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チャイルド・プレイ 誕生の秘密

最近うちの母親が、人形作りに嵌っているらしく、
家に帰ると手のひらサイズの人形がテレビの下にズラッと並んでいました。
でもなぜか全て動物の人形で、人間の人形はひとつもありません。
なぜか聞いてみると「人型の人形は苦手だから」らしいです。
作るのが苦手なのではなく、どうも人の形をした偶像が嫌いなんだそうです。
(もちろん肖像画とか人が映っている写真も苦手らしい。)
言われてみれば確かに、ボクの子供の頃も人の形をしたものは家になかったし、
人形なんかのオモチャも人型のものは買ってもらったことがないです。
その影響なのか、ボクもフィギュアをいくつか持ってますが、全て怪獣です。
怪獣映画が好きだからなんだけど、アメコミ映画も同じくらい好きなのに、
ヒーローのフィギュアは全くほしいと思わないんですよね。
ボクも内心では人型の人形が苦手で、部屋に置きたくないと思っているのかも…。
日本人形とかフランス人形とか置いてある家に行くと、素敵だなとは思うけど、
なんだか視線を感じて、落ちつかないんですよね。

ということで、今日は絶対に家に置きたくない不気味な人形の物語の感想です。

チャイルド・プレイ 誕生の秘密
Curse of Chucky

2013年12月20日レンタル開始。
大ヒットホラーシリーズ『チャイルド・プレイ』の最新作。

生まれて以来、車椅子での生活を余儀なくされているニカ。ある日奇妙な小包を受け取る…。それは気味の悪い人形だった。家族が次々と遺体となって発見されていくなか、ニカはその人形に原因があるのではないかと疑い始め、調べたネットの記事で驚愕の事実を知る…。(公式サイトより)



往年の人気ホラー映画シリーズをリブートさせようと、
近年『ハロウィン』『テキサス・チェーンソー』『13日の金曜日』『エルム街の悪夢』など、
傑作ホラー映画の続編、またはリメイクが次々と製作されました。
今年も『死霊のはらわた』のリメイク、『悪魔のいけにえ』の続編、
『キャリー』のリメイクが公開になり、空前のホラー映画リブートブームです。
そんな中、忘れてならないのがジェイソンやフレディと並ぶ人気殺人鬼、
ホラー映画界のアイドル、チャッキーでしょう。
ブームを受けて、もちろんチャッキーの大活躍する『チャイルド・プレイ』も、
リブート企画の俎上に乗せられました。
リメイク版『ハロウィン』の記憶も新しい2008年には、
早くも『チャイルド・プレイ』をリメイクすることが発表になりましたが、
以降続報がなく、昨年ようやく正式に撮影が始まったとの情報がありました。

でも『Curse of Chucky』と題された新作は、当初予定していたリメイクではなく、
どうやら続編のようで、しかもビデオ映画としてリリースされるとのこと…。
それが本作だったわけですが、劇場公開されなかったのは非常に残念です。
ただそれは、本作をどうしても年内にリリースしたいという意図があったようで、
製作スケジュールやユニバーサルの公開カレンダーの都合から、
劇場公開では年内のリリースには間に合わないと考えたためでしょう。
なぜそれほどまで今年リリースに拘るかと言えば、今年はチャッキー生誕25周年、
『チャイルド・プレイ』1作目公開から四半世紀となるメモリアルイヤーだからです。
だからあえてリメイクではなく、今までのシリーズの集大成として続編を選んだのかも。
昨年の発表では、リメイクとスピンオフが同時進行で製作されていると言っていたので、
本作がどちらの企画の延長線上にあるのかはわかりませんが、
もう一本『チャイルド・プレイ』の企画は進行しているはずで、
それは今年公開には間に合いませんでしたが、近々劇場公開になるかもしれません。
たぶんそっちがリメイクの可能性が高いかな?
でも最近になって、本作の続編の製作も発表されたので、
やっぱりリメイク企画は自然消滅したと考えた方が妥当かも?

ビデオ映画として製作されたなんて聞くと、ショボいんじゃないかと思っちゃうけど、
もともと人形が襲いかかってくる内容なので、お金はかからないし、
ほぼワン・シチュエーションで撮られているので、予算はかなり抑えられます。
(低予算と言っても日本のホラー映画に比べたら高額です。)
ホラー映画は劇場公開だけでなく、ビデオのセルやレンタルでもかなり稼げるし、
メモリアル作品だから製作サイドのモチベーションも高いと思われ、
全く手抜きは感じられない、とても面白い作品に仕上がっています。
ファンや批評家からも概ね好評のようで、劇場公開しなかったのは勿体ないほどです。

