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グリフィン家のウエディングノート

経済誌「フォーブス」が2013年にコケた映画トップ10を発表しました。
1位は日本未公開の『The Fifth Estate』で、製作費2800万ドルに対し、
世界興行収入はたったの600万ドルで、製作費の回収率は21%だったみたいです。
2位はスタローン主演の『バレット』で、ボクも鑑賞しましたが、納得の結果です。
3位は『Paranoia』は日本未公開で観れませんでしたが、
4位『PARKER/パーカー』、5位『ブロークンシティ』は観たけど、
それほど酷くなかった気がするのに、製作費回収率は半分程度だったようです。
地味な出来のわりに、金掛け過ぎなのかもしれませんね。
跳んで9位の『ゴースト・エージェント/R.I.P.D.』ですが、
これはマジで退屈な作品なので、もっと上位でも不思議じゃありません。
ラストの10位の作品の感想は今から書こうと思います。

このランキングはハリウッド映画のものでしょうが、
コケた日本映画のトップは『ガッチャマン』でしょうね。
たしか製作費80億円で興収4億円といわれているので、製作費回収率は脅威の5%です。
世界広しと言えども、これを超える大コケ作品はなかなかないんじゃないかな?

ということで、今日は「フォーブス」が選ぶ2013年にコケた映画10位の感想です。
『ガッチャマン』に比べたら、本作の製作費回収率63%なんて上出来じゃないでしょうか。

グリフィン家のウエディングノート
The Big Wedding

2013年11月29日日本公開。
ロバート・デ・ニーロ、キャサリン・ハイグルなど豪華キャストが出演のコメディ。

型破りな彫刻家のドン(ロバート・デ・ニーロ)をはじめ、家族中がオープンなグリフィン一家。養子である次男アレハンドロ(ベン・バーンズ)の結婚式に実の母親が訪れることになり、信心深い彼女の手前、ドンは離婚したエリー(ダイアン・キートン)と共に結婚式限定で夫婦を装うことに。しかし、グリフィン家の面々が隠し持つ秘密が次々と露呈。せっかくの計画が見事に崩れてしまい……。(シネマトゥデイより)



2006年のフランス映画をハリウッド・リメイクした本作。
新旧オールスターキャストだったにもかかわらず、全米初登場4位と低迷し、
前述のように今年のコケた映画ベスト10にランクインしてしまいました。
オリジナルが面白いからリメイクするはずなので、
リメイクがここまでコケるというのも不思議な話ですよね。
ただ駄作だったかと言えばそうでもなく、けっこう楽しめたように思います。
ロバート・デ・ニーロ、ダイアン・キートン、キャサリン・ハイグル、
アマンダ・セイフライド、スーザン・サランドン、ロビン・ウィリアムズ、
トファー・グレイス、ベン・バーンズなど、これだけのキャストを揃えておいて、
内容はバカバカしいコメディだったことが、観客の期待を裏切ったのでしょうが、
ボクは豪華キャストだとは思ったけど、特に好きな俳優が出ているわけでもなく、
そこまで期待してなかったのが功を奏したのかも。

でもちょっと気になったのは、「グリフィン家のウエディングノート」という邦題です。
映画にもなった流行語「エンディングノート」をモジっているのでしょうけど、
本作のようなコメディに対して、そんな辛気臭い言葉をモジるなんてどうかしてます。
まぁそのお陰で期待感もそれほど膨らまずに済んだととも言えますが、
こんな邦題を付けては日本でのヒットも難しいだろうと思われます。
とはいえ、全米でこんなに評判が悪いのに、日本公開が決まっただけでも奇跡的かな。

グリフィン家は何かとワケあり一家で、本作はその関係性から巻き起こるドタバタ喜劇です。
グリフィン家の父ドンは浮気が原因で10年前に妻エリーと離婚しています。
エリーとの間には、長男ジャレドと、長女ライラ、養子の次男アレハンドロがいます。
ドンは現在、内縁の妻ビービーと暮らしていますが、彼女は元妻エリーの親友です。
この度、養子のアレハンドロが結婚することになり、
結婚式のためにグリフィン家は久しぶりに集まることになるのですが、
式にはアレハンドロの実の母マドンナと実の妹ヌリアも出席することに。
しかし敬虔なカトリック信者の実母に、養父母が離婚したことをしられるのはまずいため、
式が終わるまでドンとエリーは夫婦のふりをすることになる、という展開です。

