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ジンクス!!!

今年も発表された「新語・流行語大賞」の候補50語ですが、
またしても映画関連のワードがひとつもないのにガッカリしました。
大ヒットした『風立ちぬ』や『モンスターズ・ユニバーシティ』、
『テッド』の関連ワードがひとつくらい候補に残っていてもいいはずです。
映画は時代を映す鏡なのに、どうも審査員の趣向に偏りがあるようです。
まぁ流行語大賞なんて一過性の烙印だし、名誉なことでもないからいいけどね。

大賞候補は「お・も・て・な・し」「倍返し」「今でしょ」「じぇじぇじぇ」の四強で、
ボクはその順番で可能性が高いと予想していますが、かなりの接戦でしょう。
流行語が豊作だった年なので、トップ10の予想は更に難しいですが、四強に加え、
「NISA」「富士山」「アベノミクス」の7語は確実じゃないかな?
残る3語を「PM2.5」「ふなっしー」「フライングゲット」「特定秘密」
「ブラック企業」「シライ」「ヘイトスピーチ」あたりで争いそうな予感です。

個人的には年間通してよく耳にしたと思ったのは「ヘイトスピーチ」かな。
日韓関係の冷え込みにより、両国でヘイトスピーチの押収になってますが、
韓国はパクシネ大統領までもがヘイトスピーチに熱心(というか他に無関心)なので、
韓流ブームの息の根も完全に止まりそうで、ありがたいことです。
今回のことでよくわかったのは、日韓関係が悪化しても日本側は全く困らないことと、
あの婆さんのおかげでヘイトスピーチが如何に見苦しく醜いかも認識できました。
ボクが右傾化しているため、ウチのブログもヘイトサイト化してましたが、
あんな醜くなるのは嫌なので、今後は態度を少し改めようと思います。

ということで、今日は韓国人主演の映画の感想ですが、
醜いヘイトスピーチは極力抑えて書いてみたいと思います。

ジンクス!!!
ジンクス!!!

2013年11月16日公開。
熊澤尚人監督・脚本によるオリジナル恋愛映画。

韓国から留学の目的で日本にやって来たジホ(ヒョミン)は、大学で楓(清水くるみ)と雄介(山崎賢人)に出会って友人になる。楓は雄介のことを好きなのに素直になれないことを知ったジホは、二人に韓国式の恋愛成就方法を伝授することを決意する。笑顔の作り方、メールのやり取り、デートの誘い方、告白のシチュエーションなど、日本とは違った韓国ならではの恋愛指南に戸惑う楓と雄介。やがて、ジホの尽力のかいあって、二人はぎこちなくも着実に距離を近づけていく。(シネマトゥデイより)



普段から嫌韓なため、韓国関係のものには関わらないようにしているので、
昨今の日韓関係の冷え込みでも、ボク自身には全く影響はないような気がしていましたが、
よく考えてみると、例年1~2本観ていた韓国映画を、今年は1本も観ていないようです。
ボクもあえて韓国映画を観ようとは思わないものの、ある程度の話題作であれば、
数多ある外国映画の1本として普通に観ますが、昨今の韓流ブームの凋落により、
大手シネコンで韓国映画が上映されなくなったため、その少ない機会すらなくなりました。
でもその代わりに徐々に増えているのが、日本映画に韓流タレントが出演する作品です。
韓国映画で日本進出は厳しくなったから、日本映画に紛れ込もうという戦略でしょうか。
最近だと『人類資金』のユ・ジテなんかがそうですよね。
そして先週も、韓国人俳優を起用した日本映画が2本も公開になりました。
1本はMYMANEという初めて聞くK-POPグループが主演の『新大久保物語』、
そしてもう1本がK-POPグループT-ARAのヒョミンが主演の本作です。

本作は特に話題作でもないし、韓国絡みの作品なら避けてもおかしくないところですが、
予告編を観る限りでは、基本的に日本人男女のロマコメな印象を受けたし、
『お・と・なり』の熊澤尚人監督のオリジナル脚本作品であれば、
ある程度の面白さは担保されているだろうと思い、観に行きました。
いざ観てみると、想像以上にヒョミンが全面に出た作品だったのには面喰いましたが、
物語としてはとても面白いロマンス映画だったと思います。
もし韓国映画は嫌いでもハリウッド映画が好きならば観て損はない日本映画です。

