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鷹の爪GO ~美しきエリエール消臭プラス~

映画の公開スケジュールを確認していたら、
来月『ブルー 初めての空へ』が劇場公開されるようで驚きました。
全米で一昨年の4月に公開されたブルースカイのCGIアニメ映画ですが、
日本ではビデオスルーとなり、一昨年末にリリースされた作品です。
たしかに劇場公開しないのは勿体ない出来ではありますが、なぜ今頃…。
配給もマイシアターになっていますが、20世紀フォックスが自社配給を諦めたのを、
マイシアターが「勿体ない」と配給権を買い付けたのかな?
または来年全米公開される続編を劇場公開するための布石かもしれません。
期間限定で全国のイオンシネマでのみ上映されるみたいです。
イオンシネマは今年ワーナー・マイカル・シネマズと合併し、
スクリーン数日本一のシネコンになりましたが、近所にないため馴染みが薄く…。
もし続編もイオンシネマでのみの上映だと、ボクとしてはちょっと辛いです。

シネコンチェーン限定上映のアニメ映画と言えば、
今年6月に全国のユナイテッド・シネマでのみ上映されたDLE制作のFLASHアニメ映画
『ガラスの仮面ですが THE MOVIE』もありました。
FLASHアニメは大好きなので、是非観に行きたかったのですが、
ユナイテッド・シネマも近所になかったので諦めました。
(すぐにビデオリリースされたのでレンタルで鑑賞しましたが面白かったです。)
どこも似たり寄ったりなシネコンを差別化するためにも、
チェーン毎に上映作品選びに特色を出すべきだと思っていましたが、
観たい作品が観に行けない劇場でしか上映されないというのも辛いものがありますね。

ということで、今日はDLE制作のFLASHアニメ映画最新作の感想です。
東宝映像事業部の配給ですが、TOHOシネマズだけでなく、
イオンシネマやユナイテッド・シネマなど、他のシネコンでも上映してます。

鷹の爪GO ~美しきエリエール消臭プラス~
鷹の爪GO

2013年9月13日公開。
人気FLASHギャグアニメ『秘密結社 鷹の爪』の劇場版シリーズ第5弾。

戦闘主任・吉田くんの故郷である島根県でおみくじの結果に一喜一憂する、総統やレオナルド博士をはじめとする秘密結社・鷹の爪団のメンバー。その頃、遠く離れた宇宙の彼方では悪の帝国ネマールが機械生命体の惑星ゴゴゴへの侵攻を開始。機械生命体のさえない中年男オキテマス・スマイルと彼の娘ヨルニーは、この危機を救ってくれるという予言に記された「青く輝く星に住む一人のとがった耳の男」を探すために惑星ゴゴゴを脱出。やがて、二人は鷹の爪団の秘密基地で、伝説の救世主となる男を見つけ出すが……。(シネマトゥデイより)



本作はTOHOシネマズのマナームービーでお馴染みのFLASHアニメ
『秘密結社鷹の爪』シリーズの劇場版第5弾です。
前作の第3弾『秘密結社鷹の爪 THE MOVIE3 ~http://鷹の爪.jpは永遠に~』以来、
約3年半ぶりとなる待望の新作ということになります。
…あれ? 前作って劇場版第3弾だったのに、なぜ本作が第5弾になるの?
第4弾はどうなったんだ?…と思ったのですが、
なんでも第4弾『秘密結社鷹の爪 THE MOVIE4 ~カスペルスキーを持つ男~』は、
第3弾のセルDVDの特典として収録されたみたいです。
続編が特典で収録されるというのは斬新な試み(ネタ)だとは思うけど、
ロクに周知もされなかったし、レンタルDVDには収録されてないようなので、
見逃しちゃった人も多いんじゃないでしょうか。
第3弾を劇場鑑賞したボクも知る由はなく、急に第5弾のアナウンスがあり驚きました。
第1弾から第3弾まで劇場版のナンバリングタイトルは全部鑑賞したので、
第4弾が抜けて第5弾を観ることになるのにはちょっと抵抗を感じましたが、
そもそもテレビのレギュラー放送やネット動画での放送も見てないので、
第4弾の存在も割り切って観に行くことにしました。
(ナンバリングも「THE MOVIE5」ではなく「GO(5)」だしね。)

