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晴れのち晴れ、ときどき晴れ

先月末に発表された、能年玲奈の主演映画『ホットロード』の相手役が、
EXILEグループである三代目JSBの登坂広臣に決まったという報道は、
(悪い意味で)あまロス症候群も吹っ飛んでしまうような衝撃的なニュースでした。
朝ドラ『あまちゃん』で脚光を浴び、最も注目の若手女優になった彼女の次回作に、
全員大根と悪名高いEXILEグループから相手役が選ばれるなんて、冷や水もいいところ。
その中でも登坂広臣は演技経験ゼロだっていうんだから、不安しかないです。
大根の恐ろしいところは、彼に合わせる周りの出演者まで大根に見えるところです。
登坂広臣は俳優業がダメでも本業の音楽に戻ればいいだけだろうけど、
なにとぞ能年玲奈の評判を落とすような演技だけは慎んでいただきたいです。

それにしても、最近のEXILE周辺は全くいい評判を聞かなくなりましたね。
AKIRAもMAKIDAIも主演ドラマで大根だと叩かれまくりで、
(ボクは気付かなかったけど)KENCHIも『SPEC 結』に出演したみたいだし、
他のダンサーも動画配信やBSのドラマで地味に俳優活動してるみたいですが、
話題にもならず、劇団EXILEですら世間から全く相手にされてない状態です。
音楽活動は、アルバム出せばオリコン1位確定なほど人気なんだし、
わざわざ俳優業に足を突っ込んで怪我する必要はないと思うんだけど、
やっぱりダンサーはCDの歌唱印税が貰えないから副業するんですかね?
…と思ったら、今度は歌唱印税の貰えるボーカルのTAKAHIROまで俳優業をするようで、
来年放送の『戦力外捜査官』で武井咲の相手役をするそうです。
さすがにフロントマンがコケたらEXILE本体の人気も失墜するだろうし、
せいぜいドラマ業界から戦力外通告を受けないように気を付けてほしいですね。

ということで、今日はEXILEのダンサーの主演作の感想です。
…え、EXILEはダンサーじゃなくてパフォーマーと呼ぶ?
いやいや、ダンスしかできないんだからダンサーですよ。

晴れのち晴れ、ときどき晴れ
晴れのち晴れ、ときどき晴れ

2013年11月23日公開。
EXILEのダンサーMATSUこと松本利夫が主演を務めるハートフルドラマ。

アクションスターを夢見て16年前に故郷を飛び出した緒方定虎(松本利夫)。37歳になった今、無職の上に借金取りに迫られ、故郷へとたどり着く。そこで幼なじみの妹、イヅミ先生(白石美帆)に一瞬で心を奪われた定虎は、定時制高校に入学。ある日、定虎の娘だという17歳の少女、美羽(宮崎香蓮)が出現。美羽と定虎は同じ高校に通うこととなり……。(シネマトゥデイより)



序文で書いた通り、ボクはEXILEメンバーの俳優業には否定的です。
否定的なので、反町版『GTO』は見たけどAKIRA版『GTO』は見てないし、
彼らの出演作と意識して映画やドラマを見たことは一度もないため、
実際に彼らの演技の腕前がどれほどのものなのかは知る由もありませんでした。
しかしあまりに世間の評判がよろしくないので、どうしても否定的に思えてしまいます。
例えば、今年の初夏に公開された『サンゴレンジャー』ですが、
予告編などを見て、ちょっと面白そうなだと思ったのですが、
主演の青柳翔が劇団EXILEのメンバーだと知って、足が竦んだくらいです。

本作はEXILEのダンサーMATSUこと松本利夫の初主演映画なので、当然足も竦みましたが、
それでも観に行ってみようかなと思ったのは、本作がご当地映画だからです。
ボクは何故かご当地映画が好きなのですが、ご当地映画というだけであれば、
沖縄県のご当地映画『サンゴレンジャー』も同じ条件ですよね。
しかし本作は岡山県のご当地映画と言うのがポイントなんですよね。
(本作は岡山県で先行公開されているので、ザッツご当地映画です。)
ボクは岡山県のお隣である兵庫県在住なので、岡山県に対して親近感があります。
特に兵庫県南部の港町に住んでいるので、本作の舞台と同じ瀬戸内地方です。
ただ、近畿地方と中国地方の間の溝が大きいためか、
他の隣県(大阪府と京都府)に比べ、(鳥取県よりマシだけど)岡山県は馴染みが薄く、
岡山名物と言えば桃太郎と吉備団子くらいしか知らないようなダメ隣人で…。
この映画を通して、ちょっとでも岡山県を知れたらいいなと思って観に行きました。
…でも、岡山県の情報については思っていたほど得ることはできませんでした。
瀬戸内市牛窓町が舞台だったのですが、ほとんどその町から出ない内容だったし、
そこは何の変哲もない漁村だったので、特に名産や名所はなかったのかもしれません。
ラストの大阪ステーションシティの時空の広場のシーンが最も印象的だったくらいです。

