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ナゾトキネマ マダム・マーマレードの異常な謎 解答編

TBS「木曜ドラマ9」枠で放送中のテレビドラマ『夫のカノジョ』が、
視聴率低迷のため、第8話で終了(打ち切り)することになったそうです。
第5話では平均視聴率3%を叩き出し、プライムタイムのドラマでは今世紀最低だったそうな。
テレビドラマの視聴率が悪いと主演が叩かれるのは世の常ですが、
本作の主演女優である川口春奈は、まだ十代の可愛い女の子です。
主演映画の舞台挨拶で「数字が怖い」なんて言ったりと、ちょっと気の毒なので、
「脚本が悪いだけで主演女優のせいではないだろう」という同情的な意見も多いです。
でも、テレビドラマにおいては、出演俳優の責任は大きいと思います。
特に舞台で言えば座長にあたる主演は「客を呼ぶこと」も責務のひとつです。
それが出来ないのであれば、主演のオファーなんて受けるべきではないです。

ボクは川口春奈の出演テレビドラマは見たことないけど、出演映画は全部観てます。
その多くはいわゆるアイドル映画ですが、はっきり言って演技はまだまだです。
若いので今後伸びるとは思いますが、現時点では主演の器ではないのは明白です。
それに出演映画の成績を見る限りでは、それほど人気もないみたいで、
人気も演技力もない女優が主演では、視聴率なんて取れるはずもないし、
そんな女優にオファーするようなドラマの内容が面白いはずないです。
たぶん今回の失敗で、暫らくテレビドラマ業界からは干されるでしょうが、
今まで安易な出演作選びをしていたツケです。
そして今日感想を書く出演映画でも、彼女はまたひとつ評判を下げることになるでしょう。

ということで、今日は川口春奈主演映画の感想です。

ナゾトキネマ
マダム・マーマレードの異常な謎 解答編

ナゾトキネマ 解答編

2013年11月22日公開。
「リアル脱出ゲーム」を手がけるSCRAPの企画による観客参加型の謎解き映画。

諸事情によりストーリーを記載しておりません。(シネマトゥデイより)



「映画史上初!観客参加型ムービー」というキャッチコピーの本作。
遊園地などを貸し切った「リアル脱出ゲーム」を手がける株式会社SCRAPの企画で、
前作「出題編」鑑賞後、観客は制限時間以内に劇中で提示された謎を解き、解答用紙を提出。
正解は1カ月後公開の本作「解答編」で明らかにされ、
正解者は先着順で本作のエンドロールにニックネームをクレジットしてもらえます。

なかなか興味深い試みだとは思うのですが、その料金体系に苦言を呈したいです。
定価1800円なので、普通の映画と同じですが、各種割引は適用外で、
シニアも学生も子供も、4歳以上だと1800円取られてしまうのです。
子供が喜びそうな企画なのに、この料金設定はシビアすぎます。
しかも前作「出題編」と本作「解答編」は別料金なので、
この企画に参加するには実質3600円も必要なことになります。
これはおそらく「リアル脱出ゲーム」史上、最も高い入場料です。
一応多少お得なムビチケも用意してあるのですが、それでも最安値は2800円。
映画の平均鑑賞料が1100円くらいと言われるご時勢に強気すぎる料金設定です。
とはいえ普通の映画と違い、前作「出題編」は解答用紙を添削する手間があるので、
多少割高なのは仕方ないけど、本作「解答編」は普通の映画と同じで、ただ映写するだけ。
なのに前作「出題編」と同様の一律料金を取ろうなんて、面の皮が厚すぎます。
もちろん本作「解答編」が、それだけの価値がある内容であれば構わないですが…。

「出題編」を観た帰りに「解答編」のムビチケを購入したのですが、
それから二週間ほど後に「解答編」に関するある事実がこっそり公表されました。
なんと「解答編」の上映時間が、たったの54分しかないということです。
そんな中編映画に「出題編」と同じ割高料金を設定するなんて汚すぎます。
長編映画2本分で3600円~2800円だと思っていたら、実は長編と中編でその料金。
これをボッタクリと言わずして何と言うのか。
「出題編」公開前に「解答編」の上映時間を公表しているならまだしも、
多くの劇場で「出題編」が公開終了してから発表するなんて悪質です。
ちなみに「出題編」の上映時間は107分ですが、うち19分はシンキングタイムで、
本編の上映時間は実質88分くらいだったと思われます。
2本足しても142分しかなく、ボリュームはやや長めの長編映画程度。
(『清須会議』で138分、『かぐや姫の物語』も137分ですからね。)
それなら料金だって長編映画1本分にするべきですよ。