第5弾である本作を観に行くと、先着来場者特典として、
なんと劇場版第6弾『鷹の爪シックス ~島根はやつらだ~』のDVDが配布されます。
続編が来場者特典で配布されるなんて、またしても斬新な試み(ネタ)ですが、
セルDVDの特典にするよりは良心的な方法だと思いますね。
DVDの特典を「劇場版」と称するのは問題があると思いますが、
今回は劇場で配布するんだから「劇場版」と称しても、あながち間違ってないし。
(まぁ厳密には「劇場版」ではなく「劇場盤」と称するのが相応しいですけど。)
なにより今回はボクもちゃんと鑑賞できるのが嬉しいです。
本編(第5弾)の感想の前に、ちょっとだけ第6弾の感想も書きます。

鷹の爪シックス ~島根はやつらだ~
劇場版と言っても所詮はオマケなので13分ほどしか収録されていません。
ある日、島根県が鳥取県を襲うという事件が発生し、
事態の収拾に向かう鷹の爪団は、裏で近隣の県が糸を引いていると考え、
団員の吉田は兵庫県が怪しいと睨み、兵庫県に向かおうとするが…、という話。
ボクは兵庫県民なので、鷹の爪団が我が県にやってくる展開は嬉しかったのですが、
兵庫県に行く前に、急に大物ゲストが登場し、予算オーバーで終了してしまい…。
思い付きで急遽作られた特典だったため、スポンサーが付かなかったそうで…。
その大物ゲストというのがビッグ発言でお馴染みの田原俊彦で、
こんなやつに兵庫県行きを阻止されたかと思うとかなりイラッとしましたが、
エンディングテーマとなる田原俊彦の新曲PVを見て度肝を抜かれました。
その曲に、KICK THE CAN CREWのLITTLEが客演してるじゃないですか!
ボクは、ブログタイトルもLITTLEの3rdアルバムからパクッたほど彼のファンですが、
ここ2年ほど全く音沙汰がなかったので、事実上の引退かと心配していました。
まさかこんなところで彼のラップだけじゃなく姿まで見れるとは感動です。
正直、田原俊彦なんぞの客演というのは微妙ですが、曲自体も悪くないです。
その曲「星のない街 ~TOKYO~ feat. LITTLE & MASSATTACK」がフルで流れるので、
本編は実質約8分程度といったところでしょうか。
完全に曲のプロモーションなので、田原俊彦もノーギャラだと思われ、
彼の登場で予算が底を付くなんてありえないと思うんだけど…。
逆にプロモーションなら「プロダクト・プレイスメント」なので、
「バジェットゲージ」が回復してもよさそうですよね。(第6弾の感想終わり)

この「プロダクト・プレイスメント」と「バジェットゲージ」とは、
『秘密結社鷹の爪』ファンにはお馴染みの、劇場版シリーズの特徴です。
「バジェットゲージ」は、その名の通り予算の残量を視覚的に表したゲージで、
本編開始時から徐々に減少していき、CGやゲスト声優を使うと急速に減少し、
残量ゼロになると映画が終了してしまいます。
実際に第6弾でその憂き目にあっちゃったわけですね。
そんなことにならないように、減ったバジェットゲージを上昇させるためのものが、
もうひとつの特徴である「プロダクト・プレイスメント」で、
劇中で実際の商品や企業をPRしてあげることで、広告費を得られるの宣伝手法です。
最近ではアニメ映画『TIGER & BUNNY』などでも使用されていますね。
例えば『踊る大捜査線3』のDole推しのように、往々にしてステマ的に使われ、
PRどころか観客に不快感を与えかねない手法でもありますが
本作のように露骨に使えばギャグとして成立します。
それどころか、本作は企業ロゴが映るだけで爆笑になるんだからスゴイです。
ただその手法のインパクトは強いけど、広告の内容自体はあまり記憶に残りませんね。
『モンスターハンター4』のように宣伝が物語に絡んでくると覚えてますが、
終盤のロゴラッシュなんて、覚えているのはせいぜい2~3企業だけで…。
最初のプロダクト・プレイスメントだった自治体の名前とか、
吉田が嵌っているソシャゲ、フィリップの使ったカラオケのメーカーとか、
いったいどれほどの人の記憶に残っているのか疑問です。
(一応答えは「甲府市」、『天下統一クロニクル』、「ジョイサウンド」でした。)
でもなぜか時々見切れるだけの「じゃがポテ仮面」は鮮明に覚えてたり…。