結局、お目当ての岡山情報は得られず、単なるEXILE主演映画を観ることになりましたが、
いやー、聞きしに勝る大根役者でビックリしました。
アンチによるネガキャンの可能性も考えてましたが、ガチで大根でした。
ここまで噂通りの棒読みだと、逆に面白なって笑えてきちゃいますよ。
むしろ噂に聞いてただけに、必要以上に演技の拙さが気になるんでしょうね。
それに特に序盤はわざとらしい説明台詞が多くて、演技の拙さが際立ちますが、
あんな演者を辱めるような台詞を書くなんて、脚本家の悪意も感じます。
(ちなみに脚本家は『半沢直樹』をテレビドラマに脚色した脚本家です。)
なんにしても、若いキャストが下手のは仕方ないと思えるけど、
アラフォーの中年キャストが下手なのは、ちょっと痛々しいです。
たぶんその歳では今更演技の勉強はじめても手遅れだと思うし、
芸能活動の方向性を見直した方がいいかもしれません。

主演の大根芝居に引っ張られて、周りの役者も下手に見えますが、
脇役のキャラ設定もマンガ的だし、松竹の人情喜劇を彷彿とさせる作風なので、
多少のケレン味はあった方がいいのかもしれません。
周りが達者な演技しちゃうと主演が浮いちゃって可哀想だしね。
そんな中でもヒロイン役の宮崎香蓮は、なかなかいい演技をしていたと思います。
はじめて見た若手女優ですが、印象的で魅力的な子で、とてもよかったです。

以下、ネタバレ注意です。

結婚詐欺師に騙されて借金を背負ってしまった37歳無職の緒方定虎は、
借金取りから逃げて、故郷である瀬戸内市牛窓町に16年ぶりに帰省します。
そこで幼なじみの妹で高校教師のイズミ先生に一目ぼれしてしまう。
イズミ先生に近づきたいがために定時制高校に入学した定虎の前に、
彼の娘を名乗る少女・美羽が現われ…、という物語です。
前述のように松竹の人情喜劇を彷彿とさせる作風ですが、
具体的に言えば『男はつらいよ』を意識していると思われます。
主人公の名前は定虎ですが、あだ名は何故か「虎ちゃん」。
普通なら「定ちゃん」になりそうなのに、完全に「寅さん」を意識してますね。
フーテンの虎ちゃんが帰ってきて、御近所を巻き込んでの大騒動になる話で、
女性に惚れていい感じになるものの、相手には婚約者がおり…、というお約束の展開。
まんま『男はつらいよ』のパクリじゃないかとも言いたくなりますが、
松竹が制作しているようなのでセルフオマージュってことにしておきます。
(配給は松竹ではなくネイキッドです。)
今回のマドンナは、白石美帆演じるイズミ先生ということになりますが、
ヒロインは宮崎香蓮演じる娘を名乗る少女・美羽です。
言ってみれば、『男はつらいよ』のさくら的なポジションになるのかな。

虎ちゃんはアクションスターを夢見て、16年前に家を飛び出すも、現在は無職です。
ブルース・リーに憧れていたようですが、今の日本にアクションスターなんていないし、
どう考えても無謀な夢ですが、普段からヌンチャク持ち歩くアホなので仕方ないです。
父親からも勘当同然で、久しぶりに帰っても「家の敷居は跨がせん」と、
日本刀を振りかざされて追い出されます。
怒った父親が日本刀を持ち出すなんて、時代錯誤過ぎる展開だと思いましたが、
なんとこれもご当地映画ならではの地元アピールのひとつで、
備前長船という日本刀が瀬戸内市の名産品で、父親も刀鍛冶という設定なのです。
こんな無理やりなお国自慢もご当地映画の面白いところです。
まぁ旅行客もなかなかお土産には選べない名産品ですが…。
農作物ではオリーブの生産が盛んなようで、本作のマドンナであるイズミ先生は、
「ミスおりいぶ姫」にも選ばれているという設定です。
公立高校の先生がそんな副業してもいいのかは疑問ですが…。