なぜ養子のアレハンドロの実母に、そこまで気を使う必要があるのか疑問ですが、
実母が捨てた実子の結婚式に母親顔して出席するというのも不思議ですね。
アレハンドロはコロンビアからの養子ですが、実母マドンナもそれほど貧しくはなさそうで、
養子に出さなくても育てられるんじゃないかと思いました。
実際に妹のヌリアは手元で育てているわけだしね。
マドンナはかなり毒舌家で、グリフィン家に対しても毒を吐きまくりますが、
スペイン語なので一家には何を言っているのかはわかりません。
たしかにグリフィン家の面々は少々軽薄なところはありますが、
本来は感謝するべき養子先の家庭に対して、その態度はないんじゃないかと思います。
でもアメリカの養子は(言葉はまずいが)売り手市場だと言われているので、
実母は「養子に出してやった」くらいの気持ちなのかもしれませんね。
「カトリックは離婚を許さない」という宗教的なことも含めて、
日本人にはちょっと理解(納得)しにくい内容かもしれません。

ドンと元妻エリーが夫婦のふりをすることを、
最も不愉快に思うのは現在の内縁の妻であるビービーです。
なぜ籍を入れてないのかはわかりませんが、ドンとはもう10年一緒に生活しており、
その間はアレハンドロの育ての親も同然ですが、ドンな妻やアレハンドロの母として、
結婚式に出席できなくなってしまいヘソを曲げます。
結局ケータリング係として勝手に式に紛れ込むのですが…。
最も立場的にややこしいのは、花婿のアレハンドロですよね。
実母マドンナ、養母エリー、継母ビービーと母親が3人もおり、
あちらを立てれば、こちらが立たずな状態です。
あ、花嫁メリッサの母マフィンも義母だから実質母親が4人になるわけか。
アレハンドロとしては青春時代に母親同然だった継母ビービーが最も大切なようですが、
実母マドンナの宗教上の理由からビービーを蔑ろにせざる負えなくなるわけだけど、
自分を捨てたも同然の実母の都合なんて無視しちゃえばいいと思うんですけどね。

すでに複雑な関係ですが、夫婦のふりをしていたドンとエリーが、
寝室を共にすることで、思わずセックスしちゃったから、さあ大変。
その浮気により、ドンとビービーの仲がこじれてしまいますが、
更に、エリーと離婚したのはドンが親友ビービーと浮気をしたからだったのですが、
その前にエリーは花嫁メリッサの父バリーと浮気していたことも明らかに。
更に更に、メリッサの母マフィンもエリーとビービーと関係を持ったことが示唆され、
彼女がバイシェクシャルであることが明らかになります。
敬虔なカトリックなはずの実母マドンナも、若い頃はかなり遊んでいたようで、
アレハンドロも実は旦那の子ではなかったと告白するのです。
両家の親はフリーセックスにもほどがある、滅茶苦茶な肉体関係相関図です。

そんな性に緩い親世代に比べると、子供たちはかなりマトモ。
いや、長男ジャレドに至っては30前にして童貞ですから、振り幅が大きすぎるかな。
ジェレドは医者でモテモテで、看護婦からも狙われているくらいなのですが、
なぜか未だに童貞で、もしかしたらゲイなのかとも思ったけど、異性には興味あるようで、
アレハンドロの実妹ヌリアに一目惚れしてしまいます。
ヌリアは母親に似たのかビッチなところがあり、はじめはジェレドを誘惑しますが、
エリーに慎みを持つように注意されて、彼との関係を拒否するようになります。
まぁ結局はヌリアによってジェレドの童貞は奪われるのですが、
そんなにセックスしたかったのなら、なぜ今まで童貞を貫いていたのか疑問ですね。
しかも複雑な関係だけど義理の妹を初エッチの相手に選ぶなんて、やはりマトモではないか。
彼の実妹である長女ライラは既婚者ですが、不妊症が原因で旦那と別居中。
彼女は赤ちゃんを見ただけで卒倒してしまうほど、不妊にコンプレックスを感じています。
本作は性に対して軽薄なロマコメなのに、急に重たい性の悩みをぶち込んできましたね。
ただ、やっぱりそこはロマコメなので、重たい気分のまま終わらせるはずはなく、
中盤で妊娠が発覚し、旦那ともヨリを戻します。
本作の中では花嫁メリッサだけが、特に何の問題もない普通の女の子でしたが、
これだけキワモノ揃いだと、普通の子の存在は心のよりどころとしてありがたいです。
なにしろモナハン神父まで、アル中っていう設定ですからね。

そんな次々明らかになる無茶苦茶な家族関係を観て笑う作品なので、
ストーリー自体はそんなに面白くもないし、感動があるわけでもありません。
その無茶苦茶な設定をツッコミながら楽しめるかどうかが、
本作を駄作と切り捨てるか、評価を分けるポイントでしょう。
ボクは意外と楽しめたけど、あまりオススメはできないかな。

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