韓国から日本の大学に留学してきたジホは、寮で地味な大学生活を送る楓と知り合う。
楓が同じ大学に通う雄介に好意を寄せていることを知ったジホは、
韓国流の恋愛成就の方法を教え、恋の成功を後押ししようとするが…、という話。
韓国人の若者はかなり恋愛に必死なようで、恋愛絡みのジンクスも多いようで、
ジホはそのジンクスを使って、楓の恋を応援するわけですが、
ジンクスとはコミュニティ内での共通の価値観から形成される宗教のようなものなので、
韓国人のジンクスを価値感が全く違う日本人同士の恋愛に使っても上手くいくはずないです。
例えば、韓国のジンクスに倣うと、男からのデートの誘いは一度断らなくてはなりません。
もし断られても男が本気であれば、もう一度誘われるはずだからという考え方らしいですが、
礼節を美徳とする日本人は、一度断られたのにしつこく誘うなんてできません。
このジンクスが通用するのは男が「女は一度断るものだ」という共通認識がある場合だけで、
それを共有しているコミュニティ内だけで有効なローカルルールだからです。
本作はそれをちゃんとわかっているところに、とても好感を持ちました。
劇中でジホが楓に伝授するジンクスは、ほとんど失敗するんですよね。
これがもし、伝授したジンクスが悉く成功するような物語であれば、
韓国流の恋愛術(ミルダン)を賛美し、日本人の恋愛方法を蔑んでいる印象になったかも。

はっきり言えば韓国流恋愛術は、むしろ韓国の恥だと思います。
「男性から告白されないと幸せになれない」なんてジンクスは、
一見女性本位でフェミニストなようにも思えますが、ジェンダー意識が希薄なだけで、
ある意味では性差別的な考え方だと思います。
ジホは楓に告白できない雄介に対し「男らしくない」と言いますが、
すぐ告白するような軟派な男を男らしいと言えるでしょうか。
その反面、楓に対して「合コンでは喋りすぎず男の話を聞くことが大事」と言いますが、
女の子の話も聞かずに喋る男が男らしいと言えますかね。
男は寡黙で晩熟なくらいが、硬派で男らしくないですか?
というか、男らしい、女らしいという考え方が、封建的で前時代的です。
本作では結局最後は楓から雄介に告白するんですよね。
韓国のジンクスに倣えば、もう2人は幸せにはなれないことになるけど、
そんな展開にはならず、韓国のジンクスを否定する結末となっています。

その一方で、日本的なメンタリティをジホに伝授する展開も用意されています。
ジホが日本に留学に来たのは、交通事故に遭い死んでた恋人テウンを忘れるためですが、
全く忘れられず落ち込む彼女に、寮母さんが20年前に他界した旦那の話をして、
「忘れる必要なんてない」と励まします。
これは自宅に仏壇を置き、死者を大事にする日本人の価値観を伝える展開ですが、
それによりジホはテウンの死から立ち直ることができるのです。
寮母さんは「イ・ビョンホンが心の恋人」と言ってる痛い韓流ババアなので、
こいつに日本人のメンタリティを説かれたくないとも思ったりもしますが、
一方的に韓国からの価値感を押し付けられる展開ではないことは、よかったと思います。
その結果から言っても、どちらの国の価値感が優れているかは、言わずもがなですが。

でも本作が面白のは、そんな日韓の価値感のギャップの興味深さだけではなく、
いろんな映画に対するオマージュを盛り込んでいる展開が、
映画ファンとして、とても興味深く思えたからです。
ジホは、楓が雄介から告白されるためには、まず相手の趣向を知る必要があると、
雄介のツイッターを見つけ出し、彼の趣味を探ります。(もはやサイバーストーカー…。)
それにより雄介の趣味がアクション映画の鑑賞だとわかり、
たまたま楓もアクション映画好きなので、その共通の趣味を突破口にしようと提案します。
映画ファンのボクにとっては、映画ファンの女の子と付き合えるのは、
超憧れのシチュエーションなので、羨ましいし、なんだかトキメキます。