そんなイズミ先生に惚れた虎ちゃんは、高校の定時制クラスに入学します。
彼は高校を中退していたみたいなのですが、中退後に付き合っていた女子高生が、
娘を名乗る美羽の母親だったのです。
彼女は長崎へ引越すのですが、その時にはすでに美羽を孕んでいたようで、
出産しても虎ちゃんに報せず、ひとりで育てたみたいです。
急に押し掛けてきて娘を名乗り実家に居座る美羽ですが、
彼女が本当に虎ちゃんの娘だったという展開は、ちょっと意外でした。
美羽は高校生なので、虎ちゃんと一緒の高校に通うことになるのですが、
虎ちゃんも「どうせ別の男との子供だろ」と思って冷たく接するため、2人の仲は険悪。
でもスナックで働いていた美羽が、買春目的の客に攫われたのを助けたのをキッカケに、
良好な親子関係になりはじめます。
不当の倉庫に助けに行く、ベタすぎるシチュエーションに思わず笑っちゃいました。

娘もイズミ先生との恋を応援してくれるので、俄然張り切る虎ちゃんですが、
お約束通りイズミ先生に婚約者がいることがわかり失恋します。
でも婚約者は大阪の飲食店チェーンに勤めていて、今度海外転勤になるのですが、
イズミ先生は大好きなこの町の過疎化を食い止めるための活動をしており、
この町を離れたくないと思っているため、破談になりそうです。
虎ちゃんとしてはラッキーなはずですが、寅さんばりにお節介な彼は、
恋のキューピッドとなるため、婚約者に会いに大阪に向かいます。
ビックリしたのは婚約者の勤め先です。
海外進出する飲食店と言うからどんな店かと思いきや、たこ焼き屋なんですよね。
婚約者は「貧しい国に安くて美味しいたこ焼きを知ってほしい」と言いますが、
たこ焼きは原価は安いけど値段は高いし、貧しい国では売れないでしょう。
そもそもたこ焼きで海外進出なんて無理があるだろ…、と思ったのですが、
本作で使われているたこ焼き屋「くくる」は本当に海外出店しているみたいです。
ただし主に上海だけのようで、貧しい国ではありません。

虎ちゃんは婚約者を町に連れて来て、イズミ先生にプロポーズさせます。
返事は「OK」で、イズミ先生は町を離れることになるのです。
プロポーズされただけでOKなら、町を離れたくない云々の話は一体何だったのかと…。
なんだか順番が逆な気がしますが、結婚が決まった後、
虎ちゃんはイズミ先生が町の過疎化を心配しなくて済むように、
町を盛り上げるため、定時制クラスの仲間を誘って、「うらじゃ」をすることにします。
「うらじゃ」とは、岡山に古くから伝わる「温羅伝承」をベースにした音頭で、
連(チーム)を組み、音頭にあわせて、オリジナルの振り付けで踊るイベントです。
どうやら全国的に広がったYOSAKOIのひとつで、一種の町興しですね。
虎ちゃんはイズミ先生の結婚式で「うらじゃ」をすることにしますが、
高校の狭い体育館で身内を集めて披露するだけなので、
これでは観光客も来ないし、町が盛り上がったとは言えない気がするのですが…。

とはいえ展開的には、ダンサーであるMATSUが本領発揮できる見せ場です。
…と言いたいところですが、YOSAKOIである「うらじゃ」なんてのは素人の集団芸なので、
誰でも踊れるし、いくらプロダンサーが躍ったところで素人の踊りと大差ありません。
一応、MATSUのソロパートも用意されており、そこは腕の見せ所だと思うのですが、
そこで彼が披露するのは「うらじゃ」でもなければEXILE的なダンスでもない、
ヌンチャクを使った演武なんですよね…。
いや、ヌンチャクだって簡単に使いこなせるものではないですが、
MATSUのヌンチャク捌きなんて、ブルース・リーの真似でしかなく、
観客が彼に求めていたのはそれじゃないだろって思うんですよ。
ダンスしないならダンサーなんてキャスティングしても仕方ないです。

結婚式での「うらじゃ」を成功させるため、娘の美羽も奮闘しますが、
実は彼女は、母の兄夫婦から「長崎で一緒に暮さないか」と言われていました。
でも父である虎ちゃんと「うらじゃ」を通してちゃんと親子関係を築いた彼女は、
最終的にこの町に残ることを選ぶのです。
ところが、虎ちゃんはまたアクションスターを目指して町を去るんですよね。
それに美羽も反対しなかったのですが、虎ちゃんと一緒にいるために、
伯父夫婦の誘いを断ったんじゃなかったのかと思っていたのでビックリしました。
ちょっと親子愛に感動しかけていたのに、ホント拍子抜けですよ。
まぁ家族を残して旅をするのが寅さんですもんね。
旅先で新しいマドンナに出会って恋をして、また実家に帰ってくるみたいな、
続編でも作れたらいいなと思っていたのでしょうか。

うーん、微妙。

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