長編一本分の映画を、長編と中編に分けて二度料金徴収しようとする。
これだけでも十分拝金主義ですが、一本で済むものを二本に分けるという手法は、
『SPEC 結』なんかでもやってることで、本作だけの問題ではありません。
(尤も『SPEC 結』は通常の料金体系なので本作よりは良心的ですが。)
本作の拝金主義がエゲツナイのはむしろここからです。
なんと「出題編」で出される問題は、一度観ただけではまず解けないもので、
ちゃんと謎を解こうとすると二度三度リピートする必要があるのです。
それを見越して、「出題編」にはご丁寧にリピーター割が用意されています。
(リピーター割とは、半券を提示すれば1000円で鑑賞できる割引制度です。)
3600円~2800円では飽き足らず、更に1000円、2000円と徴収するつもりなのです。
ボクは謎解きに対してそこまで情熱はなかったので、
リピートしてまで正解したいとは思いませんでしたが、
「リアル脱出ゲーム」の熱心なファンなら頑張っちゃうかもしれません。
ファン心理を悪用したエゲツナイ商売です。

本作「解答編」は本当に「出題編」の問題の解答のみで構成されている内容なので、
その解答内容をネットなんかで拡散するのは絶対にやってはいけないことだと思います。
しかし、今後こんな悪質な手口がまかり通らないようにするためにも、
「出題編」で出された問題が、どう悪質なのかをちゃんと説明したいです。
今からそれについて順に説明するので、読むのは自己責任でお願いします。

以下、重大なネタバレです。

30年前に他界した藤堂監督の遺書に書かれた「短編映画3本に秘密がある」という言葉。
マダム・マーマレードは、藤堂監督の妻からその謎を解いてほしいと依頼されます。
我々観客も劇中劇の3本の短編映画を観て、その謎を解くという趣向の推理ゲームでした。
藤堂監督は死に際に「最初の台詞」という言葉を遺しており、
そのことから、3本の短編の冒頭の台詞がポイントになっていると考えられます。
1本目『つむじ風』の冒頭の言葉は「看板」。
これは劇中に出てくる看板に注目しろという意味で、その中に相似形の看板があり、
(壁に貼ってある学校の時間割表を看板というのはちょっと無理があるけど、)
それを照らし合わせると「り・た・き・つ・し」という5文字を拾うことができます。
2本目『鏡』の冒頭の台詞は「反対、反対なの…」で、
それに倣い劇中に映る逆さ文字を拾うと、「ま・に・の・は・ん」という5文字になります。
3本目『やまわろわ』の冒頭の台詞は「おめぇ、この辻の名前知ってるか」。
ある辻の名前の由来についての物語で、最後に辻の名前が書かれた立て札が映ります。
辻は「素足辻」という名前で、5文字の例に倣い「す・あ・し・つ・じ」が拾えます。
「り・た・き・つ・し」
「ま・に・の・は・ん」
「す・あ・し・つ・じ」
この3本の短編から拾えた各5文字の言葉を右から縦読みして、
「真実は月の下にあります」というヒントが浮かび上がってくるのです。
ここまでは単純明快で至極簡単、1度の鑑賞でちゃんとわかるし、
よほどやる気がない人以外はほぼ全員クリアできると思われます。

でもここからが大問題です。
「真実は月の下にあります」という言葉が何を指しているのかがわかりません。
いや、本当は大方の人は予想できたはずです。
3本の短編の劇中には、それぞれこれ見よがしに月夜のシーンがあるので、
その月の下になにか真実が用意されているであろうことは…。
実際に月夜のシーンでの台詞が、この謎の解答になっていたのですが、
「真実は月の下にあります」というヒントが完成するのは3本目の短編の最後です。
そこまでの台詞を一言一句覚えている特殊能力者なんて、そうはいません。
それを解くためにはもう一度鑑賞するか、映画泥棒しないと不可能です。
こんなミステリーは、何度も読み返せる小説なら許されるでしょうが、
一方向に流れ、見返すことはできない映画では禁じ手中の禁じ手です。
映画という映像媒体に対する理解の無さがそうさせるのか、
映画というものをバカにしているのかはわかりませんが、
こんなことをする制作サイドにミステリー映画を撮る資格はありません。
ボクも月夜のシーンが怪しいとは思いましたが、まさかそんな禁じ手はあり得ないと思い、
違う解き方があるのではないかと必死に考えましたが、全く無駄でした。

その月夜のシーンの台詞を繋ぐと、「どうすればいいんだろう」
「君をこんなに思っているのに」「先にひとりで行く(逝く)なんて」となり、
死にゆく藤堂監督が妻に宛てた愛の言葉となります。
つまり3本の短編に込められた秘密とは、藤堂監督が「妻を愛していたこと」です。
「出題編」で藤堂監督と妻との冷え切った関係がちゃんと描かれていたわけでもないし、
それが謎の真相だと言われても、なんだか当たり前の答えでガッカリですよね…。
…ところがどっこい、なんとその解答はミスリードであり、本当の真相は他にあったのです。
二度観ないと引っ掛れないミスリードを、上手いミスリードと言えるかどうかは疑問ですが、
とりあえず、それが真相じゃなかったことは安心しました。