ただちょっと違和感があるのは、雄介は特に『ロッキー』が好きらしいんだけど、
そのキッカケが『ロッキー・ザ・ファイナル』と観て感動したからだそうで…。
『ロッキー・ザ・ファイナル』からシリーズのファンになる人なんていますかね?
大学生なので70年代のシリーズに間に合わなかったのはわかるけど、
それなら別に『エクスペンダブルズ』でもいい気がします。
というか、そもそも『ロッキー』はボクシングものスポーツ映画なので、
好きなアクション映画でこれを挙げる人が本当にアクション映画ファンとは思えません。
一方の楓は好きなアクション映画はジャッキーチェンの作品らしいです。
厳密にはカンフー映画だけど、まぁアクション映画と言えなくもないかな?
でも嵌ったキッカケはテレビで『プロジェクトA』を見て、
「ジャッキー、体張ってて凄い」と思ったからだそうですが、
テレビで映画見るような人に、映画ファンと言ってほしくはないかも…。
まぁどっちも「俄かファン」ってことで、相性はいいかもしれませんが…。

俄かのくせに映画ファンを集めたオフ会まで主催しちゃう雄介。
それを知って「映画ネタはいけるかも」と考えたジホは、楓にある提案をします。
なんでも韓国人男女の間では、交際100日毎に男がイベントをしなきゃいけないらしく、
そこでよくやられるのがハリウッドの恋愛映画のワンシーンを真似ることだそうです。
それを告白に取り入れてみようというのが、ジホの提案です。
アジア人が白人カップルの真似をするほど薄ら寒いこともなかなかないですが、
ハリウッド映画のオマージュとなる展開は面白いです。
白人への憧れが強い韓国人はハリウッド映画も大好きですが、
洋画離れが進む一方の日本人の若者はハリウッドの恋愛映画なんて見ません。
これも男女双方が元ネタを知ってないと、バカ丸出しになります。
そこでジホは、楓と雄介の双方にオススメDVDを見せて、雄介に告白の練習をさせます。
ジホは双方が両想いなことを知ってるんだから、雄介にそんな回りくどい告白をさせず、
ストレートにアタックさせればいいと思うけど、それを言ったらお仕舞いです。

引用されたのは『ラブ・アクチュアリー』のスケッチブックでの告白と、
『恋人たちの予感』の横断歩道での告白、『きみに読む物語』の相手の欠点を言う告白、
そして『エターナル・サンシャイン』の氷の上のハネムーンです。
うーん、どれも観ているはずですけど、そんなシーンまでは覚えてないですね。
ロマンスはプロセスが大事なので、告白シーンだけ再現しても意味ないと思うけど、
中身より形に拘る韓国人らしい発想かもしれませんね。
ジホはテウンから100日記念日に『シザーハンズ』のワンシーンをしてもらったそうだけど、
『シザーハンズ』をロマンス映画と思ったことはなかったので、ちょっと意外でした。
氷の塊を例のハサミの爪で削り、雪のように舞わすシーンを引用しますが、
さすがにそれは再現不可能なので、雪の代わりにシャボン玉を舞わしますが、
まぁロマンチックではあるが、それのどこが『シザーハンズ』だよって感じでしたね。
まだ自分ひとりでシャボン玉を舞わすならわかるけど、大勢の人に協力してもらってるし、
やっぱり映像を真似するだけで、物語のプロセスなんて韓国人にはどうでもいいのかも…。

恋愛映画のワンシーンを真似する行為の是非はともかく、
ハリウッド映画のオマージュが満載の日本映画はあまりないので貴重だし、
アクション映画への造詣がもうちょっと深ければ尚よかったですが、
ハリウッド映画ファンとしては、なかなか楽しめた作品でした。

ふー…、今回はヘイトスピーチを極力抑えて書きました。
抑えきれずにちょっとだけ漏れ出したところもありますが、
この程度で済めば、なかなか上出来じゃないかな?

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