本作の何がファンや批評家に受けたのかと言えば、「原点回帰」でしょうね。
本作は『チャイルド・プレイ』シリーズ6作目になりますが、
特に4~5作目はコメディ要素が強い、笑えるホラーになっていました。
『エルム街の悪夢』でも顕著ですが、殺人鬼の個性が強すぎると、
キャラ先行になってコメディ化しちゃうのは殺人鬼ホラーの宿命です。
コメディ化はカルトなファンには受けるものの、ホラー映画ファンには評判は悪く、
そんなシリーズは続編を重ねるたびに例外なく右肩下がりとなります。
落ちるところまで落ちた本シリーズも5作目はビデオスルーになりました。
そこでそんなホラー映画は、リブートの際は原点回帰が図られるのがお決まりですが、
本作もその流れに乗ったことになります。
原点回帰も受け入れられる作品ばかりではないけど、本作の場合は功を奏し、
再び怖いホラー映画として息を吹き返したと思います。

ボクも本作が続編であるということは知っていましたが、
どういう形の続編かは知らないまま鑑賞しました。
邦題の副題「誕生の秘密」から、ただの人形だったチャッキーが命を宿し、
殺人鬼になる過程を描いた前日譚なのではと、なんとなく思っていたのですが、
チャッキーが殺人鬼になる過程は1作目で明確に描かれているので、
やっぱりそれを白紙に戻して描くリメイクなのではとも想像しました。
いざ鑑賞すると、劇中でケータイやインターネットなどが使用されており、
舞台が現在であることがわかり、更にチャッキーの顔にも傷はなく、
やっぱりリメイクなんだと確信しました。
でも実際は、1作目から25年後、前作から約9年後を舞台にした後日譚だったのです。

以下、ネタバレ注意。

生まれながらに下半身不随で車椅子生活をしているニカは、
精神病を患っている母親サラと一軒家で二人暮らしをしています。
ある日、サラ宛てに差出人不明のグッドガイ人形が送られてきますが、
彼女は「何かのイタズラだろう」と人形を捨ててしまいます。
翌朝、捨てたはずの人形がなぜかリビングに戻っており、
その傍らではサラが血まみれで死んでいました。
もちろんサラを殺したのは、魂の宿ったグッドガイ人形、チャッキーですが、
人形が人殺しをしたなんて誰も思うはずはなく、サラの死は自殺として処理されます。
腹に裁ちバサミが思いっきりブッ刺さってたから、チャッキーの犯行かは別にしても、
どう見たって他殺だと思うはずですけど…。

次の日、ニカの姉バーブが、夫イアン、娘アリス、娘のベビーシッターのジル、
そしてフランク神父を伴って屋敷を訪れ、一泊することになります。
ニカはチャッキーを幼い姪アリスに贈ります。
フランク神父は「その人形、どこかで見たことがある」と言いますが、
それを聞いてボクは、もしかしたらやっぱり後日譚なのかもと思いました。
神父は前作までに描かれた過去の事件を知っていたのかもしれないと。
でもチャッキーの顔には傷がないし、グッドガイ人形は80年代に大量生産されたので、
もしかしたらシリーズの時系列的には後日譚だけど、
『悪魔のいけにえ』のリメイク『テキサス・チェーンソー』のパターンで、
別のチャッキーという名前のグッドガイ人形なのかもとも思いました。
チャッキーはニカが作った夕飯のスープにこっそり殺鼠剤を混ぜ、
それを食べたフランク神父は帰宅途中に交通事故で死んでしまいます。
チャッキーが邪魔な神父を真っ先に殺したようにも思えますが、
6皿のスープはランダムに配られ、ロシアンルーレット状態だったので、
狙って殺すことはできないはずですが、もし他の人が毒スープに当たっていたら、
チャッキーの一家皆殺し計画は失敗したかもしれないですよね。

神父の死を知る由もないニカですが、チャッキーが時々移動していることを不審に思い、
運送業者に人形の差出人を問い合わせると、警察の証拠品保管所にあった人形だとわかり、
インターネットでチャッキー人形の事件について検索。
すると1988年12月29日に起きた、シカゴの殺人事件に辿りつき、
その事件の生存者である6歳の男の子アンディ・バークレーが、
「殺人事件は人形の仕業だ」だと証言している記事を発見します。
今から25年前の事件、つまりシリーズ一作目の事件の記事なので、
本作がシリーズの後日談であることは確定しました。
アンディ・バークレーはシリーズ3作目までチャッキーと戦った主人公です。
更にその記事のリンクから、チャールズ・リー・レイの写真に辿りつきます。
チャールズ・リー・レイは、死の間際に玩具店の売り物だったグッドガイ人形に
ブードゥー教の秘術で魂を移してチャッキーとなった殺人鬼です。
その人形をアンディが購入するのですが、その様子はシリーズ第一作目でも描かれてます。
つまり完全な後日譚的続編なので、本作を鑑賞するには、
最悪でもシリーズ1作目くらいは見ておいた方がいいかと思います。
まぁシリーズを見たことない人が、本作を見るとも思えませんが…。
ちなみに本作のチャッキーの顔に傷がないのは、特殊メイクで隠していたため。
後半でそのメイクをバーブに剥がれて、いつものツギハギ顔になります。
見慣れているためか、不思議と本来の顔の方が不気味じゃないですね。