本作は今までの劇場版に比べても、プロダクト・プレイスメントが多い気がします。
シリーズの認知度が上がり、スポンサー企業が増えたのかもしれませんが、
テレビのレギュラー放送で出来なかったために、欲求が一気に爆発したような気も…。
というのもレギュラー放送はNHKなので、宣伝行為は一切禁止だったからです。
Eテレの『ビットワールド』なる子ども向け教養バラエティ番組で放送されましたが、
その効果なのか本作には子供連れのお客さんが多く、かなり盛況でした。
テレ朝時代の前作(前々作?)では「大丈夫か?」と思うほど閑散としていたので、
やっぱりNHKの番組の影響力というのは絶大なんだなと実感しましたね。
基本的にFLASHアニメなんて偏屈な大人が好むイメージでしたが…。
でもボクもレギュラー放送は当初何度か見ましたが、やはりNHKなためか、
シリーズ本来のシニカルさが抑えられていたため、すぐに視聴を打ち切りました。
宣伝行為もそうだけど、NHKは自主規制が多すぎるから温いです。

NHK版『秘密結社鷹の爪NEO』の劇場版でもある本作ですが、
NHKでは本作のタイトルを流すだけでも憚られるかもしれませんね。
なにしろ本シリーズは第2弾からサブタイトルにネーミングライツが採用され、
本作では命名権を大王製紙が取得し、同社の商品名が冠されています。
サブタイトルの通り「エリエール消臭プラス」という商品ですが、
なんとアンモニア臭まで消してしまうトイレットペーパーらしいです。
さすがに単なるプロダクト・プレイスメントよりも、
サブタイトルのネーミングライツの方が記憶に残りますね。
ちなみにネーミングライツが決まる前の仮タイトルは、
『鷹の爪GO ~吉田、秘密結社やめるってよ~』でした。
元ネタの映画『桐島、部活やめるってよ』はあまり好きじゃないので、
命名権を買ってもらえてよかったです。

サブタイトルのパロディはなくなりましたが、本作は映画のパロディが多いです。
メインゲストキャラの機械生命体オキテマス・スマイルは、
言うまでもなく『トランスフォーマー』のオプティマス・プライムのパロディだし、
実はトリドン人最後の生き残りドニーチロだったことが判明した総統は、
現在公開中の『マン・オブ・スティール』、というかスーパーマンのパロディだし、
他にも小ネタで『インディペンデンス・デイ』『スターウォーズ』『プレデター』
『スクリーム』『もののけ姫』『ドラえもん』など、いろんなパロディが満載で、
映画ファンなら楽しめること請け合いです。
他にも、豪華とは言い難い面子かもしれませんが、ゲスト声優も満載で、
吉田照美、稲川淳二、出川哲郎、大山のぶ代などが参加し、佐野史郎に至っては…。
まぁゲスト声優に起用の必然性はないし、正直予算の無駄遣いでしかなかったですが、
予算の無駄遣いをしてこそバジェットゲージの面白さが伝わりますからね。

そんなバジェットゲージ、プロダクト・プライスメント、ネーミングライツ、
映画のパロディ、ゲスト声優の起用など、仕掛けに目が行きがちな作品ですが、
意外にもストーリー自体がなかなか感動的で、油断すると泣いちゃうくらいです。
悪い宇宙人ネマール人は、ある理由から地球の各国政府に総統の引き渡しを要求。
見返りに彼らの高い科学力を授けてもらえると知ったアメリカや韓国など各国政府は、
総統を奪い合うため、島根を戦場に戦争を始めてしまいます。
自分が投降しなければ、ネマール人の巨大人型兵器「ネマールジャイアント」により、
地球が破壊されてしまうため、心優しい総統は投降することを決意します。
ダメ人間なのに自らを犠牲にして地球を守ろうとする総統の無償の愛や、
そんな総統を慕い心配する吉田たち団員の友情(家族愛)に心が震えます。
「然るべき立場の人間がちゃんとすれば、総統のような善良な人間が苦しまないのに」
と吉田が嘆きますが、これは現代社会への風刺で、本当にその通りだと思いました。
日本政府も総統争奪戦に加わりますが、首相は二世議員のクソ野郎です。
誰がモデルとは言わないけど、そんなシニカルな描写も多く、
ただ単に笑えたり泣けたりするだけのアニメではなかったと思います。

とてもいい作品で、これは劇場版第7弾にも俄然期待が持てます。

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