本当の真相へのヒントは、3本目の短編のエンドロールにありました。
流れるスタッフの名前の中から「月」を探し、その下の文字を抜き出すとヒントになります。
たしかに3本目にだけエンドロールがあったので、これは何かあるとは思ってましたが、
やっぱり瞬間記憶能力があるわけじゃないので、エンドロールの内容は思い出せません。
ただ、このエンドロールは3本目の最後の「素足辻」の立て札が映った直後に流れるので、
その瞬間に5文字を埋めれば「真実は月の下にあります」は完成するので、
すぐにエンドロールに目を走らせれば、一度の鑑賞でもヒントを拾えなくもないのです。
かなり厳しいですが、全く出来ないわけでもなく、これなら例の月夜よりもフェアです。
しかしエンドロールから抜き出せた言葉は「暗闇ヲ聞ケ」というもので、
これは3本の短編の月夜のシーンではなく、暗闇のシーン、
つまり暗転シーンの台詞を聞き取って繋げろということです。
やっぱり特殊能力者ではない限り、二度目の鑑賞が不可欠と言うことになります。

もし本作がリピーターでも楽しめる内容であればまだ許せますが、
川口春奈の大根芝居に、特に内容のない枠物語で、二度の鑑賞に堪える作品ではなく、
その短編の3つの台詞を拾うためだけに見直すなんて、苦痛以外の何物でもないです。
二度目でミスリードに引っ掛かる場合もあり、そこでエンドロールのヒントに気付けば、
三度目を観る奇特な人も中にはいたかもしれません。
また数字の書かれた招き猫や犬の置物など、全く関係ないミスリードに囚われれば、
更に真相までの鑑賞回数は増えるかもしれません。
その度に1000円の追加料金を取られるなんて悲惨です。

断言してもいいけど、本作の本当の真相に辿りついた人は、絶対複数回観てます。
または、最低でも「真実は月の下にあります」のヒントをどこかで見聞きしたはず。
或いは一言一句記憶できる特殊能力者のどれかですが、3つ目はあり得ないでしょう。
つまり真面目に取り組んだ人は最低でも3800円は本作に投じているにも関わらず、
正解の御褒美は、本作のエンドロールにニックネームを小さく載せてもらえるだけです。
前作の感想でも書いたけど、関わってもいない映画にクレジットされても、
嬉しくもなければ誇らしくもないし、暴言は承知で言わせてもらえれば、
あの正解者のリストは「出題編」を複数回観た奇特な人たちの晒し上げです。
異論がある人は、不正解者の負け惜しみだと思ってもらって結構です。

最後に、暗転シーンから拾える本当の真相も書いてしまいます。
そこまで書くのはいくらなんでもネタバレが過ぎるかもしれませんが、
ボクはこの真相に異議があるので、どうしても書かなくてはいけません。
暗転シーンの台詞はそれぞれ「アイス」「割れた」「中を」で、
繋げると「愛す、我、田中を」となり、監督が本当に愛していたのは、
ミスリードで明らかになった妻ではなく、助監督の田中久雄だったというオチです。
子供たちも参加している推理ゲームに、まさかの同性愛ネタをぶち込む神経も疑いますが、
ボクの異議はそこではありません。

前作によると、30年前に亡くなった藤堂監督は享年50歳で、
3本の短編はそれぞれ35歳、43歳、49歳の時に撮られていると説明されます。
35歳で撮った1本目の短編『つむじ風』は、約45年前に撮られたことになりますが、
本作では藤堂監督と田中が出会ったのは40年前だと語られるのです。
つまり短編3本に田中に対するメッセージなんて込められるはずはないのです。
ただし上記の矛盾は、一度しか観てないボクがヒントになるかもと考えて、
必死にメモった内容に基づくもので、そのメモが間違っていれば単なる勘違いです。
しかし確実に言えることは、ミスリードから得られる解答が誤っているというのは、
マダム・マーマレードの憶測でしかないということです。
月夜シーンがミスリードだと決め付ける理由は、月夜のシーンが計4回あるからですが、
状況から言えば、遺書に「短編映画3本に秘密がある」と書いてあるなら、
それは家族に宛てたものだと考えるのが真っ当で、それから比べれば月夜の回数なんて…。
逆にエンドロールの方が藤堂監督が仕掛けたミスリードではない証拠もありません。
もちろん製作サイドは、本作で語られる真相が正解だと意図しているでしょうが、
矛盾を解消しない限り、その論拠は薄く、ミステリーとしては三流以下です。
こんなんでよく推理ゲームのイベントなんて主催できますね。

こんなボッタクリ悪徳企業SCRAPには、今後一切映画に関わってほしくないです。
映画館を「リアル脱出ゲーム」の会場にしないでください。
川口春奈もこんなボッタクリに関与していると、
テレビ業界だけでなく、映画業界からも干されますよ。

-関連作の感想-
ナゾトキネマ マダム・マーマレードの異常な謎 出題編

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