の天上不知唯我独損(ハコワレ)みたいな感じで、
何気に最強なんじゃないかと思います。(または相手を選ばないチェーンジェイルか。)
まぁその代償が命なので、それくらい高性能なのも納得かもしれませんが、
この能力保持者がいたらメルエムでも瞬殺できたでしょうね。
でも、煉獄の能力に限らず、怨は命が掛った能力なわけだけど、
影の末裔の3人は悪い人間ではないので、結局全員死んじゃう展開は、
敵を倒してもあまりスッキリせず、鑑賞後感がいいとは言い難いです。
これだって怨というイレギュラーな能力を完全に闇に葬るための方策で、
本作が本編の時系列と繋がってるが故に取らざるを得なかった展開かもしれません。

あと、気になったのはヒソカですね。
本作のヒソカはなぜか影の襲来から身を隠してしまうのですが、いつもの彼なら、
ジェドみたいな強敵が現れたら、率先して戦いに行きそうなものなのに…。
最終決戦に挑むゴンに対して、トランプでJOKERの混ざった4カードを見せて、
切り札がどうとか言っていたので、最後は助けに来ると思ったら、別にそんなこともなく…。
(4カードはゴンたち4人で、JOKERはヒソカなので、5人で協力するという意味かと…。)
こんなに活躍しないなら別にヒソカを登場させる必要なんてなかったと思います。
というか、ヒソカって未だにフロアマスターなんてやってたの?

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