チャールズ・リー・レイの写真を見たニカはビックリ。
その顔は自分が生まれる前の家族のホームビデオに映っていた男でした。
悪い意味で子供が大好きな変質者のチャールズは、
幼い姉のバーブを狙って一家に近づき、父親を殺害し、
ニカを身籠って臨月だった母親サラを監禁します。
しかしサラから警察に通報され、逆上したチャールズは彼女の腹部を刺し逃走。
幸いにもサラの命に別条はありませんでしたが、刺された後遺症により、
生まれてきたニカは下半身不随になってしまうのです。
その後のチャールズの行方は、一作目で描かれている通りで、
たしかに邦題の副題の通り、チャッキーの「誕生の秘密」を描いた内容でした。
本作のチャッキーの狙いは、もちろんサラに対する復讐で、それは序盤で成し遂げますが、
それ以降は変質者として、幼いアリスを我が者にしようと大人たちを殺害するのです。
アリスをクローゼットに閉じ込め、ベビーシッターのジル、母親バーブ、
父親イアンを次々に殺害し、残るは叔母のニカだけになりました。
かなりエグイ殺害方法ですが、特にイアンの殺し方はグロかったです。

身体障害者であるニカひとりでは、チャッキーを退けるのは絶望的ですが、
下半身の感覚がないニカは、あえて自分の足を盾にしてチャッキーの斧による攻撃を受け止め、
チャッキーが怯んだところを、足に刺さっていた斧を抜いて、チャッキーの首をスパーン。
弱点だと思われた障害を武器にして反撃に打って出る展開が熱かったです。
でも、それで安心したのも束の間、チャキーは首を拾って、また襲ってきますが…。
そこに神父の交通事故の捜査で警官がやってきて、ニカは助かりますが、
チャッキーが透かさず人形のふりをしたため、バーブたちの遺体が転がる現場を見た警官は、
ニカの犯行と決め付けて彼女を逮捕します。
濡れ衣で逮捕されたニカは気の毒だけど、アリスが警察に保護されたのは不幸中の幸いかな。
ニカは人形の犯行を訴えますが、警察からは相手にされず、
心神耗弱状態での殺人として施設に隔離収容されてしまいます。
でもイアンが浮気調査のためにチャッキーに取り付けた隠しカメラの映像があれば、
ニカの無実は立証されたはずだと思うんですけどね。

チャッキーは証拠品としてまたしても押収されますが、
移送中に警官がある女性に襲われ、奪われるのです。
その女性はチャッキーの花嫁ことティファニーなのですが、なぜか人間の姿に戻ってるな、
と思ったら、どうやら前作でティファニーはジェニファー・ティリーに乗り移ったんですね。
自分でも気付いてなかったのですが、どうやらボクは5作目を見忘れていたようで…。
5作目はビデオスルーになったから気が付かなかったと思われますが、
ラストの大ネタをちょっと損した気分になりました。
なのでこれから見る人は、1作目だけとは言わず、できれば5作目まで見た方がいいかも。
でも前作、前々作のコメディ的なノリを否定するところから始まった企画だし、
2作目以降の続編はなかったことにして作られた『悪魔のいけにえ』の新作
『飛びだす 悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲』のように、
ティファニーの登場した4~5作目はなかったことにした方がよかったと思うけど…。
ファンサービスなのはわかるけど、本作もティファニーが登場した途端に、
それまでのホラーから急に雰囲気が変わっちゃいましたからね。

チャッキーを回収したティファニーは、アリスの父方の祖母の家に再び配送します。
アリスがその後どうなたのかは描かれませんでしたが、
エンドロール後にチャッキーは三度配送され、ある男が受け取ります。
なんとその男は、1作目の6歳の少年アンディでした。
当時アンディを演じた子役アレックス・ヴィンセントが再演していますが、
25年も経てば当たり前だけど、ずいぶん成長して立派になりましたね。
他の作品では全然見る機会がありませんが、まだ役者をしてたんですね。
チャッキーは大人になったアンディに至近距離から散弾銃を放たれて終わります。
アリスがどうなったかは気になるけど、ちょっと痛快なラストでした。
アンディの痛快な登場も、気の利いたファンサービスですが、
実はヒロインのニカ演じるフィオナ・ドゥーリフも、ファンにとっては感慨深い配役です。
彼女はシリーズを通じてチャッキーとチャールズを演じてきたブラッド・ドゥーリフの次女で、
本作は初の父子共演だったみたいです。
あ、そういえばチャッキーが日本語吹替えだとどんな声になるのかと思って、
ちょっと音声を切り替えてみたのですが、雰囲気ぶち壊しの酷い声で愕然としました。
演技が悪いわけじゃないけど、『クレヨンしんちゃん』の園長先生役の声優で、
とてもホラー映画の殺人鬼とは思えない声質だと思います。
なので本作を見るなら、断然オリジナル音声がいいと思います。
その方がドゥーリフ父子共演もちゃんと味わえるしね。

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